2013.03.15~17
第01ステージ ~男子~
ステージテーマ:「友達と仲良くなって自然塾に慣れよう!」
共同生活の目標:あいさつをする
 入塾式から2週間が経ち、いよいよ12期生男子の活動が始まりました。地域や学年の違う塾生たち28人が集まり、18回あるの活動の1回目です。
市村自然塾関東では、各回にステージテーマと共同生活の目標を掲げて活動します。これから楽しく学びの多い活動にするために、市村自然塾の生活に慣れてもらうこと、共に学び成長する塾生同士が仲良くなる事が大切です。そこで、人とのつながりの第一歩である「あいさつをする」ことを共同生活の目標に掲げ、ステージテーマを「友達と仲良くなって自然塾に慣れよう!」としました。
■ 03月15日(金):バス到着
 塾舎にバスが到着。あたりはすっかり真っ暗になっていました。バスが到着すると元気よく飛び出してきました。
■ 03月15日(金):夜の集い
ステージを始めるにあたり、塾頭からお話がありました。
 「いよいよ塾の生活が始まります。全18ステージ楽しく怪我(けが)をしないようしましょう。毎回金曜日と、日曜日に話をします。メモを取る様にしてください。上手にメモが取れることは大事です。うまくまとめて後で思い出せるようなメモの取り方を練習してください。
 これから塾活動を楽しく、思い出深いものにするためには自分からすすんでやることが大切です。毎回のステージではテーマと目標があります。必ず塾生手帳に書いてください。
この塾では目標を持って活動してください。 自分の人生も目標もってチャレンジして欲しいと思います。だらだら生活しないで、目標を持って生活して欲しいと思います。今日から28名の友だち、スタッフ、みんな友達になって欲しいと思います。みんなで協力していろんな作業が出来ることが大事です。心がけてください。」
 ステージ担当から活動の説明がありました。
 ステージとは舞台のこと。その舞台の主役は塾生一人一人であること。だから一所懸命活動して欲しいこと。
 その他にもステージテーマと目標について、この後の消灯時間までにやることについてなど。第1ステージの夜はやることが盛りだくさん。さあ、始まりです!
■ 03日15日(金):荷物整理
 まず塾生が部屋に戻って、おこなったのは荷物整理。1人に1つ衣装ケースに、自分の荷物をまとめておきます。
 自宅から宅急便を使って送ってきた荷物や、もって来た荷物を衣装ケース入れました。丁寧(ていねい)に端からつめていく塾生、とりあえず突っ込む塾生といました。荷物の多さも様々でした。これから8ヶ月間の塾生活の中で、自分の使いやすい様に工夫をしていこう。
■ 03日15日(金):布団敷き
 荷物の片づけが終わったら、布団の敷き方をスタッフから教わりました。どの様に布団を敷くかを相談しながら開始。しかし、途中で遊んでしまう塾生や、カバーが足りない事で手間取っていました。何とかチームのメンバーで協力しながら、部屋に人数分の7枚布団を敷きました。
このあと大急ぎでお風呂に入り、消灯。初めての夜で緊張してかなかなか寝られなかったのか、塾生室の中から話し声が聞こえていました。しかし、翌日から農作業もあるので、静かに目を閉じて体を休めてもらいました。
■ 03日16日(土):起床、朝の掃除
 起床後すぐに布団をたたみます。肌寒い朝でしたが、みんな目覚めが良く、自分達でテキパキと着替えて布団をたたんでいました。
 布団をたたんだあとは、塾生室の掃除です。掃除機をかけたり、ベランダを雑巾がけしたり、自分達の塾生室は自分達で分担して掃除をしました。
 次に共同場所の清掃です。チームごとに役割を決め、廊下、トイレ、風呂など使ったところをきれいにしました。チームのメンバーみんなで協力して掃除を進めました。
■ 03日16日(土):食事当番
 Aチームは食事当番として厨房に入り食事の手伝いをしました。調理師さんに教わり野菜を切りました。また、ごはんは外で薪を使い炊き上げました。どちらもなかなか経験できないことのようでスタッフに教わりながら行いました。
■ 03日16日(土): 農業を始めるにあたっての心構え
 初めて作物を育てる塾生も多いため、「農業を始めるにあたっての心構え」を話してから作業に取り掛かりました。
 「みなさんは友達の顔色をみて、元気かどうかわかりますよね。野菜も同じで顔色があります。野菜も色や葉っぱの状態でメッセージをだしてきます。野菜の出すメッセージを良く読み取って世話をするようにしてください。そして、5本の緑の指を持ってください。1本目は『土を作ること』、2本目は『種をまくこと』、3本目は『芽を出させること』、4本目は『花を咲かせること』、5本目は『実をつけること』。それぞれ出来るようになってください。」
 みんな卒塾するまでに作物のことをよく知ることが出来るといいですね。
■ 03日16日(土):ジャガイモの種芋(たねいも)準備
 ジャガイモを植え付ける準備として、種芋(たねいも)の準備をしました。ジャガイモの種芋(たねいも)は約50gあれば十分に育つことだ出来るので、100g以上のジャガイモは2つに切る作業をしました。
種芋(たねいも)の重さを量る役割、種芋(たねいも)を2つに切る役割、芋の切り口に消毒用の灰をつける役割に分かれ作業しました。
ひとつの芋の中にも向きがあり、芽がたくさん出るところと出ないところがあります。芋の芽の位置を確認しながら切りました。また、まだ包丁を使い慣れていない塾生もいましたが、ケガをしないように真剣に作業していました。
■ 03日16日(土):自分に合ったクワの選び方・クワの使い方練習
 次にこれから農作業で最も活躍するクワの選び方を説明し、実際に選んでもらいました。柄(え)がだいたい腰の位置ものが体にあったちょうど良い大きさです。みんなクワを手にして自分に合う大きさを選んでいました。
 選んだ後、スタッフから運び方、使い方を教わり、実際にクワを使って自分達のチーム農園を耕(たがや)しました。自分達が8ヶ月間使う畑の土をふかふかにしました。やはり慣れていないせいか、すぐに「腰が痛い…」と。しかし、どのチームもメンバーが協力して、きれいに耕すことが出来ました。
■ 03日16日(土):共同農園作業 ~ジャガイモの植え付け~
 道具と種イモを持って出発!  慣れない手つきですが、一所懸命、集中して溝(みぞ)をきりました。
 種イモと元肥(もとひ)を並べて、最後に土をかぶせて植え付け終了。
いろいろとコツがありました。塾生たちは自分がやっていたところが終わると、まだ終わっていない場所に移って作業を進めていました。市村自然塾での初めての農作業。解散前に感想を聞くと「楽しかった!」という声を聞くことができました。
畑から引き上げて土間で少し休憩。
土間に貼り付けてある作付表を前にこのあとジャガイモにどんな世話が必要か、いつごろ収穫を迎えるかをみんなで確認しました。
■ 03日16日(土):チーム活動
~チーム農園春の作付け計画の検討~
 最初に各自に「どんなチーム農園にしたいか?」を考えてもらいました。それをチームメンバーで話し、それぞれがそんな気持ちでチーム農園をやりたいのかを確認しました。いろいろな思いが出てきました。
 各チームとも育てたい作物を本やカタログを見ながら選んでいました。きっと頭の中には自分たちがその野菜を食べている姿が思い浮かんでいることでしょう。
■ 03日16日(土):夜の塾活動
 夕食後の夜の時間は市村自然塾で塾生たちに身につけてほしいこと、共同生活をする上で守ってほしいことなど「活動の目的と共同生活の基本ルール」について、塾頭からお話がありました。また、通塾の時の電車内のマナーや集合場所で気をつけることなどの話を聞きました。
 共同生活の目標がどの位出来たか一日を振り返り、何ができて、何ができなかったか、また、翌日どんなことをすれば良くなるか考えてもらいました。
 最後に自己紹介をしてもらいました。この塾にいる間、自分のことをどのように呼んでもらいたいかを少し照れながらも、みんなの前での自己紹介しました。そして、わからない時にはお互いに名前を聞きあうこと、呼ばれたくない名前で呼ばないことを約束しました。
■03日17日(日):瞑想(めいそう)
 毎ステージ、日曜日の朝食前に季節の話をします。そして、瞑想(めいそう)を行います。食堂の電気を消して、窓を開け、自然の光と空気を感じてもらいます。
 この日はお日様が出て天気は良いのですが、空気はまだ冷たく感じました。正座で1分間、動かずに姿勢を正してもらいました。じっと動かない「1分間」という時間の長さはみんなにとって案外短かったようでした。
 この後引き続き、食事中は食べ終わるまで正座で頑張れるように声をかけたところ、半分くらいの塾生は正座で食事をしていました。
■ 03日17日(日):チーム活動
~チーム農園春の作付け計画の検討~
 昨日の続きで、チーム農園で何を育てるのかの話し合いをしました。各チーム、カタログや本を見て何をどのようにして育てるのかを調べました。
 チーム内で、集中力が切れてしまって飽きてしまっている塾生もいれば、集中して一所懸命調べている塾生、一致団結して決めているチームなど様々でした。
■03日17日(日):まとめ
 最後に、ステージのまとめとして塾頭からお話しがありました。
 「3日間、あっという間でしたね。いろんな作業があってなれないこともあったけれどもみんな一所懸命やってくれました。自ら努力して、チャレンジすることに学びがあります。これからも続けて欲しいです。
 友達も自分からすすんで作りましょう。農業指導の先生から『野菜と会話をしよう』と話がありました。人と一緒で顔や表情、動きを見て様子がわかります。注意深く観察してください。
 今回の共同生活の目標のあいさつをすること、あいさつをすると気持ちいい。あさ、元気良くおはようとあいさつするとやる気が出る。声に出すこと、どんなところでも誰にでもあいさつができるようになるといいですね。
 あいさつは心の窓を開く行動ではないかと思います。あいさつは人間の基本だと思います。大切だし、良いところがあります。自分からすすんで行うようにしましょう。礼に始まり礼に終わるという言葉があります。あいさつで終わると作業がよりよく出来たと感じます。家でも学校でも行うようにしましょう。相手を見て、笑顔で大きな声でする。ぜひ続けてください。」
■03日17日(日):帰宅準備
 塾生室を片付けて、掃除をします。持ち帰る荷物はカバンの中へ、置いていく荷物は衣装ケースに入れます。衣装ケースはスタッフの部屋で預かります。なかなかの散らかりようでまとめるのにも一苦労…。1週間後には女子の活動日なので、自分たちが来た時と同じようにきれいに片付けます。
■03日17日(日):帰宅・塾舎へむかってあいさつ
 「礼に始まり、礼に終わる」という言葉がありますが、塾生たちは塾舎から出て、バスに乗る前に塾舎に向かって一礼し感謝の気持ちを込めて「ありがとうございました」とあいさつをしてから帰ります。
 バスに向かって元気にダッシュ!
2週間後、また元気な姿を見せてくださいね。
■ 編集後記
 嵐のような3日間が過ぎました。塾生たちは初めての活動を存分に楽しんでいたようでした。友達にもスタッフにもなれて、最初のうちは数名のあいさつしか聞こえませんでしたが、帰る頃には元気よく塾生同士、スタッフにもあいさつをする姿が印象的でした。ジャガイモの植え付け、チーム農園の計画なども楽しんでいたようでした。これから18回の活動の中で農作業、共同生活を通じてを塾生たちには様々な体験をし、いろいろなことを学んでもらいたいと思います。
<K.M.>



■ 食事メニュー
金曜夕食 ・手巻き寿司 【具】①納豆(長ネギ)②ツナマヨ③切干大根の炒り煮(切干大根、ニンジン)④ネギ味噌(味噌、長ネギ)⑤ニンジンスティック(ニンジン)⑥たくあんスティック(たくあん)⑦玉子焼き⑧チキンカツ⑨梅肉(梅干し)
・すまし汁(ニンジン、長ネギ)

土曜朝食 ・ご飯・味噌汁(大根、キャベツ)
・サトイモの田楽(サトイモ)
・金平ゴボウ(ゴボウ、ニンジン)
・ナバナのからし和え(ナバナ)
・温奴(豆腐、長ネギ)
・おからの炒り煮(おから、ニンジン)
・おからのマヨネーズ和え(おから、ニンジン)
・ゆで野菜(プチベール)
・割干し大根の和え物(割干し大根、ニンジン)
・漬物(いぶりがっこ)

土曜昼食 ・カレーライス(ニンジン、ジャガイモ)
・サラダ(ニンジン、プチベール)
・漬物(大根、ニンジン)

おやつ ・ぼたもち

土曜夕食 ・ご飯・味噌汁(大根、長ネギ)
・和風おろしハンバーグ(大根)
・サラダ(ニンジン、プチベール)
・フライドサトイモ(サトイモ)
・ニンジングラッセ(ニンジン)

日曜朝食 ・ご飯・味噌汁(大根、ニンジン)
・切干大根入玉子焼き(切干大根)
・切干大根の炒り煮(切干大根・ニンジン)
・間引き菜のゴマ和え(間引き菜)
・ふきのとう味噌(味噌、ふきのとう)
・なます(大根、ニンジン)
・割干し大根の和え物(割干し大根、ニンジン)
・漬物(たくあん)

日曜昼食 ・焼きそば(ニンジン)
・果物(いただきもののはっさく)