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第19期(2020年度)

9月27日 男子第2回

2020-10-02
カテゴリ:男子ステージ
2回目の活動が始まりました。塾生たちも塾の生活に慣れはじめて、メンバーとも打ち解け始めたようです。
しかし、初めて行うことがこれからまだまだたくさんあります。今回は、前回植え付けや種まきをした作物の「世話」をしました。塾生たちが、「初めて」のことに丁寧(ていねい)に取り組み、少しずつでもいろいろのことに気付けた活動となりました。
集合・朝の集い
活動前に、瞑想(めいそう)で静かな時間を過ごしました。
今日は塾に到着したら、釜飯担当はさっそく一つ目の作業にとりかかりました。昼食のための米研ぎです。朝の集いの前に頑張りました。

朝の集いでは、1日活動の前に正座をして瞑想をしました。目を閉じてじっとすると、周りの情報が耳から入ってくることがよくわかりました。
季節は秋分。昼間と夜の時間の長さが同じになる頃です。これから様々な穀物(こくもつ)が収穫の時期をむかえます。

塾頭さんからは、「自分たちの植えた野菜を食べるためにていねいに作業してください。2週間で変わったことも見て下さい。また、今回は、自分で「考えながら」作業する、といった『自主』に取り組んでほしい。」とお話がありました。
「朝からさむいけれど負けずに頑張りたい」
「栗ひろいで指が痛くなったけれど農作業頑張る」
「栗ひろいが楽しかったので農作業も楽しんでやりたい」
「今日は昼食のご飯炊きがあるので頑張りたい」
それぞれ、今日の意気込みを言い合ってスタート!
チーム農園作業~準備~
体力を使う農作業の前には、準備体操をします。安全に作業をするためには、とても大切です。
クワを使って土がやわらかくなる仕組みと、自然塾で土をつくるときに使う肥料の話を聞きました。前回から使っている「ボカシ肥」も有機肥料です。
チーム農園作業~計画立てから実作業~
作業を始める前には、しっかり計画立てを行います。今日の作物にどんな世話が必要か、使う道具、作業に使える時間をみんなで確認し、今日の目標を決めました。
次は役割分担を自分たちで決めます。2つある畑のうちだれがどこに行くのかを聞きあって決めました。
「よろしくおねがいします!」畑に入る前に、畑に向かってあいさつしました。
作物の追肥(ついひ)に使う「ボカシ肥」を準備。スタッフ手作りの有機(ゆうき)肥料。どんなにおいだった?
うねの肩にのせたボカシ肥の上から、クワで土をかぶせます。年上のメンバーを見て習い、あっという間に上達していました。
ハクサイの葉を食べた小さな虫対策として、葉にデンプンを使ったスプレーをかけました。ていねいに、まんべんなくかけていました。
使い方を学び、草刈りガマで通路に生えてきていた草を取りました。畑がどんどんきれいになっていきます。
作物を風や虫から守るネットに大きな穴が開いていたので、ガムテープでふさぎました。これで対策はばっちりです。
午前中の畑作業の終わりごろから、釜飯担当は昼食の準備を開始。「理科の実験でいつも使ってる」とマッチを上手にすり、かまどに点火。みんなとの昼食が楽しみだね。
ダイコンの間引きをしました。ネキリムシ対策のペットボトルの輪には一番元気そうな1本を選んで残し、あとは引き抜きます。間引き菜は食べる用にとっておきました。
昼食
昼食の時間になりました。今日は塾生の釜炊きごはん第1号が茶碗に盛られています。

今日の献立は、
釜炊きご飯、芋煮汁、ご飯の友いろいろ、茶わん蒸し、なすジャムパイ、ゆで落花生でした。
そのうち塾で手作りした食材は、
ナス、オクラ、ジャガイモ、タマネギ、ピーマン、しし唐、里芋、ゴボウ、キュウリ、四角豆、栗、落花生、青じそ、梅干し、味噌です。

夏野菜のほかに、前回塾生と収穫したゴボウ、柳川先生にいただいた落花生のおおまさりという品種、塾生も塾庭でひろった栗も入り、季節の食材が並びました。
体の健康のために姿勢を正して、感染対策中でも大切に食事時間を過ごせるように、「いつもより舌を使って、食事をよく味わってみよう」 と声をかけ昼食を過ごしてもらいました。
休み時間
午後の活動が始まる前の短いお昼休み時間。
塾舎内で走らずに出来る遊びに、2階の長い廊下でだるまさんが転んだに興じていました。
この間に、1階で釜飯担当がご飯を炊いた釜を洗ってくれました。
チーム農園作業~振り返り~
午前中のチーム農園作業の振り返りをしました。
まずは、午前中の作業計画表を見ながら、一人一人で思い出し、塾生手帳に書きます。そのあと、お互いの内容を言い合いました。
2週間前と畑の様子で違ったところでは、種から芽が出ていた・虫に葉が食べられていた発見がありました。
前回種まきした種が成長していることや、害虫を探したりと、いろいろなことに気付くことが出来ました。
目標「お世話をしっかりして、害虫に負けないようにする!」はどうだったか聞くと、
デンプンのスプレーを使ったけれど、虫を全部取り切れなかった。
協力について振り返ると、肥料まきと土よせを分担してできたことがわかりました。
次回は片付けに時間がかかることをよく考えて計画しようと話しました。
塾舎周辺の危険な生物と自然観察
食堂にて、塾周辺で見られる危険生物についてスライドを見ました。
出会う頻度、どんな風に危ないのか、スタッフの経験も交えた話を聞きました。この後、外に出て野外観察です。
ヒガンバナは根に毒を持っているので、昔の人は田んぼのあぜにこの花をネズミやモグラよけに植えたそう。
草むらで暮らしている生きものは?なぜ外では急に草むらに入ってはいけないかを聞きました。
塾庭に落ちている、けものが栗を食べた痕跡(こんせき)を探しました。塾庭も、夜はけものの世界となります。
最後は、塾庭のすみっこのじめじめしたところでヒルを探しました。晴れていたからか、ヒルは数匹でした。
共同場所清掃・帰りの集い
自分たちで使った所は、自分たちできれいにして塾舎に感謝します
共同場所清掃を、手分けして行いました。どうやったらきれいに掃除できるか、雑巾のしぼり方など掃除の極意(ごくい)をスタッフから聞きながら行いました。先に終わった人が、まだの人を積極的に手伝おうと声をかける行動も起こせていました。

帰りの集いでは、感想を言い合いました。
「危険生物について知れてよかった。」
「身近な所にも危険がいっぱいあることを知った」
「ヒルを自分で見つけられなくてくやしかった」
「初めての釜飯炊きが、うまくいって良かった」
今日の活動がまたひとつ、一人一人の経験になったようです。

塾頭さんからは、「今回は、農作業だけでなく、自然を知ることを楽しんでくれたのがとてもよかった。また、『自主』の逆は【言われてやる】ということ。自分の身に付けるためには、自分からすすんで、決めたことをやることが大切です。これからの活動も自主的に行ってほしい。」とお話がありました。

編集後記
男子の活動第2回が終わりました。
何事も丁寧(ていねい)に、目の前のことに一生懸命に自分たちの力で立ち向かおうとする男子塾生の姿が印象的でした。しかし、逆にまだまだ自分のすぐ近くのことで手一杯になっているようにも見えました。塾生は、難しいかもしれないけれど、周りのことをもっとよく見よう。
ひとつひとつ丁寧にしっかり自分の目で見てやってみて、気が付いたら相談する。決まったら動く。難しかったらちょっとだけ頑張ってみる。仲間を見習う。口数が少ないながらも、意思疎通(いしそつう)をとりながら、お互いを思いやって(譲る)自分の言いたいことは言う、迷っていたらそれも言う。そういった行動も見え始めています。
活動の中の一つ一つの積極的な行動が、気付きを生み、自分たちの成長につながっていきます。
塾の周りの危険生物がすんでいる場所を知ることが出来ました。自然の中で、野菜の成長や近くで暮らす生きものを知りながら、自分たちが食べて生きていく事と他の生きものとの付き合い方をこれから、考えてみてほしいと思いました。
これからも活動を楽しみに、真剣に取り組んでほしいと感じました。

                       A.S.
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