2016.10.07~09
第15ステージ ~女子~
ステージテーマ:「収穫に汗を流し達成の喜びを感じよう!」
共同生活の目標:「あいさつをする」(全員で決める1回目)
ついに、第2ステージに種をまいたゴボウを収穫する時が来ました。約半年間、世話をしてきたゴボウは立派に生長しているでしょうか。今までの成果が表われます。
共同生活目標は今回から全員で1つ決めて取り組みます。
■ 10月07日(金) 夜の集い ~塾頭の話~
活動を始めるにあたって、塾頭よりお話がありました。
「今回のステージではゴボウを1人1本以上掘ってもらいます。途中で折らないよう丁寧に掘る必要があるので、2ステージよりも大変だと思います。今まで農作業で培ってきた体力、精神力で最後まで掘り上げ、収穫の喜びを感じてください。
自然塾では、農作業や共同生活など、いろいろなことを身につけて卒塾して欲しいと思っています。身につくということは、自然と行動に表われることです。
みんな目標を持って塾に入ってきていると思います。身に付けたいこともあると思います。残り4ステージの間に達成できるように進んで行動する意識を持って取り組んでください。」
■ 10月07日(金) 夜の集い ~共同生活の目標決定~
今ステージから、共同生活の目標は全員で決めます。塾生全員が『今できていないこと』『もっと伸ばしたいこと』は何だろう?という視点で目標を選びました。
「いろんな人が来るから整理整頓をきちんとしたい」
「あいさつをすると気持ちよくなる」
「時間が守れていないと感じる」
たくさんの意見が出ました。
最後はリーダーたちがみんなを代表して目標を決めました。
「今ステージは保護者や見学者が来るから、気持ちがいいあいさつをしたいよね。今回の目標は『あいさつをする』にしよう!」
■ 10月08日(土) 共同農園作業 ~オカボの脱穀~
14ステージに収穫したオカボ。収穫後、コムギと同じように脱穀の作業が必要です。今回は昔の『こきはし』という道具を真似て割り箸(ばし)を使って脱穀をしました。
オカボを干してあったベランダから土間まで、オカボリレーで穂を運びます。
ですが、コムギと比べると一束の量が少なく寂しいリレーのような気が…
運んだオカボの束が山になりました。
「えー!これだけ!?」「少ない…」と驚いた塾生の声。
量が少ないので、一粒一粒を大切に作業します。
割り箸の先を広げ、稲穂を挟みます。根本から先へ、少し力を入れながら箸を動かすと、バラバラバラ…とお米が穂から外れます。
「なかなかうまくできない…」と試行錯誤(しこうさくご)からスタート。
作業を進めるにつれ、「道具を使わずに手の方が上手にできる」「コツがわかったよ!」と自分なりの工夫が見られました。
昔の人もみんなのように、試行錯誤を繰り返していたのでしょうか。
脱穀が終わり重さを量ってみると、1.3kg!
みんなが種まきから育てたオカボ、少しも無駄にならないよう、地面に落ちているものまで一粒一粒拾っている姿が印象的でした。
■ 10月08日(土) 塾活動 ~卒塾アルバム作り~
前ステージから取り組んでいる卒塾アルバム作り。
ついに本番用の写真をハサミで切って貼り付けていきます。
印刷前に使う写真を確認中。おもしろい写真に、ついつい笑ってしまいます。
「どう切ったらいいかな?」「全部入るかな?」と相談しながら作業。
もう気付けば残り3ステージ。
卒塾アルバムを作りながら塾活動をふり返っていました。
■ 10月08日(土) 塾活動 ~陶芸作品の仕上げ~
前ステージで製作した陶芸の作品が焼き上がりました。午前中降り続いた雨が上がり、久しぶりの太陽の下、外で仕上げ作業です。
釉薬(ゆうやく)を塗っていないお皿の裏はザラザラ。このままでは机を傷つけてしまいます。
滑らかになるよう、陶器でお皿の裏を削(けず)りました。
お皿の裏が滑らかになったら完成!世界で一つだけのお皿です。実際に使うのが楽しみですね。
■ 10月08日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの収穫~
2ステージに種まきをしたゴボウ、ついに収穫です。雨雲はどこかへ流れていき、青空が広がりました。気持ちよい風も吹き、ゴボウ収穫には最高の天気です。
良い天気の中、ゴボウの収穫に出発!
「さっきまで土砂降りの雨が降ってたのにすごい!」と感動する塾生がいる一方、「暑い~」とさっそく音を上げる塾生も…
ゴボウを折らずに収穫するコツは、遠くから掘ること。
降り続いた雨で重くなった土を、少しずつ掘り進めていきます。
「土が固い」「もう無理~」という声に混ざって、「ゴボウが見えた!」という声がちらほら。

でもここからがまだまだ長い…
折らないよう、傷つけないよう、慎重に作業を進めます。
「掘れたー!!」
塾生第一号です。ながーいゴボウが収穫できましたね。掘っている時の険しい顔は消え、喜びいっぱいの笑顔です。
おめでとうございます!
その後も続々と、塾生の「掘れたー!」「やっと取れたー!」の声が響きます。
まっすぐ、又割れ、太い、細い、長い、短い…
いろいろなゴボウが収穫されていきます。
ゴボウを掘り上げた塾生の顔は誇(ほこ)らしげに輝いていました。
塾生で一番長いゴボウは1m4cm。
小さかった種がこんなに大きくなるなんてビックリ!
1人1本、自分が掘ったゴボウをお土産に持ち帰りました。
スーパーで売っているものより太くて大きなゴボウ、包むのも一苦労です。
掘った穴を埋め戻して終了です。深くまで掘ったので、埋め戻すのが大変。
「もう疲れた…」と言いつつも最後までやりきりました。
■ 10月08日(土) 夕食 ~自分のお皿で食事~
午後に仕上げたお皿にてんぷらを盛り付けて、「いただきます!」
自分で作ったお皿に、自分たちで育てた野菜のてんぷら…
ゴボウ掘りの後ということもあって、いつも以上においしい気がする!?
おかわりが続出しました。
■ 10月08日(土) 夜の塾活動 ~卒塾アルバム作り~
昼に引き続き、卒塾アルバム作り。どのチームも写真を貼り、色とりどりのペンで書き込みをしていきます。
チームらしさが表われてきましたね。
どんなアルバムができるのか、完成が楽しみです。
■ 10月09日(日) チーム農園作業
ニンジン、カブ、ラディッシュの間引き。
間引き菜も食べられる!とみんなで持ち帰りました。
根が少し太っていました。収穫までもう少しですね。
エンサイを収穫!
毎ステージ収穫しても新しい芽がどんどん出てきます。いつまで楽しめるんだろう?
想像以上に収穫できていますね。
「葉物が虫に食べられてる!」葉が穴だらけです。
間引いて、追肥をしてあげました。
次のステージには元気になっているかな?
作業後にはふりかえり。
スタッフに言われなくても計画、ふりかえりに取り組んでいる姿をよく目にします。
身についている証拠ですね。
■ 10月09日(日) 帰りの集い ~塾頭の話~
ステージのまとめとして、塾頭よりお話がありました。
「ゴボウ掘り、すごく頑張っていましたね。強い意志を持って取り組み、最後まで掘りきりました。これから苦しいことがたくさんあると思いますが、苦しい時には今回の体験を思い出して欲しいと思います。
大人になると大変なこと、嫌なこと、難しいことの方が多いです。逃げずに向き合ってください。また、自分のためだけでなく、家族のため、世の中の人のために行動することがあります。そういう時に嫌なこと、難しいことに取り組むと、みんなから感謝されます。それは自分の成長に繋がります。
ノーベル賞を取った大隅さんの言葉に「おかげさま」という言葉がよく出てきます。みんなはゴボウを収穫しましたが、自分だけの力ではないと気付いていると思います。感謝の気持ちを忘れないでください。」
■ 10月07日~09日 自由時間
休み時間にコンニャク作りをしているチームがありました。
「コンニャクってどうやって作るの?」「これがコンニャクになるの?」
初めてのことに興味津々(きょうみしんしん)です。
コンニャクの形を作ります。「四角だけじゃなくて他の形も作ってみたい!」湯のみに入れて固めてみました。完成はどうなったでしょうか?
できたコンニャクは日曜の昼食にいただきました。
ラッカセイを使ってアイス作り。一つ一つ殻(から)を剥(む)いていきます。「指が痛くなった!」と見せてくれた親指は真っ赤になっていました。
完成したアイスはラッカセイの味が活かされた優しい味でした。
こちらはラッカセイを使ったピーナッツバター作り。薄皮(うすかわ)までしっかり剥(む)く手の込みようです。
自分たちで焼いたパンと一緒にいただきました。
■ 編集後記
待ちに待ったゴボウ収穫。天気に振り回されながらも、何とか収穫できました。作業中の塾生は弱音を吐きながらも手伝って欲しいという声は少なく、『どうしたらうまくできるか』意見を求める声が多かったことに驚きました。第2ステージと違うと感じたところです。ゴボウを掘り上げた後の顔が皆同様に輝いていて、これまでの活動で得たものが表われたと感じました。変化の裏には何があったのでしょうか。塾生に聞いてみたいです。
残り少ない時間ですが、塾での活動が塾生たちにとって有意義なものになってくれたら嬉しいです。
S.A.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・かぼちゃクリームスープ(カボチャ、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ)
・ピラフ(タマネギ、ニンジン、ピーマン)
・サラダ(キャベツ、スティックブロッコリー、ニンジン)

土曜朝食 ・釜炊きご飯
・味噌汁(味噌、間引き菜、ネギ、ジャガイモ)
・コンニャクの煮物(コンニャク)
・ナスの生姜炒め(ナス、生姜)
・ピーマンのツナ和え(ピーマン)
・空芯菜の炒め物(空芯菜)
・ゴーヤの梅和え(ゴーヤ、梅干し)
・キュウリの酢の物(キュウリ)
・ネギ味噌(ネギ、味噌)

土曜昼食 ・峠の釜飯風(栗、ゴボウ、ナス、紅生姜、梅干し、コンニャク)

土曜夕食 ・釜炊きご飯
・すまし汁(モロヘイヤ、オクラ、ネギ)
・落花生のかき揚げ(落花生)
・天ぷら(ナス、ピーマン、しし唐、穂紫蘇)
・ゴボウサラダ(ゴボウ)
・落花生豆腐(落花生)
・生野菜(キュウリ)
・漬物(キュウリ)

日曜朝食 ・栗ご飯(栗)
・味噌汁(味噌、ネギ、ジャガイモ、ゴボウ、塾生手作りコンニャク)
・筑前煮(サトイモ、ニンジン、ゴボウ、コンニャク)
・ピーマンのおかか和え(ピーマン、パプリカ)
・ゴボウの玉子とじ(ゴボウ)
・ピーマンの煮浸し(ピーマン)
・漬物(キュウリ)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮
・塾生手作りパンと手作りピーナッツバター

日曜昼食 ・ピザ(ピーマン、パプリカ)
・おにぎりいろいろ(栗、ピーマン、落花生、ゴボウ)
・田楽コンニャク(塾生手作りコンニャク、味噌)