2013.06.14~16 | |
第07ステージ ~男子~ | |
ステージテーマ:「収穫したジャガイモを使って、チームで協力してコロッケを作ろう!」 共同生活の目標:「何ごとも心を込めてきちんと丁寧に作業する」 |
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今回のステージは、第1ステージに植えたジャガイモの収穫とそれを使ったコロッケ作り、11期生が種を播(ま)いたコムギの収穫を行いました。今年の塾生にとって本格的な収穫は初めてで、収穫した野菜を料理して食べるというのも初めてです。貴重な体験になると思います。 共同生活の目標は「何ごとも心を込めてきちんと丁寧に作業する」を掲げ、①きちんと丁寧に布団を敷く・片付ける。②心を込めて丁寧に共同場所や塾生室を清掃する。③こぼさずに姿勢よく、ごはんをいただく。④心を込めて農作業・塾活動をする。の4つのポイントを意識して活動してもらいました。 |
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■ 06月14日(金) 夜の集い | |
ステージを始めるにあたって、枝村塾頭から話がありました。 | |
「1/3のステージが終わりました。もう一度初心に帰り、自分が自然塾で何をしようとして来たのか思い出してみてください。自分の思いが達成できるように新たな気持ちで残り2/3ステージにのぞんでください。自然塾は「農作業を通じて生きる力を大地から学ぶ」ことを大切にしています。 明日は第1ステージに植えたジャガイモを収穫します。しっかり観察し、大地の恵みと収穫の喜びを感じてください。また、収穫したてのジャガイモを使ってコロッケを作りますので楽しみにしてください。 |
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食事について話をします。この塾には好き嫌いという言葉はありません。出されたものはよく噛(か)んで食べましょう。よく噛むと、消化に良い、頭が良くなる、あごが引き締まって美容に良い、気持ちが落ち着くなど、良いことがいろいろあります。また、食事はよく噛んでまんべんなく食べられるようになりましょう。」 | |
■ 06月14日(金) 年間活動の1/3を終えるにあたって | |
今までの活動でどのようなことを行なってきたか、もう一度思い出しました。そして、行なってきたことが身についているかどうか、振り返りました。時間の経(た)つのはとても早く、あっという間に1/3のステージが終わったことに塾生も驚いていました。 | |
■ 06月15日(土) 危険生物の話 | |
塾のまわりは自然が豊かですが、動植物の中には人間にとって危険なものもあります。塾周辺で出会う可能性のあるそれらの生き物のことを知り、安全に活動ができるように危険生物の話を農作業前にしました。この日は、ブユ、ヘビ、ムカデ、ツツガムシ、塾舎周辺に植わっている梅の実(毒のある植物)について話をしました。 | |
■ 06月15日(土) 共同農園作業 ~ムギの収穫~ | |
コムギは第1期生から、毎年秋に塾生が種をまき次の年の塾生が刈り取る作業を続けてきました。収穫したコムギはさまざまな食材として食卓に並びます。このことから、コムギを前の期の塾生から次の期の塾生へ渡す「リレー作物」と呼んでいます。 | |
まわりの畑や山は緑が濃くなるこの季節、小麦畑だけは黄金色に染まっています。秋のようなので「麦秋(ばくしゅう)」と呼ばれます。ムギの根元をつかみ、しっかりと鎌で刈り取っていきました。 | |
刈り取ったムギを束(たば)ね、交差させて麻ひもできつく縛(しば)ります。このあと干すときにしっかり結んでいないと束ごと落ちたり、抜け落ちてしまったりします。 先輩(せんぱい)から引き継いだムギを無駄にしないよう、しっかりと結びました。 |
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軽トラックの荷台に集めたムギの束の入った袋を力をあわせて載(の)せました。 | |
塾舎のベランダに造ったムギ干し場に干しました。このあと第9ステージで脱穀(だっこく)・風選(ふうせん)という作業をしたあと、小麦粉や麺(めん)にします。 | |
■ 06月15日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの収穫~ | |
第1ステージに植えたジャガイモをいよいよ収穫します。地上部の葉っぱは緑色が薄くなり黄色くなっていました。光合成をし終え、イモにたっぷり栄養分をたくわえていそうです。 | |
掘り方の説明をかねて、1株掘ってみました。その株からは全部で1kgのジャガイモがとれました。種芋は小さいもので50g、大きくて100gのものを植えていますから、少なくとも10倍、小さい種芋だったら20倍になったことになります! | |
芋を傷つけないよう、丁寧(ていねい)に掘り上げました。 | トレーがたわみそうなほどの収穫。運ぶのにも力がいります。 |
収穫したジャガイモを前にして記念撮影。 | |
ジャガイモは長期間保存して使うため、掘ったあと数時間乾かしてから回収しますが、この日は梅雨空でいつ雨が降ってもおかしくない天気だったため、一部のイモだけ収穫しました。それでもこの量です。畑の土の中には男子が植えた分だけでもこの4~5倍くらいのイモがまだあるはずです。 | |
■ 06月15日(土) 塾活動 ~コロッケ作り~ | |
収穫してきたばかりのジャガイモを使ってコロッケ作りをしました。 | |
最初に調理師さんから包丁の正しい使い方を教えていただきました。このあと実際に調理するジャガイモとタマネギを使い切り方を教わりました。 | |
まずジャガイモを切りました。蒸かしやすいよう、大きさをそろえて切ります。さっそく教わったとおりに包丁を使っていました。 | |
ジャガイモを蒸かしている間、ジャガイモを植えてから収穫までの世話や様子を振り返り、ジャガイモがここまで大きく育ったのは自然の恵みのおかげということを、確認しました。 | |
イモが蒸かしあがってきました。まだ熱いですが、皮をむいてつぶします。 | |
タマネギのみじん切りやひき肉とタマネギを炒める作業、レタスをちぎる作業など役割を分担して行いました。 | |
タマネギ・ひき肉を炒めたら、つぶしたジャガイモと混ぜ合わせ、人数分に分けて形を整えます。それにパン粉をつけ、調理師さんに揚(あ)げてもらいました。 | |
コロッケを揚げてもらっている間、盛り付けを行いました。いつも食事当番で行なっているだけに手際よく行なっていました。 | |
各チームのコロッケが揚がってきました。どれもおいしそうです。 |
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コロッケが出来上がり、配膳もすんだところで調理師さんより総評をいただきました。「収穫したてのジャガイモを自分たちでコロッケにして食べることはあまりできないことです。味わって食べてください。」また、「ひき肉はタマネギと一緒に炒めると固くならないので覚えておいてください。」といった知識も教えてもらいました。 | |
「いただきます」をする前に、「命に感謝」「自然に感謝」「労働に感謝」していただきましょう、との話がありました。 | |
チーム揃(そろ)って、チームで協力して作ったコロッケを味わいました。 自分たちで育てたジャガイモ、作ったコロッケの味は格別なものだったと思います。 |
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■ 06月15日(土) 塾活動 ~親子大会塾生企画~ | |
親子大会に行なう塾生企画の計画・準備の時間を設けました。前回できたグループからどのようなことを考えているか発表しました。新しい企画を考えて仲間を募ったところもあり、竹工作、きもだめし(ナイトウォーク)、キャンプファイヤー(星またはクイズ)、自給自足といった企画のグループができました。 | |
■ 06月15日(土) チーム会議 | |
いつもはリーダー会議を行なっていますが、今回はチーム会議を行なってチームで抱えている問題について話し合いをしました。塾にもすっかり慣れたこの時期、塾生ひとりひとりの個性が出て、衝突が起こることもあります。チームとして仲間としてまとまって行動していくにはお互いどうしたらよいか意見を出し合いました。 | |
■ 06月16日(日) ジャガイモの選別・お土産包み | |
昨日収穫したジャガイモから、緑化イモ(ソラニンという毒があり食べられない)、小イモ、傷みイモ(傷の大きなイモ)を分け、きれいなイモを分けてお土産に持ち帰ってもらいました。お土産イモを量(はか)る作業、包む作業を手分けしてテキパキと作業を行っていました。 |
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■ 06月16日(日) チーム農園作業 | |
雨が降ったり止んだりの中でしたが、できる範囲でチーム農園作業を行ってもらいました。植えた作物も一回り大きくなり、塾生たちのチーム農園への意気込みも違ってきました。 | |
せっかく立てた畝が雑草に覆(おお)われていました。まずは雑草を抜き、この後オクラの苗を植えました。 | このチームのキュウリはだいぶ大きくなったので、スタッフから教えてもらいながら支柱を組んでキュウリネットを張りました。 |
このチームではスイカやメロンなど地面を這(は)うウリ科の作物をたくさん育てています。元気よくツルを伸ばしているので敷きわらを追加してあげていました。 | このチームでもスイカが元気にツルを伸ばしています。が、雑草も元気です。みんなで協力して雑草抜きをしました。 |
このチームでは、畑作業を行うメンバーと看板作りを行なうメンバーに分かれて作業を行っていました。 | |
このチームはカボチャのツルをアーチ状にのばしてカボチャのトンネルを作る予定です。カボチャはだいぶ大きくなってきたのでアーチ作りも待ったなしとなり、スタッフに組み方を教えてもらいながら無事アーチを作り上げ、畑に設置しました。 | |
■ 06月16日(日) ステージのまとめ | |
活動の終わりに枝村塾頭から話がありました。 | |
「昨日はジャガイモの収穫とそれを使ってコロッケを作りました。今年のジャガイモの出来はとても良く、自然の力はすごいと感じてもらえたのではないかと思います。また収穫したジャガイモをコロッケにして、おいしくいただくことが出来ました。多くの人や家族のおかげです。命、自然、多くの人々の労働への感謝の気持ちとおかげさまの心を忘れないようにして欲しいと思います。 | |
今回の共同生活の目標は『何ごとも心を込めてきちんと丁寧に作業する』でした。初代塾長の浜田さんがとても大切にしていた言葉です。丁寧にやると時間がかかりそうですが、やり直しがなく、きれいに出来ていい結果に結びつきます。また、いい加減な気持でやるといい加減な人になってしまいます。心は見えないけど形に表れます。ぜひとも何ごとにも心を込めて丁寧に向き合える人になってください。」 | |
■ 編集後記 | |
全体の1/3のステージが終わったところで、ジャガイモの収穫とそれを使ってコロッケ作りを行いました。最初に植えた野菜の本格的な収穫とそれを調理して食する体験をしたことになります。また、11期生が種を播いたコムギの収穫も行い、共同生活の目標も今回で一巡(いちじゅん)しました。 多くの塾生がもう1/3が過ぎてしまったことに驚いていました。18回のステージはあっという間に終わってしまいます。今までの活動を振り返り、次の一歩を踏み出し、残りの塾生活を有意義なものにしていって欲しいと思います。 T.K.
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■ 食事メニュー | ||
※( )内は自然塾で取れた野菜、手作り食品です。 | ||
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金曜夕食 | ・炒飯弁当崎陽軒風(タマネギ【シュウマイ】、タケノコ【煮付】、グリンピース【炒飯】) ・中華スープ(タマネギ、ニンジン、ミツバ) ※崎陽軒は有名な駅弁、シウマイ(シュウマイ)弁当などを製造・販売している横浜の会社です。 |
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土曜朝食 | ・ご飯 ・味噌汁(味噌、タマネギ、大根) ・ピーマンの詰め物焼き(ピーマン、タマネギ) ・夏野菜の味噌炒め(ピーマン、ナス、タマネギ、味噌) ・カブの野菜あんかけ(カブ、ニンジン) ・大根の金平(大根) ・なます(大根) ・漬物(大根) |
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土曜昼食 | ・冷やし中華(手打ち中華麺、キュウリ、スナップエンドウ) | |
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おやつ | ・蒸かし芋(「インカのひとみ」という品種のジャガイモ) | |
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土曜夕食 | ・ご飯 ・すまし汁(タマネギ、大根) ・コロッケ(ジャガイモ、タマネギ) ・サラダ(リーフレタス、スナップエンドウ) ・ニンジングラッセ(ニンジン) ・スパソテー(手打ちパスタ、タマネギ、ピーマン) |
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日曜朝食 | ・ご飯 ・味噌汁(味噌、タマネギ、大根) ・大根のベーコン巻きステーキ(大根) ・卵のカップ蒸し(ソラマメ、新タマネギ) ・ソラマメの挽肉はさみ揚げ(ソラマメ、タマネギ) ・ソラマメのジャガイモはさみ揚げ(ソラマメ、タマネギ、ジャガイモ) ・ソラマメの味噌マヨ焼き(ソラマメ、味噌) ・ソラマメのずんだ餅(ソラマメ) ・漬物(大根、キュウリ) ・だし取り後昆布鰹節の佃煮 |
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日曜昼食 | ・金平ライスバーガー(ゴボウ、リーフレタス) ・フライドポテト(ジャガイモ) ・オニオンリング(タマネギ) |
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