br> (市村自然塾 関東 OB会)
今回のステージのメインとなる農作業は秋野菜の植え付けでした。「これから卒塾までみんなで世話や収穫をする作物を心を込めて丁寧に植えつけてもらいたい」とこのようなステージテーマを掲げ、活動しました。また、前回のステージ同様今までの目標の中から、自分たちができていないもの、チームでもっと伸ばしたいものを選んでもらました。また100%にするには具体的にどのようなことをすればいいのかチームで話し合ってもらいました。
活動を始めるにあたり、木全塾頭からお話をいただきました。
「3週間ぶりで懐かしくて話に夢中になるのはわかりますが、それぞれが自分勝手に大きな声で話をしていました。その行動は相手への思いやりが足りません。残りは6ステージ。これからが大切です。今回は夏時間スケジュールのため、夜の集いの後にチーム農園でこれから卒塾までに育てる作物を話し合う時間を設けました。
どのチームも本を見ながら、真剣に計画を立てていました。
就寝準備の時間に塾生室をのぞいてみると、皆テキパキと布団を敷いていました。スタッフが何も言わなくても協力して布団を敷けるようになりました。
本来なら外で農作業をする時間ですが、あいにくの天気のため室内でできる話し合いの時間となりました。4ステージに渡って準備をし、前回の親子大会で実行した塾生企画。その企画を楽しかっただけで終わりにせず、失敗・成功したことから学び、今後同じように自分たちで企画し運営することがあれば今回のことを生かせるように振り返りをしてもらいました。
まずは塾生1人1人が、自分はグループの中でどのような仕事をしたかや、どんなことを工夫したのか、普段のチームと比べて企画のグループの協力はどうであったかなどを考えてもらい、準備から本番までを振り返ってもらいました。
次に企画を行ったグループで参加者を楽しませるために工夫したこと、準備から本番までの運営の中で苦労したこと・失敗したこと、自分たちの企画に点数をつけるとしたら何点かなどについて話し合ってもらいました。最後にグループごとに話し合ったことを発表してもらいました。
金曜日の夜に行ったチーム農園の作付け計画の続きをしました。どのステージに植え付けをすればよいか、今作っている作物をどのように育てるか、どの品種にするかなど、どのチームもテーブルに何冊も本を並べ、作付け図を見ながら検討していました。また、大きな紙に作付け図を描いてもらいチームごとに発表する時間も設けました。
育てる作物が決まったチームから、発表に向け準備をしてもらいました。役割を分担して作業を進めていました。
「育てる作物と選んだ理由」、「育てるにあたっての目標」、「作付け図」をチームごとに発表してもらいました。また、スタッフや他のチームの塾生が質問をする時間を設け、もっと詰める部分はないか、計画が実行可能かなど質問を参考に検討してもらいました。
夏時間では朝1時間早く起きる分、昼食後1時間昼寝の時間があります。昔のお百姓さんが行っていた、早朝に作業をし、暑い時間帯は室内での作業をしたり身体を休めたり、夜は早く寝るという夏の暑い時期に一番暑くなる時間を避けて作業する工夫を自然塾でも取り入れています。
眠れない塾生も横になって身体を休めたり、本を読むなどして過ごしていました。通常のスケジュールにはないためなかなか寝付けなかった塾生も多かったようです。
これから植えつける作物のために今まで育てていた作物を取り除き、耕しているチームがほとんどでした。わずかな晴れ間を使っての作業でしたがどのチームも協力して取り組んでいました。
オクラの収穫をしています。3週間ぶりの作業のためこんなに大きくなってしまいました。
こちらのチームはサトイモがどれだけ大きくなったのか試し掘りをしていました。まだ収穫には早かったようです。もう少し大きくなるまで育てましょう。
このチームは他のどのチームよりも先にこれから育てる作物(スティックブロッコリー)を植えつけていました。土が湿っていたため畝を立てるのが大変そうでした。立派に育つといいですね。
取り除いたメロンの茎や葉を運んでいるところです。せっかく育てた作物を取り除くのはもったいない気がしますが、これも次の作物のための準備です。
チーム農園の収穫物が夕食に登場しました。このチームは今回のステージもメロンがたくさん収穫できました。切り分けて他のチームの塾生にも分けてくれました。
夜の塾活動では、8月30日から9月5日までの防災週間にちなんで自然災害時の危険予知訓練を行いました。災害は誰の身にも起こることを知ってもらい、起こった時にどのような対処をすればよいのかなどを学んでもらいました。
まず、防災についての資料を配り、地震・風水害・火災についての基礎知識と、起きてしまった時どうすればよいのか、普段から何を準備しておくべきかを学びました。
次に実際に起こった災害の事例を映像で見ながら、災害の恐ろしさや災害の時にどんな事が起こりうるのか、それにどう備えればよいかなどについて学びました。
これを機会に、家庭でもいざという時の集合場所や連絡先などを家族で話し合っておくと良いですね。
本来は秋野菜の植え付けをする予定でしたが、畑の状態が良くなかったため、塾周辺を散歩しながら作物の様子を見て回りました。農作業ができなかったのは残念ですが畑をゆっくりと眺めることができ、いつも見ている畑も普段とは違う風に見えたのではないでしょうか。塾生たちには農作業時には気付かなかった他の作物の様子を知る良い機会となりました。
各畑を回り、何が植えてあるのか説明を受けました。ムギワラボウシ畑では第5ステージに植え付けたコンニャクが予想以上に大きくなっていることに皆驚いていました。
散歩の後には鎌研ぎをしました。この時期に出番の多い草刈鎌。しっかりと手入れしましょう!
2回目ということもあり、砥石の使い方もだいぶ慣れてきたようでした。しかし、刃を均等に研くのは難しく、刃を見つめながら格闘している姿が見られました。
ジャイモン畑で秋野菜(スティックブロッコリー・カリフラワー・キャベツ・レタス)の植え付けを行いました。
まずは畝立てです。畑の状態があまりよくなく、足をとられたり、鍬が使いにくい状態の中、苦戦しながらも頑張っていました。
次に、植えつける場所に苗を並べていきました。苗を運ぶ人、目安棒を使って長さを測り苗を置く人と仕事を分担して作業しました。
並び終えたら、いよいよ植え付けです。苗はとてもデリケートなのでやさしく扱います。また深く植えてしまうと根腐れを起こしてしまうので気をつけながら植え付けをしました。
最後に肥料をあげました。苗の周りに円を描くように、苗にかからないように気をつけながら作業しました。
本来ならこの後にヨトウムシ対策の卵の殻をまき、虫除けのネットを張る予定でしたが、朝の作業がなくなってしまったため、すべての作業をすることはできませんでした。できなかった作業は後日代わりにスタッフが行いました。
ステージのまとめとして木全塾頭からお話をいただきました。
「今回のステージは雨が降ったり、晴れたりという天気でしたが、チーム農園も秋野菜の植え付けもできて良かったと思います。今回振り返りをしましたが、これからなぜ振り返りをするのかというお話しをします。うまくいったことはもっと良くする、うまくいかなかったことは次に同じ失敗をしないためにはどうすればよいか考えることで次に活かすことができます。そしてもっと大切なことは、振り返ることで自分自身の成長になるということです。完璧な人間はいません。失敗はしても構いません、しかし同じ失敗をしないようにすることが大切です。失敗したことを振り返って自分の問題にして改善しましょう。人のせい、物のせいにしていては成長できません。残り6ステージ真剣に取り組んでください。」
今回のステージでは親子大会の振り返りやチーム農園の計画など話し合いをする時間が多くありました。チーム農園計画では塾生たちの調べ物をする真剣な姿から今まで以上にやる気と気合が感じられました。また、チームの話し合いに参加しない塾生はほとんどおらず、1人1人の意識が変わり、チームのまとまりが更に強くなったのではと感じました。しかし、塾頭のお話しにもあったように、騒がしかったり、集合時間に遅れたりと久々の活動のせいか浮ついている姿も多く見られました。次回のステージにはそのような事の無いよう意識して行動して欲しいと思います。残りのステージで更なる成長を期待します。
K.T.
ほかにもイロイロあんなこと、こんなこと。自然塾豆知識コーナー