2014.07.11~13
第09ステージ ~女子~
ステージテーマ:「年間活動の前半を振り返り、作文にまとめよう!」
共同生活の目標:「物(人)を大切にする」
この第9ステージが終わると全18回の活動の半分が終了したことになり、ちょうど折り返し地点です。今までの活動で農作業や共同生活、チーム活動など様々なことを体験してきました。体験したことを通して、自分は何を感じ何を学んだのか振り返り、作文にまとめました。
共同生活の目標は「物を大切にする」の2回目でした。物を投げたり、置き忘れたりする塾生が多くいることから、「物を正しく丁寧に扱うこと」をもう一度意識して過ごしました。また、「あ(愛情)、し(親切)、か(感謝)の心」で人に接したり、文字を書くなど、まわりの人を大切にするということも心がけました。
■ 07月11日(金) 夜の集い
活動をはじめるにあたり塾頭よりお話がありました。
「早いもので、前半の活動の最後のステージになりました。今までの活動でいろんなことを感じ、学んでくれたと思います。なかには掃除や調理など、おうちで今までやったことないこともやっている人もいると思いますが、家でも率先してやってほしいと思います。
塾にも慣れてきたと思いますが、慣れてくると悪い心が出てきてしまうことがあります。今日は『いい心』と『悪い心』の話をしたいと思います。人間はいい心と悪い心と両方持っていて、そのどちらもでたり入ったりします。人間は追い込まれるとつい悪い心が出てしまいます。
この塾をつくった浜田さんが『いい心の親分は親切だ』と言っています。親切な心を出すと、他のいい心と助け合って悪い心を抑えてくれるそうです。人に対しても、物に対してもいい心をもって接する、そうするとそれは相手へのおもいやりの気持ちにつながります。人に親切にすると人からも親切にしてもらえますが、意地悪な心で接すると意地悪な態度で相手から接せられます。よく『人の心は鏡』と言われるのは、このようなことからです。悪い心を出さないで、いい心で活動してほしいと思います。」
■ 07月11日(金) 年間活動を折り返すにあたって
今までの活動を振り返り塾生手帳に4つのことを書きました。
「前より正座が長くできるようになった」「生の野菜やフルーツの最高のおいしさを知った」「農家の人の大変さを知った」「リーダーとしてみんなをまとめたい」など書き込んでいました。後で全員の塾生手帳を見せてもらったところ、いろんな気づきが書かれており、ひとりひとりの成長を感じました。
■ 07月12日(土) チーム活動 ~チーム農園前半の振り返り~
土曜日の午前中はチーム農園の前半を振り返りました。
作物の状態をみて、自分たちのたてた目標は達成できそうなのか、チームみんなで協力できたのか、どんなことがうまくいって、どんなことがうまくいかなかったのかなど、各チームで話し合いました。
その後、全体の前でチームで話し合ったことを発表しました。
各チーム自分たちのがんばったことや足りなかったことをしっかり話し合うことができていました。
■ 07月12日(土) チーム活動 ~チーム農園後半の計画~
前半の振り返りを活かし、後半の計画をたてはじめました。後半は時期が短く、秋からは日照時間が短くなり温度が下がるので育てられる作物が限られてきます。
作物の本を見ながら育てたい野菜を考えたり、前半のチーム農園を経験した上で後半にやりたいことを考えてみたりしました。
■ 07月12日(土) 塾活動 ~陶芸の仕上げ~
前回つくったお皿が焼きあがりました。塾生たちは金曜日の夜から、自分がつくったものがうまく焼けているのか気になってそわそわしている様子でした。
自分のお皿を見つけると、とてもうれしそうでした。まずは、みんなでお皿をもって記念撮影。世界にひとつだけのお皿が完成しました。
焼きあがったお皿の底はザラザラで、そのままだとテーブルを傷つけてしまいます。そこで、同じ素材の陶器をこすり付けて磨く仕上げの作業をしました。手でこすって確認しながら丁寧に作業していました。やはり、自分でつくったものには愛着がわきますね。宝物のように大切に扱っていました。
■ 07月12日(土) 休み時間 ~チーム農園看板作り~
休み時間を使って、チーム農園の看板づくりを行いました。
毎年雨天時のプログラムで看板づくりを行っているのですが、今年の女子塾生の活動は晴天が続き、雨天プログラムをする機会がありませんでした。大きな看板にはチーム名を、小さな看板には作物の名前を書きました。
全員でデザインを考え、休み時間をうまく使って作っていました。親子大会までに完成させる予定です。
■ 07月12日(土) 塾活動 ~親子大会の塾生企画準備~
午後の最初の時間は親子大会の企画の準備の時間でした。親子大会本番まで準備の時間は残り2回。実施する場所へ下見に行ったり、発表する内容を考えたりと、各企画だいぶ形になってきたようでした。
実際に実施する場所へ行くとイメージがわいたようで、いろいろとアイディアを出し合っていました。
■ 07月12日(土) 共同農園作業
~ゴボウの草取り・追肥・土寄せ~
夕方から共同農園のゴボウの世話へ出かけました。日中はジリジリとした日差しで、少し動いただけでも汗がでるような暑さだったのですが、夕方になると少し涼しくなり、だいぶ作業しやすくなりました。
塾生たちはゴボウを見るのは久しぶりだったので、大きくなった姿にびっくりしていました。しかし、雑草の勢いも負けていません。まずは畝の上の草をみんなで手分けして取り除きました。
畝がきれいになったら、追肥・土寄せをしました。短い時間でしたが、片付けまでみんなで集中して取り組めていました。
■ 07月12日(土) 夜の塾活動 ~作文~
夜の塾活動では「自然塾でいろいろなことを体験し、何を感じ、何を学んだのか」というテーマで、今までを振り返り作文を書きました。とても静かに集中して書いていました。大変だったこと、楽しかったこと、学んだことなど自分の言葉でまとめていました。
作文は全員の分をまとめて文集にし、親子大会で配布する予定です。楽しみにしていて下さい。
■ 07月13日(日) 共同農園作業
~ムギの脱穀(だっこく)・風選(ふうせん)~
第7ステージに刈取り、干して乾燥させていたコムギの「脱穀・風選」という作業を行いました。
『脱穀』はコムギの穂から籾(もみ)を取りはずす作業です。自然塾で使っている脱穀機は60年前に作られた電動の機械です。中では大きなドラムが回っていて、ムギの束を差し込むとバリバリと大きな音をたてて籾を外していきます。一歩間違えると大怪我につながるので、みんな真剣な表情で作業をしていました。
脱穀機にかけても一部の穂(ほ)は残ってしまいます。そこで、それらも無駄にしないよう、残った穂を一つ一つ剪定(せんてい)ばさみで切り取りバケツに集めました。集めた穂は後でまた脱穀できます。
脱穀した籾は「唐箕(とうみ)」という機械で実と殻(から)やごみとを分別します。
こちらは手動の機械。手で取っ手を回して風を起こし、重い実と殻やごみを分ける仕組みです。手を止めると風が止まって実も殻もごみも混ざってしまうため風選を行っている間は常に回していなければなりません。チーム全員でリレーしながら行いました。
風選まで終えたコムギは、乾麺(かんめん)や粉に加工して、親子大会や塾の食事でいただきます。自然の恵みと、たくさんの人の手間をかけたコムギです。感謝して大切にいただきましょう。
■ 07月13日(日) チーム農園作業
2チームが脱穀・風選作業を行っている間、残り2チームはチーム農園作業を行いました。2週間の作物と雑草の生長の早さに塾生たちは驚いていました。短い時間でしたが集中して作業していました。こんなにたくさんの雑草がとれました。
きれいに花が咲いたので、Aチームは初めてエディフルフラワー(食べられる花)の収穫を行いました。昼食のサラダに入れてみんなでたべるようで、とてもうれしそうにしていました。
■ 07月13日(日) おまけ ~昼食で~
昼食でなにやら楽しそうにストローでお茶を飲んでいる塾生が・・・。よく見るとそのストローはコムギのワラです。
実はジュースをのむストローの語源はこのワラ。中が空洞(くうどう)になっていて、昔の人はこれを使ってお酒を飲んでいたという記録もあるそうです。
これも、他ではなかなかできない経験ですね。
昼食でAチームがエディフルフラワーをみんなにおすそ分けしてくれました。
花の種類によって少しずつ味が違って、見ても食べても楽しめました。
■ 07月13日(日) まとめ
活動のまとめとして塾頭よりお話がありました。
「今年の女子は天気に恵まれていますね。みんなの気合が天に通じているのかもしれません。
今週もまた新たな体験をしました。世界で一つしかないお皿で、採りたての野菜の天ぷらを食べました。いろんな経験ができるのも送り出してくれているお父さんお母さんのおかげだと思います。感謝の心を忘れないでほしいなと思います。
今日はコムギの脱穀・風選をしました。今日使った機械は65年くらい前につくられたものです。昔の人はいろんなことを思いついたのですね。今の機械はもっと便利になっていますが、原理はかわりません。先人にも感謝の気持ちを忘れずにいてほしいと思います。
この塾ではいろんな経験ができますが、いろんな経験をすると視野が広くなります。自然塾以外でも、学校や子ども会などでぜひいろんな体験をしてほしいと思います。
昨日はチーム農園の振り返りをしました。いろんなことがチーム農園を通してわかったと思います。チームの課題も見えてきたと思います。さらに良いチームになるように頑張ってください。
あと2回で親子大会。みなさんよく頑張っていますが、これから仕上げだと思います。次回素晴らしいものに仕上げてお父さん、お母さんを楽しませてあげてください。」
■ 編集後記
今回のステージは全活動の半分を迎えるということで、今までのことを振り返るステージでした。できるようになったこと、がんばりたいこと、チームでのことなどいろんな気づきがあり、自分の成長や課題が見えたようでした。残り半分、何も考えずにいるとあっという間に過ぎてしまいます。この気づきを大切に、残りのステージ悔いのない有意義なものにしてほしいと思います。
今回の共同生活の目標は「物(人)を大切にする」でした。みんなの振り返りをきくと、「物を正しく丁寧に扱う」ことはだいぶできるようになったようでした。これからも「あ・し・かの心」を忘れずに、人にも物にも思いやりをもって接してもらえるといいなと思います。みんなで「あ・し・かの心」で過ごせば、家族とも、仲間とも絆が深まり、きっと楽しい思い出がさらに増えていくはずです。
K.T.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・麻婆茄子丼(ナス、タマネギ、味噌)
・冷やし中華(手打ち中華麺、キュウリ、トマト)
・サラダ
(大根、ニンジン、キュウリ、赤タマネギ、手作りドレッシング)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ナス、タマネギ)
・山形名物だし(キュウリ、ナス、青ジソ)
・ナスの丸ごと揚げ浸し(ナス)
・ナスのタルタル焼き(ナス、タマネギ)
・キュウリの炒め物(キュウリ)
・漬物(キュウリメニュー(塾で取れた野菜)

土曜昼食 ・冷やしおろしうどん(手打ちうどん、大根)
・野菜の天ぷら(ナス、ピーマン)
・かき揚げ(タマネギ、ニンジン)
・キュウリご飯稲荷寿司(キュウリ、ニンジン、大根、梅酢)
・キュウリ軍艦巻き2種類
(キュウリ、タマネギ、ニンジン、大根、梅酢)
・漬物(キュウリ)

おやつ ・冷やしトマト(ミニトマト)

土曜夕食 ・ピラフ(タマネギ、ニンジン、ピーマン)
・ジャガイモの冷製スープ(ジャガイモ、タマネギ)
・ダッチオーブンで野菜焼き(タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、ミニトマト、ニンニク、ローズマリー)
・スティックサラダ(大根、ニンジン、キュウリ、味噌)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ジャガイモ、タマネギ)
・野菜玉子焼き(タマネギ、ニンジン)
・大根の田楽(大根、味噌)
・ニンジンの煮物(ニンジン)
・野菜の皮のマヨ和え(大根とニンジンの皮)
・漬物(キュウリ)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮)

日曜昼食 ・夏野菜のドライカレー
(ナス、ピーマン、トマト、タマネギ、ニンジン)
・生野菜(キュウリ、トマト)