2014.04.11~13
第03ステージ ~男子~
ステージテーマ:「味噌作りに挑戦し、先人の知恵を学ぼう!」
共同生活の目標:「時間を守る」
ソメイヨシノが散り、塾舎横でしだれ桜がきれいに咲き始めました。今回のステージではキャベツレタスの植え付けと味噌作りに挑戦をしました。
3回目の活動では共同生活の基本ともいえる『時間を守る』ことを目標に掲げました。みんなが気持ちよく活動を出来るように、一人ひとりに時間を意識して活動に挑んでもらいました。
■ 04月11日(金) 夜の集い
今回は枝村塾頭がお休みのため、高津戸事務局長からお話いただきました。
「第1ステージと第2ステージで取り組んだ共同生活の目標は家や学校でも出来ていますか?あいさつは相手を見て笑顔で大きな声で行い、人の話を聴くときは、姿勢良く、相手を見て最後まで聴く。もう一度思い返してください。
今ステージの目標は『時間を守る』事です。時間が守れないとみんなが迷惑かかります。みんなが楽しく過ごせるようにがんばってください。また、自分が早く終わったら他の人を手伝うようにしてください。そうすることによって相手からの感謝されたり、みんなの時間が守れたりします。そして、時間が守れると信頼が得られます。
今回は初代塾頭の箕輪さんによる味噌作りを行います。良く話を聴いて作ると秋にはおいしい味噌が出来ます。また、味噌作りを通していろいろなことも教えてくれます。良く話を聴くようにしましょう。
農作業では苗の植え付けをします。丁寧(ていねい)に植え付けるようにしましょう。野菜は人の心に正直です。愛情を持って育てると立派な野菜が出来ます。みんなでおいしい野菜を育てましょう。」
■ 04月11日(金) 消灯前の自由時間
土曜日のチーム農園発表を前に、自由時間を使って計画を進めていました。間に合うようにがんばっています。
■ 04月12日(土) 朝食
土曜の朝食では、18種類の大豆で作られたおかずをいただきました。分かりやすいものから、分かりにくいものまでいろいろと出て、塾生たちは悩みながらもおいしくいただきました。

答えは編集後記内で…。
■ 04月12日(土) 共同農園作業 ~キャベツ・レタスの植え付け~
市村自然塾ではじめての畝(うね)たて。塾生たちは慣(な)れない手つきでしたが、徐々にコツをつかんで畝が出来てきました。
畝の上を手で平らにしました。大きい土の塊(かたまり)は細かく砕き、キレイな畝が出来上がりました。
畝の上に苗を等間隔で並べます。これがなかなか難しい。特にレタスは1つの畝に2列並べるので、まっすぐにならず塾生たちは苦戦しました。
苗は野菜の赤ちゃん。葉が傷つくと弱ってしまい元気に育ちません。十分に注意をして、畑へ植え付けました。そして、レタス、キャベツ共に苗が大きく育つようにお弁当として肥料をあげました。
キャベツには「ヨトウムシ」という害虫の被害にあいます。被害を防ぐために卵の殻(から)を根元にまき害虫対策をしました。
先日までの晴天続きで土が乾いていて、水をいくらあげてもしみこんでいきます。
「もう一回お代わり!」
塾生たちは何度も水を汲みに行き、たっぷりと水をあげました。
最後にキャベツの畝にネットをかけました。
まずはスタッフが見本を見せてから、手分けをして塾生たちが作業に取り掛かりました。
キャベツは青虫から苗を守るためです。元気に育ってくれることを楽しみに畑を後にしました。
■ 04月12日(土) 塾活動 ~味噌(みそ)作り~
いよいよ、今ステージのテーマにもある味噌作り。きれいな格好で頭にバンダナを巻き、作業開始!
早速、麹(こうじ)をダイズの煮汁に浸すところからスタート!
麹をやわらかくしている間に、味噌について味噌の先生である初代塾頭の箕輪さんからお話してもらいました。
 「今日、味噌作りに参加したみんなには『味噌』になってもらいたいと思います。味噌は、味噌汁の中で具のうまみを引き出してくれます。同じようにみんなもひとり一人が、周りの人の良さを引き出してください。
味噌は歴史が古いことや、日本だけでなく世界に良さが知られていること、味噌そのものに体に良い効果があることなどたくさんの良さがあります。そのようなことを知ってもらって味噌を大切に、心をこめて作ってほしいと思います。
大事なのは材料の大豆、米麹、麦麹、塩、それらを作ってくれた人へ感謝の気持ちをこめて材料をこぼさない、一粒たりとも無駄にしない。そんな気持ちで作業を進めてください。」
煮えた大豆と麹を満遍(まんべん)なく混ぜていきます。全体が均一になるように鍋の底からしっかり混ぜます。
混ぜ終わって機械に入れてつぶします。この時に各チームで役割分担をして、丁寧にこぼさないよう作業を進めました。

出てきた味噌を少し味見。
「しょっぱい!」
「でも、おいしい!」
想像していた味噌の味とはずいぶん違うようでした。
ミンチ機の隙間(すきま)の味噌も無駄にしないようにして、丁寧に取り除き、使った道具をキレイに洗いました。
仕上げは表面を平らにして、ラップをかけて空気に触れないように密閉しました。そして、カビ防止のためにトウガラシをラップの上に置き、蓋(ふた)をして終了!最後に塾頭室の床下に運びました。1年中涼しく、味噌が熟成するには最適な場所です。
味噌作りのまとめとして箕輪さんからお話を伺いました。
「味噌というのは味噌汁の中で周りの具、野菜のよさを引き出しておいしい味噌汁になります。皆さんもチームや塾全体の活動をしている時に、周りの人のいいところをちゃんと認めて、いいところを引き出してあげましょう。そうすると周りの人も自分のいいところを認めてくれます。そういう意味で、『味噌のような人』になってください。
半日かけて味噌作りをしましたけれども、人間関係の中にも味噌のような周りの人のいい味を出す、そういう人になってほしいと思います。」
■ 04月12日(土) 塾活動 ~リーダー・サブリーダー決め~
チームのリーダーサブリーダーを決めて、チーム農園の計画を進めました。
リーダーの決め方はチームによってさまざま。チームで一番いい決め方を行っていました。
■ 04月12日(土) 塾活動
~チーム農園作付け計画<検討と発表準備>~
チーム農園の発表の時間までもう少し。各チーム共に念入りに計画が進められていました。
■ 04月12日(土) あしおとツアー ~ジャガイモ、ゴボウの観察~
休み時間を使って、第1ステージに植えつけたジャガイモ、第2ステージに種まきをしたゴボウの様子を見に行きました。

畑までの道でちょっとした冒険。やんちゃですね。
ジャガイモも、ゴボウも芽を出していました。塾生たちは興味津々(きょうみしんしん)で新しい命を覗(のぞ)き込んでいます。ゴボウの小さな芽はヨトウムシの被害にあってしまうので、キャベツと同様に卵の殻を芽の周りにまきました。
塾生たちが畑の横の草をかじっています。この野草(雑草?)は「スイバ」といい、かじるとすっぱい草なのです。
自然からのおやつをいただきました。
■ 04月12日(土) 夜の塾活動
 ~チーム農園作付け計画<発表>~
各チームに自分たちのチームの紹介と、チーム農園で何を作るのか発表をしてもらいました。
「みんなを驚かせる畑にします。」
「チームみんなでおいしい野菜を畑でまるかじりする。」
「自然塾ギネスを目指します!」

発表の意気込みをぜひチーム農園であらわしてください!たのしみです。
■ 04月12日(土) チームリーダー会議
市村自然塾関東では活動日の土曜日の夜「リーダー会議」を行います。リーダーが集まり、塾活動がより良い活動になるためにリーダー同士、塾頭、スタッフとも話し合い、意見が交換できる場としています。
この夜は各チームからリーダー、サブリーダーが集まり、リーダー会議の目的やリーダーとしての心得を確認しました。心得として、「積極的に行動する」「ルールは守る」「みんなの意見に耳を傾ける」「意見をまとめて方向を決めて決断する」4つのポイントです。リーダーたちには自ら見本となるようにがんばってもらいたいです。
■ 04月13日(日) 季節の話、瞑想(めいそう)
今の季節、二十四節気では「清明(せいめい)」にあたり、いろいろなものの命があふれ、清々しく明るく美しい季節です。
2分間の瞑想で、外から入ってくる風や、鳥の声などで、季節を感じ取っていたようです。
■ 04月13日(日) チーム活動
 ~チーム農園作付け計画<再検討>~
前日の発表の質問などを振り返り、計画の再検討を行いました。自分たちでうまく答えられなかったことなどをまとめ、調べなおしました。
発表の時にトウモロコシの品種について「同じトウモロコシを作るのならば品種をそろえませんか?」という提案に基づき、各チームで相談しました。

みんなの協力でおいしいトウモロコシができるといいですね。
■ 04月13日(日) チーム農園作業
 ~チーム農園作付け計画<目安たて>~
チーム農園に出て実際どの場所にどのように植えつけるのか目印を立てました。
「60cmの次は70cmのところ!」

目印が立つにつれて、全体の様子が想像できます。
このチームは早速ジャガイモの植え付けを行いました。第1ステージに行ったことを思い出しながら、自分たちの手で植え付け。少し植えつける時期が遅れましたが、大きくなるように祈りながら土をかけました。
スコップを持って深い穴を掘っています。ゴボウの種まき?いえいえ、このチームはヤマイモを育てるのに、土を深く耕しているのです。
■ 04月13日(日) ステージのまとめ
帰宅前は枝村塾頭の代理として、ステージ担当が話をしました。
「キャベツレタスの植え付けは丁寧に出来ましたか?何事も丁寧にやりましょう。野菜を育てる時に愛情を持って育てると立派な野菜が育ちます。お百姓さんから野菜に声をかけて育てると良く育つといわれました。
味噌作りでは先生の箕輪さんが言っていましたが、『味噌のような人間』になりましょう。集団生活で相手の良いところを引き出すことは大切なことです。
チーム農園計画は協力して出来ましたか?みんなで協力してまとめることが大切です。チーム農園の発表は良く出来ていました。しかし、チーム農園はチーム間の競争ではなく、自然との闘いです。他のチームの揚げ足を取るのではなく、お互いに協力して、すばらしい野菜を育ててください。
共同生活目標の『時間を守る』ことは時には勇気がいること。時間が守れる人は心が強い人。ぜひ、守れるようにしてください。」
■ 編集後記
今回はチーム農園の発表をしてもらいました。みんなが一所懸命計画したことが発表されていました。しかし、残念なことに、他のチームが発表をしたことに対して、「そんなの無理だよ」とか「たいしたこと無いんじゃない」など、否定的な意見が出ていました。みんな初めての事、分からないことに挑戦しているので、それぞれが応援できる気持ちであってもらいたいと思いました。
また、味噌つくりを体験してもらいました。先人の知恵がたくさん詰まった調味料です。出来上がるまでに約10ヶ月もの月日がかかります。また、味噌の材料となる大豆、米、麦もまた、すぐには出来ずにたくさんの時間と手間をかけて作ります。普段何気なく身の回りにあるものが実は時間と手間がかかっているものだということを塾生たちが少しでも感じてもらい、時間の大切さ、先人への感謝の気持ちを持つことが出来たらと思っています。
K.M.

土曜日朝食の答え:①味噌、②豆腐、③油揚げ、④焼き豆腐、⑤高野豆腐、⑥厚揚げ、⑦がんもどき、⑧湯葉、⑨煮豆、⑩おから、⑪豆もやし、⑫枝豆、⑬煎り豆、⑭納豆、⑮豆乳豆腐、⑯きな粉、⑰醤油、⑱大豆油



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・よもぎうどん(塾庭のよもぎを練りこんだ手打ちうどん、長ネギ)
・ニンジンのかき揚げ(ニンジン)
・ゴボウのかき揚げ(ゴボウ)
・よもぎの天ぷら(よもぎ)
・春色稲荷寿司(ニンジン、ゴボウ、ニンジンの葉)

土曜朝食 【大豆食品18種類を使った献立】
・ご飯
・味噌汁(味噌、手作り豆腐、長ネギ)
・焼豆腐の冷奴(長ネギ)
・高野豆腐の煮物
・厚揚げの煮物
・がんもどきの煮物
・刺身湯葉
・煮豆(ニンジン、ゴボウ)
・おからの炒り煮(おから、ニンジン、ゴボウ)
・豆もやしの炒め物
・枝豆
・炒り豆
・納豆(長ネギ)
・豆乳豆腐のきな粉かけ(豆乳豆腐)
・三種類の味噌《米味噌・豆味噌・麦味噌》の味見

土曜昼食 ・スパゲティミートソース(手打ちパスタ、ニンジン)
・にんじんパン(ニンジンを練りこんだ手焼きパン)
・ジャガイモのポタージュスープ(ジャガイモ)
・サラダ(キャベツ、ニンジン、プチベール、ニンジンドレッシング)

おやつ ・さつまいもチップス(サツマイモ)
・レモン茶(頂きもののレモン)

土曜夕食 【おでん鍋】
・玉子
・コンニャク(コンニャク)
・ゴボウ入り竹輪(ゴボウ)
・餅巾着(自由時間に塾生がボウルとすりこぎでついたお餅)
・ジャガイモ(ジャガイモ)
・大根(大根)
・炊き込みご飯(ニンジン、ゴボウ、切干大根、プチベール)
・ポテトサラダ(ジャガイモ、ニンジン、切干大根、プチベール)

日曜朝食 【ニンジンづくしメニュー】
・ご飯
・味噌汁(味噌、ニンジン、長ネギ)
・ニンジン入り卵焼き(ニンジン)
・ニンジンのベーコン巻き焼き(ニンジン)
・ニンジンの油揚げ巻き煮(ニンジン)
・ニンジンの葉のお浸し(ニンジンの葉)
・ニンジンの酢の物(ニンジン)
・ニンジンの皮を干したもののマヨ和え(ニンジンの皮)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

日曜昼食 ・金平ゴボウと鶏ゴボウ団子のライスバーガー(ニンジン、ゴボウ、キャベツ)
・フライドポテト(ジャガイモ)
・梅サイダージュース(梅シロップ)