2017.11.03~05
第17ステージ ~女子~
ステージテーマ:「自然の恵みとお世話になった人に感謝の気持ちを伝えよう!」
共同生活の目標:「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」
自然塾でさまざまな野菜が収穫できるのは自然のお陰です。また、活動はたくさんの人々の支えがあって成り立っています。今回はそれら自然の恵みやお世話になった人に感謝の気持ちを込めて、収穫祭を行いました。
共同生活の目標は、リーダーたちで話し合い「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」に決まりました。ポイントは全員で話し合い、「正しく、すばやく、丁寧に」「農作業も丁寧にやる」「心をこめて感謝する」を意識して取り組むことになりました。
■ 11月03日(金) 夜の集い ~塾頭の話~
活動を始めるにあたり、塾頭より話がありました。
「今回は収穫祭を行います。野菜を収穫し、奉納(ほうのう:神様にお供えすること)して調理し、おいしくいただいて、感謝の気持ちを表します。自然の恵みに対してはもちろん、お世話になった人たち、つまり、自然塾を支えてくれている人たち、調理師さんやスタッフ、そしてみんなの家族、にも感謝の気持ちを表してください。みんなが仕込んだ味噌も開封し、それを使って調理をします。
また、今まで元気で過ごせたことへの感謝の気持ちを込めて奉納相撲を行うので、勝ち負け関係なく、心を込めて精一杯取り組んでほしい。
残り2ステージですが、最初の目標は達成できましたか?3つの心と2つの力は身に着いたかどうか振り返ってください。そしてそれを忘れずに一生持ち続けてほしい。明日はたくさんのお客さんが来ますが、感謝の気持ちを込めてもてなしてください。」
■ 11月04日(土) 収穫祭準備
朝食が終わったら、さっそく収穫祭の準備に取りかかりました。テーブルやイスを運んでセットし、見る見る会場が出来上がっていきました。
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~開会式~
収穫祭を始めるにあたって、塾頭より開会宣言がありました。
「みなさんが育ててきた、たくさんの野菜が収穫時期を迎えています。自然の恵みのお陰であり、さまざまな人のお陰です。自然の恵みとお世話になった人々に感謝し、収穫祭に臨みましょう。」
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~味噌の開封~
味噌の開封にあたって、自然塾の味噌の先生である、箕輪さんからの言葉を伝えました。「味噌はまわりの食材のうまみを引き出す素晴らしい食材です。みなさんもまわりの人の良さを引き出す、『味噌のような人』になってください。」
4月に仕込んだ味噌はどうなっているでしょうか?
ふたを開けると味噌の良い香りがまわりに漂いました。
「意外ときれい!」心配していたカビも少なかったようです。
まわりに浮き出たカビを削り取り、調理に使う分の味噌を取り出しました。
調理用の味噌を取り出した後は、味見タイム。「甘~い」「ちょっとしょっぱいかも」。。ほかのチームの樽もみな味見して、どこが一番おいしかった?と聞くと、みな『自分のところ!!』
そうだよね!!
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~野菜の収穫~
次は野菜の収穫に出発です。収穫かごや収穫バサミなどを持って、行くぞ~!
「こんなに大きくなってる!」「これが取りごろかなぁ?」秋野菜を中心に、今まさに収穫シーズン。
大根、ニンジン、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ハクサイ、葉物野菜、サトイモなどを収穫してきました。
収穫した野菜は、洗って奉納台へ飾り付け。奉納とは神様に感謝の気持ちを込めて物をささげることです。
見た目が良くなるよう、きれいに盛り付けました。
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~野菜奉納・調理師さんへお礼の言葉~
奉納台が完成しました。
こんなにたくさんの野菜がとれました。自然の神々が与えてくれた、たくさんの恵みに感謝しましょう。
いつも食事を作ってくださっている調理師さんへ、塾生代表からお礼の言葉を伝えました。
「調理師さんの作ってくれる料理がとてもおいしくて大好きです。今までありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」
調理師さんへ飾り付けた野菜を渡した後、調理師さんから言葉をいただきました。
「みんなが心を込めて育てた野菜を感謝の気持ちを込めて調理します。」「感謝の気持ちを、いただきますの言葉に込めること、これからも続けてくださいね。」
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~野外調理~
収穫してきた野菜、開封した味噌を使って、塾産野菜たっぷりのごった煮を作ります。役割を分担して、調理を始めました。
仕込みの役割の塾生は、食事当番などで経験を積んできた包丁使いを発揮し、チームごと鍋に入れる選んだ食材を切ります。
こちらは火起こし係。一旦ついた火がなかなか持たず、苦戦している様子。うちわであおいで、くべた薪に火をつけようと必死です。
ダッヂオーブンを火にかけ、煮立ったら仕込んだ野菜を入れて、煮込みます。
火を絶やさないように薪を足して、しばらく我慢。
野菜が柔らかくなったら、おろしてチームの味噌を溶かして入れます。
味見をしつつ、「もう少し味噌入れようか?」「このくらいでいいかなぁ?」

不思議な3人組??
かまどの煙たさ対策にバンダナが活躍??
でも、味噌とごった煮のいい香りが漂っているようですね。
焼き芋担当は芋を新聞紙・アルミ箔にくるんで準備。
ごった煮鍋が完成したら、かまどに準備した芋を並べます。これはおやつ用。ゆっくり待とう!
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~野外調理(ご家族の方々)~
当日は、たくさんの保護者の方々やリコー本社の方々、リコーのボランティアのメンバーにもご参加いただき、食材の下ごしらえ、野菜の仕込み、火起こし、調理、おにぎり作りなどにご協力いただきました。ありがとうございました。
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~昼食~
ごった煮鍋が出来上がりました。配膳も整って、チームごと来賓のお客様、家族の方々、スタッフを自分たちのテーブルに招待しました。
全員そろって、「いただきます!」
まずはチームごとに作ったごった煮鍋を、お替りでほかのチームや家族の方々に作っていただいたごった煮鍋を味わいました。
「あのチームの鍋にはみかんが入っているんだって」
「このチームの鍋の味はまろやかでおいしい」
鍋ごとに個性が出ていました。
みんなのお椀やお皿が空になったころ、各チームの塾生が並んで、今日のお客様へお礼の言葉を伝えました。
「リコーのみなさん、いつも私たちの活動を支えてくれて、ありがとうございます。」
「いつも私たちを支えてくれる家族のみんな、ありがとう。」
「いつも農業のことを教えていただき、ありがとうございます。」
ご来賓を代表して、リコーの山下社長より、お言葉をいただきました。
「自然塾の風景はとても懐かしさを感じます。今日はその中で、塾生の皆さんの努力の結晶、そして家族のみなさんの愛情も感じる食事をこのように一緒にできてとても嬉しく、皆さんから力をもらいました。会社経営はバトンタッチですが、自然塾のような活動も同様です。活動を活性化しながら、これからも続けていきたいと思います。」
■ 11月04日(土) 収穫祭 ~奉納相撲~
収穫祭の締めくくりは奉納相撲です。今まで元気に活動出来たことへの感謝の気持ちを、真剣勝負の相撲をとって表します。
「はっけよーい、のこった!」の声とともに、相手と真剣に取り組みました。力の入った勝負の連続に、ほかの塾生や観客からも「がんばれー!」「まだまだ」「負けるなー!」としきりに応援のかけ声がかかっていました。
奉納相撲の表彰式
各学年の相撲の優勝者には、スコップ?が贈られました。
いえいえ、スコップではなくて、これで「サトイモを一株掘って持って帰ってください」という意味です。
■ 11月04日(土) おやつ
かまどにセットした焼き芋がちょうど食べごろに焼きあがっていました。今日のおやつは、その焼き芋をいただきました。
■ 11月04日(土) 共同農園作業 ~コムギの種まき~
7ステージに収穫したコムギは、15期生から16期生への贈り物です。今度は16期生が17期生へリレーします。
クワ使いも慣れたもの。種も心を込めてきちんと丁寧にまけていました。今年の共同農園作業はこれが最後。しっかりと17期生へ渡せそうです。
■ 11月04日(土) 塾活動 ~歌の練習~
卒塾式で歌う歌『ふるさと』と『今日の日はさようなら』の練習をしました。
歌を知らない、難しい、という塾生もいましたが、歌っているうちに少しずつ慣れてきたようです。
卒塾式でも大きな声で歌ってくださいね。
■ 11月04日(土) 塾活動 ~作文~
今までの活動、自然塾で過ごしてきたことを振り返って、作文を書いてもらいました。『自然塾でいろいろなことを体験して、何を感じ、何を学んだか。そして将来にどう生かすのか?』
塾生手帳を見て今までのことを振り返り、将来の夢が決まっている人も、いない人も、今まで経験してきたことをどう生かすか考えて、作文にしていました。
■ 11月04日(土) お土産味噌の取り分け
チームの味噌樽から、お土産の味噌を取り分け、メンバー分の味噌を詰めました。家でおいしく使ってくださいね。
■ 11月04日(土) リーダー会議
今回が最後のリーダー会議です。今回は今までリーダー・サブリーダーを行ってきた感想を話してもらいました。
「学校ではできないことが出来て良かった。まとめあげるのがとても大変。人をまとめられる人はすごいな、と思った。」
「実際にやってみて、チームの中に意外と問題点があると気が付いた。」
「心配事をどうしたらよいか、何でもリーダー会議で言えるのが良かった。」
「みんなで問題点を話せるのが良かった。解決につながらなかった問題もあるけれど、みんなで話し合いを続けてきたのが良かった。」
共通していたのは、まとめるのが大変だったこと。そして、困ったことをお互い話し合うことの大切さにも気付いたようです。この経験を、今後も生かしていってくださいね。
■ 11月05日(日) チーム農園作業
チーム農園作業も残すところあと2回。チーム農園でやりたかったことは出来ているかな?作物は計画通り生長していますか?
秋野菜は収穫時期真っ盛り。どのチームもたくさんの野菜を収穫しました(右下のブロッコリー、自然塾ギネス認定です。やったね。)
次の18ステージにはチーム農園を元通りきれいにして、自然塾に返さなくてはなりません。収穫の終わった作物は抜いて片付け、虫よけのネットや使っていた支柱なども次々片付けていきました。
■ 11月05日(日) 奉納相撲優勝者サトイモ収穫
奉納相撲の優勝者は好きなサトイモを一株掘り、お土産に持ち帰りました。おいしく料理して食べてくださいね。
(サトイモの葉はトトロの傘のモデルです。今日は日傘かな??)
■ 11月05日(日) 帰りの集い ~塾頭の話~
活動の終わりにあたり、塾頭から話がありました。
「昨日の収穫祭では、たくさんのお客さんに感謝の気持ちを伝えてくれました。奉納相撲では真剣に取り組んで感謝の気持ちが伝わってきました。感謝の気持ちを忘れずに取り組むと素晴らしい活動になります。
味噌の開封では、『味噌のような人になってください』という箕輪さんの言葉がありました。人の良いところを引き出すこと、そういう人になって欲しいということですが、会社や社会でもそのように行えば素晴らしい結果が出ます。学校でも生活の中でも心掛けていってください。
塾に入る時の抱負や共同生活の目標も出来てきたと思います。難しかったと思いますが、共同生活を通して身についてきたことを忘れないでください。
自然の恵みやお世話になった人に感謝の気持ちを表すこと、特に言葉にすることが大切です。特に『ありがとう』という言葉は自然塾でも一番大事にしています。これは『有難し』つまり『有ることが難しい』ということ。『あたりまえ』とは反対の言葉です。『あたりまえ』に思えてもそうでないことがほとんどです。一つ一つのことに『ありがとう』という気持ちを忘れずに過ごしてください。」
■ 編集後記
青空が広がり、収穫祭には絶好の日和となりました。準備から始まり、味噌の開封、野菜の収穫と奉納、野外調理、奉納相撲と塾生たちは生き生きと活動していました。積極的な塾生・チームと、照れがみられる塾生・チームもありましたが、感謝の気持ちを表すには、言葉と態度が大切です。『ありがとう』という言葉と態度をこれからも大切にしていってほしいと思います。
収穫祭には、リコーからの来賓の方々、ボランティアの方々、そしてたくさんの家族保護者の方々に参加していただき、収穫祭のお手伝い、および応援をしていただいたことに心より感謝いたします。ありがとうございました。
T. K.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・ご飯
・コンソメスープ(タマネギ、大根、ニンジン)
・おろしハンバーグ(タマネギ、大根)
・スパソテー(タマネギ、ニンジン、小松菜)
・さつまいもサラダ(サツマイモ、タマネギ、ニンジン)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、大根、ネギ、小松菜)
・紫芋オムレツ(紫芋)
・蛇カボチャの煮物(蛇カボチャ)
・大根の葉の炒め物(大根の葉)
・カブとカブの葉のおひたし(カブ)
・漬物(カブ)

土曜昼食 ・野外調理でごった煮(味噌、大根、ニンジン、白菜、里芋、サツマイモ、小松菜、青梗菜、カブ)

おやつ ・焼き芋(安納芋)

土曜夕食 ・釜炊きご飯
・すまし汁(大根、ゴボウ、里芋、ニンジン、ネギ)
・ホットプレート蒸し(白菜、小松菜、青梗菜、カブ、ニンジン、キャベツ、ブロッコリー、スティックブロッコリー)

日曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、里芋、大根、タマネギ)
・ゴボウの玉子とじ(ゴボウ)
・蛇カボチャの金平(蛇カボチャ)
・コンニャクの煮物(手作りコンニャク)
・田楽コンニャク(手作りコンニャク、味噌)
・漬物(大根)
・だし取り後昆布の昆布巻き
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食 ・中華丼(白菜、キャベツ、タマネギ、ネギ、ニンジン、小松菜、青梗菜、カブ、四角豆)
・さつまチップス(サツマイモ)