br> (市村自然塾 関東 OB会)
いよいよ親子大会本番を迎えます。今まで塾活動で行ってきた農作業や、準備してきた塾生企画を保護者の方々に発表する機会です。来ていただく方々みんなに楽しんでもらえるように全員が精一杯がんばってもらうように上記テーマを設けました。
共同生活の目標は、前回と同様に塾生たちに今までの目標を決めてもらうのですが、今回よりチーム単位で策定してもらいました。その結果、Aチームは「ルールを守る(特に時間を守る)」、Bチームは「時間を守る」、Cチームは「ルールを守る(時間など全ての決まりとマナーを守る)」、Dチームは「時間を守る(心の整理も行なう)」に決まりました。
ステージを始めるにあたり、枝村塾頭よりお話がありました。
「今回はいよいよ親子大会です。天気が心配ですが、活動の変更などに注意して行いましょう。親子大会の目的は、皆が市村自然塾で頑張っている姿を保護者の方々に見てもらうことです。遊びではありません。塾生企画も保護者を感心させるくらい頑張って成功させて欲しいし、チーム農園発表も大きな声ではっきりと発表内容を伝えて欲しい。明日は大勢の人が来るが、塾生と家族とでは別行動をとりますので、皆は活動に集中して危険の無いように取り組みましょう。また、夏スケジュールで起床や就寝が1時間早くなるので、ペースをつかむのが難しいだろうが、時間を守るようにしましょう。」
今回は夏時間のスケジュールで、塾頭の話の後にチーム農園の発表の準備をする時間をもうけました。できれば翌朝のチーム農園作業の計画も立てて欲しかったのですが、どのチームも発表の準備で手一杯なようでした。
明日の夜はテントで寝袋を使って寝てもらいます。その練習も兼ねて、この日の夜は寝袋を使って就寝してもらいました。いつもと違う雰囲気にはしゃぎすぎたのか咳が出たりしてなかなか寝付けなかった塾生も多かったようです。
今回のステージでは夏時間のために起床は5時30分で、6時からチーム農園作業を行いました。塾生たちは眠い目をこすりながら作業に取り組みました。
どのチームも雑草まみれでとても保護者の方々に見せられない状態でしたので、限られた時間の中で懸命に草取りをしていました。チームによってはチームの看板を取り付け直したり、倒れていた案山子(かかし)を立て直したりしていました。
また、今回はどのチームもいろいろな作物が収穫できました。中でも念願のメロンを収穫するチームが目立ちました。自分たちが苦労をして育てた作物を手に収穫の喜びが表情に出ていますね。みんないい笑顔です。
朝食の後に、テントの設営をしました。自分たちが寝るテントを自分たちで立てます。テントに寝るメンバー同士で協力して作業を進めました。
親子大会期間中、塾生企画が全部で5つ行われます。「川で魚でスイカでGO」「川原の果てまでイッテQ」「ゴーストアドベンチャー」「ジェスチャードリームジャンボ」「プチクッキング」です。ここでは保護者に対してそれぞれの企画がいつ、どのようなことを行うか発表して参加を促してもらいました。保護者を前に少し緊張気味な塾生もいましたが、なんとか発表していました。
続いては、チームごとに保護者の前で自分たちの畑で何を育てどんな工夫や苦労をしたのかを発表してもらいました。
左の写真のチームでは、朝もぎたてのキュウリに味噌をつけて食べてもらっていました。保護者からは「うまい!」と絶賛されていました。うまくアピールできましたね。また、別のチームではエダマメをお土産として摘んでもらったり、トマトを振舞ったり、はたまたメロンの匂いだけ(!)嗅いでもらったりしていました。
昼食後は塾近くの中津川へ行き、塾生企画「川で魚でスイカでGO」と「川原の果てまでイッテQ」が行われました。「川原の果てまでイッテQ」は、野菜に関するクイズに答えながら川岸を歩いてまわり、正答数に応じて景品の野菜が用意されているという企画でした。右の写真は緊張の面持ちで採点結果を待っている場面です。
結果は・・・見事にトマトと味噌キュウリをGETしたようです。クイズの問題は、塾生には簡単でも保護者の皆さんにとっては難しい問題もあったようですね。
少し遅れて、もう一つの塾生企画「川で魚でスイカでGO」が行われました。受付で整理券が配られ交替で金網に仕切られた川の流れの中に放たれたマスをつかみ取ります。捕まえたマスは当日の晩御飯でホイル焼きにして提供されました。
マスつかみの順番が回ってくるまで川遊び!塾生同士だけでなく、兄弟、スタッフまで巻き込んで水の掛け合いになりました。
塾生企画の一環でスイカ割りもしました。割れたスイカは包丁で切り分けて皆で戴きました。
振舞われたスイカをガブリ!!塾生はもちろん保護者の方々も夏を満喫した様子でした。
夜は塾生と保護者の全員が参加し、火を囲んでゲームや踊りで楽しいひと時を過ごしてもらいました。
キャンプファイヤーの後には、夜の塾生企画として「ゴーストアドベンチャー」という肝だめしが行なわれました。なかなかの演出だったらしく途中で泣き叫ぶ声も聞こえました。
でも実は一番怖かったのは脅かす役割の塾生だったのかもしれませんね。きもだめしが終わると、参加者には塾自家製の梅ジュースが配られました。そして長い一日をが終わり、塾生はテントで、保護者は塾舎で、それぞれ床に就いたのでした。
この日の起床も5時30分。30分間でテントの中で寝袋をたたみ荷物を整理して、着替えも行わなければいけません。夜は冷え込んだり、朝方はセミがうるさかったりで、よく眠れず、すっきりと起きることが出来なくて塾生たちは苦労していました。
農家さんは夏の間、日中は暑くて作業すると体力を激しく消耗してしまうため涼しい朝のうちに農作業を済ませます。自然塾でもそれを真似て夏場は朝の6時から共同農園作業を行っています。この日は2つのグループに分かれてキュウリとネギの植え付けを行いました。右の写真は、ネギを植えつける溝を切っているところです。塾生たちの鍬(くわ)を扱う姿も様になってきました。
続いては農業指導ボランティアの先生からネギの植え付けを教わりながら作業していきました。ネギは来年の春先まで食べます。丁寧に植えつけることが出来ましたでしょうか。
こちらはキュウリの植え付けのグループです。畝(うね)を立てる事にもすっかり慣れ、苗を並べるとスムーズに植えつけていきました。
その後も、肥料を埋めて、ワラを敷いて、と手馴れた様子で作業していきました。
保護者の方々には畑の除草をしていただきました。おかげさまですっかり畑がきれいになりました。ありがとうございました。
あまりにテキパキと作業が進んだので少し時間ができました。そこで塾生たちにも畑の除草をしてもらいました。しかし雨が強く降ってきてしまい、急いで引き上げることになりました。
親子大会では通常、百人を超える参加者およびスタッフが一緒に食事をするため、食堂には入りきれず、塾庭に配置されたテーブルとイスで食べています。この日の朝食は、雨のため急遽(きゅうきょ)屋内で食事をいただきました。塾生の家族は食堂で、塾生は土間にテーブルとイスを並べて食べることになりました。
食後は塾生企画「プチクッキング」と「ジェスチャードリームジャンボ」が屋内バージョンで行なわれました。「プチクッキング」では自然塾産のジャガイモと梅ジャムを使ったキンツバとねじねじパンが用意されていました。左の写真はキンツバ作りの様子です。出来上がりを食べた感想は「梅ジャムを使ってるのにアップルパイみたいな味」なのだそうです。
こちらは「ねじねじパン」作りの様子。企画の塾生たちが用意した竹の棒にアルミホイルを巻き付けた部分に、あらかじめイースト発酵させたパン生地を巻き付けて火であぶってもらいました。保護者の方々も楽しんでいましたよ。
こちらは塾生企画「ジェスチャードリームジャンボ」の様子。与えられた「お題」をジェスチャーで表現して完成度を採点してもらう企画でした。お題によっては結構難しかったのではないでしょうか?写真の子ども達は案山子(かかし)に驚いて去っていくカラスを上手に表現していました。
昼食の最中に、ジェスチャードリームジャンボの優秀者の発表と景品が配られました。景品は梅干しやジャム、塾産の野菜などでした。ご自宅で美味しく召し上がってくださいね。
塾生のお父様方には毎年恒例の流しそうめんの樋つくりをしてもらいました。あいにくの雨の中、玄関先に張られた屋根の下の狭い空間で作業を進めてもらいました。お疲れ様でした。
早速お昼に皆で流しそうめんをいただきました。そうめんだけでなく、途中プチトマトやカリカリ梅も流れてきました。箸(はし)が上手く使えないと目当ての物が捕まえられず食べられませんでしたね。
昼食後は、ステージの終了にあたり枝村塾頭からの話がありました。食堂は保護者が集まっているので、塾頭の話は塾庭で行なわれる予定でしたが、雨のため塾舎2階の廊下で行なわれました。
「チーム農園発表で少し声が小さかった塾生がいましたが、もう少し自信を持って元気良くできると良かったと思います。しかし全体的によくできました。保護者の方々にも楽しんでもらえたと思います。これはボランティアの方々や保護者やスタッフなど色々な人々の協力のお蔭です。感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。」
話の後は、いつもどおり塾生室の清掃をして塾頭のチェックを受けてから帰宅しました。
親子大会にご参加くださいました保護者の皆様、ありがとうございました。かろうじて予定していた活動を行なえるといった程度の天候でしたが、楽しんでいただけましたでしょうか。塾生たちには、きっと良い思い出になったことと思います。
しかしながら、いつもの塾活動とは異なる親子大会というイベントであることや夏時間スケジュールであることなどが原因となり、非常に慌しく活動が終わったような気がします。塾生たちには、どんな状況でも、これまでの共同生活目標で心がけてきたことを実践できる(自分に)強い人間になってもらいたいと思います。
H.T.
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