2015.06.12~14
第07ステージ ~女子~
ステージテーマ:「収穫したジャガイモを使って、チームで協力してコロッケを作ろう!」
共同生活の目標:「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」
今回は梅雨の晴れ間に恵まれ、第1ステージに植えたジャガイモ、13期生から引き継いだコムギの収穫を含む農作業をたっぷり行うことが出来ました。共同生活の目標は「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」。農作業、掃除・食事当番を心を込めて丁寧に行うこと、思いやり(感謝の気持ち)を持って人、食事、ものに接することを特に意識して過ごしてもらいました。
■ 06月12日(金) 夜の集い
活動を始めるにあたって、塾頭より話がありました。
「本格的に作物の世話をする時期になりました。暑さに負けないように食事もしっかりとりましょう。7ステージに入り活動も残り2/3です。振り返って初心に戻って欲しい。入塾時の目標を思い出して新たな気持ちでスタートしてください。今まで6つの共同生活目標を立てて取り組んできましたが、自分が出来ているかどうか考え、出来ていないものは出来るように頑張りましょう。」
■ 06月13日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの掘り上げ~
第1ステージのときに植えたジャガイモが収穫時期を迎えました。
一生懸命世話をして、お日様をいっぱい浴びて、大きく育っています。さてさてどのくらいのイモがとれるでしょうか?
まず1株掘り上げ、どれだけのイモが出来ているか見てみました。見本で掘った株(かぶ)からは600gのイモがとれました。植えた種イモは約50g~90g。7~12倍になった計算です。
まずは地上部を抜きます。茎(くき)や葉には病気が出ているところがあり、その病気をイモにうつさないためです。茎や葉は専用のコンテナに入れました。
葉には、葉を食べるテントウムシダマシの幼虫がたくさんついていて、「気持ち悪い~」と言う声があちらこちらでしていました。
今度はイモを掘り上げます。まだジャガイモはとてもデリケート。皮を傷つけないよう、畝(うね)の下の方からすくい上げるよう掘りあげます。ほら、ジャガイモが出てきましたよ。
次々にイモが掘り上がってきました。自分の掘ったイモを持って笑顔がはじけます。
掘り残しは無いかなぁ?しっかり確かめていました。
午前中のジャガイモ掘りはここまで。掘ったジャガイモは品種ごとのトレーに入れて午後まで乾かしておきます。掘りたてのジャガイモの皮はデリケートですぐ傷ついてしまいますが、しばらく乾かすことで皮が固まり、傷(いた)みにくくなります。
地上部の残渣(ざんさ)は畑に残しておくと病気の原因になるため、力を合わせて、塾庭の残渣穴に運んで捨てました。
■ 06月13日(土) チーム農園作業
お昼までの短い時間でしたが、チーム農園作業を行いました。
昨晩立てた計画を見ながら、作業を確認しています。
トマトの誘引(ゆういん)作業をしています。共同農園作業で教わったことを思い出して、トマトを支柱にしっかり支えてあげていました。
ヒョウタンに肥料をあげました。大きくなーれ。
メロンがうどんこ病という病気にかかっていました。病気対策としてお酢を薄めた液をスプレーしていました。
キュウリが大収穫。ほかのチームでもキュウリ、ナス、パクチョイなど収穫できました。
■ 06月13日(土) 昼休み ~キャベツの収穫~
第3ステージに植えたキャベツがこんなに大きくなりました。夕方のコロッケ作りに使うため、希望者を募(つの)り、昼休みに収穫に行きました。一番大きなキャベツは一つ3kgもありました。
■ 06月13日(土) 共同農園作業 ~サツマイモの草取り~
サツマイモが雑草に埋(う)もれそうになっていました。全員で力を合わせて草取りをしました。
■ 06月13日(土) 共同農園作業
 ~ジャガイモの回収・計量・仕分け・保存~
午前中に掘り上げたジャガイモを前に記念撮影。
ジャガイモを入れたトレーを慎重(しんちょう)に軽トラックの荷台まで運びます。
塾庭でどれだけのイモがとれたか、計量中。ダンシャク、メークイン、キタアカリ、インカのひとみ、4種類あわせて135kgものジャガイモが収穫できました。
引き続き、小イモ、傷(いた)みイモ、緑化イモ、を分けました。収穫したジャガイモは卒塾まで使う大切な食材(しょくざい)。早く傷んでしまうイモはここで分けて傷む前に使ってもらうようにします。
こちらはお土産分け担当。塾生みんなの分をきれいに包装してくれました。お家に持ち帰っておいしくいただいてください。
保存して使うジャガイモは涼しくて風通しの良い場所に保管しました。ジャガイモは光を浴びると緑色になってソラニンという毒が発生するため、光をさえぎる寒冷紗(かんれいしゃ)という被(おお)いをかけました。
■ 06月13日(土) 塾活動 ~コロッケ作り~
みんなのお世話と、大自然の力で育ったジャガイモを使って、コロッケを作ります。
まずはチームで作るコロッケ分のジャガイモを選び、洗いました。コロッケ向きということでダンシャクイモを半分入れてもらいましたが、残りは自由。このイモを入れたらいいかな?美味しいかな?いろいろ悩んで決めていました。
火が通りやすいよう、イモを同じくらいの大きさに切ってから、厨房(ちゅうぼう)で蒸(ふ)かしてもらいます。イモは丸く意外に固くて、包丁で怪我しないようみな真剣でした。
イモを蒸かしてもらっている間に役割きめ。タマネギをきざむ係、肉、タマネギを炒(いた)める係、ジャガイモをつぶす係、など、チームで話し合って決めました。
役割ごとに作業開始。タマネギのみじん切り、ひき肉炒め、などの作業を進めていきました。
ジャガイモが蒸かしあがりました。まずは皮むき、結構熱くてどのチームも苦労していましたが、ついでに皮の味見をするところも。このチームは皮も塩コショウで味付けしながら調理していました。ジャガイモの皮も無駄にしない意気込み、立派です。
皮をむいたジャガイモをマッシャーでつぶしてなめらかに。とことんなめらかにつぶすチーム、少し歯ごたえを残し荒めにつぶすチーム、と、チームで工夫していました。
昼休みに収穫してきたキャベツ。外葉をとってもこの大きさ。切るのも一苦労です。繊(せん)切りにして付け合せにします。
つぶしたジャガイモ・炒めたひき肉・タマネギを混ぜたら、人数分に分け、一つ一つ形を整えて、役割分担して小麦粉、溶き卵、パン粉をつけていきます。
成型したコロッケを調理師さんに揚(あ)げてもらいました(左)。チームごとの美味しそうなコロッケ、完成です(右)
お皿に盛付け。繊(せん)切りキャベツ、キュウリ、ソラマメなどの野菜と一緒に出来上がったばかりのコロッケを盛り付けます。自分たちの分はもちろん、スタッフやお客様の分も心を込めて盛り付けました。
配膳(はいぜん)ができたところで調理師さんから総評(そうひょう)をいただきました。
「とてもうまく出来たと思います。ぜひ家でも自分でやってみて、興味を持って料理をしてください。」
■ 06月13日(土) 夕食
「ジャガイモ、野菜や肉の命を、私たちの体や力としていただきます。」
感謝の気持ちを込めていただきますをしたあと、みんなで出来たばかりのコロッケを味わいました。どのチームも笑顔いっぱい。
コロッケは多めに作っておかわり用にしたので、みんなほかのチームのコロッケも味わっていました。
■ 06月13日(土) 塾活動 ~ホタルの観察~
自然塾から歩いて20分ほどのところ、この時期、ホタルを見ることが出来ます。いつもとは違う夜の道を歩き、ホタル観察に出かけました。
池、小川、川の本流、いろいろなところに飛び交う幻想的(げんそうてき)な光に塾生たちは夢中になっていました。
■ 06月14日(日) 共同場所清掃 
鏡をきれいに拭(ふ)いています。今回の目標、「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」を実践(じっせん)していますね。
■ 06月14日(日) 共同農園作業 ~コムギの収穫~
昨年秋に種まきをしたコムギが黄金色に色づいていました。コムギは前年度の塾生が種まきをして、次の期の塾生にリレーする作物です。一粒も無駄にすることのないよう、丁寧に刈り取りました。
3人一組になって、刈る→そろえて束ねる→結ぶ、作業を行います。
刈り取りに思いのほか力が必要だったり、なかなかうまく束ねられなかったり、きつく結べなかったり、はじめての作業に悪戦苦闘(あくせんくとう)。ペースはゆっくりでしたが、丁寧に作業を行っていました。
途中から、見学されていた保護者の方々にも作業に参加していただきました。お父様方、お母様方、兄弟姉妹も参加され、無事刈り取りが終わりました。
刈り取りを終えて一休み後、塾舎のベランダにはざがけ(干す作業)を行いました。バケツリレー方式で協力して干しました。
第9ステージで脱穀(だっこく)・風選(ふうせん)を行い、麺(めん)や小麦粉にして、いろいろな食材として使う予定です。
最後に掃除。バケツリレー後の階段にも落穂(おちぼ)があり、これも集めて脱穀します。きれいにすると同時に、一粒も無駄にしないためにも大切な掃除です。
■ 06月14日(日) 活動のまとめ
活動を終えるにあたり、塾頭より話がありました。
「今ステージはジャガイモ・コムギの収穫をしました。ジャガイモは第1ステージに植えて3ヶ月で約10倍になりました。みんなが一生懸命世話をした結果ですが、太陽・水・風・土といった大自然の力があったからこそできたのです。また、ご家族の方々、いろいろな人のおかげで美味しいコロッケや料理が食べられたということも忘れないで欲しい。おかげさまの心、命をいただいていること、感謝の心、をこれからも大切にしてください。
共同生活目標は”何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する”でした。これは、一生懸命に集中してやることです。いい加減な行動が身に付かないよう、しっかり取り組んでいって欲しいです。
今回、大自然の力を収穫やコロッケで感じたと思います。自然を慈(いつく)しむ心を大切にしてください。」
■ 06月14日(日) 保護者ボランティア
日曜日にはコムギ収穫のボランティアのために多くの保護者の方に来ていただきました。活動を見学され、作業にも参加されて、塾の生活や塾生たちの様子をご覧いただけたと思います。これからもご協力のほどよろしくお願いいたします。
■ 編集後記
今回のステージは、第1ステージに植えたジャガイモの収穫とそれを使ったコロッケ作り、13期生から受け継いだコムギの収穫、さらに一年のうちわずか数週間しか見られないホタルの観察など、自然の恵みや営(いとな)みを思う存分感じられたステージでした。予定の目一杯詰まったスケジュールだったにも関わらず、活動を存分に楽しむ姿を頼もしく思いました。日曜日には多くの保護者・ご家族の方々にコムギ刈りボランティアにご参加いただき、塾の活動、塾生の生活ぶりを見て体験していただきました。塾生たちには、自分たちの努力はもちろんのこと、大自然やお世話になっている方々への感謝の気持ちを忘れずに活動していって欲しいと思います。
T.K.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、大根、キャベツ)
・鯵の南蛮漬け(タマネギ、人参、ピーマン、キュウリ)
・スティック野菜(キュウリ、大根、人参、味噌)
・レタスの炒め物(サニーレタス、リーフレタス)
・ゆで野菜(ブロッコリー)

土曜朝食 ・菜飯(大根の葉)
・味噌汁(味噌、キャベツ、大根)
・大根のおろしあんかけ(大根)
・キュウリの酢の物(キュウリ)
・紅白なます(大根、人参)
・空豆のソテー(空豆)
・漬物(キュウリ)

土曜昼食 ・夏野菜焼きそば(タマネギ、人参、キャベツ、ナス、ピーマン)
・サラダ(サニーレタス、リーフレタス、タマネギ、人参、キュウリ、大根)
・フライドポテト(ジャガイモ)

おやつ ・梅ジュース(梅シロップ)
・かりんとう

土曜夕食 ・ご飯
・コンソメスープ(タマネギ、人参、キャベツ、大根)
・繊キャベツ(キャベツ)
・塾生手作りコロッケ(ジャガイモ、タマネギ)
・スパソテー(タマネギ、人参)
・ゆで野菜(空豆)
・生野菜(キュウリ)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ジャガイモ、タマネギ、キャベツ)
・ポテトコロッケ(ジャガイモ)
・ブロッコリーの茎のソテー(ブロッコリーの茎)
・浅漬け(キャベツ)
・煮物(ジャガイモ、タマネギ、人参)
・キャベツの煮浸し(キャベツ)

日曜昼食 ・麻婆茄子丼(ナス、ピーマン、タマネギ、人参、大根)
・サラダ(サニーレタス、リーフレタス、タマネギ、人参、キュウリ、大根)
・ポテトサラダ(ジャガイモ、タマネギ、人参、キュウリ)
・つけ麺(塾生のお母さんの手打ち麺、長ネギ)