ステージテーマ:「危険(安全)を知る」
共同生活の目標:「人の話を聴く」
第1ステージは緊張していた塾生が多かったのですが、第2ステージにはすっかり打ち解け合い、元気良く遊ぶ姿が見られました。自然塾の生活に慣れることは良いことですが、慣れから事故や怪我につながることもあります。第2ステージでは避難訓練、危険予知訓練を通して危険について考えてもらい、自分たちで危険に気付き回避できる力をつけて欲しいと、このテーマを掲げ活動に取り組んでもらいました。また、危険を回避するには人の話をよく聴いて行動することも重要なので共同生活の目標を「人の話を聴く」にしました。
■ 04月10日(金):夜の集い
活動を始めるにあたって塾頭からお話をいただきました。
「ここへ来るのに間違えずに電車に乗れましたか。電車に乗るときは必ず行き先や発車時刻などを表示板で自分の目で確認してから乗るようにしてください。第1ステージは「あいさつをする」が目標でした。学校や家でも恥ずかしがらず大きな声であいさつをするようにしてください。あいさつは姿勢を正して、相手の顔を見て、笑顔で行いましょう。今回は危険について学びます。世話人の話をよく聴くようにしましょう。話しを聴く時は相手の方を見て良い姿勢で最後まで聴くようにしてください。慣れてくると事故が起こりやすくなります。体の大きさに差があるのでふざけて怪我をしないようにしましょう。」
■ 04月11日(土):避難訓練
活動中に地震が起こり火事が発生したことを想定して、避難訓練を行いました。災害はいつどこで起こってもおかしくありません。もしもの時に落ち着いて行動できるように備えておくことが大切です。
無事、塾庭に避難完了しました。どの塾生も真面目に取り組んでおり、避難開始から全員が避難するまでに約3分程度でした。塾頭から「おかしも(押さない・かけない・しゃべらない・戻らない)」を忘れずに行動することの大切さについてお話しをいただきました。
■ 04月11日(土):危険予知訓練
私たちの生活する様々な場面に危険は潜んでいます。危険予知訓練とは、事故や怪我が起こる前に危険に気付き、自分の身を守るためのトレーニングです。前半はイラストを見て危険な行為や物を探してもらいました。そのイラストから何が危険か、どのようにすれば安全になるかを考えてもらいました。
イラストだけでなく、後半には実際に塾舎内外を見て危険が隠れている場所を探してもらいました。塾舎内外にさまざまな危険が隠れていることが各自わかったようでした。しかし、普段の生活の中ではこのようにじっくりと時間を掛けることはなく瞬時に危険を判断しないといけません。「もしかしたら~かも」と考えることを繰り返し訓練することで危険に敏感になり、自分の身を守ることにつながります。
■ 04月11日(土):共同農園作業 ~ゴボウの種まき~
市村自然塾一大イベント、ゴボウの穴掘り・種まきを行いました。長くてまっすぐなゴボウを収穫するためにスコップで深く耕しました。この日は天気が良く気温も上がり、暑いくらいでしたが皆汗をかきながら頑張っていました。
作業開始!一列に並びいっせいに掘り始めます。今年はムギワラボウシ畑でゴボウを育てますが、ムギワラボウシ畑は「マサ」という硬い土の層が浅いところにあるため掘り始めてあまり経たないうちに「マサ」が出てきてしまい苦戦していました。
ほとんどの塾生はスコップを使い慣れておらず、初めはぎこちない様子でしたが、次第にスコップを持つ姿も様になってきました。各自休憩をはさみながら、掘り進めていきます
だいぶ深いところまで掘り進めました。固い「マサ」相手にクワを使ったり、交代しながら取り組んだりと工夫しながら粘り強く格闘していました。あと少しラストスパートです。
穴が掘り終わったところでおやつ休憩をとりました。
おやつ休憩後は掘った穴の埋め戻しの作業です。せっかく掘った穴を埋めるのはもったいない気がしますが、この作業でゴボウのためのふかふかのベッドが出来上がります。
しっかり埋め戻した後はクワを使って畝を立てました。畝を立てるには目安ひもという道具を使います。初めての畝たてでしたが、きれいな平らな畝が出来ました。
ようやく種まきです。ゴボウはが光が良く当たるほうが発芽しやすい作物なのでなるべく薄く土を被せ、その後ジョウロで水をあげました。
みんな暑い中本当に頑張ってくれました。この種が芽を出し、深く深く根を伸ばし9月には立派なゴボウが出来ていることでしょう。
■ 04月11日(土):夜の塾活動 ~チーム農園の計画発表~
休み時間を使って完成させた模造紙を前に張り発表しました。チーム名や作物名、作物ごとの目的や目標などを発表してもらいました。どのチームもしっかりとまとめてありよい発表でした。 発表後は指摘のあったところを各チームで見直して、より実践的な計画になりました。
■ 04月11日(土):リーダー会議
毎ステージ土曜日、夜の時間を使ってリーダーたちが集まり、塾頭の話を聴いたり、リーダー同士の話し合いの場を設けます。今回は初めてなのでリーダー、サブリーダーが出席しました。
今回の塾頭の話は「リーダー、サブリーダーとは何か」という話や「嫌な仕事も自分から進んで行い、行動で示せる人、信頼される人になって欲しい」という内容で、皆真剣に聴いていました。またリーダーの1人から、「何度言っても聞いてくれない人にはどうに接するべきか」という質問がでたため、それについても議論しました。
■ 04月12日(日):朝食前の瞑想
日曜日の朝食前は毎回、瞑想の時間を設けています。今回は約2分間瞑想を行いました。ほとんどの塾生が動きがなく、しっかりと心落ち着けることができていたようです。
■ 04月12日(日):共同農園作業 ~ダイコンの種まき~
モロコシタロウ畑にダイコンの種を播きました。ダイコンは昔から「大根十耕」といって深く耕せば良い大根が出来るといわれています。畑を踏み固めないように注意しながら作業しました。
まずは畝をたてました。ゴボウは平らな畝でしたが、ダイコンは土を高く盛ってかまぼこのような半円の形の畝を作ります。まだクワを使い慣れておらず、ぎこちない様子でしたが何度も使ううちにコツがつかめてきますので少しづつ慣れていきましょう。
土が盛れたらきれいにならし、かまぼこ型の畝の完成です。そこへ目安棒とコップを使い等間隔に穴をあけ、その中に3粒ずつ種を播いていきます。ダイコンはゴボウと反対に光が当たらない方が発芽しやすい作物のためしっかりと土をかけてあげましょう。
■ 04月12日(日):おやつ・土間の作付け表シール張り
この日のおやつはニンジンチュロスでした。ニンジン嫌いな子も「おいしい!」と言ってパクパクと食べていました。自然塾ではこのように毎回工夫をこらしたおやつが出ますので楽しみにしていてくださいね。
土間には大きな作付け計画表(どの時期に何の世話をするかを示した表)があり、塾生が世話(作業)をした証として野菜のシールを貼っています。今回は第1ステージに植えつけたジャガイモと第2ステージに種まきをしたゴボウとダイコンのシールを貼ってもらいました。
■ 04月12日(日):チーム農園作業
チーム農園作業は土づくりをしました。土づくりとは昨年1年間作物を作って栄養が減り、土が固くなってしまった畑に牛糞や腐葉土といった栄養を混ぜ込み、よく耕してあげることでふかふかの土の畑に戻してあげることです。
上の写真はその牛糞と腐葉土を畑まで運んでいるところです。どちらもとても重く牛糞は20キロ近くあります。しかしどのチームも協力して運んでいました。チーム農園はなによりチームワークが重要です。
運んだ牛糞や腐葉土を畑にまんべんなくまいてクワで耕しました。空気を入れることで土と土の間に空間ができ、栄養分や水分を保ち安くなります。
早くも作付けを始めているチームもありました。左のチームはスティックブロッコリーの苗を植えつけ、右のチームはカブの種をまきました。どちらも限られた時間の中で丁寧に作業していました。第3、第4ステージになると、一度に何種類もの野菜の作付けをしなければならないチームがほとんどだと思います。しっかりと計画をたてて取り組みましょう。
■ 04月12日(日):ステージのまとめ
ステージを終了するにあたって塾頭からお話をいただきました。
「昨日は暑い中ゴボウの穴掘りを頑張ってくれました。こんなに頑張ったのだからきっと立派なゴボウが出来ると思います。野菜を育てるのは本当に大変なんだということをわかったと思います。これからは野菜を作ってくれるお百姓さんに感謝し、野菜を残さず食べましょう。チーム農園計画の発表ではチームで協力していい発表が出来たと思います。避難訓練では「お・か・し・も」を学びましたが、いつ起こるかわからない災害に備えて身につけてください。共同生活の目標は『人の話しを聴く』でしたが、これからも人の話を聴くときは正しい姿勢で相手を見て、最後まで聴くように心がけてください。」
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