2012.08.03~05
第10ステージ ~女子~
ステージテーマ:「親子大会で今までの成果を発表しよう!」
共同生活の目標:「ルール・マナーを守る」
いよいよ親子大会本番を迎えました。親子大会は家族の方に塾生が自然塾でどのような活動を行っているかや、これまでの活動で農作業や共同生活を通して学び、成長した姿を見ていただく場です。発表や農作業では自分たちの力を100%出し切り、来てくれた方みんなに喜んでもらえるよう、上記のテーマを掲げ活動に取り組みました。
また、共同生活の目標は「ルールを守る」の2回目でした。1回目では自然塾で生活するうえでの基本的なルールを意識して行動しましたが、親子大会はいつもの活動とは異なりテントで生活したり、塾生と家族を合わせ100名近くの大人数で行動するため、いつも以上にまわりの人のことを考えて行動することが大切です。そのため、
「自然塾の生活・農作業のルールを守る」
「チームで決めた約束事を守る」
「TPO(時・場所・場合)を考えて他人にに迷惑をかけないようにする(=マナーを守る)」
の3つのポイントを意識して過ごしました。
■ 08月03日(金) 夜の集い
活動を始めるにあたり塾頭よりお話しがありました。
「いよいよ待ちに待った親子大会が始まります。親子大会の目的は親御さんに自然塾の活動を直接見てもらうことです。みんながチームワーク良くいかに頑張っているのか、つらい農作業を一所懸命やっているのかということを直接見てもらうことで感じてほしいと思っています。
チームをまたいだ塾生企画も考えてくれていますが、ぜひとも成功させてください。お父さんお母さんにどうしたら楽しんでもらえるのか考え、みんなで協力してやってほしいと思います。
チーム農園の発表もやってもらう予定ですが、どんな目的でどんな野菜を育てているかや、どんなことを工夫したのかなど大きな声で発表してください。
今まで共同生活でいろんなことを学んできたと思います。それらの成果を行動や態度で示して欲しいと思います。
明日は川遊びにもいきますが、メリハリをつけて事故のないように気をつけて過ごしてほしいと思います。」
■ 08月03日(金) チーム活動~チーム農園計画・発表準備~
翌日は朝一番にチーム農園作業があるため、チームごとに計画をたてました。あしおとだよりに書いてあったことや、前回やり残した作業を思い出しながら計画を立てていました。
また、親子大会のチーム農園発表に備え、発表内容の確認をしました。本番を想定したリハーサルを行ったり、収穫物を見ながら、自分たちのチーム農園はどんなことがアピールできるかを考えたり、どのチームもしっかりと準備を進めていました。
■ 08月03日(金) 寝袋のたたみ方練習
親子大会の間は塾生はテントで寝泊りします。塾生室に戻った後は、チーム担当から寝袋の使い方やたたみ方の説明をうけ、実際にたたむ練習をしました。
空気を抜きながら小さくたたむのにはコツがいるので、初めて使う塾生は苦労していました。
寝袋になれるため、金曜日の夜はそのまま寝袋を使って寝ました。
■ 08月03日(金) 休み時間~塾生企画の準備~
翌日から始まる親子大会に向け塾生企画のグループで集まり、休み時間を使って最後の確認や、準備をしていました。塾生たちもいよいよ親子大会が始まるという実感がわいてきたようで、ぎりぎりまで準備を進めていました。
■ 08月04日(土) チーム農園作業
親子大会のステージでは「夏時間」といって、通常とは違うスケジュールで活動します。朝は1時間早く起きて農作業をし、昼間は川遊びや室内での活動、就寝時間は30分早くなります。真夏に一番暑い時間帯を避けて農作業をするお百姓さんの知恵を自然塾でも取り入れて行っています。
土曜日は5時30分に起床し、6時からチーム農園作業を行いました。朝早いので、近くに住んでいる人の迷惑にならないよう、静かに作業しました。
まず塾生たちの目に入ってきたのは2週間のうちにぐんぐん生長し、畑全体をおおった雑草たち。発表ではきれいな畑を見てもらいたいと、限られた時間を使い草取りに精をだしていました。
発表にむけて作物の名前やチーム名の看板を立てているチームもありました。色鮮やかな看板が並び、畑が華やかになりました。
トウモロコシが収穫時期を迎えていました。トウモロコシは鮮度が落ちるのが早い作物で、収穫した直後が一番おいしく、時間が経つにつれておいしさが薄れていってしまいます。そのため塾生たちは日曜日に収穫をして持ち帰る予定のチームがほとんどでした。
しかし、おいしいトウモロコシを好きなのは人間だけではありません。せっかく熟した実を夜のうちに動物に食べられてしまわないように金網をつけました。
今回のステージはトウモロコシ、スイカ、メロン、キュウリ、ソウメンカボチャなど、どのチームも収穫がありました。
自分たちで選び、今まで世話をしてきた分、喜びもひとしおです。
■ 08月04日(土) 朝食
朝チーム農園で収穫したものを早速朝食で食べているチームもありました。
■ 08月04日(土) テント設営
朝食後、荷物を移動し、自分たちが泊まるテントを塾庭に設営しました。チームで1つずつ、スタッフに教わりながら協力して張りました。テントで過ごすことがあまりない塾生が多く、テントが張り終わると早速中に入り楽しんでいる様子でした。
■ 08月04日(土) 塾生企画のプレゼンテーション
テント設営後、塾庭で各企画グループより、企画名、メンバー紹介、企画を行う日時と持ち物などの連絡事項、それぞれの企画のアピールポイントなどを、発表しました。
マイクを使って大人数の前で発表したので、みんな緊張した様子でしたが、しっかりと発表できていました。
■ 08月04日(土) チーム農園発表
続いて、発表の場をチーム農園に移し、チームごとに自分たちの育てている作物を紹介し、苦労したこと、工夫したこと、後半の目標などを発表しました。家族の方からいろんな質問があり、チームで相談しながら答えていました。
また、朝取れた収穫物を見せたり、振舞っているチームもあり、家族の方々は立派に育った作物を見て(味わって)感心していました。
■ 08月04日(土) 昼食
保護者の方に準備を手伝っていただき、塾庭で昼食をいただきました。本日の昼食のメニューは自然塾産の野菜がたくさん入った「夏野菜カレー」です。さっそく家族のみなさんにも塾の味を楽しんでもらいました。
みんなで外で食べる食事は格別ですね。
塾生は朝食を食べる時間がいつもより遅かったはずなのにペロリと平らげてしまいました。
■ 08月04日(土) 川遊び
午後は自然塾の近くにある中津川へ遊びに行きました。出発前にポツポツと小雨が降ってきたのでどうしようか迷いましたが、本降りにはならなかったため、そのまま川へ向かいました。はじめは川の水が冷たく、おそるおそる入っている子が多かったのですが、慣れてきたら水をかけ合ったり、流れにのってみたりと思い思いに過ごしていました。
流れの緩やかなところでは生き物の姿を見ることができました。小さな魚や沢ガニなどを見つけ、みんなで観察していました。子どもたちは普段あまり見られない小さな魚に興味津々。
卒塾生の男の子やお父さんたちは、石を積んで流れを変えて楽しんでいました。同じ川で遊んでもいろんな楽しみ方があり面白いですね。
■ 08月04日(土) スタッフ企画「バケツ水入れ競争」
塾生企画に川遊びの企画がなかったので、スタッフでゲームを用意しました。
運動会で良くある「玉入れ」の玉の代わりに水を、カゴの代わりにバケツを使い、制限時間内にどれだけ水を入れられたかで競うゲームです。
子どもたちは水しぶきを上げながら必死にバケツに水を入れようとしていました。対して、優勝した大人チーム(写真右)は確実に水をバケツに入れていました。大人から子どもまで楽しんでいたようでした。
■ 08月04日(土) 塾生企画「劇:野菜の気持ち」
おやつに自然塾産のスイカをかじりながら、塾生企画の劇をみんなで楽しみました。
「野菜嫌いな子どもが、農家さんに野菜の育て方を教わりながら世話をし、だんだん野菜の気持ちがわかるようになる」というお話でした。シナリオや小道具は自分たちで全て手作りし、いろんな工夫がちりばめられた楽しい劇で、家族のみなさんもみんな笑顔で観覧していました。
■ 08月04日(土) キャンプファイヤー
夜には、キャンプファイヤーが行われました。塾頭とリーダーが火をともし、その火をみんなで囲みいくつかのゲームをしました。親子そろって楽しいひとときを過ごしました。
■ 08月04日(土) 塾生企画「命の水~うどんこ病~(肝試し)」
その後は、塾生が企画した肝試しが行われました。「きつねさんが病気になってしまい、参加者はコップの水(命の水)をなるべくこぼさないようにきつねさんのところへ運ぶ」というストーリー仕立てになっていて、その途中で企画グループの塾生たちが隠れていて参加者をおどかすという内容でした。
自然塾周辺は夜になると真っ暗で、肝試しにはぴったりです。演出もなかなかなもので、途中叫び声が何度も聞こえてきました。
おどかし役の塾生たちは、最初あまりの暗さに怖くて半べそをかいていましたが、みんなに楽しんでもらえるように精一杯おどかしていました。
■ 08月05日(日) 共同農園作業~畑の草取り~
日曜日も5時30分に起床し、6時から共同農園作業でコイコン畑の草取りをしました。朝早かったので、寝ぼけまなこで畑へ向かう塾生もいました。
途中、眠気と空腹で集中出来ていない塾生もいましたが、みんなで協力し、草ぼうぼうだったサトイモのまわりをきれいにすることができました。自分の担当の場所が終わると、進んで終わっていないところや畑のまわりの草刈りをしてくれる塾生が何人もいました。
家族の方にも、すぐ横のニンジン畑や、畑の中の草取りをしていただきました。おかげですっかりきれいになりました。
ありがとうございました。
■ 08月05日(日) 瞑想
日曜日の朝には塾生は5分間瞑想を行っていますが、今回は家族の方も一緒に短縮して2分間瞑想を行いました。短い時間でしたが、自然の風や音を感じながらの時間は家族の方には新鮮なようでした。
■ 08月05日(日) 流しそうめんの樋(とい)づくり
朝食後お父様方には毎年恒例の流しそうめんの樋つくりをしていただきました。手際よく作業が進み、約1時間で完成しました。
■ 08月05日(日) 塾生企画「あしあとツアー」
普段自分たちのしている農作業を体験してもらい、達成感や丁寧に作業することの大切さを知ってもらおうという企画でした。畑の草取りと、ニンジンの種まきをしたら印をもらえます。ニンジンの種を初めて見る人も多く、小ささにおどろいていました。
2つの印がそろったら、キュウリを収穫し、その場で食べられます。
係の塾生に収穫の仕方を教えてもらい参加者は自分で収穫をしました。みなさん
「やっぱりとれたてのキュウリはおいしい!」
と口をそろえて言っていました。
■ 08月05日(日) 塾生企画「スイカについていろいろ知ろう」
もうひとつの企画は夏に良く食べるスイカについて、もっと知ってもらいたいといろんなゲームを考えました。
参加者はスイカに関するクイズ、スイカの種飛ばし、シルエットクイズをして楽しみました。種を的(まと)に入れるのはなかなか難しかったようです。
参加者にはスイカを使った加工品が振舞われました。スイカのシャーベット、スイカゼリー、スイカの皮の漬物があり、参加者は「こんな食べ方もあるんだね」と感心していました。
■ 08月05日(日) 昼食
昼食はみんなで流しそうめんを食べました。大人も子どもも夢中になって楽しんでいました。
■ 08月05日(日) 活動のまとめ
ステージを終えるにあたり、塾頭よりお話がありました。
「けが人も出ず、無事に親子大会を終えることができ良かったです。
みなさんが協力して頑張ったおかげで、家族の方もとても喜んでいました。
次みなさんが来るのは3週間後ですが、また草がたくさんはえていると思います。体力をつけて、ケガのないよう夏休みを過ごしてください。」
■ 08月05日(日) テントの片付け
一晩お世話になったテントを片付けました。みんなで協力し、手際よく片付けていました。
その後いつものように塾生室を清掃し、親子大会の活動が終了しました。
■ 編集後記
親子大会にご参加いただいた保護者、およびご家族のみなさんありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか?慌ただしいスケジュールの中ではございますが、塾生たちの農作業や塾生企画に一生懸命に取り組む姿をご覧いただけたと思います。
塾生たちにとっても参加者のことを考えて企画をつくりだしたり、自分たちの今までの成果を発表し家族の方から直接反応をもらえたことは良い経験になり、きっと彼女たちの自信につながったと思います。
残りの活動は8ステージ。この自信を後半につなげ、今まで以上に自分で考えて自分で行動することや、まわりのことを考えた思いやりのある行動が増えていくとよいと思います。
K.T.



■ 食事メニュー
金曜夕食 ・タコライス(キャベツ・ピーマン・ニンジン・タマネギ)
・コンソメスー(ピーマン・ニンジン)

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(ダイコン・ナス)
・いも団子(ジャガイモ)
・夏野菜の煮びたし(ナス・ピーマン)
・ゴーヤの卵とじ
・キュウリの漬物(キュウリ)
玉ねぎの梅肉あえ(タマネギ・梅干し)

土曜昼食 ・夏野菜カレー(ジャガイモ・タマネギ・ピーマン・ナス
・ニンジン)
・ラッキョウの甘酢漬け(ラッキョウ)
・味噌キュウリ(キュウリ・味噌)

おやつ ・自然塾産のスイカ

土曜夕食 ・おにぎり
・鶏肉のホイル焼(ジャガイモ・ニンジン・ピーマン)
・すまし汁(キャベツ)
・ポテトサラダ(ジャガイモ・タマネギ・ニンジン・キュウリ)
・ナスの煮びたし(ナス)
スパソテー

日曜朝食 ・ご飯(塾で取れた野菜)
・味噌汁(ナス・タマネギ)
・納豆
・梅干し(梅干し)
・ふりかけ
・カボチャの煮物
・ゴーヤの卵とじ
・オクラとモロヘイヤのあえもの(モロヘイヤ)

日曜昼食 ・そうめん(自然塾産小麦粉で作った乾麺)
・おにぎり
・トウモロコシ(トウモロコシ)
・天ぷら(タマネギ・ニンジン・ピーマン)
・そうめんの薬味(キュウリ・シソ・ミョウガ)