2019.11.01~03 | ||
第17ステージ ~男子~ | ||
ステージテーマ:「自然の中で共に働いた喜びを味わおう!」 共同生活の目標:「人の話を聴く」 |
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今まで、このチームで、この18期生で農作業をし、一緒に工夫して生活してきた自然塾での活動も今回を入れて残り2ステージとなりました。 今ステージは、収穫祭で、味噌を開封し、野菜を収穫・奉納して皆で調理して食べます。そして終わりに奉納相撲をささげます。これまで一緒に働いてこれたみんなとの思いを存分に味わってほしいと思い、このテーマにしました。3日間の塾生の姿から、このテーマを大いに発揮できたステージとなりました。 共同生活の目標は、前回に引き続き「人の話を聴く」を目標にしました。具体的に取り組むポイントをリーダーサブリーダー主導で全員で考え、活動してもらいました。 |
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■ 11月01日(金) 夜の集い | ||
活動を始める前に、塾頭さんよりお話しがありました。 | ||
「明日は自然の恵み、そしてみんなを支えてくれた人たちに感謝する収穫祭を行います。みんなが協力して育てた野菜を収穫し、野外で調理して、みんなで味わいます。今までみんなは友達とも支え合っています。それからスタッフ、お父さんお母さん、リコーの会社の人たちにも支えられてやってこられたこの活動です。人に対しての感謝の気持ちを表してほしいと思います。 | ||
そのためには、まず収穫で丁寧に心を込めて作業することが大事です。昼食のごった煮の味付けは、3ステージに仕込んだ味噌を使います。また、神様に捧げる奉納相撲も行います。自分のできる限り一生懸命やってください。収穫祭を楽しみましょう!」 | ||
今回も共同生活の目標のポイントをリーダー・サブリーダー司会の元、意見を出し合って決めました。 しかし、時間になってもポイントは決まりませんでした。集いの後に、出た意見の中からリーダー・サブリーダーで決めました。 |
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■11月02日(土) 塾活動~収穫祭・開会宣言、味噌の開封~ | ||
収穫祭を始めるにあたって、塾頭さんが開会宣言を行いました。 「収穫祭では、収穫できた野菜や米を神様に奉納して感謝します。感謝の気持ちを込めて、自然・家族・地域の方々・リコーの方々と、収穫祭を楽しみましょう!」 |
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また、お越しいただいた、市村自然塾の総合塾長である山下さんから、激励のお言葉を頂きました。 「みんなで育ててきた野菜をみんなで調理して、みんなで囲むこの昼食が大好きです。今日を楽しみにして来ました」 |
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そして収穫祭が始まりました。 はじめに、味噌の開封です。 スタッフからのレクチャーを受けたら、チーム毎に味噌だるを運びます。 「せーの!気を付けて、気を付けて」 「どうだ、一人で運んだんだ」 メンバーと運ぶチーム、一人で自分の力試しをするチームと色々でした。 |
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封印のテープをはがして、ラップを外して、内蓋をそっとどかして… 「僕、このフタもつよ。君はそっち押さえて」 協力して丁寧に開けていきます。 |
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たるの中は… 「おおー!味噌の色きれい!」 「ほとんどカビがないね!」 |
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味噌を取りすぎないように、カビを取り除きます。 皆、作業する人の手元をじっと見ています。 |
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各チーム毎にお昼のごった煮で使う分の味噌を、おわんに取り分けました。 | ||
「僕たちの味噌、味見いかがですか~?」 自慢の味噌を保護者の方々にも味わっていただきました。 「不思議。どのチームも違う味がする」そういった感想が聞かれました。 |
「おいしい!ずっと食べていられるよ」 味見のつもりがあれれ?ずいぶんたくさん口の中に入っているね! どのチームも、調理で使うのが楽しみだね。 |
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■ 11月02日(土) 塾活動~収穫祭・野菜の収穫と奉納~ | ||
野菜ごとに違う、収穫に使う道具を自分たちで用意したら、 「いってきます!」 |
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「これが一番大きい!」 「外の葉は折って…」と収穫の方法ももう迷いません。 |
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「真っ直ぐなニンジンだ!」 親子大会でまいた種が大きく育ってよかったね。 |
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「ただいま!」元気に戻ってきました。塾舎の周りの坂道も、もうなんのその。みんな体力がついたんだね。 | ||
収穫して戻ったら、奉納台に乗せる野菜を洗います。コマツナを収穫したチーム。 傷つけないように丁寧に洗いました。 |
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「ニンジン、いろんな色がある!どうしたらきれいに並べられるかな?」 「どの野菜も、よく見えるように並べようよ。」 奉納台に塾生の気持ちのこもった野菜が集まっていきます。 |
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奉納する準備が整いました。 『今まで1ステージで、大体この位の量の野菜を使ってきました。日本には、「八百万(やおよろず)の神様」という言葉があります。それぞれの野菜に宿っている神様に、感謝の気持ちで奉納します』 |
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■ 11月02日(土) 塾活動~収穫祭・調理師さんへお礼の言葉~ | ||
調理を始める前に、いつも塾生の食事を作って下さっている調理師さんへお礼を言いました。 「苦手な野菜をおいしい料理にしてくれてありがとうございました。おいしかったです」 「残り1ステージ、よろしくお願いします。そして、この後の塾生にもおいしい料理を作ってください。」 |
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■ 11月02日(土) 塾活動~収穫祭・野外調理~ | ||
ついに野外調理が始まります。 奉納台から、各チームでごった煮に使う野菜を選んだら、役割に分かれて作業開始。 |
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火おこし担当。薪を燃やし続ける「おき火」が必要です。 「こうやって木を組めば、空気が入るね」 釜炊き当番で培った経験は活きているかな? |
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調理担当。根菜は5mmのいちょう切り。わかるかな? 『こうやるんだよ』と見せて下さる調理師さんの手際の良さ! 「僕も頑張って切る!」 やる気をもって、安全に調理しよう。 たくさん切った野菜を集めてダッチオーブンへ。 |
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おき火の上に、鉄の三脚を立てて、野菜が入ったダッチオーブンを火にかけます。 | ||
塾生たちの調理の間も、保護者ボランティアやOB、ご来賓の方々の協力も得て、人数分のごった煮調理やおにぎりづくりも行われ、配膳の準備が整いました。 | ||
■ 11月02日(土) 塾活動~収穫祭・昼食、来賓のご挨拶~ | ||
みんな揃って、いただきます! | ||
「ごった煮おいしい!おいしすぎて大変だ!」食事が始まってすぐにお代わりをする塾生がたくさん。 「他のチームのごった煮も食べたい!」 |
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食事の席には、ご来賓の方々がお越し下さいました。塾生に藍染めの指導をしてくださった「藍で染めよう!」の小松さん、岩田さん、津山さん、 リコーより、サスティナビリティ推進本部より鈴木副代表理事、市川さん、 執行役員の佐藤経理法務本部長です。 それぞれご挨拶をしていただきました。 |
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昼食の後は後片付け。大人も子供もみんなで手分けして会場の片づけを行いました。 | ||
■ 11月02日(土) 塾活動~収穫祭・奉納相撲、閉会宣言~ | ||
くじ引きで対戦相手を決めたら、会場へ移動します。今回の土俵は、オカボが植わっていた畑です。 | ||
皆、真剣にぶつかり合う仲間を応援していました。 どの取り組みも、とても白熱した戦いとなりました。 |
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各学年の優勝者にはスコップが手渡されました。 賞品はスコップ…ではなくこのスコップを使って、サトイモを一株掘って持って帰れる権利です! おめでとう! |
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「奉納相撲、皆真剣に取り組んでいて、とても感動しました。残りの活動も、頑張りましょう!」 収穫祭はこれにて閉会です。 |
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■ 11月02日(土) おやつ | ||
おやつは秋の味覚、サツマイモ。 野外調理の焼きイモ係が準備したイモを、ごった煮のおき火を使って調理した焼き芋です。 塾庭でチーム毎にかまどを囲んで食べました。 |
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■ 11月02日(土) 共同農園作業~コムギの種まき~ | ||
収穫祭の後は、来年の塾生のためのコムギの種をまきました。 親子大会で昼食に出た流しそうめんの原材料になっていた、あのコムギです。 クワを使って溝を作ります。行ったことがない作業も、使い慣れたクワで各々工夫し、教え合って丁寧に作業ができました。 |
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「種を落とさないように、見失わないように…列はまっすぐに!」 心の声が聞こえてきそう。 各々土と種と向き合い、集中して作業していました。 |
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優しく土をかけ、掌(てのひら)で鎮圧(ちんあつ)して、 作業を終えました。 |
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このコムギの種まきで18期生の共同農園作業は終わりです。 最後の畑へのあいさつは、全員で心のこもった「ありがとうございました。」になりました。 |
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■ 11月02日(土) 塾活動~歌の練習~ | ||
卒塾式に歌う『故郷』と『今日の日はさようなら』の練習をしました。 |
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■ 11月02日(土) 塾活動~作文~ | ||
市村自然塾で感じたことや学んだことを、将来どういう風に活かしたいか、作文を書きました。 仲間を大事にしたい、自分と違う人を知れた、与えられている事全てに感謝して生きたい、全ての事は苦労して成し遂げる方が喜びを感じられる、自然や人の小さな変化を見つけたい等、各々が考えてきたことから将来を見すえて、思い思いに書いていました。 |
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■ 11月03日(日) チーム農園作業 | ||
各チームで準備体操をしたら、作業計画を立てて、作業開始です! | ||
このチームの畑では、前回全部掘り出したはずのサツマイモが出てきました。 「まだあった!やったー」とみんなが集まります。 |
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「やった!こんなに大きなリーフレタス!」「見て、小さいけどすごくきれいな色のカブだよ!」チーム毎に秋野菜の世話の成果が光りました。 | ||
このチームは、春にジネンジョを植え付けた時に、何十センチもの深さの穴を掘りました。収穫でも時間をかけて穴を掘っていました。その成果はどうだったのかな? | ||
作業の後、使っていたネットをみんなで洗っていました。 「そっちひっぱって!」「僕はここをこするよー」みんなで声を掛け合って洗い、干すことができました。 |
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奉納相撲の優勝者はサトイモを掘りました。 「大きいイモだ!」親イモから子イモを外すのに苦戦していましたが、収穫の後は誇らしげに持ち帰っていました。 |
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このチームでは、収穫したオオショウガでジンジャーエールを作っています。「おぉっ!ショウガの味がするね!」このあと、昼食で全員分を配ってくれました。 ごちそうさま! |
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■ 11月03日(日) 帰りの集い | ||
活動を終えるにあたり、塾頭さんよりまとめのお話がありました。 | ||
「収穫祭で、家族の人やお世話になっている人をもてなせたと思います。奉納相撲はとても感動しました。自然の神様に、皆の一生懸命な姿が届いたと思います。味噌の開封は、第3ステージの仕込みでまだチームが出来上がってない中、各々頑張った結果がでました。こうしてハッキリ出た成功に、自信を持って下さい。 | ||
大人の社会でもそうですが、一人ひとりの能力を結集して大きな力になります。皆さんがリーダーを中心にそれぞれのチームで、始めは思い通りにいかなかった中でもやってきて出来るようになった事、それは成長の証です。残り1ステージでより大きくなって下さい。」 | ||
■ 編集後記 | ||
このステージを担当するにあたって私は、塾生たちがこれまで共に農作業や共同生活をしてきた中で自分自身にどんなことを積み重ねて、どんな変化があったのか知りたいと思っていました。 そこで、ステージテーマを「自然の中で共に働いた喜びを味わおう!」にしました。今までの自然の中でのみんなとの活動が、大切な時間だったことを思い出して、より良い時間にしてほしいと思ったからです。 3日間塾生と過ごし、活動の端々でみんなが実にのびのびと、自分たちの目で見て、感じて考える力が備わってきている事に気付くことが出来ました。まだ形には見えていなくても、自然塾でみんなで働けた時間は無駄ではなかった、そう思えるステージでした。 塾生はぜひ、収穫祭で楽しかったことを大切な思い出として覚えていてほしいと思います。たくさんの思い出があると、より色々なことに興味をもって、自分で答えを見つけ出すことにつながると思います。私たちスタッフは、塾生たちの経験がさらに多くの学びと出来るよう、最後まで一緒に進んでいきたいと思います。 最後のステージでまたみんなに会えることを楽しみにしています。 A.S.
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■ 食事メニュー | ||
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。 | ||
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金曜夕食 | ・水炊き(ネギ、ゴボウ、チンゲン菜、小松菜、白菜、人参、生姜、柚子胡椒) ※〆で雑炊またはにゅう麺 ・果物(いただきものミカン) |
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土曜朝食 | ・自然塾米の釜炊きご飯(米) ・ご飯の友いろいろ(ネギ、昨年の味噌、梅干し) ・味噌汁(昨年の味噌、タマネギ、冬瓜、サツマイモ) |
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土曜昼食 | ・ごった煮(今年の味噌、白菜、大根、人参、ゴボウ、ネギ、小松菜、チンゲン菜、サツマイモ、柚子胡椒) ・自然塾米おにぎり(米) ・焼き芋(サツマイモ) ・漬物、煮物等(ハヤト瓜、生姜、里芋、ゴボウ、人参、ネギ、わら灰コンニャク、自然塾小麦粉等) |
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土曜夕食 | ・自然塾米雑炊(米、ネギ、人参、小松菜) ・すまし汁(タマネギ、人参、ブロッコリー) ・冷しゃぶサラダ(小松菜、チンゲン菜、人参、タマネギ、ジャガイモ、柚子胡椒) |
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日曜朝食 | ・釜炊きご飯 ・味噌汁(今年の味噌、里芋、人参、大根) ・田楽コンニャク(今年の味噌、コンニャク) ・ピリ辛コンニャク(コンニャク) ・ゴボウの玉子とじ(ゴボウ) ・チンゲン菜の中華炒め(チンゲン菜) ・冬瓜と里芋の煮物(冬瓜、里芋) ・冬瓜の漬物(冬瓜) |
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日曜昼食 | ・味噌カツ丼(今年の味噌、チンゲン菜) ・芋けんぴ(サツマイモ) ・ジンジャーエール(生姜)) |
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