2018.05.04〜06
第04ステージ 〜女子〜
ステージテーマ:「共同農園で覚えたことをチーム農園で生かそう!〜いよいよ夏野菜がはじまるよ!〜」
共同生活の目標:「ルール・マナーを守る」
「夏も近づく八十八夜〜♪」今年の八十八夜は5月2日。この八十八夜が過ぎると、霜も降りなくなり、種まきや植え付けに最適な時期となるそうです。そこで今ステージは世話、種まき、植え付け、収穫とたくさん農作業で体を動かしました。
共同生活目標は『ルール・マナーを守る』です。自分もみんなも気持ちよく過ごせるためにどう工夫したら守れるのかを考え、実践してみました。
■ 05月04日(金) 夜の集い〜塾頭の話〜
活動を始めるにあたり、塾頭からお話がありました。
「気候も良くて、野菜の生育がとても良いです。今回は世話と、夏野菜の植付をします。基本の作業がとても多いので、覚えて丁寧に進めましょう。分担して作業をするので、まずは自分の責任を果たしましょう。そして自分の作業が終わったら、他の人の手伝いをして下さい。
安全で楽しく過ごすためにルール・マナーがあります。ルール・マナーを守ることは思いやりの心を大切にすることでもあります。人、物に対して、思いやりの心を大切にして接してみましょう。」
■ 05月04日(金) 夜の集い〜節目の振り返り〜
塾にはみんなに身に付けてほしい、『3つの心と2つの力』があります。3ステージ過ごしてきて、今はどのくらい身に付いているかを確認してもらいました。
「道具を正しく使えたかな。」
「荷物整理はもうちょっとだな…。」

自分の得意なこと、苦手なことを振り返ります。
最後に、8ステージまでにがんばることを決めました。
自分の得意!が増えるといいですね。一緒にがんばりましょう。
■ 05月04日(金) 自由時間〜ちょう結び練習〜
明日の夏野菜の植え付けには、ちょう結びを必要とする作業があります。タイムを計って、競争をする人もいました。これで明日の作業に自信を持って、取り組めるね。
■ 05月05日(土) 共同農園作業〜ジャガイモの世話〜
第1ステージに植え付けをしたジャガイモが大きくなりました。大きくて、おいしいジャガイモをたくさん収穫するためには、世話が必要です。野菜のお世話をするのは、今回のジャガイモがはじめて。さぁ、一体どんな作業をするのかな?
まずは元気な芽を残してそれ以外は間引く、『芽欠き』作業をします。
途中で芽が切れないように、気をつけて〜!
ジャーン!きれいに抜けた芽には、小さなイモが付いていました。
「かわいい〜。」
次は『追肥』作業です。
ジャガイモのごはんとなる、鶏糞(けいふん)を与えます。
丁寧な手つきで、いいですね!
『追肥』の後は『土寄せ』を行います。通路の土を削って、肥料の上に土をかぶせます。
仕上げに、手で土を根本までかぶせました。
ジャガイモは6月頃みんなで収穫・調理をして食べる予定です。楽しみですね〜。
「うんしょ。よいしょ。」
道具を洗って、元の位置に戻すまでが作業です。道具運びも頑張ります。
欠いた芽は、塾庭の残渣穴(ざんさあな)にすてました。畑に置いておくと、そこから病気が広がってしまうためです。
畑の外にも、気を付けるポイントがありました。
■ 05月05日(土) 塾活動〜マナー講座〜
マナーサポート協会の岩下宣子先生をお迎えして、マナーのお話をしていただきました。
「みなさんは愛という言葉は好きですか?『LOVE』という言葉が日本に入ってきたとき、昔の人は『ご大切』と訳(やく)しました。
愛とは、自分を大切にするように相手を大切にする心、つまり思いやりです。マナーは愛のことを言います。」
正しい座布団の座り方・降り方を教わりました。

「座布団は人が座るもの。だから、足で踏んづけてはいけないのよ。」
この言葉に、おっと!という顔の人たくさんいました。
降りた後は座布団を整えます。真ん中、奥、手前という順でシワをなくします。
「みなさんは、コートはどこでたたみますか?」
上着は外の埃(ほこり)がついているので、玄関の外で脱いでたたむのがマナーです。そして、上着を大切にするための、正しいたたみ方を教わりました。
次にあいさつの正しいやり方を教わりました。まずは座ってする場合。
背筋はピン!指先はピシッ!としていて、みていてとても気持ちが良いです。
次は立ってあいさつをする場合です。
背中は曲がっていないか、手の位置はどこなのか、何度くらい頭を下げるのか…、お辞儀にもたくさんの気を配るところがありました。
最後にマナーに関するクイズを、ペアになって取り組みました。

・お箸は何手で持ちますか?
・箸置きがない場合、ご飯茶碗の上に置いていいですか?
・お新香(しんこう)ははじめから食べてもよいですか?

なかなかの難問。「ええー?」「私はいつもこうしてるよ」ペアで相談して、答えを決めます。
なんと10問あった、クイズに全問正解したペアが!このペアには、岩下先生が書かれた本が贈られました。やったね!おめでとう!!

みんなのマナーへの意識がとても高まった時間となりました。これからはぜひ、塾だけではなく普段の生活でもマナーを意識して過ごしてみてくださいね。
■ 05月05日(土) 共同農園作業〜夏野菜の植え付け〜
午後は夏野菜の植え付けです。女子塾生はトマト、ナス、キュウリの3種を植えつけます。作物ごとに担当にわかれて、作業をしました。
まずは畝を立てます。
ずいぶんクワにも慣れてきましたね。
畝は苗のベットのようなもの。居心地がよいものになるように、手や竹を使って整えます。
作物ごとに、苗と苗の植えつける間隔は違います。目安棒を使いながら、苗を並べました。
畝の上に一直線に並びました。
苗は言わば、赤ちゃん。愛情を持って、優しく扱います。
「これがキュウリの種なんだ!」
なかなか見る機会がない、キュウリの種に興味津々。
ナス、キュウリには肥料をやりました。トマトには実は肥料がいりません。
作物によって、肥料がいるか・いらないか、量はどのくらいかが違います。作物にあわせて植え付けをしよう。
次は『支柱立て』をします。
太陽の位置、苗の位置に注意することがポイントです。
苗が風で倒れないように、支柱にくくりつけます。この作業を『誘引(ゆういん)』と言います。昨日のちょう結びの練習の成果が発揮させるときです。
『誘引』が終わったら、次は『しきワラ』をします。これには、
・雑草が生えにくい
・泥がはねにくい
・保湿(ほしつ)効果がある
・高温防止
など、たくさんの効果があります。万能だね〜。
キュウリには、コムギのワラより柔らかいイナ(稲)ワラを使いました。
キュウリ、メロンなどのウリ科は、寒さにも弱く、またウリハムシと言う害虫がたくさんきます。その対策としてネットをかけました。
最後にたっぷり、水を与えました。
大きくなぁ〜れ!
1本も苗を折ることもなく、とても丁寧に作業することができました。野菜たちもきっと、これに応えてくれることでしょう。
■ 05月05日(土) 共同農園作業〜オカボの種まき〜
「オカボって何だろう?」オカボは漢字で、”陸稲”と書きます。そう!実は田んぼではなく、畑で育てるお米のことを言うのです。塾ではもち米を育て、18ステージに餅つきをします。
まずは溝切りから。
種をまくために溝を平らにすること、深すぎると芽が出ないから深さに気を付けること、などを意識しました。
「お米だ!」「食べられる?」
慌てなくても大丈夫。みんながまいて世話をすれば、もっとおいしいオカボが食べられるよ。
1粒1粒、集中してまいていきます。
等間隔で真っ直ぐに並んでいますね。
とってもきれいにまけました。
まき終わったら、種が隠れるよう土をかぶせます。
最後に鳥に食べられないよう、ネットをかけました。
今はネットがなければ、何があるのかわからない畑ですが、秋になると黄金色に輝くオカボが一面にみられることでしょう。ぜひ、オカボの色の移り変わりを観察してみてください。そしてその景色が見られるよう、これからみんなで世話を頑張りましょう。
■ 05月05日(土) 自由時間
「たくさん芽が出てる!」「間引き、しなくっちゃね。」
共同農園作業終了後、チーム農園の観察をしているチームがいました。どうやら、ニンジンの芽が出ていたようです。
チーム農園も、みんなの顔も、夕日に照らされていました。
明日も良い天気になりそうだね。
■ 05月05日(土) 塾活動〜通塾の話し合い〜
通塾にも慣れてきたころ。通塾について、改めてみんなで考えました。
『もし途中、具合の悪い塾生が出たらどうする?』
『集合時間に来ない塾生がいたら?』
もしものハプニングを想定して、グループごとに対策を考え、発表してもらいました。
予想外の出来事が起こった場合の基本対策を確認しました。
・あわてない。安全第一。
・情報を集める。
・自然塾へ連絡する。

忘れないよう、ノートにメモします。
帰りの電車では座る位置が決まっています。でも、もし自分の乗る位置に他のお客さんが座っていたら…?というテーマを最後に考えてもらいました。
みんなの1つ1つの意見にいちいち納得してしまいました。予想外のことが起きても、みんななら対応できる力は持っていると思いました。
もし、通塾中、どうしたらいいかわからなくなったときは、この時間に話し合ったことを思い出して、落ち着いて行動して下さいね。
■ 05月06日(日) 共同農園作業〜スナップエンドウ収穫〜
スタッフが冬の間に植えつけたスナップエンドウが収穫の時期をむかえました。はじめての収穫です。収穫したものは、お昼ご飯に食べましょう!
「これがいいかな?」
おいしそうなものを選びます。
「うん。シャキシャキしてる。」
やっぱり、とれたては最高です。
「おいしい〜!」
とまらないおいしさです。ついつい、食べすぎちゃう。
なんと合計で4キロも収穫できました。大量!
畑で食べたエンドウ、お昼に食べたゆでられたエンドウ、2度味を楽しむことができました。
■ 05月06日(日) チーム農園作業
スナップエンドウの味を楽しんだ後は、チーム農園作業です。今回は植えつけるものがたくさんあります。どのチームも、事前に役割分担や時間配分など計画を立ててから畑に向かっていました。
スイカの苗を植えつけます。大玉のもの、小玉のもの、どちらもあるようです。
「そっち引っ張ってー!」

スイカ苗植え付け後、ネットをかけました。共同農園で覚えたことがさっそく生かされていますね〜。
「せーのっ!」

土が固いところは、みんなで力を合わせて支柱を立てます。
「印があるところまで刺(さ)すんだよね?」

前回キャベツ・レタスの植え付けのときに行ったダンパーポールの刺し方を思い出します。
みんなで手分けして作業すれば、あっという間。
手早く作業を終わらせていて、スタッフをビックリさせていました。
「え?これ、どっちの向きに植えつけよう?」

たくさんショウガの芽が出るように、植えつける向きを考えます。
「どれを残そうかな…。」

のびのびとニンジンを育てるために、間引きをしました。
■ 05月06日(日) 保護者ボランティア〜お茶摘み〜
お茶の葉もグングン伸びています。葉が固くならないよう、予定を前倒して今ステージにお茶摘みボランティアをお願いしました。
一時、土間はお茶の良い香りで満ちていました。総量なんと90キロ以上!たくさんのボランティア、ありがとうございました。
■ 05月06日(日) 帰りの集い〜塾頭の話〜
活動のまとめとして、塾頭からお話がありました。
「野菜をたくさん植えつけました。これからは世話が中心です。どんどん生長していくのに合わせて、色々な世話をします。思いやりの心を持って大切に世話をしていきましょう。
オカボの種は細かく、大変な作業でした。農家の人は大変な作業を毎日しています。塾では大変なこと経験してもらいます。やりとげるよう、頑張りましょう。
マナーや通塾についても考えました。やろうという強い心を持って、マナーを実践していきましょう。周りの人が気持ちよく過ごせるよう、考えて行動しましょう。次回も農作業がたくさんあります。またお茶作りをします。楽しみに元気に来てください。」
■ 編集後記
みんなの『思いやりの気持ち』がたくさんあふれていたステージでした。実は夏野菜の苗を1本も折らないで植えつけることは、とっても難しいことなのです。また覚えたことをわからない人に教えている人、チームがもっと良くなるためにどうしたらいいか考えているリーダーたちなど、それぞれが相手・チームのためにできることを実行していました。
これからステージを進めるごとに、困難なことがあるかもしれませんが、この心を忘れなければ、きっと大丈夫!みんなで一緒に塾活動を楽しいものにしていきましょう。
Y.U.


■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 写真なし ・ポテトグラタン(ジャガイモ、さつまいも、新タマネギ)
・キャベツスープ(新タマネギ、キャベツ)

土曜朝食 ・三色丼(スナップエンドウ、サヤエンドウ)
・味噌汁(味噌、新タマネギ、ネギ、キャベツ)
・漬物(キャベツ)

土曜昼食 ・ご飯
・すまし汁(新タマネギ、ネギ、キャベツ)
・アジの開き
・ひじきの炒り煮(スナップエンドウ、サヤエンドウ)
・漬物(キャベツ)

おやつ ・柏餅

土曜夕食 ・釜炊きご飯
・すまし汁(新タマネギ、ネギ、キャベツ)
・サツマイモと鶏肉の煮物(さつまいも)
・サラダ(キャベツ、サニーレタス)
・漬物(キャベツ)

日曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、新タマネギ、ネギ、カブ、さつまいも)
・水菜料理4品(水菜)
・キャベツ料理2品(キャベツ)
・サツマイモの金平(さつまいも)
・きゃらぶき(フキ)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食

・チリコンカン(新タマネギ)
・サラダ(サニーレタス、新タマネギ、スナップエンドウ)
・冷やし焼き芋(シルクスイート)