2017.03.31~04.02
第2ステージ ~女子~
ステージテーマ:「力いっぱい土を掘って、ゴボウの種まきをしよう」
共同生活の目標:「人の話を聴(き)く」
今回のステージでは「ゴボウの穴掘り・種まき」という一大イベントを行いました。ゴボウは地中深くまで根を伸ばしますので、土をしっかり耕(たがや)すことが必要です。そこでテーマを「力いっぱい土を掘って、ゴボウの種まきをしよう」と掲(かか)げました。また、塾活動では避難訓練を行いました。安全に過ごしたり作業をしたりするにはよく説明を聴くことが大切です。自然と耳に入る「聞く」ではなく、積極的に相手の話に耳を傾ける「聴く」を共同生活の目標とし、活動を行いました。
■ 03月31日(金) 夜のつどい ~塾頭の話~
はじめに塾頭よりお話がありました。
「前回のことを思い出してみましょう。初めてのことをたくさん行いました。ジャガイモの植え付け、食事当番、自分たちでやる就寝準備や起床後のかたづけ、、、。覚えることが山ほどあったと思います。共同生活目標は『あいさつをする』でした。もうすぐ新学期ですね。この時期は自分を変えるチャンスです。ぜひ自分から積極的にあいさつをするようにしてください。
今回は『人の話を聴く』が目標です。『聞く』はただ音を聞く。『聴く』は相手のことを知ろうとする、話を理解しようとするものです。ぜひ違いを意識して過ごしましょう。また、明日はゴボウの種をまきます。長いゴボウを育てるためには深い穴を掘らなければなりません。大変な作業で、天候もいまいちですが、みんなでがんばりましょう。」
■ 03月31日(金) 夜のつどい ~ゴボウの種をみよう~
ゴボウの種は殻(から)が固いので発芽しやすいように水に浸(ひた)しておきます。その様子を実際に見てもらいました。
「思っていたよりも小さい。」
小さな種がこれからどうやって長く太いゴボウになるのか、関心を持ったようでした。
■ 03月31日(金) 自由時間
ゴボウにはネキリムシという天敵がいます。芽や葉を食べられてしまわないように、ペットボトルを使い対策します。就寝前の自由時間に準備を行いました。
■ 04月01日(土) 塾活動 ~避難訓練~
土曜日は最初に、災害時、すみやかに安全な行動ができるようになるために、避難訓練を行いました。
塾生が2階の塾生室にいる時に大きな地震が発生し、 厨房から火災が発生したという想定で 、訓練を実施しました。
塾生たちは直ぐにガラス窓から離れ、
柱の多い塾生室入口付近に集まりまし
た。スタッフの指示に従い防災頭巾をかぶります。
火事を模(も)し、塾舎内はスモークマシンの煙で真っ白。吸わないよう低い体勢になり、外へ避難しました。
火元から遠い塾庭に避難し、塾頭より総評をいただきました。
「みなさん、すばやく避難することができましたね。東日本大震災の際、被害にあったけれど命が助かった人たちは、避難訓練で学んだことを実行できたからです。学校で避難する時に習っている『お・か・し・も・ち』を忘れないでください。もしもの時に落ち着いた行動がとれるようになって欲しいです。」
■ 04月01日(土) 塾活動 ~避難経路の確認~
先ほどの避難訓練で通った経路、火元となりそうな場所や、もしもの時に知っておいてほしい避難の方法などを確認しました。
「非常口はこんなところにつながっているんだ!」
意識しないとただの風景になってしまいますが、今回の避難訓練でしっかりと記憶に残ったことでしょう。
■ 04月01日(土) 塾活動 ~危険予知トレーニング~
これからの塾での活動期間、事故やケガが無く安全に過ごしていくために、塾生には早いうちに自分で危険を察知(さっち)する力を身につけて欲しいと考え、危険予知トレーニング(KYT)を行いました。
まずはイラストを見て「あぶないな」と思う状況を探してもらいました。
次にチームごとに実際に塾舎内外をまわり歩いて、「あぶない、危険だ」と思われるところを探し出します。
見つけた箇所がなぜ危険なのか、その危険を避けるためにどのようにすればいいか対策を考えてもらいました。
自分たちが見つけた危険を塾舎図で確認。チームで見つけた危険を発表してもらいました。
まとめとして、スタッフから「危険は身近なところにあり、みんなにはただ気づくだけでなく、お互いに声をかけ、どうしたらいいのか考えるところまで意識して欲しい」と話がありました。
■ 04月01日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの種まき~
午後になり、昨日から降っていた雨が弱まってきました。なんとかゴボウの種まきが行えそうだと判断し、畑に出かけました。
スコップを持って気合十分。
「がんばるぞ、おー!」
スタッフと農業指導の先生に掘り方の見本を見せてもらってから作業を開始しました。
みんな勢いよく掘っていきます。「誰にも負けないぞ。」
穴が深くなってくると、土をあげる距離も高くなります。
「腕が重い、、、。」
どの場所も1mを超える深さを掘りあげました。見てください、この誇(ほこ)らしい顔!
おやつ休憩の後は、ゴボウの種をまくために穴を埋め戻す作業。
「せっかく掘ったのに...」と言う声も聞こえましたが、この苦労が収穫する際に結果として出てきます。
続いて種をまくためのベッド=畝(うね)を作りました。
塾生たちはまだ、クワを使うのに慣(な)れていないので、畝立てはスタッフが行い、手で平らにする仕上げを行いました。
いよいよゴボウの種まきです。最初に虫対策のペットボトルリングを設置。このリングは昨晩作ったものだけでなく、塾生たちが穴掘りに奮闘している間、ボランティアに来てくださった家族の方にも作っていただきました。塾生たちはそのリングに一粒ひとつぶ丁寧に種をまきました。最後に、うすく土をかけてあげました。長時間の農作業でしたが集中して取り組んでいました。
■ 04月01日(土) 夜の塾活動 ~チーム農園作付け計画~
チーム農園の作付け計画の続きを行いました。第3ステージには発表があるので、どのチームも準備に熱が入ります。
■ 04月01日(土) 塾活動 ~チーム会議~
消灯前の時間、チーム会議を行いました。
「みんなでお菓子作りをやりたい。」
「チーム農園で作ったカボチャでハロウィンパーティーができたらいいな。」
「ケンカとかしないように過ごしたい。」
メンバーの想い、意見に耳を傾(かたむ)けていました。
■ 04月02日(日) チーム農園作業 ~土作り~
日曜日はチーム農園作業。作物を育てる前の準備「土作り」を行いました。空気や水を適度に含む作物が育ちやすい環境を作ることです。自然塾では畑に牛糞堆肥と腐葉土を混ぜ込んでいます。
この牛糞の袋は10キロほどの重さ。さすが上級生!
「力仕事は任せてよ。」
チームのメンバーが力をあわせて畑を耕します。
「おいしい野菜のために、ふかふかの土にするぞ!」
どのチームも力強く行っていました。
■ 04月02日(日) チーム活動
土作りが終わったチームは、作付け計画の続きを行いました。作物について調べたり、チーム農園の夢について話し合ったり、チームごとに計画を進めました。
チームによっては早くも作物を植えつけているところ、種をまいているところがありました。
「さっそくミズナの種をまくんだ!」
■ 04月02日(日) 帰りのつどい ~塾頭の話~
ステージのまとめに塾頭よりお話をいただきました。
「今回のゴボウ掘り・種まきはよくがんばりました。これから収穫まで多くの世話があります。丁寧に育てていきましょう。昨日は避難訓練やKYTをやりましたが、重要なことは『覚えておくこと』と『冷静な行動』です。そして安全な生活を送るためにルールを守る、時間を守る、整理整頓をしておくことが大切です。みんなには、これからたくさんの力を身に付けてもらいたいです。いろいろなことを経験して、感性を磨(みが)いてください。
共同生活の目標『人の話を聴く』では、得意な部分と不得意な部分が見えてきました。苦手だと思う部分も得意に変えるよう努力しましょう。」
■ 編集後記
2回目となった今回の活動、遊びに興じたり、積極的におしゃべりを楽しむ塾生がいる一方、知らないこと、はじめてのことに戸惑(とまど)う姿を見せる塾生もありました。それぞれのペースで塾に慣(な)れてくださいね。
家や学校とは違う場所と人の中で、これからさまざまな出来事を体験します。たくさんの出会いや発見、そのとき感じた気持ちを大切にしながら過ごしていきましょう。
S.D.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・ネギ炒飯(ネギ、紅生姜)
・中華スープ(ネギ、キャベツ、椎茸)
・肉まん(ネギ、椎茸、生姜)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、キャベツ、サツマイモ)
・おでん(キャベツ、小松菜、ネギ、コンニャク、餅)

土曜昼食 ・ドライカレー(ニンジン)
・里芋クリームコロッケ(里芋)
・サラダ(キャベツ、小松菜)

おやつ ・自然塾がある地域で昔から作られてきたおやつ「かりんとう」

土曜夕食 ・ピラフ(ニンジン)
・コンソメスープ(ニンジン、キャベツ)
・ロールキャベツ(キャベツ)

日曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、ネギ、キャベツ)
・温泉卵
・焼鮭
・サツマイモの煮物(サツマイモ)
・コンニャクの金平(コンニャク)
・小松菜のゴマ和え(小松菜)
・キャベツの浅漬け(キャベツ)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食 ・お花見ご飯(キャベツ、ネギ、生姜、梅干し、パン、塾生が作ったつぶあん)