2012.09.21~23
第13ステージ ~女子~
ステージテーマ:「収穫に汗を流し、達成の喜びを感じよう!」
共同生活の目標:「整理整頓清掃清潔を心がける-2」
 今回、第2ステージで播(ま)いたゴボウの収穫を行いました。種まきの時と同様、力を振り絞って深い穴を掘らないと立派なゴボウはとれません。そのため、ステージテーマを「収穫に汗を流し、達成の喜びを感じよう!」としました。共同生活の目標は「整理整頓清掃清潔を心がける」の2回目です。今回は出来ていることでもより心を込めて丁寧に行ってもらうよう心がけて過ごしてもらいました。
■ 09月21日(金) 夜の集い
 活動を始めるにあたって塾頭よりお話がありました。
「ようやく涼しくなってきました。先週台風の雨が降りました。台風は恐ろしいですが恵みの雨をもたらしてくれます。自然の仕組みはうまく出来ています。自然を大切にしていくことが大事ですね。
 明日はゴボウの収穫です。どれだけまっすぐで長いゴボウがとれるか、第2ステージで一生懸命頑張って掘った結果がわかります。楽しみにしていてください。 
 今回は13ステージ、活動も2/3が終わりました。今まで体験したこと習ったことは身についていますか?身につくというのは自然にできること、体が覚えていることです。あいさつ一つでも自然にできる人は人に感動を与えることが出来ます。自然に行動ができるようになるためには「学ぼう」「良いことは続けよう」という意識が大切です。出来る人は日頃から努力しています。自然塾では世の中の当たり前のことができるようになって欲しいと願っています。まだ出来ていないことは出来るようになって卒塾して欲しいと思います。」
■ 09月21日(金) 包丁の使い方
 今まで各チームが食事当番を交替で行って包丁・まな板の使い方を学んできましたが、あらためて調理師さんからジャガイモ・タマネギ・ナスの切り方、包丁とまな板の洗い方を教えていただきました。
■ 09月22日(土) 共同農園作業 ~ゴボウの収穫~
 いよいよゴボウ掘りの時間。最初にスタッフから掘り方の説明・注意事項を受けた後、一人一人掘り上げるゴボウを選んで掘り始めました。
 意気込んで土を掘っていきます。穴はどんどん深くなり、掘り上げた土の山も高くなっていきました。
 塾生の体がすっぽり入ってしまうくらいの深さになりました。穴の中に入ってさらに掘り続けます。
ゴボウの根が見えてきました。しかしまだまだ油断は禁物です。先端まで折れないように、またゴボウを傷つけないように掘り上げるには慎重にさらに掘り進まないといけません。
 次々にゴボウを掘り上げる塾生たち。自分の掘ったゴボウを手にまずは記念撮影。どの顔もやり遂げた満足感で輝いています。もっとも長いゴボウは87cmもありました。中には隣り合ったゴボウを次々に5、6本掘り上げた塾生もいました。収穫した後はお土産にするゴボウを新聞紙で包み、掘った穴を元通りに埋め戻してゴボウの収穫作業を終えました。
■ 09月22日(土) Visit Day
 今回、市村自然塾関東を支援していただいているリコーグループの会社の理事さんや社員の皆様多数がお見えになりました。ゴボウ掘りや農園の見学をされた後、昼食時には代表理事であるリコー専務執行役員の小林さんから激励の言葉もいただきました。
■ 09月22日(土) チーム農園作業
 日曜日は雨の予報だったため、チーム農園作業を午後行いました。
 必要な作業の確認をして作業開始。
どのチームも作業開始時間までには計画を終えていて、スムースに作業をスタートしていました。
 収穫までもう少しだったサツマイモですが、イノシシに荒らされてしまい急遽(きゅうきょ)収穫することにしました。
 メロンを片付けた後に牛糞堆肥(ぎゅうふんたいひ)をまいて土作りをし、これからの作付けの準備をしました。
ダイコンの葉が一回り大きくなってきました。立派なダイコンに育つよう、追肥を行いました。
■ 09月22日(土) 共同農園作業 ~落花生の収穫~
 落花生は順調に育っていましたが、毎年行ってきた金網で畝を覆(おお)う作戦も効果なく9月に入ってからたびたびハクビシンに荒らされていました。そのため、収穫の予定を少し早め、今回のステージで収穫することにしました。
 金網越しに株を引き抜きながら豆を食い散らかされて無残な状態でしたが、まだ食べられていないきれいな豆を集めると何とかトレー3枚分ぐらい収穫できました。
■ 09月22日(土) 共同農園作業 ~葉ものの世話~
 落花生の収穫に続いて、前回種をまいた葉もの(チンゲンサイ・コマツナ・カブ)の草取り・追肥を行いました。一日農作業が続きさすがに疲れの色が見えてきましたが、やりきりました。
■ 09月22日(土) 自然災害時の危険予知訓練
 9月1日は防災の日です。この日にちなんで自然災害時の危険予知訓練を行いました。さまざまな自然災害がありますが、今回は暴風・大雨・地震について、どのように対処したら危険を避けられるのか、被害を最小限にできるのか、クイズを交えて考えてもらいました。
 自然災害は避けることはできません。いざというときに備えて、準備や心構えを怠らないようにしてください。
■ 09月23日(日) 中秋の名月の飾りづくり・団子づくり
 この日は朝から雨だったため、農作業の代わりにこの時期にふさわしい月見団子と飾り作りを行ってもらいました。
 まずはお団子づくりを行いました。チームごとに、団子の大きさや形を相談し、さまざまな月見団子が出来上がりました。
 作った団子は調理師さんに蒸かしていただき、飾り作りに取りかかりました。まず竹で花瓶(かびん)を作り、塾周辺の野山から集めてきた花やススキを切って挿(さ)し、折り紙を折ったり、絵を描いたり工夫してチームごとに飾りを作り上げました。
 完成した飾りの前に団子を供(そな)え、作品の名前や工夫したところなどを発表してもらいました。その後、チームごとに作品と一緒に記念撮影をしました。
■ 09月23日(日) 活動の振り返り
 活動を終えるにあたって塾頭より話がありました。
「今回もいろいろな体験が出来ました。ゴボウの収穫ではみんなが一生懸命掘っている姿を見て感動しました。体力も気力もついてきたと思います。掘り上げたゴボウを持ち帰って、家族と一緒に味わってください。
この塾では、あえてつらい事をやってもらっています。人は楽しいこと楽なことばかりでは生きていけません。「苦労は買ってでもしろ」と言われます。今のうちから苦労をしておくと将来きっと役に立ちます。苦労をすることで相手の気持ちもわかり、工夫も生まれます。自分のため、周りの人や家族のために苦労を惜しまないようになってください。
 ゴボウ掘りは大変だったと思います。ものが簡単に手に入らないこともわかってもらえたと思います。お百姓さんに感謝し、物を粗末にせず大事にするようにしてください。
 ゴボウの種はとても小さかったですが、大きなゴボウが収穫できました。みんなも一生懸命世話をしましたが、ここまで育ったのは何よりも大地や自然のおかげです。感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。」
■ 編集後記
 今回のステージ、残暑もおさまり、絶好のゴボウ収穫日和となりました。とはいえ、深い穴を掘り、ゴボウを傷つけないように収穫するのは大変な作業です。加えて雨が続いたため土は重くかなりな重労働となりました。しかし塾生たちは音を上げることなく自分の力で掘り上げようと精一杯頑張っていました。ゴボウを掘りあげると進んで記念写真を撮ってもらい、帰りには嬉しそうに自分の掘り上げたゴボウをお土産として持ち帰っていました。きっと各家庭でゴボウ掘りの話をしながら、おいしく食べていただけたと思います。
 日曜日には、季節の行事、中秋の名月の飾り作りと団子作りを行ってもらいました。実際に野の草花に触れ、日本の自然・四季・素晴らしさの一部を垣間(かいま)見れたのではないでしょうか。
 活動も残り少なくなりましたが、農作業、季節の行事、さまざまなものから今しか出来ないものを五感すべてで感じ取ってかけがえのない財産にしていって欲しいと思います。
T.K.



■ 食事メニュー
金曜夕食 ・長崎名物トルコライス(ニンジン、ピーマン、パプリカ、ミニトマト、ニンニク、唐辛子)
・コンソメスープ(ニンジン、ナス)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ジャガイモ、ナス、豆腐)
・ピーマン詰めおからハンバーグ(おから、ピーマン)
・ナスのベーコン巻き焼き(ナス)
・インゲンの油揚げ巻き煮(インゲン)
・冷奴(豆腐、オクラ、長ネギ、青ジソ)
・漬物(ニンジン、パプリカ)

土曜昼食 ・ご飯
・すいとん汁(小麦粉、ニンジン、ゴボウ、長ネギ)
・秋刀魚の塩焼き(スダチ)
・ゴボウサラダ(ゴボウ、ニンジン)
・おからの炒り煮(おから、ニンジン)、
・ナスのショウガ炒め(ナス、ピーマン、パプリカ)
・ネギ味噌(味噌、長ネギ)

おやつ ・茹で落花生(落花生)

土曜夕食 ・ご飯
・ナススープ(ナス)
・カボチャコロッケ(カボチャ)
・ピーマンのはさみ揚げ(ピーマン)
・サラダ(ニンジン、ピーマン、パプリカ、トマト)
・ピーマン春雨(ピーマン)
・ゴーヤの炒め物(ゴーヤ)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ナス、長ネギ)
・トマトオムレツ(トマト)
・ピーマンの炒め物(ピーマン)
・金平ゴボウ(ゴボウ、ニンジン)
・ネバネバ野菜のおかか和え(モロヘイヤ、オクラ)
・ゴーヤの和え物(ゴーヤ)
・佃煮

日曜昼食 ・焼きうどん(ニンジン、ピーマン、パプリカ、ナス、インゲン、自然塾小麦粉で作ったうどん)
・梨
・お月見団子(子ども達が作ったもの)