2015.06.05~07
第07ステージ ~男子~
ステージテーマ:「収穫したジャガイモを使って、チームで協力してコロッケを作ろう!」
共同生活の目標:「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」
今回のステージは、第1ステージで初めて植え付けを行ったジャガイモの収穫と、13期生から受け継がれたコムギの収穫が活動のメインとなりました。梅雨入り直前のこの時期、ステージ中の朝晩は雨に見舞われたものの、日中はなんとか回復し、十分農作業を行うことができました。また活動は3分の1が過ぎました。これからの活動をもっと有意義なものにしてもらうために、これまでの自然塾での自分自身のことを振り返ってもらいました。
■ 06月05日(金) 塾頭の話
活動の始めに、塾頭より話がありました。
「前ステージで3分の1が終わりました。残り3分の2です。これから大切なことを2つ話します。1つ目は食事についてです。自然塾では好き嫌いはありません。出されたものは残さず食べます。偏(かたよ)って食べていませんか。いまは少ししか食べられなくても、努力を重ねて卒塾する頃には全部食べられるように頑張って欲しいです。それから食事の時は心を落ち着かせてゆっくり食べて、食べ物に感謝の心を持ちましょう。
2つ目は塾頭からのお願いです。活動に慣れて、行動が雑(ざつ)になっています。特に人に対して乱暴な振る舞いをしていませんか。暴力・暴言は一番恥ずべき行動です。自分がされて嫌な事は人にもしない。人を批判するのではなく、良い所をみつけましょう。自分の行い(おこない)を振り返って、悪い所に気づいたら反省して直してください。思いやりの心について、もう一度よく考えてこれから過しましょう。」
■ 06月05日(土) 就寝前の自由時間
「芽が出ているのと出ていないのがあるぞ。」「雨よけが倒れちゃったんだ。」消灯前のわずかな自由時間。前ステージでポットに種をまいた作物の様子を観察したり、廊下に貼り出されたチーム農園の写真を熱心に見る塾生の姿がありました。
■ 06月06日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの掘りあげ~
第1ステージに植え付けたジャガイモが収穫時期を迎えました。一つの種イモから、一体どのくらいの量ができているのか想像をふくらませました。
その結果・・・
なんと10倍!
11個のイモを掘る事ができました。
最初に地上にある葉と茎の部分を取り除いていきます。
「抜いたらイモがくっついてきた」
「意外と力が必要だ!」
地上部を全部取り除いた後、いよいよイモの掘り出しです。
土の中にあるジャガイモを傷つけないように、丁寧に掘っていきました。
「たくさんでてきた。」
「こっちは少ないぞ。まだあるかな?」
宝探しのように夢中になってジャガイモを探していました。
「みて!これが一番大きい!」
ジャガイモは18ステージまで塾の食事で味わいます。長持ちさせたいので、天日に干して乾燥させました。そうすると、皮が丈夫になりイモが傷つきにくくなります。
掘ったジャガイモを畑に置いて塾に戻りました。
取り除いた地上部は、そのままにしておくと病気の原因になってしまいます。他の作物に移さないよう畑に置かず協力して持ち帰り、塾庭の残渣穴(ざんさあな)へ処分しました。
■ 06月06日(土) チーム農園作業
昼食までの時間、チーム農園作業を行いました。
「やった!」「すごい!」
ジャガイモとトマトを接木(つぎき)したポマト。失敗を重ねていましたが、今回は成功したようです!
こちらは食用ヒマワリの種をまきました。夏にはきれいな花を咲かせることでしょう。楽しみですね。
前ステージから2週間の間に雑草も伸び放題。一所懸命草取りを行っていました。
チーム農園で初めてのナス収穫。大きく立派な出来栄えです。
「焼きナスにするんだ」
■ 06月06日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの仕分け~
乾かしていたジャガイモを回収し、塾庭に運び、に重さを量りました。合計144.8キログラム。
その後、小イモ、傷みイモ、緑化イモに仕分けを行いました。
仕分けた後に、ジャガイモを風通しのよい所に運び、光が当たらないように黒い布をかぶせました。ジャガイモを長い間、保存する工夫です。これで18ステージまでジャガイモを楽しむことができるでしょう。
■ 06月06日(土) 共同農園作業 ~オカボの草取り~
第4ステージに種をまいたオカボですが、いつのまにか雑草にまみれてしまっていました。短い時間でしたが、みんなで草取りを行いました。
黙々と手を動かす塾生がいる一方で、雑草とオカボがよく似ていて見極め(みきわめ)が難しく、集中力が途切れてしまう塾生も見かけられました。
■ 06月06日(土) 塾活動 ~コロッケ作り~
収穫したばかりのジャガイモを使って、コロッケ作りを行いました。まずはチームでだれがどんな作業をするか役割分担をしました。役割が決まったらいよいよ調理開始です!!
最初にジャガイモを同じ大きさになるように切りました。
「固くてゴロゴロしてるから難しい。」
その後、切ったジャガイモを調理師さんにふかしてもらいました。
ふかしたばかりのあつあつのジャガイモ。「ふうふう。」と息を掛けて冷ましながら皮を取っていました。中には皮にくっついた実の部分を味見する塾生もいました。
「目が痛い。」「涙が出てくる。」タマネギのみじん切りに苦労している姿もありました。
こちらはみじん切りしたタマネギを炒めています。
焦がさないように、またホットプレートからこぼさないように注意して行っていました。
「包丁使うの任せてよ」
付け合せのサラダの準備もバッチリです。
炒めたタマネギ、ひき肉、つぶしたジャガイモを混ぜ合わせ、形を作っていきます。そして小麦粉→卵→パン粉の順に衣をつけ、調理師さんにお願いして揚(あ)げてもらいました。
きれいなキツネ色に揚がりました。どのチームのコロッケもおいしそうです。
最後に調理師さんから総評(そうひょう)をいただきました。「みんな丁寧(ていねい)に作っていました。厚さを均等にするのが難しかったと思いますが、すごく上手に出来ていました。ぜひ家でも作ってみてください。」
■ 06月06日(土) 夕食
さっそく自分たちがチームで協力して作ったコロッケを夕食でいただきました。どの塾生も嬉しそうに食べていました。また自分のチームと他のチームのコロッケを味比べするために、おかわりにはたくさんの行列ができていました。
■ 06月06日(土) 塾活動 ~親子大会塾生企画②~
親子大会塾生企画の準備の2回目を行いました。最初にリーダー、サブリーダーたちから塾生企画の時間と流れについて提案がありました。その後、スタッフから塾生企画について守って欲しい事を伝え、前回出た「農作業」「日常生活」「体験」「チームワーク」のキーワードに分かれてどんな内容にしていくか話し合いました。
■ 06月06日(土) 自由時間
昼休みには梅の実拾い、夜の自由時間には桑の実のジャム作りとそれぞれ楽しく過していました。「梅ジュースの原料でしょ!取るからたくさんおやつに出して。」「畑に行く途中にある桑の実、前から気になっていたんだ。」
■ 06月07日(日) 共同農園作業 ~コムギの収穫~
塾舎前のコムギが黄金色に色づきました。コムギは13期生が種をまき、14期生が収穫し、秋に種まきを行い、15期生につなげていくリレー作物です。13期生に感謝の気持ちを持って、一粒も無駄にしないように丁寧(ていねい)に刈りました。
刈る人、束をそろえる人、ひもで結ぶ人の3人一組になって作業しました。しっかり結ばないと干す時に穂(ほ)が抜けてしまいます。
コムギ刈りのボランティアにたくさんのご家族がいらしてくださいました。
「汗をかくって気持ち良いですね。」
汗ばむ陽気の中、みなさん力を入れて作業されていました。
刈り取ったコムギは塾生全員でバケツリレー形式で運び、ベランダに干しました。「今から渡していくよ。」「ペースが早いからもっとゆっくり渡して。」「大丈夫だよ。」声を掛け合い、息をそろえて作業していました。
これからおよそ一ヶ月の間干して乾燥させて、第9ステージに脱穀(だっこく)して、製粉所に持っていきます。そうして小麦粉になり麺やおやつにして食事に出る予定です。
■ 06月07日(日) おまけ
「ケーン。」甲高い泣き声に作業していた手が止まりました。コムギを干している最中、キジが近くまでやってきました。
「初めて見た!」
「つがいで居るよ!」
間近で見るキジに、塾生たちは興奮した様子でした。
■ 06月07日(日) 塾頭の話
「今回で第7ステージが終わりました。昨日ジャガイモの収穫をしましたが、50グラムの種イモから500グラムのジャガイモができました。10倍にもなるなんてすごいですね。みんなが頑張って世話をしたおかげもあるけど、大地や自然にも感謝の心を持ってください。共同生活目標の「何事も心を込めてきちんと丁寧に作業する」は創設者の浜田さんが大好きな言葉です。今まで6つの目標に取り組みましたが、そのすべてを大切にして欲しいという願いからできました。
丁寧とは集中してやることです。丁寧にやらないと無駄になります。雑な人間にならないように、これからも目標を意識して続けてください。それから今日は家族の方がたくさん来てくださいました。こうして塾に来ることが出来ているのも家族の方のおかげです。少し照れくさいかもしれないけれど感謝の気持ちを伝えましょう。」
■ 06月07日(日) 保護者ボランティア
日曜日にはコムギ収穫のボランティアために、保護者の方に来ていただきました。
短い時間でしたが、塾の雰囲気やお子さんの様子をご覧いただけたと思います。ご参加ありがとうございました。
■ 編集後記
今回のステージは初めて植え付けをしたジャガイモの収穫、収穫したジャガイモを使っての調理、13期生からバトンを渡されたコムギの収穫と自然の恵みに感謝することがたくさんありました。これからますます暑くなりますが、自然の厳しさも感じることがあるでしょう。そんなときも、自分に負けずに一生懸命取り組んで欲しいです。
また活動の3分の1が過ぎました。塾での活動は長いようであっという間に過ぎていきます。今までの自分自身を振り返り、これからの活動をより良くして欲しいと思います。
S.D.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・カレーピラフ(タマネギ、人参、スナップエンドウ)
・コンソメスープ(タマネギ、間引き人参)
・ホイル焼き(タマネギ、人参、スナップエンドウ、空豆、キャベツ、ズッキーニ)
・サラダ(サニーレタス、リーフレタス、キュウリ、タマネギ、人参、大根、タマネギドレッシング)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、タマネギ、大根、間引き人参)
・タマネギ目玉焼き(タマネギ)
・ズッキーニのソテー(ズッキーニ)
・ズッキーニのケチャップ炒め(ズッキーニ、タマネギ)
・大根の煮浸し(大根)
・キュウリの酢の物(キュウリ)
・大根の葉の炒め物(大根の葉)
・漬物(キュウリ)

土曜昼食 ・夏野菜焼きそば(ナス、ピーマン、タマネギ、キャベツ、スナップエンドウ、空豆、ズッキーニ)
・サラダ(サニーレタス、リーフレタス、タマネギ、人参、キュウリ、大根)
・オニオンリング(タマネギ)
・スナップエンドウのサクサク揚げ(スナップエンドウ)

土曜夕食 ・塾生手作りコロッケ(ジャガイモ、タマネギ)
・ご飯
・コンソメスープ(タマネギ、人参、サニーレタス、リーフレタス)
・サラダ(サニーレタス、リーフレタス、キュウリ)
・スパソテー(タマネギ、人参)
・ゆで野菜(空豆)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ジャガイモ、大根)
・ポテトオムレツ(ジャガイモ)
・ジャガイモの金平(ジャガイモ)
・人参の葉のゴマ和え(人参の葉)
・人参の葉の炒め物(人参の葉)
・漬物(キュウリ)
・だし取り後のかつお節と昆布の佃煮

日曜昼食 ・夏野菜カレー(ナス、ピーマン、タマネギ、人参、ズッキーニ、ジャガイモ)
・サラダ(サニーレタス、リーフレタス、タマネギ、人参、大根、キュウリ)
・ポテトサラダ(ジャガイモ、タマネギ、人参、キュウリ)
・福神漬け風漬物(大根、人参)