2012.04.20〜22 | |
第03ステージ 〜女子〜 | |
ステージテーマ:「マナーについて考えよう!」 共同生活の目標:「時間を守る」 |
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天気が周期的に変わり、暖かい晴れの日と肌寒い雨の日が交互にやってきています。金曜日から降っていた雨はあがったものの、曇り空で気温の上がらない中での活動となりましたが、キャベツ・レタスの植え付け、あしおとツアー、チーム農園作業といった農作業を行うことができました。 ステージテーマは「マナーについて考えよう!」とし、塾生活や社会の中でどうしたらみんなが気持ちよく過ごせるか考えてもらいました。共同生活の目標には「時間を守る」を掲げました。大人数で活動すればするほど時間を守って行動することが大切になります。今回は集合時間、起床就寝時間、共同場所清掃や食事当番の開始時間といった活動を開始する前の時間を特に意識して行動してもらいました。 |
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■ 04月20日(金) 夜の集い | |
活動を始めるにあたって、塾頭よりお話をいただきました。 「自然塾のある寄(やどりき)では桜が満開です。塾のすぐ目の前の枝垂桜(しだれざくら)も花をつけています。朝明るくなったらぜひ見てください。 第1ステージ、第2ステージの共同生活目標「あいさつをする」「人の話を聴く」を実践(じっせん)していますか?新学期になり自分を変えるチャンスですから進んでできるようになりましょう。今回の目標は「時間を守る」です。塾では予定表に従って活動を行っています。時間に遅れるとみんなに迷惑をかけてしまいます。3ステージになり塾生活にも慣れてきたと思うので、全てのことに対して時間を守るように行動しましょう。 今回はキャベツ・レタスの苗を植えます。ジャガイモは種芋(たねいも)を植え、ゴボウは種を播きましたので今回は新しい方法を学びます。苗はデリケートなので丁寧にやさしく扱って下さい。人に対しても愛情を持って接し、作業は基本に守って心を込めて丁寧に行ってください。」 |
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■ 04月21日(土) 共同農園作業 〜キャベツ・レタスの植え付け〜 | |
曇り空の下、キャベツ・レタスの植付けを行いました。苗は野菜の赤ちゃんです。畑という厳(きび)しい環境で丈夫に育つよう、心を込めて丁寧に作業を行いました。 | |
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まずは畝立てを行いました。畝は野菜が育つベッドです。みんなで協力して4本の畝を立てました。 | |
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苗を畝の上に均等に並べ、 | 一つ一つ大切にポットから取り出して植え、 |
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お弁当となる肥料をあげました。 | キャベツの株元には、害虫のネキリムシから苗を守るために卵の殻(から)を撒(ま)きました(お百姓さんの知恵です)。 |
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植えた苗にはたっぷりと水をあげました。 | 蝶やガから苗を守るためのネットがけをリーダー・サブリーダーにはしてもらいました。 |
丁寧に植え付けが出来ました。次に来たときにはどのくらい大きくなっているか楽しみです。 | |
■ 04月21日(土) あしおとツアー |
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市村自然塾関東では作物の様子を観察する事を「あしおとツアー」と呼んでいます。『作物に足音(あしおと)を聞かせれば聞かせるほどよく育つ。』つまり、頻繁(ひんぱん)に畑へ足を運び作物の様子を観察して、作物が必要としている世話を沢山してあげることが大切だというお百姓さんの言葉から名づけられました。 今回は、第1ステージで植えたジャガイモ、第2ステージで種を播(ま)いたゴボウの様子を見に行きました。 |
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ジャガイモは植えた種芋の80%くらいが芽を出していました。各自好きな芽を選んで塾生手帳に様子をスケッチしてもらい、気がついたことも発表してもらいました。5種類のジャガイモが植えられていますが、品種によって芽の出ている数や葉っぱの形が違いました。 | |
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ゴボウもほとんどの芽が出揃(でそろ)い、きれいに双葉が開いていました。先週芽があまり出ていなかった、男子が種まきをした畝にも芽が出揃っていました。キャベツを狙(ねら)うネキリムシはこのゴボウの芽も大好物。かじられて倒されないよう、芽のまわりに卵の殻(から)を撒(ま)いてあげました。 | |
■ 04月21日(土) チーム農園作業 | |
今年は例年に比べると寒く、まだ植えられる野菜も一部です。しかし次の第4ステージは3週間後、たくさんの野菜の植え付けをしなくてはならず、とても忙しいステージです。そのため、どのチームも今回出来ることは出来るだけやっておこうと集中して作業を行っていました。 チーム農園には鹿の足跡がたくさんありました。鹿対策をしないと植えた作物が食べられたり踏み荒らされたりしてしまうので、各チームで担当の塾生を決め、スタッフと一緒に畑のまわりに鹿よけネットを張りました。 |
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このチームはポットにトウモロコシとミニカボチャの種をまきました。メロンの苗を植える予定でしたがまだ寒く手に入らなかったので、次回すぐ植えられるようメロンの畝も立てました。 |
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コマツナを播く畝を立てて種を播きました。次に来たときには『穀雨(こくう)』のおかげで芽が出ていると思います。 |
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このチームはルッコラ・コマツナ・ハツカダイコンの種をまきました。丁寧に播いていたのできれいに芽が出揃(でそろ)うでしょう。 |
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このチームもポットにトウモロコシとソーメンカボチャの種をまきました。畑に今回植えるものはなかったですが、次回植える作物が多いので、畝を立てて準備をしました。 |
鹿よけネット張り担当の塾生はスタッフと一緒に杭打ち、支柱(竹)立て、ネット張りを行いました。畑全体がネットで囲えたので、まずは一安心です。 | |
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■ 04月21日(土) 塾活動 〜マナー講座〜 | |
夜の活動では、マナーについて考えました。 | |
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まず、「どうぞのいす」という絵本の読み聞かせをして、塾生たちに登場した動物たちがどんな気持ちだったか考えてもらいました。 そして、絵本に登場する動物たちの気持ちを自分たちに置き換え、どんなどうぞ(=思いやり)があるかあげてもらいました。 どうぞの布団・部屋・クワ・テーブル・本・道具などがあげられました。 思いやりを持ってそれらを準備したり、手入れしたり、片付けたりできるとお互い気持ちよく過ごせます。 |
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次に、チームごとに塾での食事、入浴、通塾の場面でどのようなマナー(=思いやりを持った行動)があるか考えてもらいました。食事の際は「口に食べ物を入れてしゃべらない」、「必要がないのに立ち上がらない」、入浴時は「使ったものは元の場所に戻す」「シャワーを出しっぱなしにしない」、通塾時には「降りる人を優先する」「お年寄り・妊娠中(にんしんちゅう)の人・怪我をしている人には席をゆずる」などと、さまざまな行動が上がりました。 早速、それぞれの場面で自分たちがあげたマナーを意識して行動してもらいました。 |
■ 04月22日(日) 塾活動 〜シンボル作り〜 | |
これから卒塾まで、どの様なチームであればすごしやすいか、チームごとに考えてもらいました。 | |
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まず、チームに対してこんなことが出来る、こんなことをしてもらいたい、また、逆にこんなことをされると嫌だ、という意見を一人ひとりに出してもらいました。 |
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模造紙の上にチーム全員の手形で輪を作り、みんなの意見を書く場所を作りました。 手形の内側には、チームが良くなる意見を、逆の意見を外側に書きました。 |
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チーム全員で記入した意見を確認し、自分たちが作ったチームの約束事の証(あかし)として、自分の手形の中にサインをしました。 |
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出された意見を発表してもらいました。内側には、「協力する」「励ましあう」「行動をすばやくする」など、外側には、「自分勝手」「悪口を言う」「無視をする」などといった意見が書き込まれていました。 円の内側に書いたことをたくさん行い、外側に書いたことをやらないようにして、良いチームを作っていきましょう。 今回出された意見はもちろんのこと、これからもチームを良くするために必要なことはチームで話し合って書き加えていってもらう予定です。 |
■ 04月22日(日) ステージのまとめ | |
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ステージの終わりに塾頭からお話をいただきました。 「季節の話で『穀雨』が紹介されました。この時期の雨は作物が芽を出すのにとても大切です。5月になると五月晴れになって雨が降らなくなるので、お百姓さんにとってとても忙しい時期です。 今回、皆さんはキャベツ・レタスの苗を愛情込めて植えてくれました。野菜は正直です。愛情を持って育てると大きく育ちます。これからも心を込めて世話してください。人に対しても同じことが言えます。野菜にも人にも思いやりを持って接するようにしましょう。 |
今回の共同生活の目標は『時間を守る』でした。時間を守るためには今やっていることをやめなくてはいけない時も、眠いのを我慢しなくてはならないこともあり、簡単なようで難しいことです。今回よく守れたと思いますが、時間が守れる人は他のことも出来、相手に信頼され、友達も沢山できるので、ぜひこれからも時間を守るようにしてください。 今日はシンボル作りを行って、良いチームを作るために意見を出し合いました。この意見を大切にしてチーム農園でも力を合わせて、おいしい野菜を育てるようにしましょう。 |
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■ 編集後記 | |
今回のステージは曇り空の下、キャベツ・レタスの植え付け、あしおとツアー、チーム農園作業を行いました。初めての苗の植え付けでしたが、心を込めて丁寧に作業ができました。肌寒い陽気でしたが、畑のすぐ近くではキジが盛んに鳴いていて季節は一歩一歩進んでいることを感じさせてくれました。塾生にはさまざまな場面で自然の営みと流れを感じてもらいたいと思います。 また、農作業以外にマナー講座とシンボル作りを行い、塾生活を気持ちよく過ごすためにどうしたらよいか考えてもらいました。共同生活の目標に掲げた時間もよく守るよう意識して行動していました。これもまた、共同生活を快適に過ごすためには大切なことです。 今回は野菜に対しても、人に対しても思いやりが大切だということを沢山学んだと思います。このことを忘れず、ぜひこれからの活動や生活に生かしていって欲しいと思います。 T.K.
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