2013.05.23~25
第06ステージ ~男子~
ステージテーマ:「作物の生育状態を確認し、適切な世話をしよう!」
共同生活の目標:「整理・整頓・清掃・清潔」
第1ステージから約2ヶ月が過ぎようとしています。今まで植えつけた作物も日の光を浴び、大きくなってきました。これからの活動は世話が中心となります。早速、今回は作物の様子を見ながら、適切な世話を行いました。
塾生たちは共同生活に慣れて、衣装ケース内や室内が散らかり始めました。散らかっていると、どこに何があるのか分からなくなり、探す時間が必要になったり、忘れ物や落し物などが増えたり、無駄なことが多くなります。また、踏んで、物が壊れたり、怪我(けが)をしたり、危険も伴います。今回は、多くの男子塾生が苦手とする、「整理・整頓・清掃・清潔(せいり・せいとん・せいそう・せいけつ)」を心がけて過ごしてもらいました。
■05月23日(金) 塾生到着
塾生到着!第1ステージの時には真っ暗だった塾舎周辺も、こんなに明るくなりました。
夏が近づいているのを実感できますね。
塾舎へ直行!と思いきや、地下倉庫で急カーブ。次の瞬間、ジョウロをもってチーム農園へダッシュ!
チーム農園の作物が気になっていたようですね。

夕食の直前まで作物の様子を観察したり水やりをしていました。
■05月23日(金) 夕食
「○○くんはいつくるの?」
心配そうな塾生。
今回は土曜日が運動会と重なる学校が多く、この日に集まった塾生は半分ぐらいの15名。少し寂しいような気がしますが、集まった塾生は元気いっぱい!夕食をたくさん食べていました。
■05月23日(金) 塾頭の話
ステージを始めるにあたって枝村塾頭から話がありました。
「今回のステージは運動会と重なって、人数が少ないですが、明日の夕方からみんな駆けつけてくれます。
もうすぐ梅雨に入りますが、今回のステージは、梅雨前の貴重な晴れ間になりそうです。人数が少ないけれどもがんばって作業をしましょう。
共同生活の目標は『整理・整頓・清掃・清潔』です。なぜ必要なのか考えながら実践してください。そして、今までの共同生活でいろいろなことを学び、出来るようになりました。出来るからといって乱雑にやらないで、丁寧に心をこめて作業するようにしましょう。」
■05月24日(土) 共同農園作業 ~夏野菜の世話~
絶好の農作業日和!
塾生たちは道具を持って、畑へ飛び出しました。
畑に着いたら、まずは観察。第4ステージに植えつけたトマト、ナス、ピーマンがだいぶ大きくなって花もつけていました。
「見てみてー!小さなトマトがなってる!」「ナスの花が咲いている!」
いろんな発見がありました。
塾生たちには、「作物がどんな世話が必要か」を考えてもらうと、「水やり!」、「雑草抜き!」といろいろな意見が出ました。
まずはトマトの芽欠き(めかき)の作業。
第4ステージに植えつけたトマトが大きくなり、『わき芽』も大きくなっていました。このままでは、わき芽も大きくなって、栄養が分散してしまうほかに、風通しが悪くなって病気になってしまいます。
まず、手がきれいなうちに芽欠き作業を行いました。

しかし…。
「う~ん……。」

はじめのうち、塾生にとって取り除く『わき芽』を見極めることが難しい様子。よ~く観察して、慎重に芽欠きをおこないました。
芽欠きが終わったら、誘引(ゆういん)です。植えつけた時にも行いましたが、スタッフに確認しながら作業を進めました。トマトだけでなく、ナス、ピーマンも誘引をしました。

良く見ると、植えつけた時に誘引したヒモがずいぶんと下のほうにあります。ヒモがずり落ちたのではなくて、それだけトマトが生長した事を説明すると、塾生たちはその大きさに関心していました。
次の作業は、塾生たちも気がついた雑草取り。
畝の上は作物の根を傷つけないように敷き藁(しきわら)をどかしながら手で丁寧に雑草を取っていきます。
畝の上の雑草を取り終わったら、草刈り鎌(かま)を使って通路の雑草もきれいに刈り取りました。

暑い中、小さな雑草まで見逃さないようにとることが一苦労。サボってしまう塾生もいましたが、水分も取らずに最後まで集中して雑草を取っている塾生もいました。
最後の仕上げで、追肥、土寄せを行いました。植えつけた時にあげた肥料もそろそろ終わるころ、さらに大きくなるように肥料を追加して作業終了。
■05月24日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの世話~
第2ステージに苦労をして深く耕して種をまいたゴボウがだいぶ大きくなってきました。こちらでも小さな雑草がたくさん生えていたので雑草抜きからスタート。
以前よりも葉っぱの数が増えて、大きくなってきたことが実感できます。さらに大きくなるために追肥、土寄せをしました。
畑の端(はじ)にいるメンバー。なぜ端にいるのかというと、集合時間に遅れ、やる気が感じられなかったために、ステージ担当に作業をやらせてもらえずに、畑の端で怒られていました。
「農作業をやらせてください。」
この後、気持ちを整えて土寄せの作業から合流しました。
■05月24日(土) 共同農園作業 ~オカボの世話~
第4ステージに種をまいたオカボが芽を出して少し大きくなってきました。ここも雑草がたくさん生えていたので、雑草抜きをしました。
雑草が無くなり、すっかりきれいになった畑。その真ん中に倒れる塾生。
良くがんばりました!
■05月24日(土) 共同農園作業 ~レタス、スナップエンドウの収穫~
共同農園でレタスとスナップエンドウの収穫を行いました。これも立派な農作業。食事当番には玉レタスの収穫を、残りの塾生はスナップエンドウの収穫を行いました。スタッフにとり方を聞いて早速作業開始。そして、その間にちょっとつまみ食い…。
「おいしい!」「あまい!」
まさに取れたて新鮮の野菜の味を楽しみました。
収穫した量は玉レタス5.5kg、スナップエンドウは6.3kgもとれました。この後スナップエンドウはみんなで筋取りをして、半分くらい夕食でおいしくいただきました。
■05月24日(土) 塾活動 ~親子大会の塾生企画①~
第11ステージに家族も活動に参加できる『親子大会』を開催します。参加してくれる家族に市村自然塾をより知ってもらうため、そして、いつもお世話になっている家族に楽しんでもらうために、塾生企画を行います。その準備として、塾生企画について話し合いました。
「市村自然塾と言えば?」
そんな問いかけに塾生みんなでキーワードを出してもらいました。
「農作業」、「野菜」、「自然」、「おいしい料理」、「休み時間」、などなどたくさんのキーワードが出ました。中には「たのしい」、「協力」、「絆」などの気持ちの面のキーワードも出てきました。
みんなの「市村自然塾キーワード」が出たところで、男子塾生の中学生2人にこの後の進行を任せました。どの場面で、どんなキーワードで家族に楽しんでもらうか、塾生全員で決めて、自分が力を発揮できそうなキーワードと場所に分かれてグループを作ってもらいました。

今回はここまでで終了。次回以降、具体的にどんなことをして楽しんでもらうか話し合いが進みます。
■05月25日(日) 共同農園作業 ~お土産レタスの収穫~
この日は第3ステージで植え付けをしたサニーレタスが収穫時期を迎えていました。
塾生たちは1人ひとつお土産として収穫しました。
大きなサニーレタスを持って、みんなで記念撮影!
みんないい笑顔!!
収穫後は、持ち帰りやすいように包装(ほうそう)。市村自然塾では野菜を持ち帰る時に新聞紙に包んで持ち帰ります。新聞はビニールと異なり、野菜の余計な湿気を吸ってくれて、乾燥しすぎない利点があります。
これからも、チーム農園で収穫したものなど持ち帰る時にうまく包めるように、良くスタッフの説明を聞いていました。

しかし、なかなかうまくいかない様子。何度も繰り返してうまくなるのです。がんばれ!
■05月25日(日) チーム農園作業
いよいよ待ちに待ったチーム農園作業。みんなジョウロやクワなど、農機具を持って、張り切ってチーム農園へ行きました。
リーダーがサツマイモの苗の植えつけ方を説明しています。なかなか分かりやすい説明で、メンバーも作業しやすかったようです。
早速共同農園でやったことを実践。トマトの芽欠き、誘引をしていました。
ダイコンの芽が出たはずなのに、無くなってしまいました。虫にやられてしまったようです。改めて種をもらい、再挑戦!
ようやく届いたメロンの苗を植えつけて、ネットで害虫対策。前回やったことを思い出しながら、自分たちで工夫して作業を進めていました。
■05月25日(日) 活動のまとめ
活動のまとめとして塾頭から話がありました。
「今回はたくさん野菜の世話をしました。特に雑草取り。これからは草との戦いです。雑草は野菜よりも強く、放っておくと野菜は負けてしまいます。しっかり世話をして守ってあげてください。おいしい野菜を収穫して、家族にお土産として持って行ってください。
今回の共同生活の目標『整理・整頓・清掃・清潔』は出来ましたか?塾生室がきれいなチームとそうでないチームがありました。
整理・整頓されていると気持ちが良いですね。気分良く作業に取り掛かることが出来ると思います。また、整理が上手だと勉強もできるようになります。必要なものがすぐに取り出せて、すぐに作業に取り掛かることが出来るからです。そして、安全に暮らすためにも大事なことです。ぜひ、家でも整理・整頓・清掃・清潔を心がけて、片つけるクセをつけてください。」
■05月25日(日) おまけ
梅雨前の貴重な晴れ間、布団も干しました。ふかふかの布団とぽかぽか陽気でなんだか眠くなりそうな塾生でした。
■ 編集後記
前回のステージまでで一通りの植え付けは終わり、後は収穫を待つのみと思っている塾生も居たかもしれません。しかし今回、これからが本番の農作業だということが分かったのではないでしょうか?今回は雑草との戦いでした。野菜にとって大事な作業は「雑草抜き」というイメージが塾生たちに付いたことと思います。塾生たちには、これから夏に向けて、たくさん雑草に立ち向かってもらいたいと思います。
また、今回の共同生活の目標は『整理・整頓・清掃・清潔』でした。整理整頓が苦手な塾生も多い中、それぞれの物の「居場所」を決めてあげることがポイントだと伝えました。家でも学校でも、もちろん市村自然塾でも塾生たちが実践できるように支援をしていきたいと思います。
K.M.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・岡山県風冷やしつけうどん(手打ちうどん、タマネギ、長ネギ)
・宮崎県風レタス巻き寿司(サニーレタス、タマネギ
・宮崎県風なんじゃこら大福(イチゴ、つぶあん)
※岡山県の山間部ではうどんの漬け汁に鯖缶を入れたものがよく食べられています。
※なんじゃこら大福は宮崎県で有名な和菓子で大福の中にイチゴ、クリームチーズ、栗が入っています。

土曜朝食 ・カブのおろしかけご飯(カブ、カブの葉、手作り油揚げ)
・納豆汁(味噌、長ネギ、カブ、手作り油揚げ)
・おからバーグ(手作りおから、タマネギ)
・小松菜と油揚げの煮浸し(小松菜、手作り油揚げ)
・小松菜のソテー(小松菜)
・サニーレタスの炒め物(サニーレタス)
・漬物(二十日大根)
※納豆汁は山形県の郷土料理です。

土曜昼食 ・ホットプレートでラヂオ焼きパーティー(手作りコンニャク、長ネギ、キャベツ)
※ラヂオ焼きはたこ焼きの元祖で、中の具がタコではなくコンニャクが入っているのが特徴。
・まん丸ホットドッグ(手作りソーセージ)
・茹で野菜(スナップエンドウ、ソラマメ)

おやつ ・梅シェイク(梅シロップ)
・オランジェット(塾生からのお土産オレンジ)
・アンゼリカ(野草のフキの砂糖漬け)

土曜夕食 ・冷やし天ぷらうどん(手打ちうどん、長ネギ、スナップエンドウのかき揚げ)
・三色丼(スナップエンドウ)
・サラダ(サニーレタス、スナップエンドウ、手作りドレッシング2種類)

日曜朝食 ・菜飯(間引き大根)・味噌汁(味噌、スナップエンドウ、カブ、長ネギ)
・茶碗蒸し(スナップエンドウ、カブ、野草のミツバ)
・スナップエンドウのベーコン巻き焼き(スナップエンドウ)
・スナップエンドウの梅マヨ焼き(スナップエンドウ、梅干し)
・スナップエンドウのソテー(スナップエンドウ)
・スナップエンドウと厚揚げの煮浸し(スナップエンドウ)
・小松菜の炒め物(小松菜)
・漬物(二十日大根)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

日曜昼食 ・ジャージャー麺(手打ち中華麺、サニーレタス、玉レタス、スナップエンドウ、チンゲン菜、味噌)
・レタスカップレタス炒飯(玉レタス、長ネギ)
・塾生の手作りおやつ「たこやき器で焼いたキノコ型ケーキ」