5月12日(土)
◇夜の塾活動 〜作物の育て方の話〜
 夜の塾活動の時間には、野菜を育てる際に考える点について話をしました。 
 野菜には、植物としての特徴(分類)のほか、どの部分を収穫して食べるか、どのように肥料を必要とするか、好む環境条件、作物特有の病害虫・鳥獣害などがあります。それらを考え、それぞれの野菜にあった世話をしてあげることが大切です。

 そのような点を調べながら、作物を育てていってください。
 
 
5月13日(日)
◇お茶作り
 昨日摘んだお茶の葉を使い、いよいよお茶づくりを行います。本当のお茶作りでは、低温で長時間煎るのですが、自然塾のステージの中ではそれだけの時間は取れないので、ホットプレートを使って作りました。
   最初にお茶の歴史や種類、成分や効用など、お茶に関する話がされました。今では当たり前に飲まれているお茶もかつては薬として、貴重なものでした。 
 ホットプレートでお茶作り開始です。茶葉を乾燥させるため最初5分ほど250度で煎り、その後40分程度160−180度に落として煎りました。水蒸気が上がっているうちは熱くて触れませんが、乾いてくると手でも触れるようになります。   
 水分を飛ばしながら煎ったお茶です。温度のかけ方の違いか、煎り方か、チームにより乾燥の度合いにばらつきがみられました。
重さを量ってみたところ、それぞれ300−340gの生葉が、90−110gのお茶になりました。
 自分たちで摘み、自分たちで煎ったお茶を自分たちでいただきました。チームによっては緑茶の味と香りだったり、ほうじ茶の味と香りだったりしましたが、このような機会はそうあるものではありません。塾生たちは、お茶の味と香りを堪能し、残ったお茶を大切な家族へのお土産として持ち帰りました。
◇共同農園作業 〜コンニャクの植え付け〜
 ゆっくりとお茶を堪能した後、今ステージ最後の農作業として、コンニャクの植え付けを行いました。このコンニャクは15ステージで収穫し、コンニャク作りに用いる予定です。
 全員で植え付け予定地の草取りをした後、チームリーダーに代表してコンニャクを植える溝を切ってもらいました。 
 コンニャクイモは、なんとも奇妙な格好をしています。この種イモを植え付けると秋には一回り大きくなったイモが収穫できます。ちなみに芽のまわりのくぼみに水がたまると腐ったり病気になりやすいので、芋は斜め向きから横向きに植えるのです。
 イモごとに適当な間隔をあけて、溝にイモを並べていきます。なお、収穫時には茎が枯れてしまっているので、イモが植わっている目印に通路と溝の間に割り箸を立てました。 
◇ステージのまとめ
 ステージのまとめとして、塾頭さんからお話がありました。
 
 まず、今回のステージでお茶作りを行えたこと、そのほかにもさまざまな農作業が行えたり、友達と仲良くできること、そうしたことは、何らかのお陰さまでできていることを忘れないでください。そうしたお陰様の1番目はお日様、2番目は大地・自然、3番目は両親です。今日は母の日です。皆さんがこのように塾で元気で活動できるのはお母さんのお陰だけではないけれども、日頃の感謝の気持ちを込めて、自分たちで作ったお茶をぜひともお母さんにプレゼントしてください。

 次に共同生活の目標である整理整頓清潔清掃について。何かをやろうと自分で決めて行うことが大切です。失敗したことを反省して次に生かそうとする、謙虚に反省すること、次に失敗しないためにはどうしたらよいか、相手のせいにしない、自分のことと捉えることが大切です。

 塾で行ったことをぜひ家でも行って、また元気な姿を2週間後に見せてください。

 編集後記:
 自然塾のある寄(やどりき)地区を囲む山々の緑もすっかり濃くなりました。お茶の新芽もしっかり伸び、お茶摘みとお茶作りを堪能することができました。。八十八夜の別れ霜と言いますが、今年は当初暖冬だったため八十八夜前でもお茶摘みができるのでは、と見込んでいたのですが、その後3月末から4月にかけて寒気がもどり、結局お茶摘みができたのは八十八夜後でした。暦のすごさ、先人の眼力のようなものも感じました。
 塾生たちを見ていると、共同農園作業、塾活動、チーム農園など、さまざまな塾活動に積極的に取り組んでおり、特にチーム農園では、自由時間に調べ物や話し合い、作業をしたり、リーダー同士で鹿よけネットを張ることの話をしたりと、自主的な気概に溢れていて頼もしい限りです。しかし、共同生活の目標に掲げた、整理整頓清潔清掃について振り返ってみると、相変わらず乱雑な部屋や衣装ケースが目立ち、それを意識的に改善しようと取り組んでいる様子はあまりみられませんでした。目標が広く漠然としていたため、具体的に捕らえられなかったのかも知れませんが、日常生活における、自律の面が自覚されるようになるには、まだまだ段階が必要だと感じました。これからのステージで、自主・自立・自律すべてを自ら実践できるよう、呼びかけていきたいと思います。
                                                                 T.K.

 ご意見、ご感想等ございましたらこちらまでおよせください。→ E-Mail:isk@szj.jp

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