2014.09.05~07
第13ステージ ~男子~
ステージテーマ:「収穫に汗を流し、達成の喜びを感じよう!」
共同生活の目標:「チームで1つ選ぶ」
第2ステージで大きな穴を掘って植えつけたゴボウが、とうとう収穫の時期を迎えました。前回のステージでゴボウの収穫をすると予告した時から、塾生たちはなんだかソワソワしているようにも見え、いよいよその時を迎えた今ステージ。今までの苦労が実ります。
共同生活目標では、チームごとに取り組む目標をこれまでのステージで取り組んだ7つの中から1つ選び、自分たちで設定しました。チームで協力して目標達成を目指します。
■ 09月05日(金) 夜の集い ~塾頭の話~
「最近は朝晩は涼しくなり、秋を感じるようになりましたね。この時期は台風がよく来ます。時には脅威(きょうい)になりますが、雨を恵んでくれるものでもあります。自然との共存が必要です。
今ステージはいよいよゴボウの収穫です。長い時間をかけて育った野菜は、その分長く生長しています。今までの活動で培(つちか)った粘(ねば)り強さと体力を使って頑張ってください。
残りのステージもあと3分の1です。今までいろんなこと体験してきましたね。どんなことが身についていますか?『身につく』とは、自然と体が覚えているということです。何も言われなくてもパッと動くと、それが習慣づいて身についたことになります。ぜひ教わったことや体験したことを身につけて、家でも学校でもできるように努力し続けてください。」
■ 09月05日(金) 夜の活動 ~年間活動の2/3の振り返り~
これまでのステージを振り返り、自分にはどのくらい身についたものがあるのか、チェックリストを使って見つめ直しました。

『みんなと協力できていますか』
『おかげさまの心をもっていますか』

「思っていたよりも身についていない」と感じた塾生が多数でした。
まだ6ステージあります。
誇(ほこ)れる自分になるためにも頑張れ!
■ 09月05日(金) 夜の活動
~チームで取り組む共同生活目標の設定~
今ステージでは、共同生活目標をチームごとに設定して取り組みます。
これまでのステージを振り返り、未熟なところ、もっと高めたいところを出し合いました。そして良いチームになるためには、どんなポイントを意識してステージを送ると良いか話し合いながら、目標を決めていました。
■ 09月06日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの収穫~
曇り空でも気持ちは晴れやか。やる気は充分。

スコップを片手にいざ出発!
折らずに掘るコツは『遠くから慎重に』

高まっている気持ちを全面に出し、どんどん掘り進めていきました。
目の前にはゴボウ。でもまだ採れない。

ゴボウの先端(せんたん)がなかなか見つかりません。
体がすっぽり入るくらい大きな穴を掘っているのに・・・

あともうひとふんばりです。キレイなゴボウを収穫するためには最後の粘りが大切です。
作業の休憩時には自然塾特製の「梅ジュース」と「赤しそジュース」、そして今年作った梅干しが出ました。
疲れた体には甘酸っぱいものが嬉しかったようで、
「はぁー、うめー!」
と笑顔がこぼれていました。
穴を張り始めて30分。

出ました収穫第1号!
真っ茶色になった軍手が、頑張りを物語っていました。

ここから「採れたーー!」の声が次々に聞こえてきました。
葉っぱも含めると自分の身長ほどもある立派なゴボウが、収穫できました。

他にも、とても太いものや、ヒョロヒョロと細いもの、いくつも枝分かれしているものなど、全て手作業で育てたからこそのゴボウがたくさんありました。
畑から引き上げて塾舎に戻る姿は、まるでおじいさんのよう。
力を使い果たしてぐったりしていました。
「これだけは掘りたい!」

とても大きなゴボウを前に、途中で引き上げるのは悔しいようで、居残りして掘っている塾生もいました。
最後までやりきりたいという気持ちが伝わってきました。
解散後、有志の塾生でゴボウの仮植えをしました。
葉っぱを取り、土に埋めておくことで来年まで美味しくいただけます。
これで長くゴボウを楽しめますね。
■ 09月06日(土) チーム農園活動
今ステージのチーム農園活動でも、秋野菜の植え付けがたくさんありました。
植えつけるものは、種や苗など作物によって違います。
本で調べた植え方を参考に、植えつけていきました。
虫に卵を産み付けられないように、ネットかけの作業も欠かせません。
このチームは一足早く畑から引き上げ、ヒョウタンの加工をしていました。

加工後は何が出来上がるのかな?
夏野菜が終わってさみしかった畑も、段々とにぎわってきました。植え付けも一段落。これからの世話が作物の出来、不出来にかかわってきます。変わらず丁寧に世話していきましょう。
■ 09月06日(土) 夜の塾活動 
~月の満ち欠け実験、プラネタリウム~
夜は星の観察を予定していましたが、あいにくのどんより曇り空。
そこで予定を変更して、室内で天文に関する活動を行いました。
この日のために湘南天文同好会の方々と、星に詳しいリコーの方にいらしていただきました。

まず、天体望遠鏡を間近で見学しました。
見たい星を付属されたモニターに打ち込むと、自動で追尾(ついび)する様子を見た塾生からは歓声が上がっていました。
次に、月に見立てた球を使って、月が満ち欠けする様子を実験しました。
見る位置によって形の変わることを体験的に学びました。
最後に、この日見える星空を天井に映したプラネタリウムを使って、星座の解説をしていただきました。

塾生からも、
「宇宙には壁があるのですか?」
「太陽が爆発するって本当ですか?」
など、好奇心旺盛(おうせい)に天体に関する質問が飛び出しました。
■ 09月08日(日) 塾活動 ~草刈り鎌(かま)の手入れ~
この日、秋ダイコンの植え付けを予定していましたが、雨のため屋内での作業に変更しました。
いつも使っている草刈り鎌の切れ味を戻し、今後も気持ちよく使えるように砥石(といし)でひとつひとつ研ぎました。
「これでどう?」
と、スタッフに見せる塾生。
「まだまだ。甘いよ。」
と、なかなかOKはでません。

道具の手入れをする大変さ、そして丁寧に使うことの大切さを感じられたでしょうか。
■ 09月08日(日) 塾活動 ~竹細工~
これまでいろんな農機具、工具を使ってきた塾生。しかし、まだまだ使ったことない道具もあります。
今回は『小刀』の使い、竹細工をすることにしました。
まずは1人1膳(ぜん)、自分だけの箸(はし)を作ります。
切り出しただけの竹からスタートです。
小刀は動かさず、削(けず)りたい竹を動かす。
これが思いのほか難しく、なかなか思い通りに削れません。しかし、塾生の目は真剣そのもの。新しいことに活き活きとチャレンジしている気持ちが伝わります。
早く終わった塾生は、余った材料を使って、思い思いの竹細工を作りました。
水筒、パチンコ、竹炊飯器。作りたいものが次々と湧(わ)き出ていました。
作った箸はその日の昼食で使いました。
これからも、いろんな道具を使えるようになっていきましょう。
■ 09月08日(日) 共同生活目標の振り返り
活動初日に、チームごとで共同生活目標を設定して3日間を過ごしました。
「できたこと・できなかったこと・次につなげるアドバイス」を各自で振り返った後、チーム内でそれを共有する時間を、土曜日の夜と日曜日の昼食前の2回とりました。
チームのことを考えて振り返るこの時間は、自分たちが思う良いチーム作りの足がかりになります。
各チーム、2回とも良い雰囲気の中、振り返りの時間を送っていました。
■ 09月11日(日) 帰りの集い ~塾頭の話~
活動を終えるにあたって、塾頭よりお話がありました。
「土曜日は天気が心配でしたが、無事ゴボウ堀りができて良かったです。一生懸命収穫する姿に感動しました。耕運(こううん)から草取り、収穫まで苦労を重ねたからこそ、喜びも大きかったのではないでしょうか。自然塾では苦労を体験し、それを知ってもらうために全て手作業で行っています。人は大変なことはやりたがりません。しかし、大変なことを苦労してやるから知恵が生まれ、人に気持ちがわかり、忍耐力もつきます。『苦労は買ってでもしろ』という言葉があるように、ぜひ苦労をいとわずできるようになってください。
ゴボウの小さな種が月日をたち、あれだけ大きくなりました。みんなの世話ももちろんですが、大地、雨、太陽、風などの自然の賜物(たまもの)です。その自然の素晴らしさを感じ、これからも大切にしてください。」
■ 09月05日(金) おまけ ~栗ひろい~
塾庭の栗の木から実がたくさん落ちていました。この栗の木は卒塾生が卒塾記念として植樹(しょくじゅ)したものです。
自由時間を使って栗ひろいを楽しみました。
この栗を使って、栗ご飯、渋皮煮、焼き栗・・・
あぁ、楽しみですねー!
■ 編集後記
ゴボウを掘る塾生の姿は、本当に輝いていました。体中を土まみれにしながら目の前のゴボウに全力で向かう。そこからは塾生の健(すこ)やかさが存分に感じられました。土が固くてなかなか掘り進められないもどかしさや、あと少しでキレイに掘れたのに折れてしまった悔しさ、時間いっぱい使ってようやく1本掘り上げたときの達成感が、顔いっぱいに表れていました。
このような一瞬一瞬の健やかさを、これからも応援していきたいと思っています。
S.O.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 【塾生からのリクエストメニュー】
・ホットプレートでパエリア(ミニトマト、ピーマン、パプリカ、タマネギ)
・冬瓜の洋風サラダ(冬瓜、ミニトマト、ピーマン、青ジソ)
・かぼちゃパン(カボチャを練りこんだ手焼きパン)
・トマトのせパン(手焼きパン、ミニトマト、青ジソ)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、タマネギ、ジャガイモ)
・冬瓜の油揚げ包みとナスのあんかけ煮(冬瓜、ナス、青ジソ)
・冬瓜とベーコンの玉子炒め(冬瓜)
・冬瓜のマヨネーズ和え(冬瓜)
・冬瓜の皮の金平(冬瓜)
・漬物(冬瓜)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

土曜昼食 ・沖縄の郷土料理そうめんチャンプルー(自然塾産小麦を製粉製麺して出来たそうめん、ピーマン、パプリカ、タマネギ、ゴーヤ、トマト、ミニトマト)
・ゴボウサラダ(掘ったばかりのゴボウ、ミニトマト)

おやつ ・お月見団子(つぶあん、栗)
・赤ジソジュース(赤ジソ)、梅ジュース(梅シロップ)

土曜夕食 ・ゴボウの炊き込みご飯(ゴボウ)
・温麺(自然塾小麦を製粉製麺して出来たそうめん、タマネギ、ナス)
・ゴボウのかき揚げ(ゴボウ)
・夏野菜と鮭の南蛮漬け(タマネギ、ナス、ピーマン、パプリカ、トマト、ミニトマト、オクラ、青ジソ)
・かぼちゃサラダ(カボチャ、赤タマネギ)               

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、モロヘイヤ、ジャガイモ)
・ナスの味噌炒め(ナス、タマネギ、味噌)
・カボチャのソテー(カボチャ)
・金平ゴボウ(ゴボウ)
・ゴボウの玉子とじ(ゴボウ)
・漬物(ナス)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮)

日曜昼食 【お月見ランチ】
・カボチャコロッケ(カボチャ、タマネギ)
・じゃがいもコロッケ(ジャガイモ、タマネギ)
・月見うさぎポテトサラダ(ジャガイモ)
・まん丸三色おにぎり
・ゆで卵
・ゆで栗(栗)
・うさぎリンゴ(塾生からのお土産リンゴ)
・青トマトのコンポート(青トマト)