2014.04.04~06
第02ステージ ~女子~
ステージテーマ:「みんなで協力してゴボウの穴掘りを最後までやり抜こう!」
共同生活の目標:「人の話を聴く」
今回のステージでは、ゴボウの種まきを行いました。ゴボウは、種をまく前に、畝(うね)の下に深く穴を掘って、ふかふかの土を準備します。ふかふかの土が深ければ深いほど、長いゴボウが育ちます。スコップの長さ、1メートルを目標にみんなで協力して、穴を掘りました。
共同生活の目標は、「人の話を聴く」です。「聞く」と「聴く」の違いを確認し、「聴く(耳にプラスして、目と心できく)」とは、どういうことなのか考えながら取り組みました。
■ 04月04日(金) 塾頭の話
活動を始めるにあたり、塾頭より話がありました。
「みなさん、春休みは楽しんでいますか?
通塾も2回目になりましたが、迷わず来れましたか?電車に乗ることも学びの一つです。掲示板(けいじばん)を見て確認して乗りましょう。
前回の共同生活の目標は、あいさつをするでしたが、できていますか?新年度は、自分を変えるチャンスです。そして、あいさつは、心を伝えるものです。相手を見て大きな声でしましょう。
明日は、ゴボウの穴掘りを行います。一所懸命行って、達成感を味わってください。
共同生活の目標は人の話を聴くです。安全を保つためにも必要なことです。慣れてくるとケガが起こります。気をゆるめずに生活しましょう。」
■ 04月04日(金) ゴボウの種の観察
チームごとにゴボウの種を配り、観察をしました。
「これ何?」
「ゴボウの種?」
「何かにつかっているよ?」
と好奇心(こうきしん)旺盛(おうせい)です。
明日、畑にまく時に休眠(きゅうみん)からさめているように一晩(ひとばん)水につけて芽だしを行います。
■ 04月04日(金) 布団しき
前回教わった、布団のしき方を思い出して、チームで協力してひいていました。
■ 04月05日(土) 避難訓練
「大きな地震が発生しました。世話人は、子どもたちを安全な場所に避難させてください」
サイレンとともにアナウンスが入りました。
塾生は、ソワソワと緊張の入り混じった様子で塾生室入り口に集まっています。
しばらくすると、
「厨房(ちゅうぼう)から火災が発生しました。全員速(すみ)やかに塾庭に避難してください」
ふたたび、アナウンスがありました。
チーム担当の指示のもと、階段を下りていきます。
すると、煙が塾生たちのまわりにたちのぼりました。姿勢を低くして、煙を吸わないようにハンカチで口をおさえて避難をしました。
全員が、無事塾庭に避難でき、塾頭より総評がありました。
「避難訓練というのは、実際にやって体で覚えておくことが大切です。東日本大震災でも小学生が訓練どおりに動いて、多くの人の命が助かりました。
いざというときのために普段から訓練をしておきましょう」
■ 04月05日(土) チーム農園活動 ~土作り~
前回、クワで耕(たがや)した畑に、牛糞堆肥(ぎゅうふんたいひ)をまきました。
「牛の糞(ふん)?」
と心配そうにしていた塾生もいましたが、
しっかりと発酵(はっこう)・乾燥してさらさらになっている堆肥を見て安心した様子でした。
堆肥は、土の中にいる微生物に分解してもらい土の栄養になります。クワを使って、しっかりと土の中に混ぜ込みました。

クワは、前回もつかっているので慣れてきたようでしっかり混ぜ込んでいました。
最後に、表面を平らに整えて完成です。

レーキという、新しい道具にもチャレンジしました。

次回からいよいよ畑の計測がはじまります。
作業のあとは、片付けです。
片付けもチームのみんなで協力して行いました。

そして、農作業の相棒(あいぼう)長靴の手入れです。自然塾では、靴裏の汚れまで全部落としてきれいにします。

竹串をつかって、溝(みぞ)に詰(つ)まった土を落としていました。
相棒を大事にしていきたいですね。
■ 04月05日(土) チーム活動 ~チーム農園計画~
お昼までの時間は、前回の続きのチーム農園作付け計画を行いました。
計画を立てるには、塾生室のロフトがもってこいの場所です。
みんなで集まっていました。
作る作物が決まり、それぞれの育て方を本で調べたり、畑の地図を書いたりしました。
「食べられるお花を育てます」
「珍しい品種にチャレンジします」
とそれぞれのチーム意気込んでいて、なんだかおもしろくなりそうです。
■ 04月05日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの穴掘り・種まき~
午後は、塾での一大イベント「ゴボウの穴掘り」です。
塾生たちを応援しようとたくさんのボランティアの方たちが来てくれました。
柳川先生から掘り方のコツを教わり、一列に並んで
さあ、いよいよはじまりです!
始めは、大きなスコップに苦戦している塾生もいましたが、徐々(じょじょ)にコツをつかみ、
えっさ、ほいさっと順調に掘り進めていました。

ボランティアの方々は、向かいで、応援しながら上がってきた土をじゃまにならないように移動してくれています。

しかし、掘っていくと岩のように硬(かた)い土の層がでてきて、どうにもなりません。
そこで、ボランティアの方に、硬い土の層を削(けず)ってもらい、塾生たちは土を上げる作戦に変更しました。

大人の手でもかなり手ごわい硬い土でした。
くずれてやわらかくなった土なら、塾生たちも頑張れます。
削っては上げ、削っては上げ、
何度も何度も繰り返しました。

「今日のご飯は、おいしく食べられそう」
「のど渇(かわ)いたー」
「もう少し頑張ろう!」
「少し休憩」
それぞれのペースで、進めていました。
高学年の塾生で、大人の力を借(か)りずに掘り進めている子もいました。

近くで柳川先生が、いつでも手伝えるように待っていましたが・・・
ついに最後まで手を借りずに掘りきったそうです。

あの硬い土、よく頑張ったねー!!
途中、水脈にあたって、水がわいてきて池が出来た人もいて、とても大変でしたが、目標のスコップぐらいの深さまで掘りきることが出来ました。
おつかれさまでした!!
「まだ、掘るー!!」
と意気込んでいる塾生もいましたが、
ここからまた一仕事です。

今度は、掘った穴の中にふかふかの土のまま戻していきます。
足で踏(ふ)み固めてしまうとせっかくの土が台無しになってしまうので、奥のほうから、順番に進めていきます。

見てる分には、簡単そうなこの作業ですが、土は意外と重い!!
なんとか埋(う)め戻して、ふかふかの畝(うね)が出来上がりました。
ここまできてやっと種がまけます。

指で等間隔(とうかんかく)に穴をあけて、昨日水にひたしておいた種を一粒ずつ丁寧(ていねい)にまきました。
小さな種の上に大きな土のかたまりができないように手で土を細かくしてからかぶせました。最後にたっぷり水をあげて終了です。
ゴボウは収穫まで、長い期間かかる作物です。しっかり世話をして大切に育てていきましょう。1センチに満たない小さな種から収穫のときには、どのくらい大きくなっているのか楽しみですね!
■ 04月05日(土) 食事当番 ~釜飯炊き~
今ステージの食事当番はBチームです。

農作業のあとで、疲れている中ですが、みんなのご飯をおいしく炊(た)いてくれました。
初めての釜飯炊き、楽しそうにやっていました。
自分で炊いたご飯の味はどうだったかな?
■ 04月05日(土) 塾活動
~チーム、リーダー・サブリーダーとは~
自然塾では、各チームにリーダーとサブリーダーがいます。

まず、チームとはどんな集団なのか話を聴きました。
そして、チームをよりよい方向へ進めていくため誰にリーダーをやってもらうのか話し合いました。
■ 04月05日(土) おまけ ~よもぎ団子づくり~
休み時間に摘んだヨモギでお団子をつくりたい!!
お風呂上りの休み時間を使って、お団子作りをしました。
あれやりたい、これやりたいという塾生を上級生がまとめていました。
短い時間でしたが、丸めるところまで出来ました。
ゆでる作業は、明日調理師さんにお願いしましょう。
■ 04月06日(日) 瞑想(めいそう)
1分からスタートした瞑想ですが、今回は1分半取り組みました。少しずつ伸ばしていき5分を目指します。

目を閉じて静かにしていると、体の中の他の感覚が敏感(びんかん)になります。ステージごとに変わっていく自然の変化を体全部で感じてもらいたいです。
小さなことに感動できるとたくさん幸せを感じることが出来るようになると思います。
■ 04月06日(日) 塾活動 ~避難経路の確認~
昨日の避難訓練では、厨房からの出火でしたのでいつも使っている階段から避難をしました。しかし、出火場所によっては違う経路から避難することもあるので、1階と2階の位置を確認し、非常階段と非難はしごを確認しました。
もしものときは、アナウンスをよくきき、しっかり避難が出来るようにしましょう。
■ 04月06日(日) 塾活動 ~危険予知訓練(KYT)理論編~
前半は、パワーポイントを使って今からやることの説明やなぜやるのかを確認しました。

塾にはたくさんの人がいますので、みんなが安全に過ごすために事故が起こる前にキケンにきづけるようになりましょう。

イラストを使ってキケン君を探します!
まずは、個人でキケン君を探しました。
見つけたキケン君に丸をつけていきます。

そして、一人一人が考えたキケン君をチームで出し合いました。どうしたらいいか対策も考えました。

最後に、全体で出た意見を発表しました。

たくさんのキケン君があがり、一人では見つけられなかったキケン君もみんなのおかげで見つけることが出来ました。
■ 04月06日(日) 塾活動 ~危険予知訓練(KYT)実践編~
続いて、塾舎での危険を実際に探しました。

チームごとに場所を決めてキケン君を探し、最後に発表をしてみんなで共有をしました。


「地下倉庫の階段では、とばして降りると危ないです。一段ずつ降りましょう」

「土間の飛び石は、足に引っかかって危ないです。遊ばないようにしましょう」
「ドアノブが出っ張っているので、廊下は真ん中を歩きましょう」

「ロフトのはしごはすべると危ないので飛び降りないでください」

各チームともたくさんのキケン君を探し出してくれました。

危険予知訓練は、これで終わりではありません。今後の生活の中でも「危ない!!」と思う前に気がつけるようにしていきましょう。
■ 04月06日(日) 活動のまとめ
活動を終えるにあたって、塾頭より話がありました。
「昨日は、硬い土でしたがボランティアさんの力もあってやりきることが出来ました。みんなの強い意思を見ることが出来てよかったです。ゴボウは、約半年かけて大きくなりますが、あんな小さな種から立派なゴボウに育つのはすごいです。秋を楽しみにしましょう。
昨日、今日と避難訓練とKYTを行いました。普段から身の周りの整理整頓をしておくといざというときに困らなくていいです。そして、KYTでは、いい提案をしてくれました。考えるから気づけるし、やってみるから分かることがあります。何事も考えて行動をしましょう。
共同生活の目標は、人の話を聴くでしたが、相手を理解するためにはまず聴くことからです。よく『大きな耳に小さな口、優しい目』といいます。
次回は、いよいよチーム農園が始まっていきますので、元気に通ってきてください」
■ 編集後記
今ステージでは、ゴボウの穴掘りにたくさんのボランティアの方が来てくださいました。私たちの活動を応援してくださり、感謝いたします。そして、塾生が多くの大人の人と関わって成長していけることを大変うれしく思います。
保護者の皆様も見学に来てくださり、塾生へエールを送ってくださいました。卒塾生も加わり、本当に多くの人に囲まれて塾活動ができていることを幸せに思います。
自分のことを見守ってくれている仲間や応援してくれている人がいるということは、きっと塾生にとって大きな力になるでしょう。
そして、自分も仲間のために役に立っている充実感や一人では出来ないこともみんなでやればできるという体験を重ねていってほしいです。
K.S.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・クリームシチュー(ジャガイモ、ニンジン、ほうれん草)
・にんじんパンのコロッケパン(ニンジンを練りこんだ手焼きパン、ジャガイモ、キャベツ)
・にんじんのぴらぴらサラダ(ニンジン、プチベール)
※おかわりでクリームシチューをかけたクリームスパゲティ(手打ちパスタ)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、切干大根、長ネギ)
・里芋しんじょのみぞれあんかけ(里芋、長ネギ)
・炒り豆腐(手作り豆腐、ニンジン、ゴボウ、椎茸、わら灰コンニャク)
・ニンジンの白和え(手作り豆腐、ニンジン、椎茸)
・小松菜のお浸し(小松菜)
・刺身コンニャク(わら灰コンニャク)
・チンゲン菜の炒め物(チンゲン菜)
・漬物(大根の皮を干したもの、ニンジン、長ネギ)
※わら灰コンニャクは2日前に春休みを利用して自然塾に遊びに来た12期生の男子塾生が作ったもの

土曜昼食 ・瓦そば(ヨモギを練りこんだ手打ちうどん、長ネギ、大根、ニンジン、頂きもののレモン)
・ゼリーフライ(手作りおから、ジャガイモ、ニンジン)
・サラダ(キャベツ、ニンジン、プチベール)
※瓦そばは山口県の郷土料理、ゼリーフライは埼玉県の郷土料理です。

おやつ ・さつまいもチップス(サツマイモ)
・梅ジュース(梅シロップ)

土曜夕食 ・ご飯
・具沢山のけんちん汁(里芋、ジャガイモ、長ネギ、ゴボウ、大根、ニンジン、小松菜、椎茸、わら灰コンニャク、頂きものの白菜、赤柚子こしょう、青柚子こよしょう)
・鮭のチャンチャン焼き(味噌、キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、プチベール)
※けんちん汁は神奈川県の郷土料理、鮭のチャンチャン焼は北海道の郷土料理です。

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ヨモギ白玉、チンゲン菜、大根)
・つくしの玉子とじ(つくし)
・ニンジンのベーコン巻き焼き(ニンジン)
・ニンジンの油揚げ巻き煮(ニンジン)
・ほうれん草のゴマ和え(ほうれん草)
・ノビルの酢味噌和え(ノビル、味噌)
・紅白なます(大根、ニンジン)
・大根の皮と人参の皮の佃煮(大根と人参の皮)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

日曜昼食 ・中華丼(長ネギ、チンゲン菜、ニンジン、椎茸、頂きものの白菜)
・焼餃子(餃子の皮、キャベツ、長ネギ)
・ポテトサラダ(ジャガイモ、ニンジン、プチベール、切干大根)
・よもぎ団子(よもぎ)
※よもぎ団子は自由時間に塾生が作ったもの