2015.09.18~20
第14ステージ ~男子~
ステージテーマ:
「コンニャク作りを体験し、先人の知恵を学ぼう!」
共同生活の目標:「チームで1つ選ぶ②」
ここ数日、すっかり朝晩涼しくなり、秋の気配が感じられます。
今回のステージでは、共同農園で育てていたコンニャクイモからコンニャクを作りました。コンニャクは今では一般的な食材ですが、材料のコンニャクイモは煮ても焼いても食べられません。どのようにしてできるのか、実際に作りながら考えてもらいました。
共同生活の目標はチームごとに決めてもらいました。前回のステージで立てた目標を踏まえて、今回はどのようなことをチームで守るのか、考えながら活動に挑んでもらいました。
■ 09月18日(金) 夜のつどい ~塾頭の話~
活動を始めるにあたり、塾頭よりお話がありました。
「残り5ステージです。みんなが種をまいたオカボが成長して、今回のステージで収穫します。そして、コンニャクを作ります。3月頃に味噌作りでダイズを材料に作りました。ダイズはいろいろな食品になります。しかし、コンニャクの材料のイモは煮ても焼いても食べられません。あく抜きをすることで食べられるようになります。誰が考えたのでしょうか?明日、コンニャクを作りながら学んで先人の知恵に触れください。
食べることに対して市村自然塾で大切にしていることがあります。
・出されたものは残さず食べる。・よくかんで食べる。・命をいただいていることに感謝、粗末にしない。
これらのこと食べる時に気をつけてください。
共同生活の目標はチームで決める2回目です。今回は特にチームを意識して活動してください。メリハリをつけて、自ら進んで行動して、物事に取り組んでください。」
■ 09月18日(金) 夜のつどい ~共同生活の目標決め~
チームごとに目標を決めてもらいました。今回は個人の達成を考えるのではなく、チーム全員が達成できるように、自分たちでどのように取り組んだらできるようになるか、個人個人がどのようにチームに働きかけるかも考えてもらいました。
■ 09月19日(土) 共同農園作業 ~オカボの収穫~
第5ステージに種まきをして、7ステージに草取りを行ったオカボを収穫しました。刈り取り方、束ね方は7ステージで行ったコムギ刈りと同じように行います。思い出しながら、刈り進めました。
「これであってるよね!」
ギュ、ギュ、ギュ!
しっかりと結べている音がします。
刈り取り方もまとめ方も、コムギの時に経験したこともあって、丁寧かつ、すばやく収穫できました。
この日は保護者の方々に農作業ボランティアをお願いしました。
「結構ゆるいのがあるね。」
結びが甘いと運ぶ時や、干している最中にバラバラと穂が落ちてしまうのでしっかり結べているか、最終確認をしていただきました。
塾舎横の畑なので、一列に並んでバケツリレーでオカボを渡しました。
「いくよ~」「下向き~」
伝言ゲームのように伝わっています。
時折、まったく関係の無い伝言が…。
ベランダの干し場にきれいに並びました。これから天日に干して乾燥させます。18ステージが楽しみですね。
■ 09月19日(土) 塾活動
 ~卒塾アルバム作り① 写真選び~
卒塾式に配るアルバムの中に、チームの思い出を残す『チームページ』があります。そこで使う写真を今まで撮りためた中から選んでもらいました。
「なつかしい!」
数百枚ある中から、使いたい写真を選ぶのには一苦労!
■ 09月19日(土) 塾活動 ~コンニャク作り~
「実はコンニャクには旬があった?」今は一年中スーパーで売っているこんにゃくですが、昔は原材料のコンニャクイモが収穫できる秋のはじめから冬の中頃までしか、こんにゃくは食べる事ができなかったそうです。コンニャク自体を食べられるようになったのもそうですが、材料の保管の方法や、一年中食べられるようになったのも先人の知恵。コンニャクの説明、作り方を聞いて早速スタート!
コンニャクイモの皮をむくところから始まり。
「するっとむけた!」
皮を残さないようにすると白いきれいなコンニャクができると聞いて、一所懸命、小さな皮まで取っていました。
「1分計ってて!いくよ!1、2、3…」
ミキサーでイモと水をあわせて細かくしました。
凝固剤(ぎょうこざい)を入れて混ぜると、だんだん固まってきます。
「ぬるぬるする!」
手早く器に入れてひとまず完成!この後、お湯でゆでるともう少し硬くなってアクが出てきます。
■ 09月19日(土) おやつ ~柚子アイスを囲んで~
「おいしそう!!」
ひとつの器に盛り付けられた柚子(ゆず)アイスをみんなで仲良く(?!)つつきました。
■ 09月19日(土) 塾活動
 ~卒塾アルバム作り② レイアウト作成~
選んだ写真を元にどんなページにするか、何を書いたら10年後も自然塾のことを思い出せるか、考えながら作りました。過去のアルバムを参考にしたり、こんなレイアウトがいい!とメンバーに対してプレゼンテーションしたり。
思い出が詰まったページが出来上がりそうですね。
■ 09月19日(土) 塾活動 ~コンニャク作り アク抜き~
コンニャク作りの仕上げ、アク抜きです。アルバム作りの合間を見て、1チームずつ、表面に上がってきたアクをすくいました。
■ 09月19日(土) チーム活動 ~伝え合い・聴き合い~
今までのチームと向き合い、自分の気持ちを伝え合う時間を作りました。
まずはウォーミングアップ。
「赤いものといえば?」
お題に対して思い浮かんだものを書いて、せーので見せ合います。
「りんご!」「トマト!」「箱根登山鉄道!」
他のメンバーと同じだったら、握手を交わします。
「よく考えて…、市村自然塾で感動したことは?」
「う~ん…」
最後にはチームに関する質問も考えてもらいました。
「このチームで過ごして、楽しかったこと」
「このチームで過ごして、イヤだなと思ったとき」
今まで過ごしてきたチームについても振り返って考えてもらいました。
塾生室に移動をして、最後のお題に対して、チームの中で1つだけ選んで、そのことを聴いた時のみんなの感じた気持ちを伝え合う時間を作りました。

「同じようにチーム農園で収穫できたとき、感動した。」
「嫌な気分になっているメンバーがいるので、直したいと思う。」
チームによって雰囲気はまちまち。和やかに自分の思いをメンバーに聞いてもらっているチームもいれば、照れくさいのか、悪ふざけをしてしまっているメンバーも。
あるチームは時間が終わってからも、布団を敷きながら「実は…」と話し始める場面もありました。
■ 09月20日(日) 共同農園作業 ~ラッカセイの収穫~
5ステージ種まきをして、10ステージに雑草抜きをしたラッカセイの収穫。
実は、何度も獣に荒らされて、みんなの食べるところが無くなってしまっているかも…。
それでも、今ある分だけでも収穫しました。
「少な~い。。。」「殻ばっかりある。」「この株はたくさんついてる!」
場所によっては被害が少ないところもあったようです。
塾舎に戻って、使った道具をきれいにしました。地上部を運んだ大きな袋もきれいに洗います。
ラッカセイも泥を落としてきれいにしました。
「これなんかなかなか大きいよ。」
もっとたくさん生っていたのに…。悔しいけれど、獣のほうが少し賢かったようです。
それでも、何とかザル一杯収穫できました。調理師さんに渡して、掘りたてを茹でラッカセイにしてもらいました。
■ 09月20日(日) チーム農園作業
各チームとも計画して、作業開始!
残った夏野菜の収穫や片付け、秋に植えつけた作物の世話とやることがたくさんありました。
「…っ、ない!」
前回植えつけたカリフラワーの葉が1株だけきれいに無くなっていました。犯人は青虫。どうやらネットをかぶせる前に入り込んだようでした。
虫を退治して、改めてネットをかぶせました。
「ぎゃー!きて!でかい!!」
ヤマイモの葉についていたのはスズメ蛾の幼虫。太さは大人の親指くらいあります。
「これで4匹めだよ~」
昆虫たちも葉をたくさん食べて、冬に備えているようです。
夏野菜を片付けた跡地にハツカダイコンなどの種をまきました。残り4ステージで収穫までたどり着くかな?
■ 09月20日(日) 共同農園作業 ~ゴボウの収穫~
前回のステージ収穫できなかった塾生がチーム農園の時間にゴボウの収穫を行いました。みんな汗だく、泥だらけ。。。しかし、みんないい笑顔!
■ 09月20日(日) 帰りのつどい ~塾頭の話~
活動のまとめとして塾頭からお話をしてもらいました。
「コンニャク作りでは、先人の知恵に触れ、学ぶことが出来ましたね。昔の人はいろいろ知恵を働かせて、考えて行動していました。野菜はある時期にいっせいに取れて、なくなります。長い間食べられるように野菜の保管や保存、加工にも工夫をしました。みんなも先人に習って、まず考える。考えなければ知恵が出てこない。そして行動に移す。やってみなければわからない、いいアイディアが生まれない。与えられたこと、言われるまで待っている人にはなってほしくないと思います。
オカボを収穫しました。昔、稲刈りをする時には祭りでした。それだけお米は大切な物でした。お米はお金の代わりになっていた。お百姓さんはお米を八十八工程行い、収穫できる。それだけ大変だということです。
秋野菜は簡単にはできない。愛情を持って世話をすることでやっと収穫できる。作り方、やり方は昔から伝わっている方法です。残り4ステージ立派な野菜ができるように先人の知恵を学びながら感謝して大切に育ててください。」
■ 編集後記
塾生たちの成長した面が見ることができてすごくうれしかったです。オカボの収穫では、みんな作業が丁寧で落穂もほとんど無い状態でした。コムギの収穫の時には乱雑で、次の作業を行う人のことなど考えずに、バラバラと置いていた事を思い返すと、今回の作業では、一粒も無駄が出ないように丁寧に作業をしている姿が見られました。
夜のチームの時間では、塾生自身が思ったことをそのまま伝えることや、真剣に話を受け止める事の難しさを感じました。その一方で、いいこともイヤだったことも、思ったことを素直に表現できるメンバー、そして、表現したことを素直に受け止められるメンバーもいました。素敵な関係性だと思いました。
早いもので残りは4ステージ。たくさんの心の動きを支援をしていきたいと思いました。
K.M.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・シソご飯(青じそ)
・シソとオクラのスープ(青じそ、オクラ)
・梅シソ巻きカツ(青じそ、梅干し)
・チーズシソ巻きカツ(青じそ)
・スパサラダ(青じそ、ピーマン)
・ピーマンとナスのソテー(ピーマン、パプリカ、ナス)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、冬瓜、ナス)
・冬瓜とピーマンの煮物(冬瓜、ピーマン)
・冬瓜の皮の金平(冬瓜)
・漬物(冬瓜)
・ピーマンとナスの炒め物(ピーマン、ナス)
・大場味噌(味噌、青じそ)
・穂ジソの佃煮(穂ジソ)

土曜昼食

・栗ご飯(栗)
・ゴボウの卵とじ(ゴボウ)
・生野菜(ミニトマト)
・つけ麺(塾生の手打ち麺、ネギ)

おやつ ・柚子アイス(柚子)

土曜夕食

・炊き込みご飯(ゴボウ、手作りコンニャク)
・けんちん汁(ゴボウ、手作りコンニャク)
・鯖の味噌煮(味噌、ショウガ)
・刺身コンニャク(手作りコンニャク各チームの味を食べ比べ)
・茶碗蒸し(栗)

日曜朝食

・ご飯
・味噌汁(味噌、ナス、ジャガイモ)
・手作りざる豆腐(塾生の手作り豆腐、モロヘイヤ)
・おからの炒り煮(おから、ゴボウ、ピーマン)
・おからのマヨ和え(おから、ピーマン)
・冬瓜とコンニャクのそぼろあんかけ(冬瓜、手作りコンニャク)
・四角豆と空芯菜の炒め物(四角豆、空芯菜)
・漬物(ナス)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食



・天津飯(ピーマン、パプリカ)
・中華スープ(ピーマン、パプリカ)
・中華風雨春雨サラダ(ピーマン、パプリカ)
・チンジャオロース(ピーマン、パプリカ)
・茹で落花生(落花生)
・塾生の手作りおやつ「かぼちゃプリンのモンブラン」(カボチャ、栗)