塾の活動　～女子第１３ステージ～

◇野菜料理大会

◇コンポストで液肥作り

編集後記：
今ステージのテーマである「友達」について、塾生が帰宅する前に、塾生手帳に次の3つの点について書いてもらいました。
①誰と、どんな話ができたか。または一緒に何をしたか。
②その友達の良いところはどんなところか。
③いつもあまり話をしない友達と話をしてみて、自分はどんな気持ちだったか。
すると、「頑張って話しかけてみたら意外にいいやつだった。」という意見や、「実は以前から苦手だったけど、今ステージでは協力できた。」または、「一緒にいると気持ちをぴんとさせてくれる存在だと言うことに気づいた。」などといった感想が得られました。24人全員がわいわい気の合う仲間である必要はないと思います。このように、自分とは全然違う友達のいいところを探し、認めてあげ、自分を見つめなおすことができ、その子がいてくれることに感謝できることが大切ではないでしょうか。そこから「思いやり」や「協力」が生まれてくると考えました。
少し難しいテーマだったため、まだ全員が理解できてはいないかもしれません。しかし、今ステージの「卒塾記念創作の話し合い」などをみていると、塾生だけであるにもかかわらず、みんなの意見をなんとかまとめて、全員が納得いくようにしたい、という塾生たちの熱い思いが伝わってきました。残り５ステージ、ますますの成長に期待してなりません。

ご意見、ご感想等ございましたらこちらまでおよせください。
E-Mail：isk@szj.jp

◇卒塾記念創作の話し合い

◇共同農園作業（ゴボウの収穫）

ステージテーマ：「友達」

ボランティアの方に協力していただき、星の観察会を行うことができました。８月に地球に大接近した「火星」や、「二重星（アルビレオ）」を、大きな望遠鏡でみることができました。塾生たちは望遠鏡の順番を待ちながらも、ねっころがって頭上の星を眺めたり、星座早見盤で「夏の大三角形」や「秋の四辺形」を探したりと、楽しい夜をすごしました。

４月に播いたゴボウも、立派に生長し、無事収穫の日を迎えることができました。自然塾産のゴボウは、お店で売っているようにまっすぐではありません。また途中でダイコンを抜くように引っ張ってしまうとポキッと折れてしまいますよ。さて、ゴボウがどっちに伸びているのか想像力を働かせて、ねばり強く掘り進めましょう！

勢いよく掘り始めたとたんにパラパラと雨が降ってきました。すかさず塾生たちはゴボウの葉っぱでカサを作りだします。それをさし合ったり自分の背中にさしたりして、ゴボウ掘りの手は休めようとしませんでした。

このゴボウの収穫では、
「最後まで自分の力でほろう」
という目標を持ってのぞむように呼びかけました。するといつもは「手伝って～」と弱音をはく塾生が、黙々と掘っている姿を見ることができました。全身を使って作物を収穫する喜びを、あらためて体験できたのではないでしょうか。

もう手が届かないところまで掘っても、まだまだゴボウは続いていました。そこで、スタッフに自分自身が入れる穴を掘ってもらい、そこに入って掘り進め、やっと収穫することができました。

うわ～これはすごい！こんなゴボウはみんな見たことなかったね。横に伸びている一本で、普通のゴボウくらいじゅうぶんありそうです。

こんなに大きい穴をほとんど自分の力で掘ることができました。全身泥だらけだけれど、自信と喜びに満ちあふれた笑顔を向けてくれました。

自然塾でとれた野菜を使って、料理大会を行いました。ご飯とお味噌汁以外のおかずは自分たちで作らなくてはいけないので、、失敗は許されません。塾生たちは真剣に料理にとりくみ、そしてわいわいにぎやかに、野菜をたくさん食べました。

厨房では無駄な私語は禁物です。あらかじめ決めておいた役割分担を元に、てきぱき仕事をこなしていきます。

はじめは恐る恐る切っていましたが、慣れてくるとこんなに上手に包丁を使えるようになっていました。

自分たちだけで作った料理は特別美味しかったのではないでしょうか。いつもよりたくさん食べる、塾生たちの様子が見られました。

たくさん出ていた候補の中から、１つにしぼりこむという作業を塾生たちだけで行いましtた。スタッフ側からは、次の４つの条件だけが与えられました。

　①全員が協力し、塾生主体となって作ることができるか。
　②可能な設置場所があるかどうか
　③卒塾までに完成させられるかどうか。
　④完成したもの、またその作業工程が安全であるかどうか。

塾生だけのほうが決めやすいというので、スタッフは部屋の外で待機していましたが、ただ多数決で決めるのではなく、議論をしながらみんなの意見をまとめていく過程が見られ、感心させられました。卒塾記念創作が完成するまでには、みんなの努力や協力、きずなの強さがまだまだ必要です。最後まであきらめずに頑張ろうね。

みんなが塾で食べている食事を作るときには、必ず野菜くずが出ます。塾スタッフは毎週塾生が帰った後、これを使って液肥を作り畑にまいたり、分解の進んだ野菜くずを土に返すという作業をやっています。この作業をやることにより、ゴミが去年の４分の１の量になったそうです。ゴミを土に返すということは、決して楽な作業ではありませんが、今回はこれを塾生たちも体験してもらいました。

まずはみんなで野菜くずを細かく切り刻みました。細かいほうが、分解がスムーズに進むからです。、塾生たちは包丁やはさみを使って、臭い生ゴミを素手でさわらないようにしていました。生ゴミも、大切な資源なのですよ、しっかり作業しましょう。

コンポストにその野菜くずを入れ、上からEM菌という分解が得意な菌のたくさん入った粉をふりかけます。そしていよいよ、空気を抜くために、手でぐぐっと押してもらいました。はじめはさわるのを嫌がっていた塾生たちも、このころには観念したのか、思い切りよく手を突っ込んでいました。

最後に、先週の活動で作っておいたコンポストから液肥を抜いてもらいました。きょうれつな臭いの液体を手にこぼさないように、とても真剣です。

塾生活が始まってもう半年が過ぎました。塾生たちそれぞれを見ていて気づいのは、24人の仲間がいるのに、いつも同じ人と遊んだり農作業しているということです。そこで今ステージのテーマ「友達」では、

『楽しく面白いだけが友達じゃない！
普段は苦手であまり話したことない子にも話しかけて、その子のいいところや、自分とは全然違うところをを発見してみよう。
そして、自分を見つめなおすチャンスをたくさんもっている、そんな友達も大切にしよう』

と、ステージを通して呼びかけました。

それぞれ出し合った絵を見くらべて、それぞれのいいところを探しました。

自由時間には「Bチームの部屋に集まって～」と呼びかけ、話し合いの続きを行いました。