2013.09.20〜23
第13ステージ 〜女子〜
ステージテーマ:「収穫に汗を流し、達成の喜びを感じよう!」
共同生活の目標:「今までの目標の中から各自で1つ決める」
 秋分の日が近くなり、塾舎周辺では朝晩が寒くなり、木々が色付き始め、秋の気配が漂ってきました。今回のステージは待ちに待ったゴボウの収穫です。第2ステージで深く耕運し、種まきをしたゴボウが約5ヶ月もの月日をかけて成長しています。土の中で成長しているので、掘りあげてみるまでどのくらい大きくなっているかわかりませんが、期待に胸が膨らみます。秋が近づいたとはいえまだ暑さが残り、2ステージより気温が高い中、汗をたくさん流して収穫してもらいたいので、上記テーマを設けました。
 共同生活の目標はこれまで7つの目標野中から1つを選び、全員で心がけてきました。今回は各自でこのステージにもっとも必要だと思われる目標を1つ決めて、活動に取り組んでいただきました。
■ 09月20日(金) 夜の集い
 まずは、活動を始めるにあたって枝村塾頭よりお話がありました。
 「先週、台風が来ました。すごい風と雨で各地で被害が出ました。皆さんのところは大丈夫でしたか?台風は恐ろしいですが、恵みの雨をくれました。先週男子がチーム農園で蒔いた種がすべて芽を出しました。自然に逆らわずに共に生きていくことが大切です。
 いよいよ活動も2/3が終わり、残り1/3になりました。明日は第2ステージのときに種まきをしたゴボウの収穫を行います。大変ですが、今まで培(つちか)った体力、精神力を発揮して最後まで自分で掘りあげてください。
 みなさんは今までいろいろなことを学んでできるようになってきました。でも、その学んだことは身についていると思いますか?『身につく』ということは『体が覚えている』ことです。みんなでやるときにはできるけれど一人ではできない人もいます。ぜひ自分から「やってみよう」「覚えよう」という気持ちになって実行してください。当たり前のことができるようになるために、2/3の活動を振り返って、何ができないのかを改めて見つめ直し、自ら意識をして、学校でも家でもできるようになってください。」
■ 09月21日(土) 共同農園作業 〜ゴボウの収穫〜
 いよいよ待ちに待ったゴボウの収穫!この日は天気もよく、収穫日和。
 最初は余裕の表情。今から掘る意気込みを笑顔であらわしてくれました。
 だんだんと深くなり、スコップが届かなくなってきました。そして、塾生たちも集中しているのか黙々と掘り続けます。しかし、まだゴボウの姿は見えません。
 ここで水分補給の休憩。
「生き返る〜」とお茶を飲みにくる塾生、「もう少しやる!」と手を休めず掘り続ける塾生とさまざま。
 「穴の中は涼しい~」
と、穴の中で休んでいる塾生も…。
 ゴボウの先端を探すために一所懸命掘ります。
「体がすっぽり入る!」
 穴がだんだんと深くなり、塾生たちの体が入ってしまうほどの深さになってきました。
「ゴボウが見えた!太い!」
「あともう少し!」
自分が掘り上げるゴボウの姿が見えると笑顔がこぼれます。
 
 やった!ついにゴボウ収穫!
みんな疲れているけど達成感にあふれたいい笑顔です。
 自分が収穫したゴボウは新聞紙で包み、お土産として持ち帰ります。後は掘った穴を埋め戻す作業。最後の力を振り絞って畑をきれいにしました。
■ 09月21日(土) 休憩
 昼食後の休憩時間。
このチームは今回食事当番で、休む暇もなくゴボウの収穫をしたので、力を使い切ったようでした。午後の作業の備えてみんなでお昼寝。
■ 09月21日(土) 共同農園作業 〜秋野菜の世話など〜
 午後の作業は秋の葉物野菜の種まきと、ハクサイとレタスの植え付けを行いました。
 秋の葉物野菜である、「コマツナ」「コカブ」「チンゲンサイ」の種を一粒ずつ丁寧にまきました。
 また、レタス、ハクサイの植え付けも行い、一通りの秋野菜の植え付けが完了しました。手馴れたものです。
 植え付け後、午前中の疲れが出ているようでしたので、前回植えつけた作物の世話を行う人と、先に戻って道具を洗い休憩を取る人に分かれて作業を進めました。
 畑に残ったメンバーは前回植え付けを行った、ブロッコリーの雑草を取り、追肥土寄せを行いました。
 疲れた中にも、やりきった達成感がここでも得られた事でしょう。
 笑顔で記念撮影。
 こちらは先に戻って洗い物を済ませたメンバー。卒塾式でお赤飯の材料となるササゲの殻剥(からむ)きをしてくれました。
■ 09月21日(土) 夜の塾活動 〜星の観察〜
 夜の時間は星の観察。湘南天文同好会の方々がボランティアに来てくださいました。2チームごとに分かれて夜空の星を見る事、室内で月の満ち欠けについて学ぶ事に分かれて活動を行いました。
 天気もよかったので、大きな望遠鏡でいろいろな星を見ることができました。
「きれい。」
「どの星を見ているの?」
 二重星、星団、星雲など塾生たちははじめてみるものばかりでした。
 室内では月に見立てた球体に光をあて、どの位置からどのように影が見えたかをスケッチをしました。月の見え方は太陽と月、そして地球の位置関係で見え方が変わることがわかったようでした。
 最後に塾生からの質問に答えてもらいました。
 動いていない星は無くて、数万年後には星座の形が変わってしまうことや色によって星の寿命が変わること、宇宙人を探すなら太陽と同じような黄色や白い星の近くを探すといいことなど面白い話をしていただけました。
ありがとうございました。
■ 09月22日(日) チーム農園作業活動
 この日もよく晴れました。絶好のチーム農園日和です。前回に引き続き作業を進めました。
 このチームはカボチャの片付け。ツルがずいぶんと長く成長しました。畑から片付けるのにも一苦労。
 前回種まきをしたダイコンの芽が出ていました。害虫にやられないようにネットをかけています。
 秋に育てる葉物野菜の種まき。何種類かの種をまきました。ちゃんと覚えていられるかな?
 前回ヒョウタンを水につけて腐らせて、今回加工する予定が、時間が足りなくなりできませんでした。せめて水を替えようとふたをあけると…
「くさい!私無理!」
と逃げ回るメンバーも。
チーム担当の協力を得て何とか中の水を換えました。次回はこのくさいヒョウタンの加工ですね!覚悟して、楽しみにしてくださいね。
■ 09月22日(日) 活動のまとめ
 第13ステージの締めくくりに枝村塾頭から活動のまとめがありました。
 「2日間、秋晴れでした。ゴボウの収穫ではみんな気合が入っているのがよくわかりました。最後まで諦めず掘っている姿はすばらしかったです。感動しました。収穫して達成の喜びを感じたと思います。この塾ではあえて面倒なことをやってもらっています。農薬を使わず、有機肥料で野菜を育てています。それは、みんなに苦労をいとわないようになって欲しいからです。世の中、楽なこと、楽しいことだけでは生きて行けません。時には苦労し、嫌なことをやらなければならなりません。
 今のうちから他の人が嫌がるようなことを進んでやるクセをつけ、嫌な事から逃げないようにしてください。ゴボウの収穫は大変でしたね。みんなは物を得るための大変さ、苦労を知ることができました。
 2ステージに小さな種だったゴボウが、こんなにも大きくなったのは、みんなの世話もあるけれども、大地自然の恵みを得て大きくなりました。自然は本当に大切なんだということ感じてもらえたらと思います。今日はおいしいゴボウを家族で自然に感謝しながら食べてほしいと思います。」
■ 09月22日(日) 帰宅 〜塾玄関前〜
 いつものように玄関前で塾舎に挨拶をして帰宅。みんなのかばんからは細長く新聞で包まれたゴボウが出ています。これで電車に乗るのは抵抗があるのではと思いきや、みんな誇らしげに笑顔。電車の中に忘れずにおうちの方々とおいしく食べられたかな?
■ 編集後記
 今回の活動はまさに秋晴れ。気持ちのいい天気でした。ゴボウの収穫を行うには少し暑かったのですが、塾生全員、収穫の喜びを味わえました。中には力を出し切ってしまい、午後の農作業室内で休むようになってしまった塾生もいました。塾生たちにとって、持てる力を出し切って何を得る体験はなかなかないことと思います。きっとこのゴボウは特別なものになったことと思います。
 残り少ない活動、持てる力を出し切って特別な時間がすごせることを期待します。
K.M.



■ 食事メニュー
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。

金曜夕食 ・月見丼(ピーマン、パプリカ、ニンニク)
・月見うどん(手打ちうどん)
 ※前日が中秋の名月でした。

土曜朝食 ・ご飯
・納豆汁(味噌、ジャガイモ)
・ゴーヤのひまわり焼き(白ゴーヤ、緑ゴーヤ)
・ピーマンの巣ごもり卵(ピーマン)
・長ナスのベーコン巻き焼き(長ナス)
・漬物(ナス)

土曜昼食

・冷やしうどん(手打ちうどん、モロヘイヤ、オクラ、ミニトマト、キュウリ)
・野菜寿司(ナス、キュウリ、青ジソ)

おやつ ・自家製ジンジャーエール(生姜)

土曜夕食 ・ご飯
・すまし汁(ニンジン)
・秋刀魚の塩焼き(青ジソ、スダチ)
・カボチャの煮物(カボチャ)
・ゴボウサラダ(ゴボウ)
・茹で落花生(落花生)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌)
・ゴーヤの卵焼き(ゴーヤ)
・落花生豆腐(落花生、人参の葉)
・落花生おからの炒り煮(落花生、ピーマン)
・ピーマンの炒め物(ピーマン)
・ナスの揚げ浸し(ナス)
・漬物(キュウリ)
・だし取り後昆布鰹節の佃煮

日曜昼食

・盛岡風冷麺(手打ち麺、キュウリ、スイカの皮キムチ)
・肉巻きおにぎり(ニンニク※ガーリックライスに使用)