2016.06.10~12
第07ステージ ~女子~
ステージテーマ:「収穫したジャガイモを調理しておいしく食べよう!」
共同生活の目標:「人の話を聴く②」
第1ステージに初めての農作業として植え付けたジャガイモを収穫します。どれだけ収穫できるでしょうか?掘りたてのジャガイモはどんな味でしょうか?
共同生活の目標は『人の話を聴く』です。前ステージのリーダー会議で「話を聴けていない塾生がいる」と話題に挙がったので、2回目に挑戦します。1回目よりも高いレベルを目指し、自分だけではなく、全員がしっかり人の話を聴ける状態をゴールとして取り組みました。
■ 06月10日(金) 夜の集い ~塾頭の話~
活動を始めるにあたり、塾頭からお話がありました。
「6ステージが終わり、活動の3分の1が終了しました。残り3分の2をスタートするにあたり、初心に返ってほしいです。何をするために自然塾に来たのか、入塾した時のことを思い出してください。
自然塾は農作業を通して強い体と心を養うところです。『生きる力を大地から学ぶ』という理念があります。そこについても、もう一度初心に返ってみてください。
これまで6つの共同生活の目標に取り組みました。今回の『人の話を聴く』は2回目です。前回リーダー会議で人の話を聴けていないという問題提起(もんだいていき)がありました。
まだ自分ができていないところをふり返って、悪いところは素直に反省して直してください。できているところは心を込めて丁寧に取り組んで、ステージを過ごしてください。
今ステージ収穫するジャガイモは第1ステージに植え付けました。収穫の喜びを味わってほしいです。そして、掘りたてのジャガイモを調理して食べます。楽しみにしていてください。
自然塾では出されたものはすべて良く噛んで食べることになっています。人間の体は食べ物からできているので、食べることは大切です。良く噛むといろんな良いことがあります。
1.消化が良くなり、体に良い
2.頭が良くなる
3.顔つきが良くなる
4.落ち着いた時間、心が得られる
5.食べ物がおいしくなる
落ち着いてよく噛んで食べましょう。」
■ 06月10日(金) 夜の集い ~共同生活の目標~
共同生活の目標は2回目の『人の話を聴く』に取り組みました。全員が守れるように、まずはチームで対策を考えます。
チームでできていないことは?
ひとりひとり、どんなことに気をつければいい?
チームごとに考えた結果、「声をかけ合う」「気付いていない人に教える」など、周りの人と協力して取り組むという意見が出ました。
これができたら全員が守れそうですね。
■ 06月11日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの掘り上げ~
第1ステージに最初の農作業で植え付けたジャガイモを、ついに収穫します。どれだけ収穫できるでしょうか?
まずは地上部を引き抜きます。
大きくなった地上部は、「えいっ」と力を入れないとなかなか抜けません。
「こんなに大きい!」
4ステージでお世話をした時よりも大きくなっているジャガイモの葉に驚きました。
地上部をすべて引き抜いたら、次にジャガイモを掘り上げます。
試(ため)しに一株、掘り上げてみました。
植え付けた種芋は50~80g。掘り上げたイモは…
「800gになってる!10倍だ!」
歓声が上がりました。
ジャガイモを傷つけないように、下から手を入れて掘り上げます。
「あっ、イモがあった!」
イモがゴロゴロと出てきました。
少し掘っただけでもたくさん出てきます。
「宝探しみたい!」
わくわくしながら、次々と掘り進めていきます。
「こんな種類のジャガイモ、見たことない!」
「ハート型のジャガイモがあった!」
「見て!顔より大きいかも?」

畑のあちこちで喜びの声が聞こえます。
「同じ種類なのに大きさが全然違うよ!」

収穫の中にたくさんの発見がありました。
リーダー、サブリーダーはスコップを使って掘り残しを確認。
「けっこう残ってる!」
手では掘りにくかった硬い土の中にもイモが残っていました。
掘りたてのジャガイモは皮が弱く、傷つきやすいので畑に干しておきます。
茎や葉は畑に置いておくと、そこから病気が発生して畑に広がってしまいます。
「重ーい!」「助けて!」
塾庭の残渣穴(ざんさあな)まで力を合わせて運びました。
■ 06月11日(土) チーム農園作業計画
午後のチーム農園に向けて、計画を立てます。
日陰で一休みしながら計画中。
畑を観察して計画を立てているチームもありました。
「お世話が必要な作物は何かな?」
「収穫できる野菜がありそう!」
暑い中でも、チーム農園のこととなると必死です。
■ 06月11日(土) ジャガイモの調理
昼食は掘りたてのジャガイモを使った焼きジャガイモ、蒸かしジャガイモ。塾庭で火を起こし、みんなで調理しました。
ジャガイモ選びから始まります。
「どれがいいかな?」
「大きいの選ぼうよ!」
収穫したばかりのジャガイモはどれもおいしそう!
洗ったジャガイモをアルミホイルで包んで、準備完了!
あとは焼くだけです。
ジャガイモを焼くために火を起こします。

「釜飯当番でやってるから大丈夫!」と得意気です。
火が落ち着いたらジャガイモを入れます。
「焼けてるかな?焦げてないかな?」
しっかり火が通っているか、気になるみたいです。
自然塾で収穫した野菜も一緒に焼きました。
中にはみんなが植え付けた夏野菜も!
焼けるのが楽しみだね。
■ 06月11日(土) 昼食
昼食の準備ができました。
みんなで「いただきます!」
「おいしい!」「熱くてなかなか食べられない!」
焼きたてのジャガイモをおいしそうに食べています。
■ 06月11日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの回収・保存~
収穫したジャガイモと一緒に「はい、チーズ!」
たくさんのジャガイモを前に、笑顔がこぼれます。
干していたジャガイモを塾庭まで運びます。
暑い中、畑と塾庭を往復しました。
たくさん収穫できたので運ぶのが大変!
お土産のキタアカリは新聞紙に包みます。
ジャガイモはコロコロ転がって包みにくい!
うまくできるかな?
どれくらい収穫できたか、重さを量ります。
たくさん採れたので、量るのも一苦労です。
「こんなにとれたよ!」
どうやら量り終わったみたいです。
この顔を見ると、収穫量も期待できますね。
全種類の重さを計算したら…
なんと、184.7kg!
驚きの量に「おお~!」と声が上がりました。
みんながきちんと世話をしたおかげかな?
量り終わったら、『いたみイモ』『小イモ』『緑化イモ』を取り除きます。
ジャガイモを18ステージまで保存するために大切な作業です。
野菜は種類ごとに適した保存方法があります。
ジャガイモは日の当たらない、風通しの良いところに保存しました。
これからもおいしいジャガイモ料理が食べられそうです。楽しみですね。
■ 06月11日(土) チーム農園作業
「見て見て~!」と、チーム農園で収穫できた野菜を見せてくれました。
これから収穫できる野菜が増えていきます。楽しみだね。
さっそく、お土産に持ち帰ったチームもありました。
雑草取りも野菜を育てる上では大事な作業です。
これからどんどん雑草が伸びるので、小さいうちにできるだけ草をとってしまいます。
チーム農園でもナスの芽欠きが必要です。
前ステージ休んだ子も、やり方を聞いて挑戦中。
「どれを取ればいいんだろう…」
トマトと違ってやっぱり難しいね。
スイカを観察していると…「小さな実がついてる!」
大きく生長するように追肥、土寄せをしました。これから大切に育てていきたいね。
チーム農園の看板が完成!
さっそく立てました。
「どう立てたらかっこいい?」
「この向きでいい?」
みんなで相談していました。

親子大会が楽しみだね。
■ 06月11日(土) 夜の集い ~親子大会塾生企画の準備②~
今ステージから司会進行をリーダー、サブリーダーで行っていきます。
「話し合ってもらいたいことは…。時間は…。」
リーダーたちからの説明で、話し合い開始!
前回の『自然塾といえば?』で出したキーワードを見直しています。
「塾のどんなことを伝えたい?」
「どうやったら伝わるかな?」
「クイズとかどう?」
「いいねー!」
お家の人に楽しんでもらうためのアイディアがたくさん出てきました。
これから当日まで、準備を頑張っていこう!
■ 06月11日(土) 自由時間
自分で摘(つ)んだアップルミントでミントティーを作ったり、ホワイトボードいっぱいにお絵かきをしたり…
それぞれが楽しそうに自由時間を過ごしていました。
行灯(あんどん)を手作りして、夜のお散歩に出かける子たちも。
夜の畑は雰囲気(ふんいき)が違う!

怖い雰囲気を味わったり、おいしいものをつまみ食いしたり、充実した時間になりました。
■ 06月12日(日) 共同農園作業 ~コムギの収穫・干し~
14期生が種を蒔(ま)いたコムギが収穫の時期を迎えました。自然塾ではリレー作物と呼び、塾生から次の塾生にバトンのように渡されてきた作物です。14期生が丁寧に蒔いた気持ちを大切に、15期生も丁寧に収穫します。
刈るときには気をつけるポイントがたくさん。
押さえる手は親指を下にして、刈る場所は土のギリギリで…
最初は苦戦していた塾生も、だんだんと刈るスピードが速くなっていきました。
トントンと切り口をそろえたら、コムギを束ねて結ぶ人に渡します。
きちんと結ばないと干した時にコムギがバラバラと落ちてしまうので、想像以上に力が必要です。
ギューっとヒモを引っ張り、ヒモからギギギ…と音が聞こえるくらい力を入れて結びます。
1人で結ぶのは大変!
特に、力の弱い下級生には難しい作業です。
上級生が下級生をサポートする、助け合いの姿もありました。
全部刈り終わったところで一休み。
コムギで作ったストローで飲むお茶はおいしい!
塾生が一列に並んで、コムギリレーのスタート!コムギを一束ずつ渡していき、畑に干します。
「ストップ!」「もういいよ」と声をかけ合って、息はぴったり。
あっという間に干し終わりました。
このまま次ステージまで干しておきます。
次の作業は脱穀(だっこく)と風選(ふうせん)です。楽しみにしていてくださいね。
■ 06月12日(日) 保護者ボランティア
今回、23名もの保護者のみなさまにコムギ収穫のお手伝いをしていただきました。
塾生がコムギを束ね、縛る作業のサポートを中心にお願いしました。また、刈る作業、縛ったコムギを運ぶ作業にも力をお借りしました。
ご協力ありがとうございました。
■ 06月12日(日) 帰りの集い ~塾頭さんの話~
活動のまとめとして、塾頭よりお話がありました。
「コムギの収穫、一生懸命やってくれました。次のステージに脱穀(だっこく)、風選(ふうせん)の作業をして乾かした後に小麦粉やそうめんに変わります。楽しみにしていてください。
そして、みんなも来年の塾生のためにコムギの種まきをします。
ジャガイモも収穫しました。184kgも収穫できましたね。みんなの世話も結果に繋がっていると思いますが、大自然、太陽、土、水の力があると思います。いろんなものに感謝してほしいです。
みんながここで活動できているのは、今日来ている家族のおかげです。自然塾の教えである『おかげさまの心』を忘れないでください。
共同生活の目標は2回目です。チームごとにテーマを持って取り組んでくれた結果、みんな良く聴いてくれたと感じました。共同生活の目標について、「もうできていることは丁寧に取り組んでほしい」と話をしました。3分の2をスタートするにあたって、これからも心を込めて一つ一つのことに集中して取り組んでください。そうすると効率も結果も良くなります。時間も短くなります。できていることはさらに伸ばしていきましょう。」
■ 編集後記
第7ステージは、ジャガイモ、コムギと、たくさん収穫をしたステージでした。チーム農園でも収穫できる野菜が出始め、これから収穫の喜びを感じる機会が多くなるかと思います。ぜひ、自分たちが世話をした野菜だということを考えつつ、味わってもらいたいです。
共同生活の目標は2度目ということもあり、よくできていたと感じました。ただ、全体の場で発言できる塾生が少ないのが少し残念です。卒塾までに、みんなでわいわいと意見を出し合う様子が見られるのを楽しみにしています。
S.A.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・盛岡冷麺(自家製麺、キュウリ、ネギ、大根)
・沖縄ちゃんぽん(キャベツ、タマネギ、ニンジン、ネギ)
・生野菜(キャベツ、味噌)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、キャベツ、タマネギ)
・キャベツの巣ごもり玉子(キャベツ)
・里芋の煮物(里芋)
・ネギ味噌(味噌、ネギ)
・ズッキーニのケチャップ炒め(ズッキーニ、タマネギ)
・キュウリの酢の物(キュウリ)
・浅漬け(キャベツ、キュウリ)

土曜昼食 ・炭火焼きジャガイモ(掘りたてジャガイモ)
・蒸かし芋(掘りたてジャガイモ)
・ポテトピザ(ジャガイモ、空豆)
・炭火焼野菜(ピーマン、タマネギ)

おやつ ・梅スムージー(梅シロップ)

土曜夕食 ・ご飯
・コンソメスープ(タマネギ、ニンジン、大根、ジャガイモ、キャベツ)
・コロッケ(ジャガイモ、タマネギ)
・繊キャベツ(キャベツ)
・生野菜(キュウリ)
・ゆで野菜(ブロッコリー)
・ソテー(大根、スナップエンドウ)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、キャベツ、ジャガイモ)
・ポテトオムレツ(ジャガイモ)
・小芋の煮っころがし(ジャガイモ)
・大根の田楽焼き(味噌、大根)
・切干大根のゴマ和え(切干大根)
・漬物(大根、キュウリ)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食 ・ハヤシライス&クリームご飯(タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、スナップエンドウ)
・アジサイサラダ(ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、大根、青ジソ)
・アジサイゼリー(アップルミント)