2019.09.20~22
第14ステージ ~男子~
ステージテーマ:「自然の恵みに感謝し、作物の世話・片付けをしよう!」
共同生活の目標:「チームで決める③」
当たり前のように食べている野菜やお米は、自然の力を借りなければ育てることがせきません。そして、「食べる=命をいただく」ということです。日ごろから、感謝の気持ちをもって活動に取り組んでほしいと思い、今回はこのステージテーマにしました。
共同生活目標は、「チームで決める」最後のステージでした。チームの課題が見えてきましたが、「まだまだ伸びしろがあるな」といったところです。ラスト4ステージ、チームとして、どのように成長していくのか楽しみです。
■ 9月20日(金) 塾頭さんのお話
活動を始めるにあたって、塾頭さんからお話がありました。
前回のステージは、台風のため早退をしました。今ステージは雨が降る予報ですが、できる作業をしましょう。
さて、今日は2つのことを話したいと思います。1つ目は、『食べる』ということです。塾の教えでは、「よく噛(か)んで残さず食べる」ように言っています。よく噛むと、頭の働きが良くなる、落ち着いた気持ちになる、食べているものの味がわかるなど、良いことがたくさんあります。それから、「いただきます」「ごちそうさま」はだれに対して言っているか、意識していますか?
食べ物=『命』をいただくということです。忘れてしまう時もあると思うけれど、思い出してみてください。
2つめは『思いやり』についてです。思いやりのない行動とは、いじめ、暴力、暴言、無視などがあります。相手の立場を思って行動できていれば、思いやりのない行動はしないと思います。これは、塾活動の中でずっと言ってきたことですが、これからも大切にしてください。また、チームの中で盛り上がると、おさまりがつかない時があると思います。そういう時こそ注意し合って、メリハリのある行動をしましょう。残り5ステージですが、意味のある塾生活にしてください。
■ 9月21日(土) 共同農園作業「サツマイモ畝と通路の草取り」
台風が近づいてきているため、天気が心配でしたが、「晴れ男」がいるのか、雨に降られず農作業ができました。
第6ステージに植えたサツマイモ。久しぶりに様子を見たら、びっしり雑草が生えていました!
「これ、どこが通路なのかわからないよ~」
サツマイモのツルがえしをすると、わずかに通路が見えてきました。
最初は足のふみ場もなかったのに、どんどん通路がきれいになっていきました。
達成感があったのか、「もっとやりたい!」と言う塾生もいました。やる気があって大変よろしい!
みんなでとった雑草をバケツリレーして、残渣穴(ざんさあな)に運びました。とった雑草をそのままにしておくと、害虫のすみかになってしまうため、畑の外に運びます。
サツマイモは第16ステージで収穫する予定です。楽しみだね!
■ 9月21日(土) 共同農園作業「トマトの収穫・片付け」
夏の間、私たちのお腹を満たしてくれたトマトですが、今回でお別れです。
まず、残っているトマトを全部収穫しました。もちろん、緑色の熟(じゅく)していないトマトも収穫しました。自然塾では、もったいないことは絶対にしません。最後の1つぶまでおいしくいただきます!
「ごちそうさまでした!」
トマトを片付ける前に、感謝の気持ちをこめて、あいさつをしました。
『命をいただいている』ということに対して、感謝の気持ちを絶対に忘れないようにしましょう。
片付けがどんどん進んでいきます。まずは、トマトの誘引(ゆういん)ひもを回収して、畑にゴミを残さないようにしました。
その後、支柱とトマトをぬいて、畑をきれいにしていきます。
見る見るうちに、トマトの畝がきれいになっていきました。
「重い!」「大丈夫、まだいける!」
トマトの残渣(ざんさ)を袋に入れて持ち帰りました。60株以上のトマトの残渣を運ぶのは大変でしたが、さすが男子!限界まで袋につめて、みんなで協力して運んでいました。
ナス科の野菜は4年経(た)たないと、同じ場所に同じ野菜を植えることができません。連作障害(れんさくしょうがい)が起きてしまうからです。
4年後にまたトマトが植えられるように、残渣(ざんさ)は全て回収しました。
今回収穫した大量の青トマト。
青いトマトを生で食べるとお腹をこわしてしまうので、おいしく料理してからいただきます。
どんな料理に変身するのかは、お楽しみです!
■ 9月21日(土) 自由時間の栗(くり)拾い
塾庭には栗(くり)がたくさん落ちています。拾って帰るとおいしいものが食べられるので、自由時間に栗拾いをする塾生がたくさんいました。
中には栗の木をゆすって落とす塾生も。落としたままにしておくと、イノシシに食べられてしまうので、これからもどんどん栗を拾ってね!
■ 9月21日(土) 共同農園作業「秋野菜の世話」
午後の農作業は、リーダー・サブリーダーの指示のもと、第12ステージで植え付けをした秋野菜の世話をしました。
4週間で野菜が大きく生長していました。ちゃんと世話をすれば、それに応(こ)えて野菜もちゃんと大きくなります。
もちろん、自然の力を借りることも必要です。
「ぼかし(肥料)がくさい」とは、もうだれも言わなくなりました。
リーダー・サブリーダーの指示で次々と作業を進めていきます。
追肥の後は土寄せの作業です。これまでに何度もやってきた作業なので、体が覚(おぼ)えているのか、追肥・土寄せの作業が予定よりも早く終わりました。
あとは、どれだけ丁寧(ていねい)に作業ができたのか、自分でふりかえってみましょう。
■ 9月21日(土) 共同農園作業「秋葉物の種まき」
親子大会のニンジンの種まき以来の種まき作業です。今までの経験を活(い)かして、どこまで自分達でできるかな?
今回、ホウレンソウ、カブ、コマツナ、チンゲンサイの種をまきます。それぞれの担当(たんとう)に分かれて、まずは畝立てからスタート。
「次は、支柱を使って(種をまくための)みぞをつくって!」
「だれか、支柱のそっち側をおさえて!」
「まっすぐになってなくない?ここせまいよ!」
リーダー・サブリーダーが指示出しをがんばっていました。他のメンバーも、自分が気づいたことを周りに伝え、声をかけ合って、協力して作業を進めていました。
協力するためには、声かけが必要だということがわかってきたようです。
種まきは、集中力とがまんが必要な作業です。小さな種を1つぶずつ、指1本分の間をあけてまきました。
「種落とした!どこにいったかわからない!」
「もう、これくらいでいいんじゃない??」
「めんどうくさい...。」
本音が出ている塾生もいましたが、どれだけ丁寧に作業ができたかは、芽が出たらすぐにわかります。どんな結果になるのか、楽しみですね。
保湿(ほしつ)と保温(ほおん)のために、芽が出るまではネットを直接畝(うね)にかけておきます。
芽がでたら、ネットをアーチ状にして、芽をおしつぶさないようにして、害虫から守ってあげましょう。
これで今日の農作業は終わりです。
「やり切ったぞ」という表情で畑から帰ってきました。
農作業着が似合うようになってきましたね。
■ 9月21日(土) 夜の集い「アルバム作り①」
今回のステージを入れると、卒塾まであと5ステージとなりました。早いもので、そろそろ『卒塾アルバム』をつくる時期です。
いままでのステージを思い返しながら、どんな写真を入れようか、チームで決めていきます。
「これいい!これいいじゃん!」
「この顔やばい!」
「何これ!こんなのいつとったの?!」
10年後に見ても、この時と同じくらい笑顔になれる卒塾アルバムを作りたいですね。
■ 9月22日(日) チーム農園作業
まずは、今日の作業計画を話し合います。
だれが、何の作業をするのか、きちんと確認しました。
昨日はサツマイモのツル返しをしましたが、カボチャのツル返しをしているチームがありました。
すぐに大暴走(だいぼうそう)するウルトラ万次郎というカボチャです。
茎(くき)を折らないように丁寧(ていねい)に作業していました。
ネキリムシに食べられないように、卵のカラをまいていました。ネキリムシのご飯になってしまった野菜がいくつもあるので、害虫対策(たいさく)はきちんとしておかないといけませんね。
昨日行った、秋葉物の種まきをしているチームがありました。
共同農園でやったことが、さっそくチーム農園で活(い)かせていますね!
Dチームのウルトラ万次郎(カボチャ)が2つも収穫できました!よかったね!
見た目よりもだいぶ重いようで、収穫のときに「腰(こし)が痛(いた)い」と言っていました。
■ 9月22日(日) アルバム作り②
前ステージでアルバム作りができなかったため、チーム農園作業後に、もう一度アルバム作りを行いました。
写真選びが終わったようです。次はレイアウトを考えます。
写真を切ったり貼(は)ったり、コメントをつけてみたり、イラストを入れてみたり。チームの個性が光ります。
■ 9月22日(日) 塾頭さんのお話
活動を終わるにあたって、塾頭さんからお話がありました。
2日間、雨予報でしたが、晴れてよかったです。リーダー・サブリーダーを中心に、ムギワラ畑での作業が良くできていたと思います。
今年は、オカボの収穫ができませんでしたが、お米は一番身近な食べ物で、一年中食べているものです。お米を乾燥(かんそう)させると長い期間保存できます。これは、味噌(みそ)と同じで先人の知恵(ちえ)です。今の時代は、いつでも何でも手に入りますが、不便なことが多い分、昔の人は色々な工夫(くふう)をしてきました。
自然塾には、たくさんの不便があると思います。チーム農園でも、たくさん苦労して、失敗してもいいので、色々な知恵を働かせてみてください。
今ステージ、あるチームでトラブルがありました。思いやりの話をしましたが、それがまだ足りていません。感情的になる前に、『相手を理解するために努力すること』『相手の立場や相手の気持ちになって考えること』『おたがいを認(みと)め合うこと』この3つを思い出してください。
それから、畑の中でトマトに対して「ごちそうさまでした」と言いましたが、感謝の気持ちをこめて言ってくれましたか?人は思ったことを言葉にしないと、相手に伝わりません。ふだんの食事の中でも、感謝の気持ちを心から言えるようになりましょう。
■ 編集後記
台風17号接近のため、今ステージの農作業は半(なか)ばあきらめていましたが、天候に恵まれ、予定していた農作業を全て行うことができました!
さて、塾では自主・自立・自律を身に着けてもらうため、世話人から子供たちへ「~しなさい」と言う回数が減(へ)ってきました。塾生も、清掃や農作業など、自分たちがわかることは自分たちでできるようになってきました。それと同時に、やらなくなってきたことも増えてきました。今ステージでは、行動にメリハリがない、だらしない姿が多くみられました。非常に残念なことですが、夏を過ぎてから「気のゆるみ」を感じています。前回、塾頭さんのお話にもありましたが、「何の目的で塾に来ているのか」をもう一度、考えてもらいたいと思います。
卒塾まであと4ステージ。少しでも塾生が成長できるように、次回は、より厳(きび)しく見守っていくつもりです。ご家族のみなさまにもご協力いただければ幸いです。
それでは、次ステージもみんなと合えることを楽しみにしています!ハイキング楽しみましょう!
M.T.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・峠の釜めし風丼(栗、ゴボウ)
・秋刀魚のつみれ汁(ゴボウ、ネギ)
・自然塾うどん(自然塾産小麦粉、ネギ)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、タマネギ、ナス、ジャガイモ)
・サツマイモのレモン煮(サツマイモ)
・冬瓜のとろみ煮(冬瓜)
・空心菜の炒め物(空心菜)
・ネバネバ野菜のポン酢和え(モロヘイヤ、オクラ)
・ゴーヤのお浸し(ゴーヤ)
・夏野菜の炒め物(ナス、ピーマン、しし唐、パプリカ)

土曜昼食 ・ピーマンの巣ごもり丼(ピーマン、パプリカ、タマネギ)
・冬瓜スープ(冬瓜)
・さつまいもサラダ(サツマイモ、タマネギ)

土曜夕食 ・釜炊きご飯
・すまし汁(タマネギ、ピーマン、ナス)
・秋刀魚の塩焼き
・ゴボウのかき揚げ(ゴボウ)
・カボチャの煮物(カボチャ)
・ナスの漬物(ナス)

日曜朝食 ・栗ご飯(栗)
・味噌汁(味噌、サツマイモ、タマネギ、ナス)
・ゴーヤとトマトの玉子とじ(ゴーヤ、トマト、ミニトマト)
・夏野菜のケチャップ炒め(ナス、ピーマン、しし唐、パプリカ)
・夏野菜の味噌炒め(ナス、ピーマン、しし唐、パプリカ、味噌)
・ピーマンのくった煮(ピーマン)
・だし取り後昆布鰹節

日曜昼食 ・カボチャのほうとう(カボチャ、ネギ、冬瓜、ゴボウ、味噌、自然塾小麦粉)
・青トマトジャムパイ(青トマト)
・大学芋(サツマイモ)