br> (市村自然塾 関東 OB会)
第8期生の活動も半分が終わります。この4ヶ月間の塾活動でさまざまなことを体験してきました。今回、塾で体験した活動を振り返って、どんなことを感じ、どんなことを学んだか、各自で文章にまとめてもらいました。
また、共同生活の目標は前回に引き続き、各自に塾生活を見直して最も出来ていないことを目標と定めてもらいました。
この日は枝村塾頭が不在のため、並木事務局長からお話がありました。
「塾生活全体の半分が終わろうとしています。この4ヶ月の塾活動でいろいろなことが身についたことと思います。今回は今までの目標の中にありました『時間』について話をします。
時間はすべての人に平等に与えられたものです。その時間をどのようにすごすかで人生が大きく変わってきます。昔は朝から晩まで働くことが良いとされていましたが、現代では短い時間の中で良い結果を出すことが求められるようになりました。勉強も同じことが言えるでしょう。ダラダラと長い時間かけてやるより、短い時間で集中したほうが結果が良かったことがあると思います。大切な時間を有意義に使ってください。効率よく集中して内容の濃い時間をすごして欲しいです。」
塾産の梅干のラベルつくりをしていました。近所の農家の方から梅を大量にいただいて、梅干がたくさん出来ました。入れ物もたくさんに必要になるので、数名の塾生に手伝ってもらいラベルを作りました。親子大会の食事でも出ると思いますので、参加される方は楽しみにしていてくださいね。
早退で土曜日の夜にいない塾生に作文を書いてもらいました。塾生活を作文に書いてもらうのは、やはり塾にいる時間のほうがその思いも鮮明になるので、時間は短いですが集中して書いてもらいました。中には消灯を過ぎてようやく書き上げる塾生もいました。お疲れ様でした。
トマト、ナス、ピーマンが植わっている畑では、どこに作物が植わっているかわからないくらいに雑草が大きくなってしまいました。このままでは、おいしい野菜を収穫することが出来ませんので、女子塾生に徹底的に草取りをしてもらいました。
作物が植わっている畝(うね)の雑草は手で抜いてもらい、通路に生えている雑草は鎌を使いました。この日は曇りで、気温はさほど上がりませんでしたが、湿度が高く少し動くだけで汗が吹き出ました。そんな中、塾生達はもくもくと作業し、最初は雑草まみれだった畑も、30分もすればずいぶんと土が見えるようになり、1時間するとすっかり雑草もなくなり綺麗になりました。塾生全員が頑張りました!
おやつはこの畑にあるプチトマトをいただきました。水で洗っただけで冷えてはいないのですが、採りたてのトマトは口の中に甘さが広がります!「おいし~!」「あま~い!」あちこちで塾生の声が聞こえます。農作業をがんばったからこそ、味わえたトマトです。
前のステージで成形したお皿が今回焼きあがりました。
自分が作った作品を手に記念撮影。
お皿の裏側がザラザラしていて、机を傷つけたり、手やスポンジを切ってしまったりすることがあります。これから使いやすくするために、お皿の裏側を同じ素材の陶器をこすり合わせて仕上げをしてもらいました。各自、丹精を込めて仕上げていました。
昼食時に、仕上がったお皿の上へ塾産の野菜の天ぷらを載せていただきました。自分の作ったお皿の上に盛り付けられた自分達で育てた野菜の味は、また一段とおいしかったことでしょう。
親子大会では、自分たちの畑を保護者の前で紹介してもらいます。今回は親子大会直前のステージとして、発表の準備をしてもらいました。各チーム共に、自分達の畑で何を育てているか、半年間行ったいろいろな農作業の苦労したことや工夫など、思い出しながら考えていました。
同じく、塾生企画の発表の準備をしてもらいました。いかに自分達の企画が面白いか、たくさんの保護者にきてもらうためにいろいろとアピールポイントを考えていました。
発表の準備が終わったら、今度は企画自体の準備に取り掛かりました。
クッキングでは本番と同様にお菓子を作りました。焼き目がとてもおいしそうですね。
ジェスチャーの企画では、会場作りの練習をしていました。本番もこれでバッチリですね。
『自然塾でいろいろなことを体験し、何を感じ何を学んだか』をテーマに書いてもらいました。塾での活動で楽しかったこと大変だったことたくさんあると思いますが、ただそれを日記のように書くだけでなく、その後どう感じたのか、どう思ったのかを書いてもらいました。作文を書くのが得意な塾生、苦手な塾生といました。一番最後に書き上げた塾生は風呂上りに続きを書いてもらい、消灯を30分くらい過ぎて書き上げました。お疲れ様です。作文は全員の分をまとめて親子大会で配布します。
第6ステージに収穫をしてベランダに干したコムギがすっかり乾きました。コムギは塾生達の口に入るまで加工が必要です。今回、塾生達にはその一部、機械を使って、脱穀、風選(だっこく、ふうせん)の作業を行いました。
脱穀(だっこく)の作業は動力をモーターなので、少し間違えると大怪我につながります。作業をする塾生の表情は緊張していました。終わってから聞いてみると「すごい機械だった。最初は怖かったけど、楽しかった。」と。
実はこの脱穀機、昭和20年製造です。塾が出来た時、農家の方に譲っていただいたものです。まだまだ現役です。道具を大切に使うことで長く使えることが塾生にも伝わったことでしょう。
こちらは風選(ふうせん)の道具、唐箕(とうみ)といいます。風を起こして、重たい実と軽いワラやもみ殻をわける機械です。こちらの動力は人力で、交代で羽を動かし、選別をしました。終わるころには腕が痛くなってしまった塾生もいたようです。
同時並行で行ったチーム農園作業の様子です。作物が雑草に埋まっています。これでは、次ステージの親子大会で保護者には見せられませんね。共同農園同様に、雑草刈りをしました。
こちらのチームでは、収穫です。おいしそうなエダマメを両手に持ってハイチーズ!
このチームはトマト収穫!おいしそう!
キュウリがたくさん取れました!中には大きすぎてヘチマ級になってしまったものもありました。これもまた、加熱調理して食べるとおいしいのですよ。家でおいしく食べたかな?
枝村塾頭からステージのまとめの話がありました。
「夏野菜の草取りがんばりました。次回おいしい実をつけてくれることでしょう。今週はいろいろなことをしました。世界で1つだけのお皿で、塾で取れた野菜を食べたこと。陶芸の先生にはもちろん、食事を作ってくれた調理師さん、また塾へ通わせてくれている父母にも感謝の気持ちを持ちましょう。また、脱穀風選の機械も長いこと使われています。これらの機械には先人の知恵がたくさん詰まっています。あの道具を作り出してくれた先人達にも感謝の気持ちを持ちましょう。
塾活動も半分が過ぎて、いろいろな体験をしたと思います。自分の人生でいろいろなことを体験することは自分のためによいことです。知識が広がり、いろいろな考えが浮かびます。昔の学者は専門分野だけでなく、芸術など、いろいろなことに長けていました。自分のやっている研究で行き詰った時にまったく別な分野の知識からヒントを得たそうです。みなさん、これからもさまざまなことに挑戦してください。」
今年は例年に比べて梅雨明けが早く、今回のステージでも猛暑を覚悟していましたが、うまい具合に雲が太陽の光をさえぎり、思いの他、涼しく作業を進められました。とはいっても、風が吹かなければ蒸し暑く、快適とはいえません。そんな中、夏野菜の草取りでは、集中して雑草取りをする塾生が多くいたことをうれしく思います。その反面、他の場面ではちょっとしたことで気持ちが緩み、集合時間に間に合わなかったり、チーム農園でも、もう少しがんばれるのでは?と思えることもありました。塾生のひとりひとりが本気を出せば、もっとすごい力が発揮できると思っています。残りのステージも塾生達にさまざまな体験をしてもらい、いろいろなことを感じて学んで卒塾してもらいたいと思います。
次回のステージは親子大会です。保護者の方々も楽しみにしていてください。
K.M.
ほかにもイロイロあんなこと、こんなこと。自然塾豆知識コーナー