2014.03.28~30
第02ステージ ~男子~
ステージテーマ:「みんなで協力してゴボウの穴掘りを最後までやり抜こう!」
共同生活の目標:「人の話を聴く」
今回のステージは、自然塾の農作業の中で一番思い出に残っていることとしてよくあげられる、ゴボウの穴ほり・種まきを行いました。ゴボウがまっすぐに伸びられるよう、深く穴を掘り、フカフカのベッドを準備します。全長約20メートルの穴をみんなで協力して掘りあげました。
共同生活の目標の2回目は「人の話を聴く」に取り組みました。「聞く」と「聴く(耳だけでなく、目、心も相手にむけてきく。)」の違いを確認し、「聴く」ができるよう意識して過しました。
■ 03月28日(金) 夜の集い
活動を始めるにあたり、塾頭よりお話がありました。
「通塾は今日で2回目。掲示板(けいじばん)をちゃんとみて、自分の目で確認してから電車に乗るようにしてください。
明日はみんなが楽しみにしていたゴボウの穴堀りがあるので頑張ってほしいと思います。みんなが思っている以上につらいかもしれません。しかし、やると決めたら最後までやりきってください。
共同生活の目標は、『人の話を聴く』です。危険を予防することにも、つながります。人の話を聴くときは、姿勢を正して、相手のほうを見て最後まで聴くように心がけましょう。
だんだんみんなは塾の生活に慣れてきたと思いますが、慣れたころが一番危なく、ケガが発生しやすくなります。ふざけすぎてケガをしないように注意してください。」
今ステージのスケジュールを確認した後、芽が出やすくなるように水につけたゴボウの種をみんなで観察しました。
「こんな形してるんだ!」
塾生たちは、普段あまり目にしないゴボウの種がどんなものか興味津々(きょうみしんしん)で見ていました。
■ 03月28日(金) 入浴
夜の入浴タイム。
自然塾にはみんなで入れる大きな湯船があり、塾生たちはいつもわいわい、楽しく入浴しています。
このチームは就寝準備が早く終わり、一番風呂だったようで、うれしそうに入っていました。
■ 03月29日(土) チーム農園~土づくり~
おいしい野菜を育てるためには、畑の土の状態も大切です。土の中にいる目に見えない小さな生き物たちも、ふかふかのよい土を作る手助けをしてくれます。今回の時間はその生き物たちの栄養になる堆肥(たいひ)をまいて、クワで耕し、ふかふかの土を準備する「土づくり」という作業をしました。
最初に農業指導の先生より、クワを使った耕し方を教えていただきました。
塾生たちは先生の見本を真剣に見つめていました。
チームごとにわかれて作業開始。まずは堆肥(たいひ)を畑に運びました。1袋約15キロあり、塾生たちにとっては大変な作業でしたが、協力して運んでいました。
畑に堆肥をまき、ふかふかの土になるよう耕しました。今回はクワを使う練習もかねていたのですが、畑全体を耕し終わるころにはクワにもなれ、リズムよく、深く耕せるようになっていました。
■ 03月29日(土) チーム農園~作付け計画~
午前中の後半は、室内でチーム農園の作付け計画を行いました。第1ステージに引き続き、自分たちの育てる作物の目標を考えたり、畑の中の配置を考えたりしました。
■ 03月29日(土) 昼休み
土曜日のお昼休みは1時間近くあるので外で元気よく遊んだり、中で静かにトランプや読書をしたり、塾生たちは思い思いに過しています。今回は春らしく、外でフキノトウやノビルを見つけて楽しんでいる塾生たちがいました。
■ 03月29日(土) 共同農園作業~ゴボウの穴掘り・種まき~
土曜日の午後はいよいよ、第2ステージのメインイベント「ゴボウの穴掘り・種まき」でした。
ゴボウをまく前になぜ深い穴を掘ることが必要か説明を受け、農業指導の先生から穴の掘り方を教えてもらいました。
1列に並んで、穴掘り開始。
この日は午後からお日様がでて、よい天気だったので、少しすると次々に塾生が上着をぬぎはじめました。涼しい風が吹いていたので、暑すぎず、よい穴堀り日和でした。
場所によっては、すぐに「マサ」という硬い(かたい)土の層がでてきてしまい苦労する塾生もいました。スタッフの力もかりながら、みんなで力を合わせ掘り進めていきました。
3時のおやつ休憩。
梅ジュースとレモンのハチミツ漬けで水分と元気を補給しました。
さすが中学生。パワフルです。
自分のところを掘り終え、苦戦している他の塾生の場所を、自分から進んで手伝ってくれていました。
穴を掘り終えたところでみんなで記念撮影。みんな頑張りました。やり抜いた達成感が自然と顔にでていますね。
せっかく掘った土ですが、ゴボウが育つふかふかのベッドを準備するためにはすべての土を穴に戻さなければなりません。最後の力をふりしぼり、山になった土を穴の中に戻し、種をまくベッド=畝(うね)をつくりました。
最後に種をまきました。2人組みになり、15センチ間隔(かんかく)で指で穴をあけ、その中に一粒ずつ種をまきました。
小さな種を無駄にしないよう、丁寧に作業していました。
ゴボウは芽を出すときに光を多く必要とする作物のため、土を厚くしすぎないように注意しながら土をかぶせました。
たっぷり水をあげて、作業終了です。
みんなが頑張ったのできっと立派なゴボウに育ってくれるでしょう。
■ 03月29日(土) 夜の塾活動
~リーダー・サブリーダー・チーム名の話し合い~
夜の塾活動では、リーダー、サブリーダー、チーム名について話し合いました。
どんなリーダーがいいかを意見を出し合ってから話し合いをするチーム、立候補や推薦ででた人の中から選ぶチーム、それぞれ工夫して納得のいくように決めていました。
■ 03月30日(日) 塾活動~避難訓練~
日曜日は安全について考える1日でした。
まず、自然塾で地震が発生し、その後火災が起きたという想定で避難訓練を行いました。
放送で火災が発生した場所や避難する場所を確認した後、チーム担当の指示に従って避難しました。
全員塾庭へ避難をした後、塾頭より総評がありました。
「みなさん素早く避難できたと思います。避難には1~2分がとても大事です。
学校でも教わっていると思いますが、お(押さない)・か(かけない)・し(しゃべらない)・も(戻らない)を心がけてください。整理・整頓をしておくと大事なものをすぐに持ち出せます。いざというときに落ち着いて避難できるよう、普段から訓練をしておきましょう。」
その後、自然塾で火を使う場所はどこか、避難するときはどこを通ればよいかなどをみんなで確認をしました。
■ 03月30日(日) 塾活動~危険予知訓練~
その後、自然塾の生活や活動の中にどんな危険がかくれているか自分たちで考える「危険予知訓練(KYT)」を行いました。
前半はイラストを見ながら、危険なものや危険な行動に丸をつけ、なぜ危険なのか、どうしたら安全になるか考え、チームで話し合いました。最後にチームでまとめたものを発表し合いました。
後半は自分たちの生活する塾舎周辺で、どんな危険がかくれているかをチームごとに探しました。最後に、見つけた危険と安全に過ごすにはどうしたらよいかの対策を発表し、全員で確認しました。
各チームみんなで意見を出し合って、よく考えていました。
■ 03月30日(日) 活動のまとめ
活動のまとめとして塾頭よりお話がありました。
「ゴボウの穴掘り、最後まで一所懸命やってくれてよかったです。なかには給水タイムの後、すぐに始める人もいて、意気込みを感じられました。みんなが頑張ったので秋には立派なゴボウができるのではないかなと楽しみにしています。
土間にある作付け表を見るとわかるのですが、ゴボウは自然塾で育てている作物の中でも、生育期間が一番長い作物です。7ヶ月もかかります。あの小さな種が1メートルもの大きさになるのですから、すごいことですね。収穫を楽しみに待っていてください。今回も感じてもらったと思いますが、野菜づくりは簡単ではありません。これからも野菜の世話を通して、そこからいろんなことを学んでいってほしいと思います。
今週は避難訓練や、危険予知訓練を行いました。自然塾の中にも、みんなの行動の中にも『ひやり、ハッと』することがひそんでいることがわかりましたね。自然塾で身につけてもらいたいことのひとつに『安全・危険を知る力』がありますが、自分たちで判断できる力をみんなにもってもらいたいと思っています。まずは、自分で考えることが大事です。ぜひ、この機会に考えてみてください。
共同生活の目標は「人の話を聴く」でした。だいぶ聴けるようになりました。よく「人と話をするときは相手の話を7割聴いて、自分は3割話す」「聞き上手は話し上手」などといいます。それだけ聴くことは大事です。人が相手に気持ちを伝えるのは話すことが多いですよね。だから相手を理解するには、「聴く」ことが大切です。相手の話をしっかり聴くことができるようになりましょう。」
■ 編集後記
今回のステージは自然塾の一大イベントであるゴボウの穴掘りを行いました。今年の場所は硬い層がすぐに出てきてしまい、いつも以上に大変でしたが、最後まであきらめず子どもも大人もみんなで協力して掘りきることができました。記念撮影のときのみんなの達成感にあふれた顔がその頑張りをものがたっていると思います。
これから自然塾では、たくさんの楽しいこと、大変なこと、が待っています。つらいときはみんなで励ましあって乗り越え、楽しいときうれしいときはみんなで分かち合い、本当の家族のようになっていけたらよいなと思っています。
K.T.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・具沢山の芋煮(里芋、ジャガイモ、ゴボウ、長ネギ、大根、ニンジン、椎茸、青柚子こしょう、赤柚子こしょう)
・たくあん入り太巻き(たくあん、小松菜、ニンジン)
・細巻き2種類(たくあん、梅干し)
・ゴボウサラダ軍艦巻き(ゴボウ、ニンジン)
・野菜の天ぷら(頂きもののブロッコリー、白菜の菜花)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、切干大根、長ネギ)
・切干大根の巾着煮(切干大根、ニンジン、椎茸)
・ヤーコンのマヨ和え(ヤーコン)
・野菜の玉子とじ
(頂きもののブロッコリー、白菜の菜花、ニンジン)
・ノビルの酢味噌和え(ノビル、味噌)
・割干大根のキムチ和え(割干大根、ニンジン、長ネギ)
・キャベツのゴマ塩漬け(キャベツ、ニンジン)

土曜昼食 ・つけ麺
(手打ち中華麺、長ネギ、ほうれん草、特製つけダレ)
・ブロッコリーの野菜あんかけ
(頂きもののブロッコリー、ニンジン)
・揚げ餃子(餃子の皮、キャベツ、長ネギ)
・さつまいもゴマ団子(サツマイモ)

おやつ ・梅ジュース(梅シロップ)
・レモンのハチミツ漬け(頂きもののレモン)

土曜夕食 ・カレーピラフ(ニンジン)
・キャベツスープ(キャベツ、ジャガイモ)
・野菜たっぷりホットプレート蒸し
(キャベツ、ジャガイモ、頂きもののブロッコリー)
・サラダ(キャベツ、ニンジン、プチベール、
手作りドレッシング2種類)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、小松菜、長ネギ)
・里芋しんじょのみぞれあんかけ(里芋の親芋、長ネギ)
・沖縄郷土料理にんじんシリシリ(ニンジン)
・プチベールのソテー(プチベール)
・小松菜のゴマ和え(小松菜)
・ゴボウと小松菜の炒め物(ゴボウ、小松菜、ニンジン)
・つくしのお浸し(つくし)
・大根の皮と人参の皮の金平(大根と人参の皮)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

日曜昼食 ・岡山県風味噌ダレ焼きそば(手打ち麺、キャベツ、
自然塾味噌で作った特製味噌ダレ)