2019.10.04~06 | |
第15ステージ ~男子~ | |
ステージテーマ:「全身でハイキングを楽しもう!たくさんの発見をしよう!」 共同生活の目標:「チームで決める④」 |
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このステージでは、塾の南西にある高松山にハイキングに行きます。塾生たちは塾と塾周辺でさまざまな活動を行っていますが、少し足を延ばしてさらに自然の中に分け入ると、いつもとは違う発見ができると思います。五感を働かせ、全身でハイキングを楽しみましょう。 共同生活の目標は、本来今回から「全員で決める」の1回目の予定でしたが、前回14ステージで、チームで決めた目標に真摯(しんし)に取り組んでいない様子が見られたため、今回もチームごとに決めて、真剣に取り組んでもらいました。 |
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■ 10月04日(金) 夜の集い | |
活動を始めるにあたって、塾頭より話がありました。 | |
「昔の人にとって山は絶対必要でした。ハイキング中に集落がいくつかあるので、人と自然との関わりについて考えてください。自分自身の体力と気力も試してください。明日は500mくらい登ります。今までの農作業で培(つちか)った力を発揮して、自分の力で歩ききってほしい。 | |
山道は危険が伴うのでスタッフの言うことをよく聞くこと。また、山のマナーも守るようにしましょう。人に会ったら挨拶をする。大声を出さない。山は他の生き物の領域にお邪魔していることを忘れずに。 共同生活の目標は、チームで決めるの4回目です。本来は3回で終わるはずでしたが、自分たちで達成する意識がまだまだです。残りのステージもわずかです。「チームで達成する」意識を持って取り組んでください。」 |
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■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~「出発!」 | |
今日は良く晴れ渡り、少し暑いくらいです。しかし、塾生たちはハイキングに向けてワクワクしているようです。 | |
今日は一日かけてハイキングです。お弁当や水筒、おやつ、着替えなどをリュックに詰めて、出発だ! | |
塾から少し歩くと小さな沢を渡る木橋がありました。「へぇ~、こんなところあったんだ。」塾の近くでも意外と知らないところまだまだあるんですね。 | |
コスモスの花がきれいに咲き誇(ほこ)り、みんなを見送ってくれました。 | |
やがて道は山の中の林道へ。空気も今までとは違ってひんやりとしてきます。 | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~「五感の体操」 | |
林道歩きが終わり、ここからいよいよ山道に入ります。目を閉じ、光や音や風を五感で感じ、自然の世界に入る準備をしました。 | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~「山道を登る」 | |
いよいよ山道へ。昔、山の反対側から花嫁さんが嫁入りの際使った道です。地元の有志の方々が整備していただいています。感謝して登りましょう。 | |
スギやヒノキの人工林の中をどんどん登ります。木漏(も)れ日がきれいです。 | |
ウサギやリスの木の彫刻が登るみんなを応援してくれます。 | |
水分補給で一休み。きれいな人工林は、塾生たちが野菜を育てるのと同じように、たくさんの世話をしてできる、という説明を聴きました。 | |
林の中の木の小橋。板が抜けそうでちょっとドキドキ。一人ずつ慎重に渡りました。 | |
道の真ん中にあるぬかるみは、獣(けもの)のお風呂、ぬた場、といいます。体についた寄生虫などを泥にこすりつけて落とすところ。山ヒルもたくさんいる可能性が大きいので素早く通り過ぎます。 | |
道のわきに獣の骨が落ちていたのを発見。鹿の骨でしょうか?この鹿に何があったのだろう? |
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炭焼き窯(がま)跡がありました。昔はここまで登ってきて炭を焼き、大人は3俵、子どもでも1俵の炭を背負って村までおろしたと説明がありました。昔の人たちは大変な苦労をして生活していたんですね。 | |
炭焼き窯跡近くにはきれいな広葉樹林もありました。今までみんなが登ってきた杉ヒノキの人工林とは全く違う林です。葉に光があたってとてもきれいです。 | |
峠への最後の登り。アブラチャンという特徴のある木の林の中を登ります。昔の人はこの木の油で灯りを灯(とも)したそうです。 樹々の向こうには青い空が透けて見えてきました。峠までもうすぐです。 |
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さらに峠から山頂へ。 途中ちょっとした岩場もあって、スリルも楽しみながら進みました。 |
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■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~「山頂へ」 | |
山頂まであと少し。最後の登りは「よーいドン」で駆(か)け上がります。 | |
山頂についた塾生たちの目の前には。。。 | |
一面に広がる雄大な景色。 箱根の山々、足柄平野と酒匂川(さかわがわ)。大島、江の島、横浜、三浦半島、房総半島まで。。そして、めったに姿をあらわさない富士山がきれいにその姿を見せてくれていました。 |
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思わず双眼鏡を取り出して、遠くを眺(なが)めます。 | |
富士山を背に、チーム関係なく集まって「撮って、撮って」 | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~「山頂にて」 | |
頂上についた時点で山頂は自然塾のメンバーで貸し切り状態。自然の風や空気を感じようと、しばし瞑想(めいそう)を行いました。 | |
瞑想のあとはお待ちかねお弁当タイム。大変な思いをして登ってきて、お腹空いたね。気持ちよい山頂で食べるご飯はまた格別です。 | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~「記念撮影」 | |
山頂で全員で記念撮影しました。当然、この日のバックは「富士山」で決まり。 | |
その後、チームでもお気に入りの場所でお気に入りのポーズで写真を撮ってもらいました。 | |
やっぱり、「富士山」だよね。 | |
ん?みんな何やってるの?? (後ろは江の島の方角です) |
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休みや途中参加で人数が少なかったこのチームも3人で記念撮影しました。 | |
このチーム、ほかのバージョンでも撮ってもらっていました。 | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~ 「下山①」 | |
楽しく過ごした山頂ともお別れ。山を下ります。 | |
山頂を背に急な坂道を下りました。 |
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指さしている方角には? そう、自然塾が見えるんです。 |
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「おっとっと」気を付けて! | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~ 「出会った植物たち」 | |
山道を歩いていて、いろいろな植物に出会えました。 | |
きれいですが猛毒のトリカブト(左下)や巨大マツボックリ(右下)なども。 | |
■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキング~ 「下山②」 | |
第六天という峠に着くと、山道は終わり長い車道歩きが待っています。 | |
道路の途中からは、山頂からは見えなかった、「丹沢」の山並みもきれいに見渡せました。 | |
みんなで思い思いに道を下ります。 | |
途中の分岐点(ぶんきてん)からは、チームで行動してもらいました。まわりには畑が多くなり、もう少し下ると人の住む集落です。 | |
集落の中で、今の人たちの暮らしは昔の人たちの暮らしとどんな違いがあるんだろう、と、ハイキング前半を思い起こしながら考えてもらいました。 | |
もうすぐ自然塾。 一番心に残ったことは? 達成感を感じたことは? 今日はどんなハイキングだった? お互い振り返りながら塾へ戻りました。 |
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■ 10月05日(土) 塾活動 ~高松山ハイキングの振り返り~ | |
自然塾に戻ってきたところで、ハイキングを終えた感想を一言ずつ話してもらいました。 「大変だった。山登りは初めてだったけど、こんなに楽しかったのも初めてだった。」 「みんなと登れてよかった。頂上から自分の家の方まで見えて良かった。」 |
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「富士山やヘビが見られて良かった。」 「ばてそうだったけど、みんなの力で頑張れた。」 「橋がぐらぐらで楽しかった。頂上で野球ができて楽しかった。」 大変だったけど、いろいろ楽しめた様子が伝わってきました。 |
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■ 10月05日(土) 塾活動 ~俳句の作成・発表(ほか)~ | |
夜の集いでは、今日のハイキングを振り返って、俳句を作り発表してもらいました(学校行事などで夕方から参加した塾生にも、それぞれの気持ちなど、俳句を作ってもらいました)。 | |
「山登り、頂上ついたら、絶景だ」 「頂上に、ついたしゅんかん、たっせいかん」 頂上に着いた時の感動は最高だね。 「山頂で、富士山見ながら、お弁当」 景色を見ながら食べるお弁当は最高! 木の葉から、さしこむ光は、まぶしかな」 「谷の下、心に響く、沢の音」 「すきとおる、風は上へと、上るかな」 「秋の虫、鐘の音より、美しい」 「落ち葉ふみ、シャリシャリとなる、好きな音」 みんな、五感を働かせて、いろいろな自然をいっぱい感じましたね。 「赤トンボ、竹にとまりつ、しんこきゅう」 「マムシ見た、両者緊張、クネクネと」 いろいろな生き物にも出会えましたね。 「ハイキング、いけなく残念、いきたいな」 学校などで参加できなかった塾生も俳句を作ってくれました。 |
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全員の俳句発表が終わった後、今日のハイキングを通じて出会った命についてと、昔の人たちの暮らしと今の人たちの暮らしについて振り返りました。 命の中に「お弁当」があがり、食べ物もしっかり命として意識してくれていたのがわかりました。 |
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■ 10月06日(日) チーム農園作業 | |
日曜日の前半はチーム農園作業を行ってもらいました。 | |
間引き大根。赤色のダイコンです。間引くことで大きく太れます。間引き大根もおいしくいただこう。 | |
サツマイモのツル返し作業中。この作業をしないと、葉っぱばかり茂ってイモが大きく太りません。大きなイモが出来るといいね。 | |
ナスの誘引(ゆういん)作業をしています。もう少しでナスの時期も終わりですが、このチームのナスは生き生きしています。愛情込めてお世話しているからでしょうか? | |
コマツナに追肥土寄せの作業をしています。クワ使い、とても上手になったね。 | |
■ 10月06日(日) チーム活動 ~卒塾アルバムづくり~ | |
午前中の後半は卒塾アルバムづくりを行ってもらいました。活動の残りもあとわずか。自分たちのチームのページ作りにも熱が入ります。 | |
■ 10月06日(日) チーム活動 ~共同生活の目標振り返り~ | |
チームで決める、共同生活目標の4回目。何が出来て、何が出来なかったのか?その対策は?もう残り3ステージです。自分たちのチームを良くしていくために、何が必要なのか考えてもらおうと各チームで話し合ってもらいました。 |
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■ 10月06日(日) おまけ | |
チーム農園で収穫できたカボチャ「ウルトラ万次郎」。ものすごく甘いカボチャです。調理の方々にお願いして天ぷらにしてもらい味わいました。 |
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■ 10月06日(日) 帰りの集い | |
活動の終わりに塾頭より話がありました。 「昨日のハイキング、色々な気づきや感じたことがありました。気づいたことに対して、どうしたらよいのか考えていってほしいと思います。3つの感謝を忘れないように。①大地・自然への感謝。②山道を作ってくれた人への感謝。③みんなを自然塾に送り出してくれた両親・家族への感謝。「山と海はつながっている」という話をします。山があるから川があり、水があり、みんなの生活を支え、さらに山の栄養が海に流れて魚を育てています。漁業を行っている人は山も大切にしています。山は酸素も供給してくれています。山のマナーについて話しましたが、山にごみを捨てるととても長い間土にかえらず、自然を破壊します。自然・環境の保護はみんなの責任です。 残りは3ステージだけです。自分たちで進んで出来るようになるように自覚して過ごしてください。」 |
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■ 編集後記 | |
ハイキング出発時、自然塾は暑いくらいでした。ついてこれない塾生が出るのではないかを心配しましたが、塾生たちは元気いっぱい。全員が最初から最後までまとまって行動でき、体力・気力ともとても成長したな、と感じたハイキングでした。そしてそれを歓迎するように、山頂ではめったに見られない富士山や遠くまでの景色が出迎えてくれました。 共同生活では、まだお互いを責めたり、自己中心的な行動も見られます。残りの活動もあとわずか、「このチームで、この仲間で過ごして良かった。」「自分自身が変われた。」と感じて卒塾できるよう、残りのステージを過ごしてほしいと思います。 T.K.
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■ 食事メニュー | ||
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。 | ||
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金曜夕食 | ・レタス炒飯(サニーレタス、生姜) ・ワンタンスープ(自然塾小麦粉、生姜) |
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土曜朝食 | ・釜炊きご飯 ・生姜団子汁(生姜、里芋、ゴボウ、白菜) ・ホイル焼き(タマネギ、ピーマン、パプリカ、オクラ、空心菜) |
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土曜昼食 | ・ハイキング弁当(ゴボウ、栗、落花生) | |
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土曜夕食 | ・カツカレー(タマネギ、ジャガイモ) ・サラダ(サニーレタス、タマネギ) ・茹で落花生(落花生) |
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日曜朝食 | ・栗ご飯(栗) ・味噌汁(味噌、間引き大根、タマネギ、ナス) ・ナスの煮びたし(ナス) ・夏野菜の味噌炒め(タマネギ、ナス、ピーマン、ゴーヤ) ・夏野菜のケチャップ炒め(タマネギ、ナス、ピーマン、パプリカ) ・ゴーヤのゴマ和え(ゴーヤ) ・四角豆の玉子炒め(四角豆) ・大根の葉のおひたし(大根の葉) ・大根の葉の漬物(大根の葉) ・だし取り後昆布鰹節 |
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日曜昼食 | ・野菜あんかけ丼(タマネギ、四角豆、ゴーヤ、ナス、ピーマン、パプリカ) ・栗パイ(栗) |
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