2014.06.13~15
第07ステージ ~女子~
ステージテーマ:「収穫したジャガイモを使って、チームで協力してコロッケを作ろう!」
共同生活の目標:「何事も心を込めて、きちんと丁寧に作業をする」
今回のステージは、梅雨の晴れ間でたっぷり農作業をすることができました。ジャガイモは、第1ステージで初めて植え付けをしたものが収穫の時期を迎えました。また、コムギは12期生が種まきをして13期生が収穫し、14期生へと受け継がれていくリレー作物です。共同生活の目標、「何事も心を込めて、きちんと丁寧に作業をする」を意識して、どちらも丁寧に収穫をしました。
また、活動は3分の1が過ぎ、あっという間に過ぎてしまう1ステージ1ステージを大切にすごせるように今までの共同生活の目標で何が出来ていて、何が出来ていないのか見つめなおしました。
■ 06月13日(金) 塾頭の話
活動を始めるにあたり、塾頭より話がありました。
「前回、岩下先生からマナーのお話を聴きましたね。マナーは、愛です。人を大切にすることを忘れないでください。
そして、活動は3分の1が過ぎました。もう一度初心に帰って取り組んでください。この塾に何をしに来たのか思い出してください。
塾としては、体力をつけ、強い心を持ってくれることを願っています。相手を思いやって仲良くすることを忘れないでください。
今回は、第1ステージ植えつけたジャガイモの収穫です。大地の力、太陽の力があって収穫ができます。感謝しましょう。
今日は、食事の話をしたいと思いますが、塾では出されたものは残さずに食べましょう。まだ、偏(かたよ)って食べている人がいます。そして、よくかんで食べましょう。
よく噛(か)むと、あごが引き締まり、消化にいいです。頭の働きもよくなり、そしてゆったりとした気分になり、味が出てきます。
いろんなことを覚えてきたと思いますので、
ていねいにできるようにしましょう。」
しっかりメモを取って聴きました。
■ 06月14日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの堀上げ~
みんなが第1ステージに植え付けをしたジャガイモが収穫の時期を迎えました。
最初に、ジャガイモがどこにできるのか、どのくらいできているのかクイズをして想像してみました。
まずは、地上にある茎の部分を全部取り除きます。

「うわぁ、ジャガイモがついてきた」
「種イモの上に新ジャガがついてるー」

地上部が全部回収できた後、
ジャガイモを傷つけないように丁寧にイモを掘り出しました。

「1ヶ所に10個ぐらいだよねー。まだあるかなー」

掘り残しがないようにしっかり探しました。
掘ればゴロゴロと見つかるジャガイモに暑さも忘れて、夢中になりました。
■ 06月14日(土) チーム農園作業
お昼前の短い時間でしたが、チーム農園作業を行いました。

チーム農園でも収穫できる野菜が育っていました。
ホウレンソウ、スイスチャード、間引きニンジン…

写真は、初キュウリの収穫です!
こちらのチームは、農業指導の柳川先生にスイカの受粉(じゅふん)の仕方を教えてもらっていました。

大きくなってきている野菜に、どのチームも世話に大忙しでした。
■ 06月14日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの回収~
掘り上げたばかりのジャガイモは、皮が柔(やわ)らかく傷がつきやすいので、畑で乾燥させていました。
午後には、そのジャガイモを回収に行きました。
太陽の光で乾燥したジャガイモの皮は、硬(かた)くなっていましたが、大事にトレーに集め、傷がつかないようにそーっと運びました。
軽トラックいっぱい!
ジャガイモの収穫ができました。
■ 06月14日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの仕分け・保存~
収穫したジャガイモは、塾庭に運び、重さを量りました。
その後、小イモ、傷みイモ、緑化イモに仕分けました。

「これは、収穫のときに傷ついちゃったから、傷みイモかなー」
「こっちは、手をくぐるから小イモだな!」

よく見て、チェックをしました。
長く保存が利くようにしっかり仕分けをし、風通しのよいところに運び、光が入らないように黒い布をかぶせました。
今回の収穫総量183キログラム!!
よくみんなで堀上げ、運びました。これからのステージで大切にいただきましょう。
■ 06月14日(土) 野菜の保存の話
ジャガイモは、風通しのよい暗いところで保存をしますが、他の野菜はどうやって保存をするといいのでしょうか?

柳川先生に教えていただきました。

おいしく食べられるように家でもやってみるといいですね。
■ 06月14日(土) 塾活動 ~コロッケ作り~
大地、自然の力で大きく育ったジャガイモをいよいよ調理します!

まずは、チームごとにどうやってコロッケ作りを行うか宣言をしました。

「ていねいにつくります」
「食べ物を粗末(そまつ)にしないようにします」
「いっしょうけんめいにやります」
「楽しく、安全につくります」

などの言葉が出てきました。
ジャガイモを同じ大きさになるように切って、ふかして皮をむきました。

「あちっ」

ふかしたてのイモの皮をむくのは、コツがいるようです。

「こうすると、熱くないよ」

声をかけ、教え合いました。
食事当番で使っている包丁ですが、今日の切り方はいつもよりも難しいみじん切りとせん切りです。チーム内の腕自慢(うでじまん)が頑張(がんば)りました。
炒(いた)めたタマネギとひき肉、つぶしたジャガイモを混ぜ合わせました。

このチームは、ジャガイモの食感が残るように粗(あら)めにつぶしていました。
今日は、24個分のコロッケを作ります。

同じ大きさになるように慎重に分けました。チームのお姉さんが、頑張っているのを見守っていました。
衣をつけたところまで出来たら、調理師さんにお願いしてキツネ色に揚(あ)げてもらいました。このチームは、中まで火が通るように、少し平べったく形を整えていました。
塾生たちが、きれいに揚がったコロッケを眺(なが)めていました。

それぞれのチームで工夫を凝(こ)らしたコロッケ。

声に出してはいませんでしたが、
自分のチームのが一番!!
と思っていたんじゃないかなー。
最後に、調理師さんに総評(そうひょう)をいただきました。
「つくってみると、結構大変だったんじゃないですか。家でも作ってみてください。そして、食事は残さずに食べてほしいです。」

各チームにアドバイスももらいました。
「ふかすときにジャガイモの大きさがバラバラだったので同じにそろえるといいですね」
「混ぜるときに下味をつけるといいですよ」
■ 06月14日(土) 夕食 ~コロッケ~
チームのみんなで作ったコロッケを夕食においしくいただきました。

大きく育ったジャガイモの命、私の命にかえさせていただきます。
食材への感謝の気持ちを込めて
「いただきます」


前回、マナー講座で岩下先生がお話ししてくれた
「自分は、この命をいただく準備ができていますか」という言葉が心に響(ひび)きました。
いつもは、好きなものから食べる子が、コロッケを最後まで大事そうに残して食べている様子を見て、

「食材を育てて、調理して、いただく」という流れの中で「おいしい」という感動が染み込んでいるように感じました。
■ 06月14日(土) 塾活動 ~夜のおさんぽ、蛍観察~
夕方から夜へと移り変わる時間、近くの川原までお散歩に行きました。
夜は、動物たちの時間です。お邪魔(じゃま)する気持ちで静かに歩いていきました。
途中では、カエルの声が聞こえたり、昼とはちょっと違う雰囲気(ふんいき)を感じました。

川原では、蛍を見ることも出来、
「わぁー、光った!」
「3秒でついたり、消えたりするねー」
とみんなで感動を分かち合いました。

さらに奥の池の周りでは、たくさんの蛍が木の周りを飛び交い、
「光のなる木みたいだねー」
と幻想的(げんそうてき)な風景を見つめました。
■ 06月14日(土) チーム会議
お風呂から出た後の時間。
第5ステージにチームで話し合った内容を忘れないように大きな紙にまとめました。

みんなで決めた約束、しっかり守って居心地のいいチームにしていきたいですね。
■ 06月15日(日) 共同農園作業 ~コムギの収穫~
12期生が種まきをしてくれたコムギが黄金(こがね)色に実りました。

12期生から渡されたバトン、1粒も無駄にすることがないように丁寧に刈り取りました。
3人一組になって、
刈る→そろえる→結ぶ
作業を行いました。

「ちょっとまってね」
「まだやっているから、ここにおいて!」

自分のことだけでなく、次の人のことを考えて、ペースを合わせて行いました。

協力がうまくいくと、仕事が速く進みますね。
暑くて大変でしたが、
ジャイモン畑のコムギ全部を刈り取ることが出来ました。

みんなのやり切った笑顔で見えなくなっていますが、軽トラックには、大きな袋にいっぱいのコムギが積んであります。
刈り取ったコムギは、ベランダに干して乾燥させます。
ここでも協力して、バケツリレーのように作業をしました。
■ 06月15日(日) おまけ ~クワの実~
休み時間には、旬の味を求めて、ムギワラ畑の途中にあるクワの木のところに行きました。

手を紫色に染めて、季節の味を楽しみました。
■ 06月15日(日) 塾頭の話
活動を終えるにあたり、塾頭より話がありました。
「今ステージは、3日間たくさんの農作業ができました。
本格的な収穫も初めてでしたね。50グラムの種芋から500グラム以上のジャガイモが取れました。10倍です。すごいことですね。みんなが世話をしたことと、自然のおかげです。
夕食では、土の中で大きく成長した命を食材としていただきました。どの食材も人間に食べられるために生きてきたわけではありません。粗末にしないようにしましょう。

今週の共同生活の目標は、何事も心を込めてきちんと丁寧に作業をするでした。
これは、初代総合塾長浜田さんが大切にしていた言葉です。
丁寧にすると見栄えがよくなります。やり直しがありません。
心は見えないけれど、形に表れます。いいかげんにするといい加減な心が育ちます。
何事も丁寧に取り組みましょう。」
■ 編集後記
梅雨の晴れ間の貴重な時間、今ステージは自然の恵みをいろんな形で分けてもらうことが出来ました。大きく育ったジャガイモ、一面黄金色に実ったコムギ、旬のクワの実、そして蛍…
今回みんなで一緒に共有した、たくさんの自然の恵みのことをしっかり心に留めておきたいです。自然は、絶妙(ぜつみょう)なバランスの上に成り立っています。ちょっとしたことですぐに崩(くず)れてなくなってしまいます。今年の恵みを当たり前と思わず、来年も再来年もずっと続くことを願い、恵みの上に自分の命があり、生かされていることを忘れることなくいたいです。
K.S.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・野菜丼(ナス、ピーマン、キャベツ、タマネギ、人参)
・盛岡冷麺(手打ち麺、キュウリ、長ネギ、キムチ漬け)
※盛岡冷麺は岩手県のご当地料理です。

土曜朝食 【大根づくしメニュー】
・大根飯(大根、大根の葉)
・豆乳味噌汁(味噌、大根、大根の葉、人参、里芋)
・揚げ出し大根のおろしあんかけ(大根、大根おろし、大根の葉)
・大根ステーキ(大根)
・大根の金平(大根)
・紅白なます(大根、人参)
・大根の葉の和え物(大根の葉)
・漬物(大根、大根の葉)

土曜昼食 ・焼きうどん(手打ちうどん、キャベツ、タマネギ、人参、インゲン)
・蒸かし芋(掘りたてのジャガイモ3種類食べ比べ①インカのひとみ②アンデスレッド③男爵)

おやつ ・苺アイス(苺)

土曜夕食 ・ご飯
・コンソメスープ(キャベツ、タマネギ、人参)
・塾生の手作りコロッケ(ジャガイモ、タマネギ)
・繊キャベツ(キャベツ)
・スパソテー(タマネギ、人参、インゲン)
・ゆで野菜(空豆)
・生野菜(キュウリ)
※コロッケは自分のチーム作と他のチーム作で味比べ

日曜朝食 ・豆ご飯(空豆)
・味噌汁(味噌、大根、タマネギ)
・ジャガイモの巾着煮(ジャガイモ)
・おろし納豆(大根、長ネギ)
・オニオンスライス(レッドオニオン)
・キャベツの和え物(キャベツ)
・大根と人参の皮の金平(大根と人参の皮)
・大根と人参の皮のゴマ和え(大根と人参の皮)
・漬物(キュウリ、大根)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

日曜昼食 ・岡山県風味噌ダレ焼きそば(手打ち麺、キャベツ、人参、特製ダレ)
※特製ダレに塾産の味噌、タマネギ、ニンニク、大根を使用
・キュウリ丸ごと食べ放題(キュウリ)
※塾産の味噌・梅干し、塩、マヨネーズお好みで