11月5日(日) | |
◇共同農園作業 <ササゲの鞘とり・選別> | |
自然塾では、毎年ササゲを育てて卒塾式の赤飯に供していますが、これまでは鳥や虫に食べられたり長雨でほとんど収穫できなかったりと苦戦してきました。今年は病虫害の被害を受けることもなく順調に育ちましたが、全ての実が一度に収穫に適した状態になるわけではないので、ステージ中に塾生の活動としては収穫せず、熟した実を随時スタッフが収穫・保管・乾燥しておきました。そこで、塾生には鞘から豆を取り出し、食用に適した豆と適さない豆とを選別する作業を行なってもらいました。 | |
鞘をとって出てくるササゲには、きれいな豆もあれば、カビが生えたり、しなびたりしている豆もあります。塾生たちはキレイな豆が出てくると嬉しそうで、使えない豆が出てくるとガッカリとしていました。 | |
作業場所の掃除や使った道具の後片付けまで、テキパキとしっかりと行いました。 | |
◇おやつ | |
日曜日の午前中のおやつでは、前日に手作りしたコンニャクを味噌おでんにしてもらい、塾生みんなでいただきました。こんにゃくがこんなに香り豊かな食べ物だと初めて知りました。 | |
ただ、中には灰汁抜きが不十分だったのか、凝固剤のソーダを入れすぎたのか、口の中が痒くなるような味を感じたチームもあったそうです。 | |
◇共同農園作業 <オクラ・エンサイ・モロヘイヤの片付け> | |
夏から食べ続けてきたオクラの実やエンサイ・モロヘイヤの葉が食用に適さなくなってきました。もう時期が終わったようです。今まで、塾の食卓を飾ってきた野菜たちです。感謝の気持ちを持って片付けました。 | |
塾生たちは、ただ「作物を引き抜いて畑から運び出すように」とスタッフに指示されただけで、あれこれ段取りを説明しなくても動けるようになっていました。どの塾生も自然と役割を分担して作業に取り掛かり、それぞれが与えられた役割を果たしている姿に成長を感じました。 | |
オクラを支えていた支柱は来年また使えるようにしっかりと洗って収納しました。 最後まで、集中力を切らさずに作業を終えました。 |
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◇共同農園作業 <秋野菜の虫取り> | |
第12ステージで植え付けをした秋野菜。今年は例年に比べ害虫の被害が少ないものの、野菜を守るべく虫取りをしました。 | |
自然塾では農薬を使わないので、虫たちが野菜につきます。アオムシやヨトウムシといった芋虫類が特に多くて、野菜の葉を穴だらけに食い荒らしてしまいます。人間が野菜をおいしくいただくためには、彼らに犠牲になってもらわなければなりません。 | |
結球し始めてきたハクサイの中を覗いてみると、、、ぷっくり太ったヨトウムシがたくさん棲みついています!! 手の届く範囲は、手で取るのが一番早いのですが、野菜株の奥に隠れているものですから、塾生たちにはピンセットを使って取ってもらいました。 |
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◇ステージ振り返り <目標の振り返り> | |
昼食後の振り返りの時間内に、共同生活の目標に対する達成度を全員で評価してもらいました。金曜日に時間をかけた反省を活かして、合理的に意見をまとめるリーダー達の姿に頼もしさを感じました。評価の結果は72.7%でした。 |
編集後記:
「みんなで共同生活の目標を決めてください」との呼びかけに対し、はじめは戸惑っていた塾生ですが、リーダークラスの塾生が率先して動いて話し合いを始めた結果、「共同生活のあらゆる場面で一つ一つの行動を心がけ悔いの残らないようにする」と決まりました。共同生活を通じて様々なことを感じ・学んできた彼らが、卒塾を目前にして、今の仲間やスタッフと過ごす時間は限られているのだから一瞬一瞬を大切にしようという「一期一会」の境地に近づいたことの現われではないでしょうか。実際に彼らは、共同生活中の些細な場面でも礼を尽くし、活動そのものにも真剣に取り組んでいました。
それ自体は大変喜ばしいことなのですが、残念ながら目標を発揮する場面が漠然としていたようで、各自が特に何に対してこの目標を頑張るのか、を(塾生手帳に書いてもらうなどして)意識させることには失敗してしまいました。その結果、達成度の評価の基準が各自でバラつきがあったように思われます。
残り2ステージ。全ての塾生が、文字通り、あらゆる場面で、悔いの残らないように活動に臨むことを期待します。
H.T.
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