2011.09.07~08
第12ステージ ~女子~
ステージテーマ:「秋野菜の植付けをしよう!」
共同生活の目標:「物を大切にする-2」
 今ステージは、ステージテーマに「秋野菜の植付けをしよう!」を掲(かか)げ、土曜日にたくさんの野菜の植付けと種まきを行いました。夏野菜の世話も含めて、今回は全部で11種類もの野菜に関わりました。
 共同生活の目標は、「物を大切にする」の2回目として物だけでなく「人も大切にする」を加えました。「物を大切にする」のポイントとして正しく扱う・きちんと片づける・材料を無駄にしないこと、「人を大切にする」のポイントとして「アシカ(愛情・親切・感謝)の心」で接する、友達のいいところを見つける・仲良くすることを意識して取り組みました。
■ 09月07日(金) 夜の集い
 ステージをはじめるにあたって塾頭より話がありました。
「今年の夏は暑かったですが、最近は夜になると涼しくなって秋の気配を感じられるようになって来ました。塾での活動も残り7ステージです。くいのないように過ごしてください。
 例年この時期は台風の季節です。明日は台風ではありませんが雨が降るかもしれません。そんな時は、晴耕雨読で室内で準備をすることも必要です。自然は時に猛威(もうい)を振るうこともありますが、私達は自然から恵みをもらっています。自然に生かされていますので、自然に従いましょう。
 前回、今までのふりかえりをしてチーム農園の秋の計画を立ててもらいました。その中でふりかえりの大切さの話をしました。会社では、PDCAサイクルを回すと言います。失敗を恐れずに、次につなげて成長していってほしいと思います。今ステージもチームワークよく活動してください。」
■ 09月07日(金) 就寝前の自由時間
 お風呂に入って就寝前の時間は、自由に過ごせます。今ステージでは、天気によってチーム農園の活動が明日行われるかもしれないので作業の計画を立てているチームがありました。右の写真の塾生は、共同農園作業で使う箱を折ってくれる人を募集したところ手伝ってくれました。
■ 09月08日(土) 共同農園作業 ~秋野菜の植付け~
 心配していた天気ですが、雨予報が消え作業が出来きました。土曜日の午前中は、秋野菜の植付けにジャイモン畑に行きました。今回植えるのは、ハクサイ、キャベツ、スティックブロッコリーです。使う道具を塾からみんなで手分けして持っていったのですが、遅れてくる塾生がなかなか来ません。どうしたのかと心配しているとたくさんの荷物を運んできてくれました。
 畑では、先に到着した塾生から畝立てを始めました。久しぶりの畝立てにやり方を忘れている塾生もいましたが、少し教えると勘(かん)を取り戻してしっかりクワを使っていました。
 クワ以外の道具の使い方も手馴(てな)れたものです。畝立てに使った目安ヒモ(写真左)をクルクルと巻き取り、今度は目安棒(写真右)を使って苗を並べました。
 苗を植えた後に、肥料をあげて、土の中にいる虫に食べられないように卵の殻(から)を根元にまきました。同じ作業を春のキャベツの植付けのときにもやっているのでやり方の途中で「肥料はどこにまきますか?」など質問をすると覚えている塾生が答えてくれました。
 たっぷり水をあげた後に、今度は空から来る虫に卵を産み付けられないようにネットをかけました。
 隣(となり)の塾生のやり方を見て、自分のやったところを直しに行く塾生なども見られ、自分の仕事に責任を持っているように感じました。
 今は、赤ちゃんのように小さく頼りない苗ですが、大地の力をいっぱい吸収して次ステージには、しっかり生長しているといいですね。
■ 09月08日(土) 共同農園作業 ~夏野菜の世話~
 午後からの作業は、ムギワラ畑に夏野菜の世話に行きました。今回やる作業は、収穫の終わったキュウリとトウモロコシの片付け、そしてまだ収穫の出来るナス、ピーマンの追肥・土寄せです。
 たくさん収穫したキュウリの生長の様子を写真で確認して、感謝の気持ちを持って片づけをしました。
 キュウリは、ネットに絡(から)んで伸びているのでネットを破らないように外していきました。残渣(ざんさ)がコンテナいっぱいに集まりました。
 トウモロコシは、根っこから引き抜き大袋に集めました。こちらも大量に集まりました。
 今までの夏の恵みに感謝!ですね。
 昨日までの心配をよそに空には太陽が出てジリジリと塾生たちに降り注(そそ)ぎます。午後の一番暑いときの作業に「もうだめ」と弱音を口に出す塾生もいましたが、水分補給で少し休憩して、出来る塾生から次の作業に移りました。
 
 次の作業は、前回のステージで雑草取りをしたナスとピーマンに追肥・土寄せです。ナス・ピーマンはしっかり追肥をするとあと一ヶ月は収穫が出来ます。
 はじめは、休憩からなかなか復帰が出来ず、少人数でのスタートでしたが、徐々(じょじょ)に人が増えて行きあっという間に作業が終了しました。
 休憩中に残っているキュウリネットの片づけをスタッフと一緒にやる塾生や休憩後にすぐに復帰して追肥・土寄せをする塾生など暑い中でも体力・気力がついてきている塾生の姿が見られました。
■ 09月08日(土) おまけ ~トマトの収穫~
 作業後に、畑になっているトマトを取ってみんなで食べました。食材用に収穫をした後だったので少しすっぱいのもあったようですが、取れたての野菜で元気が湧きました。(写真の塾生は、口の中にトマトをほおばっています。)
■ 09月08日(土) 共同農園作業 ~葉物野菜の種まき~
 午後の農作業は、まだまだ続きます。後半は、ジャイモン畑で、葉物野菜(カブ、コマツナ、ホウレンソウ、チンゲンサイ)の種まきを行いました。この時期は、まだ暑いので乾燥の対策が必要です。そこで、塾で行っている工夫として鎮圧<ちんあつ>と溝底播種<みぞぞこはしゅ>の説明をして行いました。
少しでも乾燥を防ぐために、支柱を使って溝を作りました。(写真左)
溝の中に特製の定規を使って2センチ間隔(かんかく)で1粒ずつ種をまきました。(写真右)
ホウレンソウは塾で育てるのが難しい野菜の一つです。そこで、土作りのときにも入れたカキ殻石灰を種まきのときにも使いました。(白くみえているのがカキ殻石灰です。)
種の上に細かく砕(くだ)いた土を丁寧にかぶせました。その後、手で軽く叩(たた)いて鎮圧をしました。鎮圧をすることで土の中に水が蓄(たくわ)えられ、保水することが出来ます。
 最後に防虫対策にネットをかけて仕上げました。今回の共同生活の目標「物を大切にする」のポイントである「材料を無駄にしない」を意識して、配られた種を一粒も無駄にすることのない様に丁寧に定規で間隔を確認しながら作業をしました。
 種はとても正直で、まかれた所から芽を出します。ですので、こぼしてしまったり、雑にまいたりしたことは芽ばえの状態で分かります。きっと今回の種は無駄にすることなくまかれたので一直線上に等間隔に並ぶことと思います。楽しみですね。
■ 09月08日(土) 塾活動 ~市村アイデア賞の考案~
 自然塾では、毎年市村アイデア賞に応募をしています。そこで今回アイデアを考える時間を取りました。
 「みつけ玉」を磨こう!、使いにくいものをそのままにしない、自分のアイデアを形にしてみる、2つのそうぞうりょく(想像力と創造力)を使おうと話をして取り組みました。
 最初のきっかけを見つけることに苦労をしていた塾生もいましたが、きっかけがつかめるとそこからアイデアを膨(ふく)らませていました。
 左の写真の塾生は、グループでアイデアを考えていました。右の写真の塾生は自分のアイデアを塾頭に見せに行っていました。
■ 09月09日(日) 瞑想
 日曜の朝に行う瞑想。5分間姿勢正しく正座をして静かに目を閉じる。自然と一体になって自分と向き合う時間。
 ほとんどの塾生が、動くことなく取り組めていました。ねばり玉が磨けていましたね。
■ 09月09日(日) チーム農園作業
 日曜日は、午前中いっぱいチーム農園作業の時間でした。どのチームも秋から育てる野菜の植付けや種まき、夏野菜の片付けに大忙しでした。
 暑い中での作業となりましたが、チームで休憩時間を決めて取り組んだり、上級生と下級生がペアを組んだり、分かる塾生が指示を出したり、役割を分担したりとみんなが協力して行っていました。
 塾生たちもやることが分かっているようで、自身で考えて動いている様子や周りを見て自分が出来ることを探している様子が見られ成長を感じる場面が多くありました。
■ 09月09日(日) ステージのまとめ
 ステージを終えるにあたって、塾頭より話がありました。
「今ステージは、天気が回復してたっぷり農作業をすることができました。みんなよくがんばっていました。体力や気力がついてきたと感じました。
 お百姓さんはこの時期忙しく、1日中外で野菜を作っています。その野菜をわたしたちはいただいていますので感謝の気持ちを忘れないで下さい。
 チーム農園では、スタッフに言われなくても協力して出来ていました。秋野菜は生育期間が短いのでよく調べて世話をしてください。
 日本では、この時期になると雨が降って、種をまくことができます。もう少しすると雨が降らなくなって日照りが続き野菜が大きく成長します。自然のサイクルはうまく出来ていると思います。国によっては、1年中夏のところもありますが、私は日本人に生まれてよかったと思います。四季折々いろんなことを楽しむことができます。この自然を大事にしてほしいですし、自然に生かされていることを忘れないで下さい。」
■ 編集後記
 今回のステージでは、塾生たちの成長をたくさん感じる事が出来ました。そして、以前話をした「3つの玉(ねばり玉・みつけ玉・しんせつ玉)」の全てが磨かれていました。暑い中でも作業をやりぬく(ねばり玉)、使いにくいものを使いやすくする・自分に出来ることを探してチーム農園に取り組む(みつけ玉)、友だちのいいところを見つけ、仲良くできる(しんせつ玉)。
 これからは、さらにステップアップできる段階に来ているのだと思います。塾生の中には、共同生活の目標とは別に、毎回自分だけの目標を立てて取り組んでいる子がいます。私は、素晴らしいことだなと思って聞いていました。そんな風に、残りのステージ「自分が極めたいこと」を自分で決めて取り組む自主の輪が広がっていくことを予感したステージでした。
K.S.



■ 食事メニュー
金曜夕食 ・オムハヤシ(ニンジン、ピーマン)
・コンソメスープ(ニンジン、ピーマン)
・スパサラダ(ニンジン、キュウリ、パプリカ)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ジャガイモ)
・ピーマンの豆腐詰めあんかけ(ピーマン、長ネギ)
・インゲンのベーコン巻き(インゲン)
・インゲンの竹輪巻き煮(インゲン)
・ピーマンの詰め物焼き(ピーマン)
・漬物(加賀太キュウリ)

土曜昼食 ・おにぎり4種類【①シソ漬け巻き②梅シソしらす③大葉味噌焼きおにぎり④鮭とキュウリ青ジソの混ぜご飯詰めいなり寿司)
・冷やし天ぷらうどん(自然塾産小麦粉で作ったうどん、ナス、ピーマン、青ジソ、長ネギ)

おやつ ・梅アイス(梅ジャム、梅シロップ)

土曜夕食 ・ご飯・モロヘイヤスープ(モロヘイヤ)
・ナスのはさみ揚げ(ナス)
・サラダ(ニンジン、キュウリ、ピーマン、パプリカ)
・スパソテー(ニンジン、キュウリ、パプリカ)
・漬物(加賀太キュウリ)

日曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、ナス)
・ピーマン詰め目玉焼き(ピーマン)
・オクラの炒め物(オクラ)
・ゴーヤの炒め物(ゴーヤ)
・ゴーヤの野菜あんかけ(ゴーヤ、ニンジン)
・ナスの煮浸し(ナス)
・佃煮

日曜昼食 ・メニュ自然塾小麦粉の焼きたてパン(自然塾小麦粉)
・パンにはさむ具【①ハンバーグ②サラダ③スパソテー④ナスのはさみ揚げ⑤ハム⑥ベーコン⑦ミニトマト、トマト⑧卵のマヨネーズ和え】(ニンジン、キュウリ、ピーマン、パプリカ、ナス、トマト、ミニトマト)