2009年度・第8期 入塾式
2009年度・第8期 卒塾式
自然塾での食事
    自然塾レシピ集

    2009.10.23~25

    第16ステージ~男子~

    ステージテーマ:「地域に感謝して清掃ボランティアをしよう!」

    共同生活の目標:「これまでの共同生活目標の中から、塾生全体で一つの目標を決める」



     毎年夏になると観光客がたくさんある寄(やどりき)地区ですが、観光客が捨てていったゴミがたくさん残り、景観を損なったり自分達の遊び場がきたなくなるということがあり、以前より清掃活動を行ってきました。そこで、今年も日頃お世話になっている寄(やどりき)地区に感謝の心を込めて、チームごとに分担された地域のゴミ拾いを行いました。スタッフはゴミの分別や安全指導などの面で協力しますが、あくまで塾生が主体となってゴミを拾います。他の人々が気持ちよく過ごせるため、お世話になった地域のため、地球や自然の環境のため、そして自分自身のために、「お蔭様」の心を込めて作業しようということで、上のようなステージテーマをかかげました。
     共同生活の目標は、今回も前回同様に塾生全体で話し合って決めてもらいました。その結果、『何事も心を込めて、きちんと丁寧に作業する』という目標に決まりました。

    ■ 10月23日(金):夜の集い ~塾頭の話~

    ステージを始めるにあたって塾頭からお話がありました。

    16st_b1.jpg「今回、食品加工としてコンニャクづくりをします。味噌や梅干、色々な加工品は先人の知恵が詰まっています。感謝しましょう。寒い冬の間どのようにして食品を保存するかなど工夫がいっぱいです。体を使い苦労することで良いアイデアが生まれるのです。さて、塾生の中には、未だに好き嫌いをして食事を残してしまう人が居ます。16ステージを迎えた今、なんとか克服してほしい。また、よく噛んで食べると、消化に良い・脳が活性化する・あごが引き締まって良い顔になる、など良いことが沢山あります。また、食べ物には元々命があって、私たちはその命をいただいていることも忘れないでください。残り3ステージ、何でも積極的に行ないましょう。」

     

    16st_b2.jpg次に共同生活の目標を決めました。ステージ担当のスタッフが司会進行を務めましたが、みんな積極的に意見を発表してくれました。目標案として4つの意見が出ましたが、今回のステージのメインイベントである清掃ボランティア活動でも食品加工でも大切なことであるということで、『何事も心を込めて、きちんと丁寧に作業する』に決まりました。

     

     

     

     

    ■ 10月24日(土):塾活動 ~清掃ボランティア活動~

    土曜日午前の活動は清掃ボランティアでした。男子塾生には夏に水遊びをした中津川周辺のゴミ拾いを行ってもらいました。

       16st_b4.jpg    16st_b3.jpg   

    (写真左)川へ出る前の道路にタバコの吸殻がたくさん落ちていました。1つ残らず丁寧に拾い集めました。(写真右)斜面も降りてよく探して集めました。川に落ちないよう慎重にしっかりとゴミを拾い集めます。きれいに見える川ですが、よく見るとずいぶんとゴミが落ちていました。人がなかなか入らないところ、気がつかないところに意識を向けることで、思わぬところからゴミを拾うことが出来ました。

    16st_b7.jpg塾舎に戻り、集めたゴミを「燃えるゴミ(生ゴミ・枝・服など)」「カン」「びん」「資源ごみ(古紙・布類・ペットボトル・その他プラスチック製容器包装)」「燃えないゴミ(金属やガラスなどの硬質ゴミ)」に分別しました。
    ただし、一辺の大きさが50cm以上の「粗大ゴミ」や自動車部品・ボンベ類・医薬品などの「有害ゴミ」は持ち帰らないようにしました。

    みんなのおかげで、この地域がよりきれいになったことでしょう。お疲れ様でした。

     

     

     

     

     

     

    ■ 10月24日(土):塾活動 コンニャク作り

    16st_b10.jpg土曜日午後の活動はコンニャク作りでした。コンニャクの作り方を簡単に説明した後、作業の役割分担を決めて、いよいよ加工開始です!まずは、コンニャク芋を必要な量だけ量り取り、金だわしできれいに洗います。こうしてコンニャク芋の皮を落としました。コンニャク芋は手に触れるとかゆくなるので、ゴム手袋をはめて行いました。

     

     

     

     

     

     

     

     

    16st_b14.jpgコンニャク芋をミキサーにかけるため、適当な大きさに切りました。コンニャク芋はぬるぬると滑りやすいので、手元に十分気をつけて行いました。

     

     

     

     

     

     

     

    16st_b15.jpgつづいて、コンニャク芋と水をミキサーにかけました。30秒ほどしたら、今度はそれを大鍋に移して火にかけました。

     

     

     

     

     

     

     

    16st_b16.jpgコンニャク芋を火にかけると最初はサクサクとしていたものが、最後には、モッサリとしてきました。途中で、鍋の底や淵(ふち)にこびりつかないよう、よくかき混ぜることがポイントです!やけどしないように気をつけて!

     

     

     

     

     

     

    16st_b17.jpgコンニャクが十分にモッサリとしてきたら、火から下ろし、ぬるま湯で溶いたソーダ水を混ぜました。コンニャクとソーダ水が十分混ざっていないと「だま」が出来てしまうので要注意です。コンニャクとソーダが混ざったら、バットにのばして、夜まで常温で冷ましておきました。食べられるようになるには、まだアク抜きが必要です。

     

     

     

     

    ■ 10月24日(土):食品加工の講義

    16st_b20.jpgコンニャク作りは、厨房の設備の関係上、1回に2チームしか加工作業を行えません。そのため、他の2チームがコンニャク作りを行っている間、残りの2チームは、コンニャクと食品加工についての話を聴きました。

     

     

     

     

     

     

    ■ 10月24日(土):共同農園作業 ~サツマイモの収穫~

    コンニャク作りの後は卒塾アルバム作りをする予定でしたが、翌日曜日の天気が雨だという予報になってしまい、どうせ雨の中で作業をするのなら濡れたまま帰宅するよりも作業後すぐに風呂で温まれる土曜日のうちに農作業をしようという判断で、急遽サツマイモの収穫を行なうことになりました。

    16st_b21.jpg  16st_b23.jpg 16st_b25.jpg収穫作業は、サツマイモの蔓(つる)をとり、イモを残さず探し掘るだけの単純なものでしたが、雨の中なので皆ドロドロになりながら頑張っていました。作業を終えて塾に戻る頃には辺りは暗くなっていましたので、収穫量を計る作業と土産分のイモを包む作業は翌日曜日に行なうことになりました。

     

     

     

     

     

    ■ 10月24日(土):卒塾アルバム作り

    夜の塾活動の時間は、卒塾記念アルバムのチームページの作成を行いました。また、午後の塾活動で作って冷ましておいたコンニャクをゆがいてもらうところを途中で見学しました。

    16st_b26.jpg今までの活動の写真から選んだものを切り貼りして、チームそれぞれの思い出に残るページを工夫してもらいました。

    その間、塾頭と事務スタッフがそれぞれのチームのコンニャクを大鍋に移し、ゆがきました。湯の表面には、アクが浮いてくるのですくいとります。その様子を、チームごとに交替で見学しました。

     

     

     

     

    ■ 10月25日(日):卒塾アルバム完成

    16st_b27.jpg日曜日は、昨晩の卒塾アルバム作りが全てのチームで未完成な部分を残していたことからおやつまでの前半をアルバム作りの時間としました。

    卒塾アルバムのチームページを作成する時間は次のステージには有りません。できるだけ今回のステージのうちに完成させないといけません。しかし、手は抜かずに後で自然塾の思い出がよみがえるようなページに仕上げてくださいね。

     

     

     

     

     

     

     

    ■ 10月25日(日):チーム農園作業

    16st_b28.jpgおやつ後の時間はチーム農園作業を予定していましたが、開始直前に雨が降り出してしまいました。追肥や間引きをしなければならないけれども雨で土を固めてしまうことは避けなければならないということで、予定を変更して、必要最低限のチーム農園作業を行なうメンバーと卒塾アルバム作りを引き続き作業するメンバーとを、各チーム内で決めてもらい活動することになりました。

     

     

     

     

    ■ 10月24日(土):サツマイモの計量・包装

    16st_b29.jpgチーム活動を少し早めに終了してもらい、土曜日に収穫したままだったサツマイモの重さを量って土産分を包装してもらいました。雨の中で苦労した甲斐があって、重さを量ったところ合計で100㎏もありました!その中から各1.5kgずつ包んで持ち帰ってもらいました。みんな美味しく食べてくれたかな?

     

     

     

     

     

    ■ 10月25日(日):まとめ ~塾頭の話・共同生活の振り返り~

    16st_b30.jpg「清掃ボランティアを行いましたが、地域の人々や自然に感謝の気持ちを込めてできたでしょうか。半日で沢山のゴミが出てきましたが、ゴミは誰かが捨てることでゴミになります。リコーではゴミゼロを目指してリサイクルを実践していますが、ゴミは分別すれば資源として使うことができます。塾では最近、忘れ物が増えて困っていますが、自分の持ってくる荷物は自分で用意して把握しよう。整理整頓に努めれば同じものを買ったり無駄を防ぐことができます。また何事も心を込めて丁寧に作業をすれば、物の大切さが分かり大事にすることができます。道具を大事にできるようになれば他人にも思いやりや感謝の心を持つことができます。」

     

    16st_b31.jpg共同生活の目標の振り返りでは、チーム農園作業やアルバム作り・掃除の時間に頑張っていた・ふざけていた、雨の中の共同農園作業や食事当番の仕事を丁寧にできた、などの理由から、5点満点で4点が12人、3点が7人、2点が1人、という達成度が出され、人数のばらつきを考えて10点満点で7点という達成度に決まりました。

     

     

     

    ■ 編集後記

    今回のステージでは、活動の各場面で塾生の成長が感じられました。例えば、共同農園作業へ向かう途中にスタッフが荷物を抱えていると「運びましょうか?」と声をかけてくれたり、農作業で汚れた収穫カゴなどの道具を自分から率先して洗ってくれたり、チーム農園作業を雨のために断念しようと考えているときに「最低限の作業をしたいので人員を派遣する許可をください」と申し出があったり、です。しかし残念ながら、集中力が長続きせず、手が空いてしまうと遊んでしまったり、目標とかけ離れたふざけた態度で作業をしてしまう塾生が未だ多く居ます。指示を待たずに自分から次にやるべきことを見つけて仕事が終わるまで気を引き締めて活動が出来るようになってくれると最高です。

    H.T.