2013.03.14~16
第01ステージ ~男子~
ステージテーマ:「友だちと仲良くなって自然塾に慣れよう!」
共同生活の目標:「あいさつをする」
市村自然塾関東の男子13期生の活動が始まりました。学校も住んでいる場所も異なる28名が集まり、これから約9ヶ月間、活動を共にしていきます。
今回の活動では、ここ市村自然塾がどんな所であるのか、どのようにすごしていくのか、どんな仲間がいるのかを知ってもらうために、「友だちと仲良くなって自然塾に慣れよう!」とテーマに掲げ活動に挑みました。
また、共に生活する仲間との親睦(しんぼく)を深めるため、コミュニケーションの第一歩である、「あいさつをする」ことを共同生活の目標として、積極的にあいさつをしてすごしました。
■ 03月14日(金) 夜の集い
毎ステージの始まりに、塾頭からお話があります。
「今日から男子13期生の塾活動が始まります。緊張(きんちょう)をしている人もいるかもしれませんがリラックスして3日間過ごしましょう。
この9ヶ月間楽しく、思い出深いものにしてもらうためには、いくつか大切なことがあります。
『自ら進んで行動する』…そうするときっと楽しい思い出になります。待ちの姿勢では学ぶことができません。積極的に活動取り組みましょう。
『話を聴く』…市村自然塾での活動は、みんなにとって初めてのことが多いと思います。必ずスタッフの言ったことを聞いてから行動するようにしましょう。
『目標を持つ』…いろんな作業をやるとき目標を持って行動してください。ぜひとも自分で目標を決めて、決めたこと対して最後までがんばってください。
『メモをとる』…大事なことやポイントをメモできるように。大事なことをメモすることは、いろんなことを頭の中でまとめる体操になります。たくさんの話の中から大事な事をメモできるようになってほしいと思います。
これから28名の新しい仲間とスタッフで活動します。いろいろな作業をやることになりますが、みんなで協力して、安全に怪我(けが)の無いよう楽しくやるようにしましょう」。
■ 03月14日(金) 荷物整理~就寝
まずはじめに荷物整理を行います。自宅から送ってきた荷物を、塾で使いやすいように衣装ケースへ片付けます。

しかし、塾生によっては一苦労。ぱぱっと片付けてしまう塾生となかなか手間取り終わらない塾生と…。普段の生活の様子を垣間(かいま)見ることができるひと時でした。
持ってきた長靴を地下倉庫へ移動させました。これから9ヶ月間、農作業のときにみんなの足を守ってくれるパートナーです。一緒に記念撮影。
部屋が片付いたら、布団を押入れから出して敷きます。塾生室で7人が仲良く眠れるように、配置も考え、シーツや布団カバーなど自分でかけて、就寝準備。

この後、お風呂に入ってようやく就寝(しゅうしん)。完全消灯を少し過ぎて布団に入りました。
■ 03月15日(土) 起床
6:30に鐘の音と共に起床!
初日の朝はみんな緊張しているようで目覚めはパッチリ。テキパキ着替えて布団たたみ。
起床後すぐに塾生室清掃。役割を決めて掃除に取り掛かりました。
■ 03月15日(土) 食事当番
市村自然塾では1ステージに1チームずつ交代で食事当番を行います。

今回はAチーム。配膳や、調理のお手伝いなどを行います。
「左から茶碗、お椀、湯飲みの順で、食べる人が気持ちよく食べられるようにきれいに並べるんだよ。」
教わりながら、準備をすすめました。
こちらの二人は釜飯(かまめし)炊き。薪(まき)をかまどに並べて、マッチをすって火起こしからのスタート。火が安定してきて、余裕の表情。
■ 03月15日(土) 共同場所清掃
食事当番以外のチームは、共同場所の清掃を行います。みんなが使ったところを自分たちできれいにする。次ぎ使う人のことを考えながらピカピカにしました。
■ 03月15日(土) 休み時間 ~その1~
朝食後、活動までの休み時間がありました。あるチームは家から持ってきた宿題をみんなでやり、あるチームはトランプで遊び、あるチームは食堂で将棋をしていました。
■ 03月15日(土) チーム活動 ~チーム農園計画~
この日はチーム農園の計画を行いました。チーム農園は塾生たちがチームごとに相談をして、自分たちの手で作物を育てる畑です。
チーム農園を前に農業指導の柳川先生から農作業を始めるにあたってのお話をしていただきました。

「野菜を育てるのに、初級編から上級編まであります。実をつけるものは難しく、上級編になります。どんな作物を育てるにも、種まきの時期を調べて、しっかり守るのが成功の秘訣です。」

塾生たちは自分たちが育てる作物を想像しながら話を聴いていました。
柳川先生のお話を聴いたあと、自分たちの畑をどこにするのか話し合い、チームで決定。希望する畑が重なったところは、ジャンケンで決めるのではなく、話し合って譲り合って決めてもらいました。今回はDチームが譲ってくれて決定!ありがとうDチーム!
まずは、自分たちの畑をどんな畑にしたいのか、ひとり一人考えて出してもらいました。
「いろいろな野菜が植わっている畑にしたい」「難しい野菜に挑戦したい」「なかなか育てられないものを作りたい」「嫌いな作物を育てて、食べられるようになりたい。」「7人でトマトまるかじりしたい」
いろいろな意見が出ました。
一人ひとりの希望を確認しながら、今度はチーム全体でどんな畑にしたいのか、7人で話し合いました。

キーワードを集めて、7人の夢の計画の始まりです。
育てたい作物をチーム内で話し合い、調べます。あるチームのメンバーは、育てたい野菜が自然塾の畑でできるかどうか柳川先生へ相談しに行きました。
■ 03月15日(土) 休み時間 ~その2~
昼食後の休み時間には外で元気に遊ぶ塾生も見られました。サッカーにドッジボール。そして、フキノトウをとりに行く塾生もいました。
■ 03月15日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの種イモ準備~
日曜日に行う、共同農園作業の準備として、ジャガイモの種イモを用意しました。種イモは約40g以上であれば、収穫するときに差が無いことから、90~100gをこえる大きな種イモは半分に切ってもらいました。包丁を使う手は手馴れた様子。これで明日の準備が整いました。
■ 03月15日(土) チーム活動 ~チーム農園計画 その2~
午前中に引き続き、チーム農園の計画に取り掛かりました。チームでどんな作物を育てるかを決めて、その作物の育て方を調べていました。だんだんと計画が進んで行きます。
■ 03月15日(土) おやつのある風景
休憩の時間には、この地域に昔からある「かりんとう」が出ました。それとは別で休み時間にとったフキノトウを使ったフキ味噌(みそ)が乗ったちいさなおにぎりが出ました。希望者は食べることができ、食べてみてこの表情。。。いい表情ですね。
もちろん、とった塾生はもちろんおいしく食べましたが、食べなれていない塾生にとっては独特の香りと味だったようです
■ 03月15日(土) 夜の塾活動
夜の時間に市村自然塾の活動の目的や身につけてほしいことなど、塾生手帳を元にお話がありました。
塾の基本理念の『生きる力を大地から学ぶ』を身につけること
それは自然の助けを借りながら、共に考え、知恵を働かせ、自らの汗を流し、自らが成長すること。
そして活動を通して、3つの心を2つの力を身につけてほしい事。
大切なお話をしてもらいました。塾生たちは塾生手帳を見ながら真剣に聞いていました。
また、通塾時の注意として、電車内やバスの中では他のお客さんに迷惑にならないように静かにすごすことなど、思いやりをもって行動をとるようにとお話がありました。
共同生活の目標を一人ひとりに振り返ってもらいました。自分自身がどんなことをどのくらいがんばったか、どんなところができなかったか、明日に向けてどんなことをがんばるか、チーム担当と話をして明日に向けての目標を立てました。
自己紹介をしました。同じチームのメンバーとはもうすっかり仲良しですが、この塾に来ている28名の塾生とスタッフみんなと仲良くなってもらいたいので、チーム名、名前、塾で呼ばれたい名前など発表しました。
みんな、大きな声で自己紹介して、和やかな雰囲気で行われました。
■ 03月16日(日) 起床
日曜日の起床。この日は思いのほか冷えて、布団からなかなか出られない塾生もいましたが、きっちり起きて、布団を上げ、着替えをして清掃に取り掛かりました。
■ 03月16日(日) 瞑想(めいそう)
朝食前に心を落ち着ける時間、瞑想(めいそう)を行いました。今回は1分間。みんな、ピッと背筋を伸ばして、良い姿勢で心が落ち着いている様子が伺えました。徐々に時間を伸ばしていき、最終的には5分間じっと心を落ち着かせることができるようになってもらいます。
■ 03月16日(日) 共同農園作業 ~ジャガイモの植え付け~
いよいよはじめての農作業。農作業着に身を固め早速(さっそく)畑へ。畑で溝の切り方を教えてもらいスタート!
「溝が曲がっているよ。」
柳川先生が説明の時に簡単にやっているように見えましたが、いざ自分たちでやるとなかなか思うようにまっすぐの溝ができません。試行錯誤(しこうさくご)するうちにだんだんと形になってきました。
なんとか溝が出来上がり、ジャガイモの植え付け。目安棒(めやすぼう)をもとに30cmずつ間隔をあけて並べます。種イモと種イモのあいだに成長に必要な肥料を施します。この時に肥料が種イモに触れないよう丁寧(ていねい)に作業を進めました。
種イモが並び終わったら土をかぶせて植え付け完了。今回のステージで行うことはこれで終わり。このあと、どんな世話をして、大きくなっていくのかが楽しみになったようです。
■ 03月16日(日) 片付け
作業が終わったらクワや使った道具、自分たちの長靴などをきれいに洗い流します。これは、畑の病気を他の畑に持っていかないようにすることもありますが、道具を大切に扱うことも学び取ってもらいたいので、泥一つついていない状態にしてもらいました。スタッフのチェックを受けて使った時以上にきれいにして片付けました。
■ 03月16日(日) 帰りの集い
活動の終わりに塾頭から活動のまとめのお話がありました。
「天気も良くてジャガイモの植え付けも出来ました。みんな初めての作業に真剣に取り組む姿がとてもよかったです。慣れないことをやったり、寝不足になったりしたようですが、色々な経験からたくさんのことを学び取ったと思います。これからも色々なことに積極的に挑戦してください。
今回、「自然塾に慣れよう」ということテーマに掲げて過ごしましたが、たくさんの新しい友達ができたと思います。待っているだけではなかなか友達はできません。自分からすすんで友達を作るように、そして友達になるように心がけてください。
共同生活の目標の「あいさつをする」ことは、最初はあまりできていなかったけれど、徐々にできるようになってきました。これからも自然とできるようになりましょう。特に普段あまりできなかった人も新学期などの節目の時に自分を変えるチャンスです。自然塾だけでなく家や学校などいろんなところでもあいさつができるようになってください。また次回も元気に来てください。」
■ 03月16日(日) 塾生室清掃
帰宅前に塾生室の掃除をします。荷物を整理して、帰る準備を整えてキレイになったら塾頭さんのチェックを受けてあいさつをして解散。来たときと同じようにキレイになりました。
■ 03月16日(日) 帰宅の電車内
帰りの電車内では半分位の塾生がぐっすりと寝ていました。きっとなれない塾生活で疲れたのでしょう。お疲れ様です!
■ 編集後記
13期生の男子塾生たちは、金曜日の夜に塾舎についた時からもう打ち解けていて、何ヶ月感も一緒に活動を過ごしている仲間のように仲良く過ごしていました。活動の始まりを楽しみにしていたようで、その気持ちが行動で現れていて、積極的に活動に参加しているのが印象的でした。これから、9ヶ月間様々な活動を通していろいろなことを体験し、たくさんのことを学び取ってもらえるように支援したいと思います。
K.M.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・カボチャのほうとう(手打ち麺、味噌、カボチャ、里芋、大根、人参、長ネギ、ゴボウ、柚子こしょう)
・赤飯饅頭(ササゲ)・漬物(大根、人参)
・果物(頂きもののミカン)

土曜朝食 ・ご飯・味噌汁(味噌、大根、長ネギ)
・ポテトオムレツ(ジャガイモ)
・切干大根の酢の物(切干大根、人参)
・切干大根のマヨ和え(切干大根、人参)
・金平ゴボウ(ゴボウ、人参)
・里芋の田楽焼き(里芋、味噌)
・大根の皮と人参の皮の金平(大根と人参の皮)
・漬物(いぶりがっこ)

土曜昼食
・中華丼(白菜、長ネギ、人参、椎茸)
・中華スープ(間引き菜)
・焼餃子(餃子の皮、キャベツ、長ネギ)
※お代わりで中華あんをかけて、あんかけラーメン(手打ち中華麺、長ネギ)

おやつ
・かりんとう(自然塾がある寄(やどりき)の地域で昔から農家で作られてきた素朴な味のお菓子
・ふきのとう味噌の一口焼きおにぎり(ふきのとう、味噌)※希望者のみ

土曜夕食 ・ご飯・ポトフ風スープ(ジャガイモ、人参)
・じゃがいもコロッケ(ジャガイモ)
・さつまいもコロッケ(サツマイモ)
・繊キャベツ(キャベツ)
・スパソテー(手打ちパスタ、人参)
・プチベールのソテー(プチベール)
・果物(頂きもののオレンジ)

日曜朝食 ・ご飯・味噌汁(味噌、長ネギ、ジャガイモ)
・いぶりがっこ納豆(いりぶがっこ、長ネギ)
・切干大根玉子焼き(切干大根)
・里芋の煮物(里芋)
・ネギ味噌(味噌、長ネギ)
・大根の皮と人参の皮の金平(大根と人参の皮)
・だし取り後昆布かつお節の佃煮

日曜昼食 ・カレーライス(ジャガイモ、人参)
・サラダ(キャベツ、人参、プチベール、頂きもののオレンジ)
・ドレッシング2種類(人参、大根、頂きもののレモン)
・福神漬け風漬物(大根、人参)
※お代わりでカレーうどん(手打ちうどん、長ネギ)