5月20日(土) 〜つづき〜
◇ハツカダイコンの収穫
入塾式に種をまいたハツカダイコンは一度は害虫(キスジノミハムシ)にやられましたが、播きなおして害虫対策を行ったため、今度は収穫できるまでに育ちました。自分たちで種まきや植え付けをして収穫するのはこのハツカダイコンが最初です。
もともとが小さいハツカダイコンですが、ひとつ110gもあるとりわけ大きなハツカダイコンがとれました。このほかにも大小さまざまなハツカダイコンがとれました。
取れたハツカダイコンは新聞紙で包んでお土産にしました。新聞紙などを使って包装することは、現代ではほとんどないかもしれません。塾生たちはスタッフから教わりながらハツカダイコンを包みました。
◇夜の塾活動(チーム農園作物について調べる時間)
夜の塾活動の時間は、それぞれのチームでチーム農園作物を育てるのに必要なことを調べる時間にしました。
なにやら本を開いて世話人に質問しているようです。どこのチームも自分たちのチーム農園作物をしっかり育てようと、真剣に調べていました。
5月21日(日)
日曜朝食前の瞑想タイム
日曜日の朝食時は、自然の空気を五感で感じとり、心を落ち着かせて感謝の気持ちをもって食事をいただこう、との趣旨から、食事前に1分〜3分の瞑想タイムをとり、その後、正座で食事をいただきます。電気は消し、窓を開けて自然の光や音を感じながら食事をいただきます。
最初のころは落ち着かない塾生もいましたが、かなりしっかりと正座で瞑想タイムを過ごせるようになってきました。外からは鳥の鳴き声が聞こえてきて心を落ち着かせてくれます。
共同農園作業(オカボの種まき)
この日は朝から晴れ上がり、ようやく待ちに待った共同農園作業が出来る日和になりました。この日は最終ステージでつく餅の材料となるオカボの種まきを行いました。
まずは畑にクワで播き溝をつけます。クワの扱い方もだいぶ手馴れてきました。
つけた播き溝にオカボの種籾を丁寧に播いていきました。播き溝全体を使って適当な間隔をあけて播くことが大切です。少なすぎれば取れる量が減り、種籾どうしが重なるような播き方ではイネどうし競合してうまく育ちません。
この後、土をかぶせて鳥よけのテープを張りました。
◇チーム農園作業
午前中後半はチーム農園作業を行いました。前日の夜しっかり作物について調べたので、どのチームも熱心に作物の世話をしていました。
ミニニンジンの芽がびっしり生えそろっていたので間引きをしています。細かくて根気のいる作業ですが、しっかりやり遂げました。
ありあわせの材料でこんなに立派なトマトの雨よけを作りました。が、残念ながら時間切れで設置は次回に繰り越しです。
肥料をやったり、芽かきをしたり、敷きわらを整えたり、害虫対策をしたり、作物にとって何が必要か考えてこまめに世話をしてあげることが育てる上で大切なことですね。

編集後記:
 今ステージではステージテーマに掲げた味噌作りを行いましたが、この味噌作りはたくさんの学びを私たちに与えてくれます。日本人は米と味噌を柱とする食生活から健康に必要な栄養のバランスをとってきました。それは、日本人の知恵であり文化でもあります。また、その味噌とは栄養豊富な大豆と生きている麹を原料にするまさに生きている食材で、熟成によりまろやかさと旨みを増していきます。そうした味噌を作るためには、ひとつひとつの作業に心を込めて丁寧に取り組まないとよいものは出来ません。そうした過程は人の人生にも似て奥の深いものがあります。市村自然塾に通う塾生たちも、塾での活動を心を込めて丁寧に行い、心と体の糧を得て、人間として大きく成長していってくれることを願っております。
 農作業においては、生憎週末ごとに天気の崩れが続き、なかなか思うように作業ができません。今ステージにおいては天候がよければサツマイモや落花生の植え付けも予定していましたが、土曜朝まで降り続いた雨のため畑の状態が悪く出来ませんでした。しかし、これも自然の姿であり、その自然を受け入れ、我慢すべきときには我慢し、行うべきときには行うといった積み重ねもまた人間を成長させるものであると言えるのではないでしょうか。塾生たちもまた、そうした自然の姿からも学び成長していって欲しいと思います。
                                                                              T.K.

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