2013.10.11~13 | |
第15ステージ ~男子~ | |
ステージテーマ:「里山ハイキングを通して自然と人間について考えよう!」 共同生活の目標:「人の話を聴く(リーダー会議で決定)」 |
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今回の活動は自然塾の近くにあるシダンゴ山にハイキングに行きました。ハイキングの目的は、「五感を使って、自然を感じる」「やりとげる達成感を味わう」です。そのことを通して、「人と自然の関係について考える」ことにつなげて欲しいとステージテーマに掲げました。 今回の共同生活の目標は、リーダーが今までの目標の中から今の12期生男子に必要なことを話し合い、選んだ目標を全員で取り組みました。第14ステージの土曜日の夜と第15ステージの金曜日の夜に話し合いをし、「人の話を聴く」に決まりました。特に「姿勢よく集中して静かに聴く」ということができていないということで ・話をしている相手の目を見る。 ・質問があるときは話が終わってから手を上げてきく。 ・相手に失礼のない態度で聴く ・自分の思っていることをすぐに口にしない。 ・聴くときは聴いて、けじめをつける(特に聴き始め) の5つのポイントを意識して取り組みました。 |
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■ 10月11日(金) 夜の集い ~塾頭の話~ | |
活動をはじめるにあたり、塾頭よりお話がありました。 | |
「明日は待ちに待ったシダンゴ山ハイキングです。ここにはたくさんの自然がありますが、明日は山登りを通して自然の大切さ、素晴らしさを感じてほしいと思います。また、みんなが学校で行く遠足とちょっと違った目的がありますので心して登ってください。 ひとつは『自然の素晴らしさ・大切さを感じてほしい』と思います。 |
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3つの心と2つの力のひとつ、「自然を慈(いつく)しむこ心というのはどんな心か考えながら登ってほしいと思います。森の中にはいろんな生き物がいます。それらがどのように関わりあっているか観察するとともに、人間が自然に対してどうやって関わっていったらいいか考えてほしいと思います。 2つ目は『自分自身の気力と体力を試してほしい』ということです。今までつらい農作業をやって体力も気力も蓄(たくわ)えてきたと思います。その証(あかし)として最後まで自力でがんばって登ってほしいと思います。苦しさを乗り越えたあとに素晴らしい景色が待っています。 14ステージ無事にこれたのはいろんな人のおかげです。感謝の心も忘れずに。」 |
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■ 10月11日(金) 夜の集い ~ハイキング前のスライドショー~ | |
翌日のハイキングを楽しむためのヒントとして、山の中で見つけられそうなものをスタッフが写真で紹介しました。よく見てみると何かに見えるもの、動物の残した足跡や木の実を食べた後、生き物などの紹介がありました。塾生たちは写真が変わるたびに声を出して反応していました。ハイキングでは見つけられるかな? | |
■ 10月12日(土) 共同生活の目標の発表 | |
土曜日の朝食の時間リーダーの代表より、話し合いで決まった、目標とポイントについて話がありました。 目標やポイントを選んだ理由も含めてわかりやすく説明していたので、他の塾生は静かに聴き、その後塾生手帳にしっかり記入していました。 |
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■ 10月12日(土) 塾活動「シダンゴ山ハイキング」 ~出発~ | |
荷物や装備の準備をし、準備体操をしたらステージ担当よりハイキングでの注意点の説明がありました。 全て準備ができたら、いよいよ出発です。 歩く順番はチームとは関係なく自由なので、自分の体力と相談しながら、自分のペースで歩き始めました。 ハイキングを楽しみにしていた塾生も多く、自然塾を出発したときはみんな元気で楽しそうな様子でしたが、帰ってくるときはどうでしょうか? |
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■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~登山道入り口~ |
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登山道の入り口まで来たところで、感覚をとぎすます練習をしました。 これから山の中にはいっていくにあたり五感を使って自然を感じられるよう、一番よく使う目(視覚)を閉じ、耳をすましてまわりの音を聴いたり、風が吹いてくる方向を体で感じたり、光の方向を探したりしました。 耳をすませていると、鳥の声、風で葉がこすれる音、犬の声などいろんな音が聞こえてきました。。 |
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これから先は人間の住む世界ではなく、森の生き物たちがすむ世界です。お邪魔させてもらう気持ちで静かに入っていきました。 | |
■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~宮地山山頂~ |
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目指すシダンゴ山山頂にいくには2つの山を通っていきます。まずそのひとつ宮地山山頂に到着しました。ここで「カモフラージュ」というプログラムを行いました。このプログラムは決まった範囲(はんい)の中に隠(かく)れている、もともと自然にはない物を探すゲームです。いくつ隠れていたか数えて、隠したスタッフに答えを言いにいきます。1人2回ずつチャレンジしましたが、難しいものはなかなか見つけられない塾生もいました。 | |
最後に全員で答え合わせ。同じ範囲の中でも、いろんな高さ、振り向かないとわからないところなどに隠してあったので、見つけられなかった塾生は「そんなところにあったの!気づかなかった。」とおどろいていました。 | |
最後にスタッフから、自然の中では自分の体の色をまわりの色と似せて隠れている生き物もいるため、よく見てみないと気づかない生き物もいることや、足元だけでなくいろんなところを見ならが歩いていくといろんな発見があという話がありました。 | |
■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~ネイチャービンゴ~ |
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宮地山を出て2つ目の山頂に行くまでの間はネイチャービンゴをしました。ビンゴカードには数字の変わりに「ツルツルしているもの」「においのあるもの」「自分の顔より大きな葉っぱ」など自然の中にあるものが書いてあり、それらを探しながら歩きました。 | |
■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~タコチバ山頂~ |
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2つ目の山頂につき、ビンゴで見つけたものをチームで発表しあいました。同じお題でも人によって持ってきたもの、見つけたものは様々。なかには 「においも音もするし、顔より大きいよ」と3つのお題にあてはまるものを見つけ、うれしそうに見せてくれた塾生もいました。 |
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休憩しながら食べるおやつも山登りの楽しみのひとつです。交換し合ったり、食べる順番を考えたり・・・。いろいろな楽しみ方がありますね。 | |
■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~頂上~ |
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頂上へ続く最後の上り坂はひときわ急な傾斜で階段が続くため、自然塾では『心臓破りの坂』と呼んでいます。最後の休憩から頂上まではいっせいにスタートし、一気にかけ上がります。最初勢いよくスタートした塾生たちでしたが、徐々に前と後ろの差が開いていきます。どこまでがんばれるかは体力だけでなく、精神力の戦いでもあります。 登頂した塾生たちは、疲れた中にも達成感に満ちあふれた表情をしていました。 |
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左の写真の塾生たちは5位までの塾生です。おめでとう! | |
みんながそろったら、スタッフより感謝についての話がありました。 「今回、『いただきます』と言うときは、ぜひ周りの人への感謝もこめて言ってほしいなと思います。朝早くからお弁当を作ってくれた調理師さん、自然塾に送り出してくれた両親、そして一緒に楽しい食事の時間を作ってくれている仲間。自分を支えてくれている周りの人への感謝を忘れないようにしましょう」 |
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そして、みんなで声を合わせて 「いただきます!」 山頂に元気ないただきますがひびきました。 |
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■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~お昼~ |
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朝早くから調理師さんが作ってくれたお弁当をみんなで仲良くいただきました。青空の下でみんなで食べるお弁当は格別でした。 | |
昼食後、景色を眺めたり、青空の下で昼寝をしたり、思い思いに山頂を楽しんでいました。 「やっほー」とやまびこに挑戦する塾生もいました。 |
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■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~記念撮影~ |
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出発前頂上にて記念撮影をしました。みんなすがすがしい顔をしていますね。 | |
■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~めだまっち~ |
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下山途中、「めだまっち」というプログラムを行いました。 そのままだと普通の木や葉、切り株ですが、目玉をつけると・・・あら不思議!いろんな表情が見えてきます。想像力をふくらませ、いろんな表情を探しました。そして、目玉をつけたものがなんと言っているのかも想像し、チーム内で発表し合いました。 |
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■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~森の芸術家~ |
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さらに下ったところの杉林で「森の芸術家」というプログラムを行いました。塾生は芸術家になり、今日体験してきたことも含め、その場にあるものを自由に使って「シダンゴ山」を表現しました。話し合いから始めるチーム、作りながら考えるチームなど、作り方はチームそれぞれ。シダンゴ山の頂上を表現したり、シダンゴ山の名前の由来のシダゴンを想像して作ったり、各チーム工夫していろんな作品が出来上がりました。 | |
■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~里山の話~ |
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最後に雑木林の前で「里山の話」を聴きました。 自分たちが楽しくハイキングをしたこのシダンゴ山も昔は里山として使われていたが、生活の変化で木を使わなくなり管理されなくなってきていること。管理されなくなると動物たちの餌が減り、限られた生き物しかすめない環境になってしまうことなどのお話を聴きました。 楽しく過ごしてきた自然の現状をまず知り、自然と人間が仲良く暮らすにはどうしたらいいか考えていってもらいたいです。 |
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■ 10月12日(土) 塾活動 「シダンゴ山ハイキング」 ~自然塾到着~ |
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予定より遅くなってしまいましたが、自然塾到着!途中参加の塾生が飲み物を準備してみんなの到着を待ってくれていました。 ひと休みした後は、塾庭で円になって今日1日を振り返り、一言ずつ感想を言いました。「つらかったけれど登りきれてよかった」「いろんなものを見つけられた」「お弁当がおいしかった」などいろんな感想がでて、それぞれの思いを感じることができました。 |
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■ 10月12日(土) 夜の塾活動 ~森の句会~ | |
ハイキングの思い出を振り返り、形にしてもらおうと、夜の時間は発見や感動を俳句にまとめて発表をしました。事前に配った紙にハイキング中の気持ちや5感で発見したこと、今日のお気に入りなどを書いておいたので、それを参考にしながらハイキングを振り返り俳句を考えました。 | |
みんなの前で自分のつくった俳句を詠(よ)み、そこに込めた思いを発表してもらいました。人それぞれ感じ方が違うことや、同じ情景を詠(よ)んだものでも人によって視点や表現の仕方がかわると全く違うものになることなどたくさんのおどろきや発見、共感がありました。 | |
■ 10月12日(土) 共同生活の目標・振り返り | |
今回の共同生活の目標振り返りでは、リーダー・サブリーダーの代表が書記を担当しました。2人で協力し、出て来た意見をわかりやすく書いていました。 また、他のリーダーより、実際にやってみての感想を発表してもらいました。「やはり自分たちのあげたことが全体でできていない部分だというのはわかったけれど、できるようにするのはなかなか難しい」という感想をもったようです。 |
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■ 10月13日(日) チーム農園前 ~スタンドアップ~ | |
10月17日の世界貧困デーにあわせて行われているスタンドアップ・テイクアクションに参加する写真を撮影しました。 これは、「世界の貧困と飢餓を撲滅しよう!」という私達の意志を各国のリーダーに届けるという活動です。 前日の夜に説明を聞き、小さなことでも自分たちに出来ることからはじめようと決意しました。 |
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■ 10月13日(日) チーム農園作業 | |
日曜日の午前中はチーム農園の時間でした。秋野菜の作付けの世話をしたり、収穫したものの加工をしたりと各チーム工夫して取り組んでいました。 | |
Aチームはダイコンやレタスの世話と並行(へいこう)して、空いたところに3種類の二十日大根の種をまいていました。どの野菜も順調に育っているようです。 | |
Bチームは葉もの野菜の間引きや追肥、ケールの虫取りなどをしていました。間引いた葉物野菜はお土産として持ち帰りました。 | |
Cチームは畑で世話をする組と、収穫して干しておいたゴマをふるいにかけてゴミとわけ、食べられる状態にする組とわかれて作業しました。 何度もふるいにかけ、ゴマが食べられるようになるまでの手間を実感していたようでした。 |
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Dチームは畑の世話と、ヒョウタンの加工を行いました。ヒョウタンは中身を出す作業と、出し終わって乾燥させたものに合う栓(せん)をナイフで削って作る作業をしていました。最初にたてた目標は達成できるでしょうか。 | |
■ 10月13日(日) ステージのまとめ | |
ステージを終えるにあたって塾頭よりお話がありました。 | |
「天気がよく2日間とも楽しい活動ができました。 昨日はシダンゴ山ハイキングでした。みんなそれぞれに自分の力を出し切って、脱落者もなく全員で登れてよかったと思います。 途中感謝の話がありましたが、自然、道を整備してくれた人々、ハイキングを準備してくれたスタッフ、みんなを送り出してくれた両親、みんなに感謝の気持ちをもってほしいと思います。 |
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ハイキングの中で里山の話がありましたが、山と川と海はつながっています。山が荒れると川や海に魚がいなくなってしまいます。循環になっているんですね。昨日はおいしい空気も吸えたし、心も豊かになれたと思いますので、山だけでなく自然環境を大事にしてほしいと思います。 残り3ステージ。名残(なごり)おしいですが次も元気にきてください。」 |
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■ 編集後記 | |
今回のステージはシダンゴ山ハイキングでした。目的通り、いろんな感覚を使って自然を楽しむことができたと思います。『まわりに意識を向けるといろんなものが見えてくる』ということはハイキングだけでなく、他の様々な場面でも同じです。それは自然だけでなく、人に対しても同じです。畑へ向かう道、畑の作物、家の近くの公園、みんなで作業をしているときのチームメイトの様子など、少し立ち止まってまわりを見てみると今まで見えていなかったもの、気付かなかったことが見えてくるかもしれません。 また、塾生たちにはこのハイキングをきっかけとして、自然と人間がどうやったら仲良く。一緒に生きていけるのか、自分のこととして考えられる人になっていってほしいと思います。 共同生活の目標は、初めてリーダーが話し合いで決めました。みんなでできるようにするにはどうするか、なかなか意見がまとまらず苦労していましたが、自分たちで決めて、みんなで取り組むという今回の体験や、できたときの自信が今後いろんな部分で活きてくると思います。リーダー・サブリーダーを中心に12期生全員が、協力して課題を解決できるようになっていってほしいと思っています。 K.T.
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■ 食事メニュー | ||
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。 | ||
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金曜夕食 | ・トルコライス(ピーマン、パプリカ、 タマネギ、人参、ミニトマト) ・ポトフ風スープ(ピーマン、パプリカ、タマネギ、 人参、ジャガイモ、カブ) |
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土曜朝食 | ・五色丼(大根の葉、間引き菜、紅生姜) ・さつま汁 (味噌、サツマイモ、サツマイモの茎、ゴボウ、 長ネギ、人参、間引き大根、カブ、コンニャク) |
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土曜昼食 | ハイキング弁当(栗、サツマイモ) |
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おやつ | いただきものミカン、手作りかりんとう | |
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土曜夕食 | ・秋刀魚の蒲焼丼 (ピーマン、パプリカ、ショウガ、紅生姜) ・天ぷらうどん (手打ちうどん、ゴボウ、人参の葉、長ネギ) ・茹で落花生(落花生) ・果物(柿) |
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日曜朝食 | ・ご飯 ・呉汁(味噌、人参、ゴボウ、長ネギ、コンニャク、 間引き大根、カボチャ) ・落花生豆腐の巾着煮(落花生) ・落花生おからのマヨ和え(落花生、ピーマン、人参)・ピーマンカップの目玉焼き(ピーマン) ・お浸し(小松菜) ・人参の葉のふりかけ2種類(人参の葉) |
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日曜昼食 | ・冷やしトマト坦々麺(手打ち中華麺、トマト、 ミニトマト、長ネギ、ニンニク) ・カレーまん(タマネギ、人参、ナス、ピーマン) ・麻婆ナスまん(タマネギ、ナス、ピーマン、味噌、 ニンニク、ショウガ)) |
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