2017.04.28~30
第04ステージ ~女子~
ステージテーマ:「思いやりの心で夏野菜を植えつけよう!」
共同生活の目標:「物を大切にする」
『どうしたら思いやりの心で夏野菜が植えられるかな?』という問いに、『声をかける』という答えが返ってきました。今回は、夏野菜の植え付けのほかにも、ジャガイモの世話、オカボの種まき、そしてチーム農園作業とたくさんの農作業があり、作物に対して思いやりの心を発揮する場面はたくさんあります。共同生活の目標は『物を大切にする』。それは人への思いやりにもつながります。マナー講座、通塾の話し合いでも、『思いやり』が大切です。
今回のステージは『思いやりの心』をキーワードにステージを過ごしてもらいました。
■04月28日(金) 夜の集い ~塾頭の話~
活動を始めるにあたり、塾頭からお話がありました。
「暖かくなって、今まで植えた作物が大きく伸びているので、世話をします。また、夏野菜も植えつけます。思いやりの心を持って丁寧に行ってください。ますは自分の責任を果たし、早く終わったら他の人の手伝いをする。協力して共同作業を行いみんなで作業を終えましょう。
共同生活の目標は『物を大切にする』です。慣れてくると物を乱雑に扱いがちです。人間がここまで進化できたのは物を扱(あつか)えるからです。
道具を大切に扱うと長持ちし、次の人が使いやすくなります。物を大切にすることは人を大切にすることにつながります。
マナーの話や通塾の話し合いの時間もあるので、思いやりの心を意識して過ごしてください。
■ 04月28日(金) 夜の集い ~節目の振り返り~
塾活動が始まって早くも4ステージとなりました。塾で身につけて欲しい『3つの心と2つの力』『自主・自立・自律』がどのくらい身に付いているか、一人一人に振り返ってもらいました。
■ 04月29日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの世話~
第1ステージに植えつけたジャガイモが大きく育っています。たくさんのおいしいジャガイモを収穫するために、世話をしました。
最初に『芽欠き(めかき)』という作業をしました。植えつけた種イモからはたくさんの芽が伸びていますが、そのままでは、イモが大きくならなかったり、葉が茂りすぎて病気になってしまいます。そこで、元気な芽を3本残し、残りは間引きました。
芽を抜くとき、油断すると芽は途中で切れてしまいます。根元からしっかり抜くために、真剣です。
どの芽を間引いたらよいか、迷うジャガイモがたくさんありました。スタッフのアドバイスを受けながら、芽を欠きました。
次に『追肥・土寄せ』。
ジャガイモが大きく育つための栄養をあげること、茎(くき)の根元に土をよせて、倒(たお)れないようにしてあげること、株元(かぶもと)にできるイモが地面に出てしまわないようにします。
クワの扱い方もだいぶ慣れてきましたね。しかし、ジャガイモの葉を埋めずにきれいに株元に土を寄せるのは、なかなかむずかしい!
株元のくぼみは水がたまると病気の原因になるので、このあと手で埋めてあげました。
芽欠きした芽も、畑に置いておくと病気の原因になるので、塾庭の残渣穴(ざんさあな)まで運んで捨(す)てました。
■ 04月29日(土) 塾活動 ~マナー講座~
マナーサポート協会で活躍されている、岩下宣子先生、岩下美和子先生をお迎えして、マナーのお話をしていただきました。
「みなさんは愛という言葉は好きですか?『LOVE』という言葉が日本に入ってきたとき、昔の人は『ご大切』と訳(やく)しました。
愛とは、自分を大切にするように相手を大切にする心=思いやりです。思いやりを持つと脳は活性化します。愛は自分自身のためでもあるのです。」
和室では、座布団からおりて挨拶するのがマナーです。相手より高い目線にならないための心配りです。そして、座布団も大切に扱います。座布団から降りる作法(さほう)、座る作法を教わり、行ってみました。
「みなさんは、コートはどこでたたみますか?」上着は外の埃(ほこり)がついているので、玄関の外で脱いでたたむのがマナーです。そして、上着を大切にするための、正しいたたみ方を教わりました。
きれいな挨拶のしかたも教わりました。「まずは丹田(たんでん)に力を入れて。背筋を伸ばして。腰から上半身を折って挨拶しましょう。手はひざの上に、胸を開いて挨拶しないと格好悪いですよ。」
いざ行ってみるとなかなか難しいものです。
マナーに関するクイズにも挑戦。
・箸(はし)先を汚してよいのは何センチまで?
・手に持ってよい器(うつわ)はどれ?
普段の食事を振り返り、相談しながら考えていました。
マナーのクイズ、全問正解ペアがでました。2人には先生方の書かれたマナーの本がプレゼントされました。
食事の作法を実演していただきました。お茶碗(おちゃわん)、汁物椀(しるものわん)、湯のみの持ち方、箸の扱い方、それぞれの作法には理由があります。
終了後、先生の前に塾生の列が。
「塾生手帳にサインをください。」
元気いっぱい、笑顔いっぱいにマナーのお話をしていただいた先生に、みなファンになってしまいましたね。
マナー講座終了後、教わったマナーをさっそく実践(じっせん)していました。これからも続けて、素敵な身のこなしが出来るよう、身につけていきましょう。
■ 04月29日(土) 共同農園作業 ~夏野菜の植え付け~
午後は、まず夏野菜の植え付けを行いました。女子は、トマト、ナス、キュウリの3種類を植えつけます。作物ごとに担当に分かれて作業を行いました。
どの作物担当もまずは畝(うね)たてから。畝たてのやりかたもかなり覚えてきましたね。
畝がたったら苗ならべ。その作物に合った間隔に苗をならべていきます。苗が真っ直ぐにならんでいるか確認しながら、作業を行っています。
キュウリの苗を植え付けています。
苗は野菜の赤ちゃん。思いやりの心を持って丁寧に植えつけよう。
こちらはトマトの苗の植え付け。
大切に大切に一株ずつ植えていますね。
ナスとキュウリには肥料をたっぷりあげました。畑に根付いたあと、しっかり育つでしょう。
スタッフが空を指差して。
太陽の向きはどっち?
ナスとトマトには支えになる支柱を立てます。苗が支柱の日陰にならないよう、お日様の位置を確認。
支柱を立てます。真っ直ぐに深く押し込むのは大変。力を合わせて行っていました。
トマトの苗が倒れてしまわないよう、立てた支柱に結び付けてあげます。
しっかりと、しかし、これからトマトが大きくなったときのことも考えて結びます。
結び方をスタッフに教わった後、一株ずつ丁寧に結んでいました。
ナス担当の塾生たちも、苗を支柱に結びました。もちろん、大きくなったときのことを考えて丁寧に結んでいました。
次は「敷きわら」をします。
乾燥(かんそう)や雨によるはね返り防止、雑草を防ぐなど、野菜の苗にとってたくさんの良いことがあります。
昔の人の知恵ですね。
こちらはキュウリ担当。敷きわらをしています。でも、支柱たてはしていません。キュウリはトマトやナスとは違う、ウリ科の植物。育ち方が違うので、お世話も違うのです。
キュウリは苗の植え付けのほかに、種まきも行いました。苗より少し遅れて育つので、長くキュウリを楽しめるはず。
キュウリの苗の畝にアーチをかけています。ウリ科の大敵ウリハムシから守るためと、遅霜(おそじも)対策です。種をまいたところには、ホットキャップ(後ろ)。これもウリハムシ対策。いろいろなやり方を覚えて、チーム農園でも活(い)かしていこう。
最後に水やり。
このあと、五月晴れの日が続く予報。
植えつけた苗の喉(のど)が渇(かわ)いて弱ってしまわないよう、たっぷりとあげました。
■ 04月29日(土) おやつ
よく晴れた中での農作業、喉(のど)が渇いたね。おやつの苺(イチゴ)ドリンクがおいし~い。
■ 04月29日(土) 共同農園作業 ~オカボの種まき~
オカボ、って何?畑で育てる稲のこと。聞いたこともない塾生がほとんどでした。順調に育って収穫できたら、18ステージで餅つきに使います。丁寧に播(ま)こうね。
まずは溝きりから。底を平らにするように、隣の人とまっすぐつながるように、気をつけて行います。
切った溝の底に種を播いていきました。ちいさい種をきれいにならべて播くのはとても根気の必要な作業。
スタッフがきれいに播いたのを見て、「え~、すごい!」と声が上がっていましたが、みんなが播いたところも、負けず劣(おと)らずきれいでしたよ。
種が播き終わったら、土をかけます。種が動いたり、かぶる土の深さが変わってしまわないよう、丁寧に土で覆(おお)ってあげました。
種まきが終わった!でも、油断禁物。鳥たちが狙(ねら)っています。播いたばかりの種を鳥に食べられないよう、ネットで覆いました。
■ 04月29日(土) 塾活動 ~通塾の話し合い~
通塾にも慣れてきたころ。「もしも、塾生だけで通塾することになったらどうしよう?」通塾について、改めてみんなで考えてみました。
『電車に乗るとき気をつけることは?』『ホームでは?』『電車内では?』『おりる時には?』それぞれの場面で安全やマナーを中心に考えてもらいました。
グループごとに話し合ってもらったことを発表してもらいました。

・まとめる人をつくる。
・全員いるか確認する。
・ながら歩きをしない。
・黄色い線の内側を歩く。
・席をゆずる。
・降りる人優先。
・周りの人に気をつける。
・荷物を背負ったままにしない。
など、ほかにもたくさんの気をつける点が出ました。
予想外の出来事が起こった場合のことも確認。
・あわてない。安全第一。
・情報を集める。
・自然塾へ連絡する。
今回話し合った、安全やマナーを意識しながら、通塾していきましょう。
■ 04月30日(日) チーム農園作業
チーム農園でも植えつけるものがたくさん。チームみんなで協力して取り組みました。
まずは、チーム農園作業の計画を立てよう。今日必要な作業は?誰が何をやる?
作業に必要なものもたくさん。
チーム農園に運ぶのも一苦労。
区画わけが一部残っていたチームも、役割分担して、テキパキ測(はか)っていました。
「ピーマンはどうやって植えるの?」「ナスの植え方と同じだよ。」あとはテキパキ作業を進めました。
支柱立てはやはり大変。なかなか深く刺さりません。このあと、上級生が援軍(えんぐん)に駆(か)けつけました。
キュウリの種まき。昨日種を播いた塾生からやり方を聞いて、行っていました。
トウモロコシの種まき。共同農園では行っていない作業です。スタッフに播き方を教わって種まきしていました。
「トマトに敷きわらするよ。」
たっぷりのワラでしっかり苗をガード!。
第2ステージに播いたミズナが大きくなってきました。このままだと込み合って育たないので、間引きをしました。
作業が終わったら、振り返り。計画したことは出来たかな?今日の目標は達成できた?やってみて気付いたことは何?
■ 04月29日~30日 おまけ
農業指導の先生からいただいたタケノコ。見て見て、大きいでしょ。
釜飯当番釜洗い。こ~んなに真っ黒だぞ。
四葉のクローバー見つけたよ。
「夜食タイム?」スタッフが作ってくれたサトイモのから揚げをほおばる塾生たち。美味しかったね。
■ 04月30日(日) 帰りの集い 
活動のまとめとして、塾頭からお話がありました。
「今回たくさんの農作業を行いました。中でもオカボの種まきは面倒(めんどう)で大変だったと思います。農家の方々は毎日面倒なことを行っています。みんなも面倒なことを進んで行ってください。行っているうちに面倒ではなくなってきます。面倒なことができると何でも出来るようになります。大変なこと、面倒なことを進んで行える人になってください。
今ステージの目標は『物を大切にする』でした。物を大切にすることは、人を大切にすることにつながります。マナー講座では、『マナーは愛』『愛は思いやり、ご大切』という話がありました。まわりの人を思いやること。マナーとルールはつながっています。マナーとルールが守れると心にゆとりができます。ぜひそのような人になってください。」
■ 04月30日(日) バス出発前
解散したあと、バスに乗る前に塾庭のまわりで野草摘(つ)み。たくさんの野草のお土産を持ち帰れるね。
■ 編集後記
塾生活にもだいぶ慣れてきました。
塾での楽しみ方も覚え、活動時間、自由時間とも思う存分楽しんでいる塾生たち。ここでしか出来ないことをいっぱい楽しんでもらいたいと思います。
リーダー会議の場では、チームの課題も少しずつあがってきました。共同生活するということは、違う個性の仲間と生活すること。今回のキーワード『思いやりの心』が必要な場面です。これからいろいろな課題を『思いやりの心』で乗り越えて、充実した塾生活を送って欲しいと思います。
T.K.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・クリームオムライス(サツマイモ、ニンジン、ほうれん草)
・サラダ(新タマネギ、玉レタス、味噌)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、ネギ、キャベツ、ジャガイモ)
・おでん(新タマネギ、ジャガイモ、キャベツ、ネギ、小松菜)

土曜昼食 ・ご飯
・すまし汁(ネギ、椎茸、小松菜)
・鯖の塩焼き
・だし巻き玉子
・煮豆
・お浸し(小松菜)
・ゴマ和え(ほうれん草)
・浅漬け(キャベツ)
・筍料理(筍)
・サラダバー(新タマネギ、間引きニンジン、レタス、スナップエンドウ、絹さや、カブ、水菜、ノビル)

おやつ ・苺ドリンク(塾生手作り苺ジャム)

土曜夕食 ・筍ご飯(筍)
・すまし汁(筍、小松菜、ネギ)
・キャベツの肉味噌炒め(キャベツ、筍、味噌)
・天ぷら(筍、サツマイモ)
・サラダ(玉レタス、新たまねぎ、水菜、カブ)
・小松菜の和え物(小松菜)

日曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、ネギ、キャベツ、カブ)
・筍料理3品(筍)
・小松菜の玉子炒め(小松菜)
・キャベツの和え物(キャベツ)
・カブの甘酢漬け(カブ)
・ネギ味噌(ネギ、味噌)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食 ・ジャージャー丼(筍、キャベツ、ネギ、小松菜、チンゲン菜)
・果物(頂きものオレンジ)