2014.09.19~21 | |
第14ステージ ~男子~ | |
ステージテーマ:「コンニャク作りを体験し、先人の知恵を学ぼう!」 共同生活の目標:「チームで1つ選ぶ」 |
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今ステージでは、味噌に続き食品加工の2回目として、コンニャク作りを行いました。 独特の食感だけでなく、健康食品としても注目されるコンニャクですが、原料のコンニャクイモがぷりぷりのコンニャクになるまでには、多くの工程が必要です。その工程を実際に体験し、先人の工夫や試行錯誤(しこうさくご)の歴史の上に今の生活があることを今一度考えました。 共同生活の目標は、前回に続きチームで1つ決めました。チームにとって必要な目標を選んでもらい、目標を達成するためのポイントもチームごとに考えてもらいました。 |
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■ 09月19日(金) 夜の集い | |
活動を始めるにあたって、枝村塾頭より話がありました。 | |
「すっかり日が短くなりました。野菜はお日様の力で育つので日の長さが気になります。 今回はコンニャク作りを行います。味噌作りに使った大豆は煮(に)れば食べられるようになりましたが、コンニャクイモは煮ただけでは食べられません。灰汁(あく)抜きをしないと食べられないのですが、それを考え出した先人の知恵に学んでください。 今一度、食事に対して振り返りましょう。 |
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『出されたものはよく噛(か)んで残さず食べる』という自然塾のルールがあります。よく噛んで食べるとさまざまな良いことがありました。思い出してください。いただきます、ごちそうさまはその食べ物を提供してくれた命に対する感謝の言葉です。 残りのステージもわずかになりました。メリハリをつけて、有意義に思い出深いものにしましょう。」 |
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■ 09月20日(土)塾活動 ~卒塾アルバムチームのページ作り~ | |
卒塾のときに渡す卒塾アルバムには、チームごとのページがあります。各チームで写真を選び、レイアウトして作ります。アルバム作りにあたっては、以下のことを考えて作ってもらいました。 ・思い出を形にしよう。 ・10年後、20年後に思い出せるもの。 ・家の人に雰囲気(ふんいき)が伝わるもの。 ・チームらしさって何だろう? まずは写真選びからスタート。 |
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スタッフのパソコンの画面を見たり、メンバーの写った写真を見たりしながら、使う写真を選びました。 | |
■ 09月20日(土) チーム農園作業 | |
日曜日の天気が良くないと予想されたため、多少の雨でも作業ができるオカボの収穫を翌日にまわし、土曜日にチーム農園作業を行うことにしました。 | |
牛糞(ぎゅうふん)を撒(ま)いて土を耕し、レタスの苗を植えつけました。ほかにも、草取り、間引きなど大忙しでした。 | |
春はアオムシに食べられてしまって失敗したコールラビ(変わった形をしたカブの仲間)を植えつけています。今度こそリベンジする意気込みで真剣です。 | |
作業の途中に間引きしたニンジンをパクリ。間引きニンジンでないと味わえない香りが広がります。 | |
このチームはダイコンに虫除けの自然農薬をかけています。このチームの春のダイコンもうまく育ちませんでした。今回は今のところ順調です。 | |
■ 09月20日(土) 塾活動 ~コンニャク作り~ | |
コンニャクは変わった形をしたコンニャクイモから作ります。この時間は、自然塾の畑で収穫したコンニャクイモを使ってコンニャクを作りました。素手(すで)でさわるとかぶれたりヒリヒリするコンニャクイモ、手袋をして作業をしました。 | |
まずは金だわしを使ってコンニャクイモの表面をきれいにします。皮が残っていると黒っぽいコンニャクになるので、きれいに落としました。 | |
次にミキサーにかけて砕けやすくするため、2~3cmくらいの大きさに切り分けました。コンニャクイモはぬるぬるして滑りやすいので集中して取り組みました。 | |
細かく切ったコンニャクイモを水と一緒にミキサーに入れて砕(くだ)きます。30秒ほどするとどろどろの状態に。ミキサーを押さえる塾生もほかの塾生も真剣な表情です。 | |
どろどろになったものを鍋に移してかき混ぜながら熱します。色や質感(しつかん)が変わり、どろどろで白かったものが、サクサクとして灰色になってきます。 焦(こ)がさないように集中していました。 |
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こちらでは、コンニャクを固める凝固剤(ぎょうこざい)の準備をしています。使う量の重さを量(はか)り、ぬるま湯で溶かし、鍋のコンニャクを待ちます。一人で担当するので緊張した様子でした。 | |
鍋で熱したコンニャクイモと凝固剤を混ぜる前にまず冷(さ)まします。温度計を入れて、60℃になるまでじっと我慢。まだかな~。 | |
ようやく60℃に冷めたところで凝固剤を混ぜてかき混ぜます。のんびりしていると”だま”ができてしまうので、みんなで力を合わせて素早く満遍(まんべん)なくかき混ぜました。 | |
最後にバットに形を整えて入れてまずは終了。でもコンニャク作りはここで終わりではありません。この後、灰汁(あく)抜き作業をしてはじめて食べられるようになります。 | |
各チームのコンニャク、それぞれ微妙に違う出来上がりです。 | |
コンニャク作りと平行して、コンニャクの話をしました。 ・コンニャクイモってどんなもの? ・食べられるようにするためにどれだけ手間が必要だろう。 ・何で昔の人はコンニャクを沢山の手間をかけてまで食べよう(使おう)と思ったのだろう。 話を聞いて考えてもらいました。 |
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■ 09月20日(土) 共同農園作業 ~秋野菜の世話~ | |
第12ステージに植えた秋野菜(キャベツ・ブロッコリー・カリフラワー)の世話をしました。 | |
まずは、虫除けのネットはずしから。みんなてきぱきと良い動きをしています。 | |
作業開始前:畝(うね)には細かい草がびっしり。 | |
いざ草取り開始。畝の上は作物の根を傷めてしまうので手で一つ一つ草を取ります。真剣です。 | |
畝の草取りが終わったら通路の草刈り。ここでは草刈ガマが活躍。チーム農園でも使っているのですっかり慣れた手つきです。 | |
追肥。一番外側の葉っぱの先端まで根が伸びているのでそこに肥料をあげます。 | |
土寄せ。肥料が早く分解して野菜の栄養になるよう、肥料の上に土をかぶせます。クワの使い方もすっかり慣れました。 | |
作業終了後:草もなく、しっかり土寄せまで出来ました。 | |
■ 09月20日(土) おまけ ~ゴボウの収穫~ | |
前回のステージに欠席などでゴボウ掘りが出来なかった塾生は、今回収穫してもらいました。自分の力で掘り上げたゴボウを持って記念撮影。 | |
■ 09月20日(土) 食事当番 | |
夕食には今が旬(しゅん)の魚、さんまが出ました。 食事当番の一人が七輪(しちりん)で炭火で焼いてくれました。 味覚から季節を感じるのも大切なことです。ましてや、こうして炭火で焼いたらたまらなく美味しいですね。 |
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■ 09月20日(土) 自由時間 ~ヒョウタンの加工~ | |
チーム農園でヒョウタンを育てていたA、Cチームは自由時間を使って加工(種出し)を行いました。 意気込んで作業に取り掛かったまではよいものの、、、すさまじい臭いに圧倒(あっとう)され大騒ぎ。(この表情を見てください) それにしてもどこか楽しそう。。。 |
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■ 09月20日(土)塾活動 ~卒塾アルバムチームのページ作り~ | |
夜の時間には、卒塾アルバムチームのページの作成を引き続き行いました。 この時間には、使う写真が大体決まり、レイアウトに取り掛かるチームもありました。 |
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■ 09月20日(土)塾活動 ~コンニャクの灰汁(あく)抜き~ | |
コンニャク作りの続き、灰汁(あく)抜き作業を夜の時間に行いました。 | |
水に浸(ひた)しておいたコンニャクをたっぷりのお湯で茹(ゆ)で、灰汁(あく)抜きを行いました。ぐつぐつ湧(わ)き上がってくる白い泡(あわ:あく)を丁寧に取り除きました。 さらに水にさらして、ようやく明日の朝食べられます。 |
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■ 09月21日(日) 朝食 ~コンニャクの食べ比べ~ | |
ようやくコンニャクが食べられます。朝食には各チームのコンニャクが串に刺さってならび、食べ比べをしました。それぞれ少しずつ食感が違いました。どれがおいしかったかな? |
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■ 09月21日(日) 共同農園作業 ~オカボの収穫~ | |
第4ステージに種を播(ま)いたオカボ(陸稲)の穂が黄金色(こがねいろ)になり、収穫時期を迎えました。収穫して第18ステージに行う餅(もち)つきに使う予定です。 | |
昨日までの天気が嘘(うそ)のように、暑いくらいの陽気になりました。 オカボの刈り取り方は基本はムギと一緒。地際(じぎわ)を刈り、切り口を揃(そろ)えて束ね、緩(ゆる)まないようしっかりひもで結ぶ。思い出しながら作業をしました。 |
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畑の片隅に設けた結束スペースで、「はざがけ」が出来るよう、ひもでしっかり縛ります。 結んだ束は塾舎のベランダに干し、畑に落ちている落穂(おちぼ)も拾い集めました。 |
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■ 09月21日(日) 共同農園作業 ~落花生の収穫~ | |
オカボの収穫後、落花生の収穫に向かいました。 落花生は実のつけ方が独特な野菜です。また昔のこの地域の特産の作物であり、そして獣(けもの)が大好きな食べ物でもあります。獣と人間の知恵比べの場になっています。 |
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まずは落花生の様子を観察。この緑のネットや竹は落花生を食べに来るハクビシン対策です。 2年前、それまでハクビシン対策として行っていた金網で畝を覆(おお)う対策がハクビシンに破られ、去年この方法を取り入れました。しかし、今年またもや獣に荒(あ)らされてしまいました。 |
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実は今年の犯人はハクビシンでなく、アナグマのようです。かなり食べられた跡がありましたが、駄目(だめ)で元々のつもりで残った株を掘りあげました。すると、意外にもまだ豆が残っていました。 | |
なんとか全部で1.8kgの落花生を収穫。このあと洗って、昼ごはんでさっそくとりたての落花生を味わいました。 | |
■ 09月21日(日) 帰りの集い | |
活動を終えるにあたって、枝村塾頭より話がありました。 「今回、コンニャク作りを行いました。塾では味噌、コンニャク、梅干などを食べていますが、それらは先人たちが失敗と成功を繰り返して作ったものです。 |
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みんなも経験しているように、野菜は一度に沢山とれて終わってしまいます。特に冬は何も食べるものがなくなってしまいます。そこで昔の人は少しでも食べ物を長くもたせるよう漬物(つけもの)などとして工夫してきました。苦労をしながら知恵を働かせてきた結果さまざまなものが生まれたのです。いろいろなことを経験し、試すことから知恵が生まれます。みなさんも知識だけでなく、実際にやってみることが大切です。 | |
毎年この時期にノーベル賞の発表があります。2年前山中教授が受賞をした際には記者会見で感謝と責任の話をしていました。いろんな人たちの研究の積み重ねで自分の研究ができているので感謝をしているしそれを実用化させる責任があると言っていました。 ノーベル賞を受賞した技術はもちろんですが、われわれの生活も先人たちの知恵と工夫の積み重ねの上に成り立っています。そのことに感謝の気持ちを持って生活をしてほしいと思います。」 |
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■ 編集後記 | |
今回コンニャク作りを通して、自然界では人間にとって毒にさえなるコンニャクイモを、美味しくかつ人間の役に立つコンニャクに加工するという体験をしました。人間の知恵とは素晴らしいものです。しかし、それが一朝一夕(いっちょういっせき)で出来たものでないこともまた確かです。先人の知恵に思いを馳(は)せ、いろいろなことに挑戦していって欲しいと思います。 今年の塾活動もあと少し。活動においても、自由時間の過ごし方においても、積極性が身についてきました。しかし、集合時間にはまだまだ遅れがちで、チームもばらばらに集まってくる現状もありました。仲間同士声をかけあい、28人一緒で良かったと思える生活をしていって欲しいと思います。 T.K.
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■ 食事メニュー | ||
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。 | ||
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金曜夕食 | ・北海道のご当地料理「エスカロップ」(タマネギ、ピーマン、パプリカ、ジャガイモ、トマト) ・ネバネバコンソスープ(モロヘイヤ、オクラ、タマネギ) |
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土曜朝食 | ・ご飯 ・味噌汁(味噌、ゴーヤ、タマネギ、ジャガイモ) ・小田巻き蒸し(自然塾産小麦を製粉製麺して出来たそうめん、栗) ・カボチャのいとこ煮(カボチャ) ・サツマイモの金平(サツマイモ) ・芋づるの金平(サツマイモのつる) ・ゴーヤのお浸し(ゴーヤ) ・漬物(ゴーヤ) |
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土曜昼食 | 【ご当地焼きそば食べ比べ】 ①北海道のご当地焼きそば「北見塩焼きそば」(手打ち麺、タマネギ、ピーマン、パプリカ、ミニトマト) ②山梨県のご当地焼きそば「青春とトマト焼きそば」(手打ち麺、タマネギ、ピーマン、パプリカ、ミニトマト、トマト) |
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おやつ | 【今ステージは秋のお彼岸です】 ・おはぎ(つぶあん) ・ゴボウ茶(ゴボウ) |
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土曜夕食 | 【秋の味覚を楽しもう!】 ・栗ご飯(塾生が自由時間に拾った栗) ・すいとん汁(ゴボウ茶の出がらし、タマネギ、ジャガイモ) ・七輪で秋刀魚の塩焼き(スダチ、青ジソ、塾生のお土産しょう油)※食事当番の塾生が七輪で焼きました。 ・石川県の郷土料理「ナスのオランダ煮」(秋ナス、青ジソ) ・ショウガの甘酢漬け(ショウガ) |
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日曜朝食 | ・ご飯 ・石川県のご当地料理めった汁(味噌、塾生の手作りコンニャク、ゴボウ茶の出がらし、サツマイモ) ・コンニャクの田楽(塾生の手作りコンニャク、味噌)・刺身コンニャク(塾生の手作りコンニャク、塾生のお土産しょう油) ※コンニャクは各チームとスタッフ作のものが食べ比べできるように上からチーム順に串にさしています。 ・トマトオムレツ(トマト、ミニトマト、ゴーヤ) ・ジャガイモのソテー(ジャガイモ) ・漬物(冬瓜) ・だし取り後昆布かつお節の佃煮 |
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日曜昼食 | ・北海道のご当地カレー「スープカレー」(タマネギ、ショウガ、ミニトマト、ナス、ピーマン、パプリカ、カボチャ、オクラ) ・塾生のお土産りんごで塾生が自由時間に作った「りんごカップケーキ」(塾生のお土産りんご) ・ゆで落花生(掘りたての落花生) |
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