br> (市村自然塾 関東 OB会)
普段は農作業という形で「土」と触れ合っていますが、今回のステージでは粘土を使ってお皿作りに挑戦しました。陶芸を通して土の利用法について学び、世界にひとつだけの自分の器を作りました。
共同生活の目標は前回に引き続き、今までのステージを通して自分ができなかった目標を個人で設定し、その目標を達成するには具体的にどうすればいいか考えてもらいました。
ステージを始めるにあたって、枝村塾頭よりお話がありました。
「目標を持つことは人生において大切なこと。会社に入っても仕事の目標を達成できたかで評価される。目標には長期のものと短期のものと2つある。長期の目標は、なるべく大きなものを掲げた方が良い。短期の目標は、身の丈より少し高いくらいのものが良い。また、目標を決める時は、できるだけ数値にした方が具体的で達成に向けて努力しやすい。今回も個人で目標を策定してもらうが、その際、単に目標を決めるだけでなく、今までどうしてそれを守れなかったのか原因と対策も考えること。」
草刈鎌の練習も兼ねて、ジャイモン畑のサツマイモの畝で草取りを行いました。草刈鎌はチーム農園でも共同農園でもよく使う道具のひとつです。正しい使い方に慣れましょう。
まず初めにステージ担当から簡単に草刈鎌の使い方と注意点の説明がありました。続いては、いよいよ雑草取りです。サツマイモの苗を切らないように慎重に作業をしました。刈った草を畑の端に運び出していくと、緑一色だった畑に茶色い地面が見えてきました。皆、暑い中で頑張って作業しましたね。中には物足りないとの声も聞こえましたが。。。
おやつをいただくためにわざわざ畑を移動しました。塾生たちに、もぎたて新鮮な野菜を味わってもらうためです。この日は天気が良く汗をいっぱいかいたので(冷蔵庫で冷やしていなくても)水分の多いキュウリが一段とおいしく感じられました。塾産の味噌をつけて皆うれしそうに頬張っていました。
第2ステージに種をまいたダイコンが収穫の時期を迎えています。
午後からはボランティアの先生を招いて、陶芸を教えてもらいお皿を作りました。今ステージ自分で作ったお皿を使って次ステージに野菜の天ぷらを食べる予定です。
まず、先生が実際にお皿をつくりながら説明をしました。塾生たちは真剣に先生の手元を見つめていました。
いよいよ作業開始!粘土の塊を自分の好きな形に伸ばします。簡単そうに見えますが、均等な厚さに伸ばしたり、頭に描いている形にするのは難しく、みんな苦戦していました。
形が決まったら、麦や葉を使って模様をつけたり、ヘラを使って絵を描くなど思い思いに模様をつけました。
メインの大皿が完成したら、余った粘土で箸置きや小皿などの小物を作ってもらいました。どの作品も個性あふれる素晴らしいものになりました。
出来上がった作品には釉薬(ゆうやく)といって窯で焼くとガラス質に変化する灰汁を塗りました。どんな仕上がりになるかは焼きあがるまで誰にもわかりません。楽しみですね。
お皿づくりが終わったら、会場の清掃や道具の片付けを行いました。清掃や片付けも大切な作業です。自分たちの使ったものは綺麗にして返しましょう。
前回のステージに引き続き塾生企画の話し合い準備を行いました。各グループでは内容を詰めたり道具を作ったりと準備を進めていました。
このグループは川周辺を使った野菜クイズラリーを企画しているグループ。なにやらペットボトルのキャップに色とりどりのシールを貼っていました。
クッキングを企画しているグループです。試作品を調理していました。着々と準備が進んでいますね。
肝試しを企画しているグループです。外に出て下見をしていました。どんな作戦で脅かしてくれるのでしょうか。今からワクワクしてきますね。
日曜日は活動時間をチーム農園作業に充てました。草取り・追肥・芽欠きとやらなければいけない作業は山ほどあります。塾生たちは2時間という限られた時間の中で作業に取り組んでいましたが、終了予定の時間を過ぎても片づけが終わらず大幅に遅れて解散しました。そんな中、トマトやキュウリなどの夏野菜が実をつけている畑が多く、今ステージはそれらの収穫をするチームが多く見られました。
また、チーム農園作業に平行して、シカ除けネットの設置も図られました。使い慣れない木槌を振るいながら杭を立て、竹を支柱に結び、ネットを張りました。チームによっては完成に至らなかったけれど、次回ステージでは必ず完成させましょう!
ステージの終了時に、枝村塾頭からまとめの話がありました。
「今回はチーム農園で長い時間を与えられたにも関わらず、終了時間が守れていなかった。集中力が欠けたり、何をすべきかを良く考えていない人が多かった。トマトなどが病気になっているのは、野菜の「生きる力」を伸ばせていないから。追肥や草取り、芽欠きなど必要な世話をちゃんとしてあげてください。それには、目標を決めて努力することが大切。辻井さん(全盲のピアニスト)も、もちろん才能はあったろうが、前回準優勝した後に次は優勝するよう目標を決めて努力して練習して今回アメリカのコンクールで優勝し、私たちに勇気を与えてくれた。私たちもこれから目標を持って努力していこう。」
7月7日の七夕が近いということで塾舎の玄関前に笹ならぬ竹が飾られました。塾生たちは短冊に願い事を書いて吊るしていました。
みんなの願い事が叶うと良いですね。
今回は、不安をよそに天気が崩れず、予定通りに活動を進めることができました。しかし、蒸し暑かったために、チーム農園作業の途中から集中力を欠く塾生が多く見られました。これから梅雨が明けるとさらに暑さは厳しくなります。気持ちを引き締めて作業に当たらないと暑さに負けたり、怪我をしやすくなります。次回のステージで全18ステージのちょうど半分を経過しますので、気持ちを新たにして今後の活動に取り組んでもらいたいと思います。
共同生活の面では、どのチームからもメンバーに対する不平や不満の声が上がっています。これは毎年この時期に見られることなのですが、たびたび楽をしたりズルをしたりする子や他人の悪口や陰口を言う子などに初めは目をつぶっていたとしても回数を重ねる毎に我慢が出来なくなるのです。現代の子どもは他人と密に関わる経験が少なく、自分とウマの合う友だちとしか接することがありません。しかし、限られたメンバーの中でそれぞれ一長一短のある人員と如何に上手く付き合っていくかを学ぶことも人生において必要な力なのですから、是非とも乗り越えてもらいたいものです。
H.T.
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