11月18日(土)〜続き〜
お土産キャベツの収穫
秋野菜のひとつとして植えたキャベツは、草取り、追肥、虫取りなどの世話がみのり、しっかりと巻いたものに育ちました。そこで、塾生にひとり1つずつ収穫してお土産としてもらいました。。
この時期のキャベツは芯の部分が堅く、収穫するのにも力が要ります。18ステージというだけあって、どの塾生も、ノコギリ鎌を上手に使って、安全に収穫していました。
タマネギの植え付け
タマネギは、どんな料理にでも年間通して使われる、なじみの深い食材です。自然塾では毎年 11月から12月にかけて苗を植え、6月に収穫して食材として使っています。5期生には、来年収穫する作物としてムギに加え、タマネギの苗を植えつける作業を行ってもらいました。
スタッフが畝立てをしてマルチ(農業用ビニール)を張った穴に一株ずつタマネギの苗を植えていきます。単純な作業のようですが、浅すぎず、深すぎずきちんと植えることが大切です。

そして、5期生男子塾生にとっては、これが最後の共同農園作業です。
日が短くなり、作業の最後には薄暗くなってきましたが、2,000本の苗をすべて植えつけることができました。
◇卒塾式の歌の練習自分の荷物の荷造り
ステージとしての塾活動は男子は今回で終了です。次に塾へ来るのは卒塾式になります。夜の塾活動の時間には、卒塾式の説明・卒塾式で歌う歌の練習・各自の荷物の荷造りを行いました。
卒塾式で歌う歌、”今日の日はさようなら”と”ふるさと”の2曲の練習をしました。卒塾式には、息のあったコーラスが聴かれるでしょう。
11月19日(日)
大掃除 <共同場所及び農機具>
自然塾の活動最終日の今日は大掃除です。まず前半は、共同場所(道具)の大掃除として、塾舎まわりと農機具を各チームで分担して行ってもらいました。どの塾生もとても真剣に大掃除を行い、塾舎まわりはとてもきれいになりました。
Aチームは、地下倉庫担当しました。地下倉庫の床面のほか、長靴だなや排水溝など最後ならではのところや、細かいところまで掃除を行ってもらいました。
Bチームは玄関まわり、非常階段、かまどとかまど小屋を担当しました。玄関前の排水溝・枡のふたを開け、底にたまっている泥などをさらっています。他にも玄関のドアをきれいにしたり、や玄関前のたたきや非常階段を磨いたり、かまどを洗い、かまど小屋のすす払いをしたりしてもらいました。、
Cチームは、農機具の手入れを担当しました。今まで一番お世話になったクワの錆を落とし、刃の部分が緩んでいるものにはくさびを打ち込んで固定するといった手入れを行いました。
Dチームは、地下倉庫入り口の水道回りから外壁、1階ベランダを担当しました。農機具を洗っている水道の枡の泥上げ、外壁のこすり洗い、窓と窓枠拭き、ベランダの柵の拭き掃除、ベランダのクモの巣払いなどの掃除を行いました。
大掃除 <塾生室>
18ステージの間、一番お世話になってきた塾生室です。毎ステージの朝の塾生室掃除では行わない細かなところまで、心を込めてきれいにしました。
大掃除といえば、どこの家でもまず窓ガラスをきれいにすると思います。もちろん、さんの部分やサッシのレールもきれいにします。そのほかにも、ベランダ回りやエアコン回りの普段の拭き掃除では落ちない汚れを落としたり、ロフトの窓や押入れの中といった細かいところまで、熱心に掃除を行いました。
ステージのまとめ・共同生活の目標振り返り
昼食のごちそうさまのあと、塾頭さんから、「自然塾で皆さんが行ってきたことは、現代では普段なかなか出来ないことです。昨日リーダー会議でも言ってくれた塾生がいましたが、農業とは今日種を播いてすぐ結果が出るものではありません。そうしたことをやってきて、自然の摂理や我慢する心を学べたと思います。5期生男子の活動はこれで終わりになりますが、塾生の皆さんにとって、これからがスタートです」、といったお話がされました。
塾頭さんの話のあと、再び塾生自身に今ステージ最初に立てた目標の振り返りをしてもらいました。
すぐにリーダーが率先して前へ出ました。自分たちの立てた共同生活の目標達成度を10%から100%まで全員に聞き、平均を出した結果、共同生活の目標、『感謝の心を持ち、あらゆる場面で気を引き締めて行動しよう』の達成度は約80%という評価になりました。

編集後記:
 毎年のことですが、18回x3日 計54日もの間の活動は、始まる前は長いように思いますが、始まってしまうとあっという間に最終ステージを迎えているといった感じを受けます。しかし、入塾時には弱々しかった塾生が、卒塾を控えて精神的にも肉体的にもたくましくなったと感じるのは嬉しいことです。
 最終ステージでは、18回の活動を通してお世話になってきたものの掃除や後片付けであり、チーム農園で収穫できたお土産などを除けば、『自分たちのもの』はありません。しかし、チーム農園の片付けでは、それぞれが競って6期生に胸を張って渡せるようにしようと頑張り、大掃除ではとても熱心に、掃除をする対象に向き合って、きちんと丁寧に行っていたと感じました。ともすれば、個人主義になりがちな風潮の中、精神的な成長を感じることが出来ました。
もちろん、すべてが完璧なわけではありません。遊びに走ったり、ふらふらしたり、自分のことが終わったら協力しなかったり、といったこともありました。むしろ、人間である以上、そういった面を持っているのもまた、当然と言えるでしょう。だからこそ、自然塾での体験が、塾生のみんなにとって、社会の中で、より前向きな姿勢で、有意義な人生を歩んでいくための糧となることを願っています。

                                                               T.K.

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