2019.06.21~23
第08ステージ ~男子~
ステージテーマ:
「ジャガイモを収穫、味わい、喜びを感じよう!」
共同生活の目標:「モノ・人を大切にする」
梅雨の合間、天気に左右されるステージでした。雨の中、1畝ジャガイモを収穫し、すぐ後の昼食でたくさん食べました。
共同生活目標は2回目。前回は、ポイントに挙がったことだけに注力を注ぎましたが、今回は様々なものに対して、意識してもらいました。また、人に対しての態度や行動にも、自分自身がどのような気持ちで相手に接しているか考えてもらいました。
■ 06月21日(金) 夜の集い
活動を始めるにあたり、塾頭からお話がありました。
「今回は第1ステージに植え付けたジャガイモを収穫します。芽が出てすぐ霜にやられましたが、枯れることなく元気に復帰してくれました。しかし、男子塾生は、残念ながら雨でジャガイモの世話ができませんでした。その代わり、女子塾生が男子分まで追肥、土寄せの世話を行いました。女子塾生に感謝です。植え付けたときに種イモは約50g。収穫するときには何gになっているか、ジャガイモがどのようにできているか、よく観察してください。
そして、収穫してすぐに焼きジャガイモにして食べます。収穫から食べるところまでを体験して、喜び、自然の恵みを実感してください。」
■ 06月22日(土) 親子大会塾生企画 ~3回目~
今回もリーダーサブリーダーの代表者に司会進行をしてもらいました。
「場所はどうしよう…」
今回で3回目。
話が進み、内容が見えてきます。
話し合いが進む中、参加者に体験したもらうことを実際にテストしています。
「これは?こうしたほうがいいんじゃない?」
新たなアイディアが生まれます。
■ 06月22日(土) 共同農園作業  
~ジャガイモの収穫 ー 調理~
本来は全員で収穫に行きたかったのですが、あいにくの雨。チームで役割分担をして、昼食で食べる分だけの収穫をしました。
ジャガイモを彫り上げる前に、まずは地上部の回収。
「あ!ジャガイモがある!」
でも、触らないように。地上部の病気が他のジャガイモや、ナス科に移ることを防ぎます。
手袋を替えて、イモほり開始!
傷をつけないように慎重に…。
「見て!おいしそう!!」
土の中から、たくさんのジャガイモが出てきます。
掘り残しがないかスコップで確認。コンテナに集めて、みんなの待つ塾舎へ戻ろう!
火起こし担当の塾生たち。
おいしい焼きジャガを作るためのおきを作るために火を起こしています。
いつも、釜めし当番で火おこしをしているけれども、大きな火にするには一苦労でした。
畑からジャガイモ到着!
土を落として、きれいなジャガイモに。
土が落ちたジャガイモを新聞紙、アルミホイルに包みます。
ここでも役割分担、協力し、新聞紙に包む役割、アルミホイルに包む役割と、スムーズに作業が進みます。
「焼けたかな?」
煙に涙しながら、焼けてそうなジャガイモを取り、串をさします。
「固い!もう少し!!」
苦労が絶えません。
「いただきます!」
やっと昼食。
「おいしい!」
「やっぱジャガバター最高!」
「もう、じゃがいもたべたくない~」
と 焼きジャガイモ、蒸かしジャガイモ、思う存分、おなか一杯に食べてもらいました。

中には、6個も食べたつわものも…。
自然の恵みを存分に味わったことでしょう。
■ 06月22日(土) 塾活動 ~陶芸~
雨天のために陶芸を行いました。
塾生たちの創意工夫が作品に現れます。
「どんな形にしようかな?」
イメージをしながら、のし棒で粘土を伸ばしていきます。
真剣な表情になってきました。
自分が思う形を、実際に粘土に表すのは難しいようです。
だんだんと形が出来上がってきました。同じお皿はありません。世界に一つだけのオリジナルの形ができました。
形ができたら釉薬(ゆうやく)を塗り。表面にガラス質の膜(まく)を作ります。この釉薬、材料は草木灰。天然のものです。高温で焼くことで変質するのです。草木を燃やした灰がガラス質に変わるなんて、不思議ですね。
もちろん、後片付けも行います。使った道具、ブルーシートをきれいに拭いて、作業終了。あとは、乾燥して陶芸窯で焼きあがるのを楽しみにしていてください。
■ 06月22日(土) 塾活動 ~蛍の観察~
街灯が少ない夜道を散歩。蛍が飛び交う場所へ。
夜の自然の中へお邪魔しました。

「あっ、蛍!」
川沿いの道を歩いていると、蛍がちらほら飛んでいます。
蛍が飛び交う池へ到着。
「すごく、きれい!」「たくさんいる!」
人工的な明かりと異なり、はかない蛍の光。しばらくの間、チームで堪能しました。
■ 06月23日(日) 塾活動
 ~コムギの脱穀・風選(だっこく・ふうせん)~
前回のステージに収穫したコムギを食べられるようにするための前準備、脱穀・風選を行いました。
もう70年前に作られた機械で脱穀します。
大きな音にびっくり。危険が伴う作業に塾生たちの顔つきは真剣。
「すごい!たくさん出てくる!!」
たくさんのムギの粒が機械の下から出てきます。
唐箕(とうみ)という機械を使って風選作業。文字の通り風を起こして、軽い藁くずや実を飛ばし、重い良い実だけを選んで落とします。
「疲れた!交代して!」
「まだ、頑張れ!とめちゃだめだよ!」
なかなかの大変な作業。チームメンバー応援しながら交代しながら作業が進みます。
■ 06月23日(日) チーム農園作業
トマトが伸びすぎて、先端がわかりにくい。
「どれを結べばいい??」
確認しながら誘引(ゆういん)作業。
土が濡れていて重いけれども、追肥土寄せ作業。辛くとも、チーム農園のスイカのため!がんばる姿が見られました。
2週間たった畑は雑草ばかり。草刈り鎌を使い、残らず除草。
「雌花(めばな)はないかな?」
スイカの人工授粉をしたいけれど、咲いている雌花が見つかりませんでした。あとはネットを開けて、虫にお願いをしよう!
他にも生長した作物の誘引(ゆういん)作業やネット張りと大忙し。これで、たくさんの世話を短い時間で終わらせました。
チーム農園でも収穫が始まりました。ミニキュウリに、長いキュウリ!これから他の作物も収穫できるようになるでしょう。楽しみですね。
■ 06月23日(日) 帰りの集い
活動のまとめとして、塾頭からお話がありました。
「今回のステージはずっと雨でしたがいろいろなことができました。収穫したジャガイモは肌がツヤツヤできれいでした。種イモから約10倍のジャガイモが収穫できました。世話をしてくれた女子塾生、自然に感謝ですね。
市村自然塾では『おかげさまの心』を大切にしています。自然に対しては、直接お礼はできませんが、畑で作業するときには挨拶をします。その時に感謝の気持ちを込めてください。
自然塾に来れるのも家族のおかげです。家族に感謝しましょう。
蛍の観察きれいでした。気持ちが安らぎますね。蛍は地域の方々が育てています。また、蛍が住める環境を整えてくれています。みんなも自然をいつくしみ、大切にする心を忘れないでください。」
■ おまけ
「竹で箸(はし)を作りたい!」
ある塾生の一言から、男子塾生にはやり始めました。金曜日の夜には数名だった箸つくりに気が付いたら…。
半数以上の塾生が参加!
途中から
「竹ぐしを作る!」とか…。
完成した塾生はいたのでしょうか??
次回、完成品をつかってみよう!
■ 編集後記
雨の中、思うように作業が進みませんでしたが、これも自然の摂理(せつり)。どうあがいても我々には太刀打ちできません。そんな中、食べる分だけのジャガイモを収穫し、昼食でたくさんいただきました。みんなでジャガイモを食べているとき、笑顔があふれていました。本当におなか一杯食べられるって素晴らしいと思います。存分に自然を味わい、自然の力を感じ、そこに感謝する気持ちが塾生たちの心の中に芽生えてくれることを願っています。
K.M.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・カレーピラフおにぎり(タマネギ、人参、ピーマン)
・キャベツスープ(キャベツ、タマネギ、人参)
・ズッキーニのはさみ揚げ(ズッキーニ、タマネギ)
・さつまいもコロッケ(サツマイモ、タマネギ)
・千切りキャベツ(キャベツ、赤タマネギ)
・キュウリサンドイッチ(キュウリ)
・浅漬け(キャベツ、キュウリ)
・スティックキュウリ(キュウリ)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、キャベツ、タマネギ、ズッキーニ)
・キャベツの巣ごもり卵(キャベツ)
・野菜炒め(キャベツ、タマネギ、人参)
・夏野菜の味噌炒め(ナス、ピーマン、ズッキーニ、味噌)
・浅漬け(キャベツ、人参、キュウリ)
・キュウリの酢の物(キュウリ)
・レタスの和風あんかけ(リーフレタス)

土曜昼食 ・野外調理(新ジャガイモ)

土曜夕食 ・釜炊きご飯
・ロールキャベツのクリーム煮(キャベツ、タマネギ)
・ピーマンの肉詰め(ピーマン、タマネギ)
・サラダ(リーフレタス、キュウリ、赤タマネギ)
・ポテトサラダ(ジャガイモ、赤タマネギ、キュウリ、人参)

おやつ ・かりんとうドーナッツ(夏みかんピール)

日曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、ナス、タマネギ、インゲン)
・夏野菜オムレツ(人参、インゲン、ピーマン)
・ナスの揚げ浸し(ナス)
・伏見唐辛子の煮浸し(伏見唐辛子)
・キャベツステーキ(キャベツ)
・レタスの中華炒め(リーフレタス)
・キュウリの漬物(キュウリ)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食 ・お好み焼き(キャベツ、タマネギ)
・フライドポテト(新ジャガイモ)
・サラダ(キュウリ、キャベツ、赤タマネギ)