5月5日(土) 〜続き〜
◇夜の塾活動 〜マナー講座〜
 夜の時間を使ってボランティアの百瀬さんと一緒にマナーについて考えました。
 マナーとは、周りの人に嫌な思いをさせないための思いやり、心遣い、気配りです。
 マナーをきちんと守れないとルールになるのです。
 様々な人と関わっていくなかで大切なことです。
 チームごとでどんなマナーが必要か考えてもらいました。今回は「通塾時」「食事」「入浴」の3つの場面でどのような事が必要かを考えてもらいました。各チームとも色々なマナーが出てきました。  
 各チームで発表したあと、各場面で一つに絞り込み、模造紙にみんなの手形とサイン、その中心に絞り込んだマナーを書きました。女子塾生は
「車内では静かにする」
「好き嫌いなくまんべんなく食べる」
「体をタオルでふいてからあがる」
と、決まりました。これらは塾生みんなで決めたマナーとして18ステージ通して守れるようにがんばってもらいます。
5月6日(日)
◇塾活動 〜お茶作り〜
 土曜日に摘んだ茶葉でお茶作りに挑戦です。塾生たちが摘んだ茶葉は、厨房で調理師さんに蒸してもらいました。あとは塾生たちの手で煎ってお茶を完成させます。
 蒸されたお茶は水分がありしっとりとしています。はじめのうちは水蒸気が上がって熱いのでやけどをしないように、茶葉を焦がさないように丁寧に混ぜます。だんだん乾燥もすすみ、茶葉の色が濃くなってきました。ここからは手もみの作業です。両手でするようにして茶葉を丸めていきます。塾生たちは、お茶の甘い香りに包まれながら作業を進めていきました。
 うまく煎りあがりました。完成した茶葉を前に塾生たちの期待が高まります。お茶をおいしく飲むには、茶葉を適量入れる、75〜90℃のお湯でお湯を入れてからじっくり抽出する事です。はやる気持ちを抑えて、急須を前にじっと待ちました。
◇おやつ
 自分達で作ったお茶を味見。この日のおやつは桜寒天と羊羹。熱いお茶と相性抜群でした。塾生たちの感想は様々で、「家に帰ってからもう一度作る!」と意気込む塾生もいましたが、「チョー苦かった」と塾生手帳に一言書く子も…。
◇塾活動 〜畑にいる虫と自然農薬の話〜
 野菜の出来栄えを左右するのが害虫や害獣の影響が考えられます。それらの生き物とうまく付き合っていくために、畑にいる生き物をみんなで考えました。
 畑には様々な生き物がいます。その虫たちは作物に有益な生き物と害をなす虫がいます。塾生たちにそれぞれどんなが生き物がいるかあげてもらうと、たくさんの種類が上がってきました。しかし、それらの生き物は我々が畑で作物を作る都合でそう呼ぶだけだあって、畑以外のところに居ればそれぞれ1匹の「虫」です。むやみに命を奪うことのないようにと話しました。
 ここ自然塾での農作業では化学農薬は使いません。化学農薬は畑に居る害をなす虫だけでなく、有益な虫まで殺してしまうのです。自然塾では自然農薬といい、食酢、木酢液、ニニンニク焼酎などの自然から出来ているものを使用します。これによって虫を殺すのではなく、虫が飛来してくるのを避けるのです。塾生がそれぞれの液体のにおいをかぐと左写真のような顔になります。このにおいならば虫も寄り付かないと納得する塾生たちでした。
◇ステージのまとめ
 日曜日の昼食後、ステージのまとめとして塾頭さんからの話です。塾頭さんからは2つの話がありました。
1、周りの人を見て嫌だなと思うことは、自分はやらない。人の振り見て我が振りなおす。お互いにマナーを守って気持ちいい生活が送れるでしょう。
2、最後までしっかりやり通す。きちんと丁寧に作業が出来る人は物も人も大切にする心が育ちます。

 これからの生活でも目指してください。

 編集後記:

 今回の活動では日曜日に雨が降る天気予報のために土曜日に農作業を集中して行いました。日中は夏のような暑さでしたが、塾生たちは夏野菜の植え付け、チーム農園作業と盛りだくさんの農作業を楽しんでいました。特にチーム農園作業は自分達が植えつける作物を決めて、自分達だけで作業を行うためにより力も入るのでしょう。休み時間にも畑に出て、時間いっぱい使って作業に取り組んでいました。
 お茶作りは、塾生たちにとって初めての体験でした。本来ならば5時間かけて煎る作業を行うのですが、塾の活動では簡易的にお茶作りを体験してもらいました。それでも、お茶摘みから実際に味わうことで、自分達が作ったお茶の味は格別においしかったことでしょう。塾生達は自分達で作ったお茶を少しずつお土産で持ち帰りました。家族にお茶を振舞いながら、塾活動を家族で話していることと思います。

 「ルールを守る」という共同生活の目標は、だいたい守れていたと感じました。マナーとルールは同じようなことですが、ルールとは決められた約束で、マナーとは思いやりや気配りなのです。そういう気持ちが過ごしやすい生活を生むのではないでしょうか?周りの人がやっているから自分がやっても悪くないとか、自分ひとりくらいわがまま言っても大丈夫だろうなどと思わずに、塾生達には、周りの人を思いやれる「強く優しい人」になってもらいたいです。

K.M.

 ご意見、ご感想等ございましたらこちらまでおよせください。→ E-Mail:isk@szj.jp

前のページへ       このページのTOPへ