2019.9.13~15
第13ステージ ~女子~
ステージテーマ:「力を出し切ってゴボウを収穫しよう!」
共同生活の目標:「チームで決める②」
今回は、メインイベントとしてゴボウの収穫を行いました。ゴボウは、自然塾の塾生が育てる中で、一番長く時間をかけて育つ野菜です。他の野菜とは違った収穫の苦労があるので、収穫に集中できるよう、テーマを「力を出し切る」にしました。その通りに、塾生たちがやる気を発揮し、テーマに沿ったステージとなりました。
■ 09月13日(金) 夜の集い
活動を始めるにあたり、塾頭さんよりお話がありました。
第2ステージで種をまいた、ゴボウの収穫を行います。ゴボウを傷つけないように収穫するのは難しい作業です。しかし、みんなはこれまでの自然塾の活動で様々な体験を通じて、がんばろうという精神力がついてきていると思います。自分の力を信じて、あきらめずに掘り上げてください。
また、共同生活の目標はチームで取り組みます。残り5ステージですが、まだ自分の弱いところに気づいていない人がいます。一人で出来ない事は、チームで協力し、助け合って下さい。
■ 09月14日(土) チーム農園作業
日曜日に雨の予報が出ていたため、予定していた作業を入れ替え、まずはじめにチーム農園作業を行いました。
畑に出る前に準備運動をします。
チームごとに体操をし、作業計画を立ててからはじめました。
季節の変わり目の今の時期は、色々な作業がありました。
畑のうねにも通路にも雑草がいっぱい!さっそく草取り開始!
「みてみて!」と、嬉しそうに見せてくれたのは、収穫したポップコーン。この後、塾舎でぶら下げて乾燥させます。
収穫をしたら、残りの葉や茎(くき)は畑から抜きます。
「私と同じ背くらいじゃない?」
抜いたポップコーンと背比べをしていました。
前ステージに収穫しなかったカボチャがウリハムシにかじられてしまったようです。でも大丈夫。中のほうは食べられるよ。
「これがトマトのワンセットだよ」
夏野菜のトマトを片付けました。敷き藁(しきわら)も一緒に塾庭のざんさ穴へ持っていきます。
トマトに『今までありがとう』の気持ちだね。
カボチャの長いつるも片付け。みんなでつながって運びます。
草取りをして土を耕し、新しく開けた場所にうねを立て、種をまきました。
前回、種をまいたダイコンの間引きをしました。
間引き菜も食べられることを知ると、
「やった!食べる!!」
と嬉しそう。
前回植え付けたブロッコリーに追肥をしました。
18ステージまでに収穫できるように、これからもしっかり世話をしていこう。
■ 09月14日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの収穫~
「まずは、ゴボウを収穫するために自分が入る穴を下へ掘っていきます。」はじめにスタッフが、ゴボウの収穫のコツを見せました。
さぁ、掘るぞ!
すぐに固い土にあたりました。スコップに全体重をのせて突きさします。
腰を落として、土を掘っていきます。力強いですね。
スコップを振って土を後ろに盛っていきます。 少し深くなり、姿勢が前のめりになってきました。
1時間も掘ると穴の底が遠くなってきました。立ったままでは届きません。土がつくこともかまわず、座り込んで土をかき出す塾生が増えてきました。
スコップの長さの半分まで穴が掘れてきました。穴の入り口に座って一息つく間も、視線は穴の中へ。皆、穴を掘ることに集中しています。
スコップ1本分の深さを掘ったら、移植ゴテでゴボウの方へ穴を掘り広げます。
ゴボウがどのように地中に伸びているか想像しながら、傷つけないように丁寧にゴボウを探しました。
「ゴボウだ!あったよ!」
でも、ここからが丁寧に行わなければならない作業なのです。
ゴボウの周りの土をどかしたら、手前をどんどん下へ掘りながらゴボウの先を探します。
塾生たちが手を止め、穴を見ている時間が長くなってきました。
周りで見ているボランティアやスタッフが手伝おうかと声を掛けますが、
「固い!でも手伝わなくていい!」「大丈夫!自分でまだまだ掘れるよ!」
皆、一心(いっしん)に土と向き合い、自分で掘ることを、あきらめません。
ついに全身がおさまるほどの深さまで穴を掘りました。ゴボウの先はまだ土の中へ続いているようです。
そして、ついに…
畑に歓声が起こります。
「やったー!収穫した!」
「掘れた!2本とれた!」
ねらっていたゴボウの隣に生えていた、もう1本も一緒に収穫する塾生も。
掘り上げたらメジャーで長さを測ってもらいます。
「何センチあるの?」
目盛りを読み上げる様子に皆注目します。
「ただ今の最長記録87センチ!だれか超える人はいないかな?」
そんな声かけに…
次々とゴボウが掘り上がっていきます。
一人一人の表情は、どの塾生もやり切った清々しい顔つきでした。
収穫の後は、出した土を埋め戻します。
埋め戻しまで、「疲れた!」と言いながらも手を動かし続けていました。
そして、皆でやり切りました。
■ 09月14日(土) 塾活動 ~卒塾アルバム作り①~
卒塾式に全員へ記念に渡す、アルバムのチームページ作りを始めました。
今までのステージでとられたチームの写真を見て、自分たちのチームらしいページを作る第一歩の写真選びです。
「あー!あの時の写真だ!」
「こんなこともやってたねぇ。」
写真から、今までの活動を振り返っていました。
「この写真かわいいー!」「この写真にフキダシをつけたいね」
アルバムのレイアウトを想像しながら、使いたい写真を選びました。
しかし1時間はあっという間。どのチームも使う写真を選びきれませんでした。
■ 09月15日(日) 共同農園作業 ~秋野菜の世話~
前回植え付けをした秋野菜の世話として、追肥・土寄せを行いました。雨予報が外れて、時々日の光が差す暑い中、皆で集中して作業を行いました。
前回に引き続き、今回もリーダー・サブリーダーを中心に塾生たちで作業を進めてもらいました。
まずは草取りをします。
「小さくて取れない!」小さな草も、素手でプラみに集めました。
手分けして肥料をうねの肩にまきました。
手際よく土寄せを行い、各作物ごとに協力して作業を終えることができました。
■ 09月15日(日) 共同農園作業 ~ゴボウの収穫②~
途中参加で皆と一緒にゴボウの収穫ができなかった塾生が、別行動でゴボウを収穫し、成果を皆に見せに来てくれました。
「すごーい!長い!」「おめでとう!」休けい中の塾生がかけよります。
長さを測ると128cm!
今期塾生の中で最長のゴボウでした。
実はこの塾生、第2ステージでも、とても深い穴を掘っていました。
笑顔がまぶしく光ります。
がんばった結果が実ったね!
■ 09月15日(日) 共同農園作業 ~秋葉物の種まき~
続いて、秋葉物の種まきを行いました
葉物の種まきは、11ステージの親子大会で行ったニンジン以来です。皆覚えているかな?
この作業もまた、リーダー・サブリーダ主導で行ってもらいました。
支柱は種をまくための溝つけに使います。
「小さい…」「土と同じ色だよ…」
1粒1粒、指一本分の間隔をあけて種をまきました。
種を見失わないよう必死です。
最後に水やりをしました。
芽が出るのが楽しみですね。
■ 09月15日(日) 帰りの集い
活動を終わるにあたって、塾頭さんよりまとめのお話がありました。
今ステージは、チーム農園作業にゴボウの収穫、秋野菜の世話と秋葉物の種まき、農作業がたくさんありました。ゴボウの収穫は、みんなの体力も精神力も成長したことを感じました。今回の体験で、ゴボウ1本手に入れるのがどれだけ大変かをわかったと思います。
このような活動から、物を大切にする・自然に感謝するような人になってほしいです。
■ 編集後記
ゴボウ収穫後の一人一人の表情がとても印象的でした。皆一様に清々しく、それでいて個性がありました。その清々しい顔は、今ステージを担当したスタッフとして、農作業を中心にみんなで送ってきた、共同生活の成果のように映りました。
土の中でどのくらい生長したか、どんな形で伸びていったか掘ってみて、やっと様子がわかったゴボウと同じように、彼女たちの色々なことに一心不乱に取り組んできた姿勢が、今回のように成長した姿としてあらわれていました。きっと、塾生ひとりひとりも実感したことと思います。
種まきから10ステージ経過し色々なことを乗り越え、やっと得られたゴボウです。今まで頑張ってきた結果に自信をもって、これからもっと色々なことを吸収していけるよう、共に過ごしていきたいと思っております。
A.S.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・お月見ご飯(カボチャ、タマネギ、人参、ピーマン、パプリカ、スイカ、ブルーベリー、ミニトマト)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、カボチャ、タマネギ、ナス)
・サツマイモの金平(サツマイモ)
・空心菜の炒め物(空心菜)
・ピーマンの炒め物(ピーマン)
・夏野菜の煮浸し(伏見唐辛子、しし唐)
・ネバネバ野菜のお浸し(モロヘイヤ、オクラ)
・ゴーヤの浅漬け(ゴーヤ)

土曜昼食 ・ピーマンの巣ごもり丼(ピーマン、タマネギ)
・カボチャスープ(カボチャ)

土曜夕食 ・釜炊きご飯
・すまし汁(タマネギ、ピーマン、ナス)
・サツマイモのそぼろ炒め(サツマイモ)
・ゴーヤのソテー(ゴーヤ)
・夏野菜サラダ(ピーマン、ナス、トマト、ミニトマト)

日曜朝食 ・栗ご飯(栗)
・味噌汁(味噌、サツマイモ、タマネギ、ナス)
・ゴボウの玉子とじ(ゴボウ)
・夏野菜の炒め物3種類(ナス、ピーマン、しし唐、伏見唐辛子、パプリカ、ゴーヤ)
・モロヘイヤの和え物(モロヘイヤ)
・サツマイモの煮物(サツマイモ)
・だし取り後昆布鰹節)

日曜昼食 ・鶏ゴボウバーガー(ゴボウ、自然塾小麦粉)
・ゴボウのかき揚げライスバーガー(ゴボウ、青じそ)
・モンブランケーキ(栗)