2012.08.31~09.02
第12ステージ ~男子~
ステージテーマ:「気持ちを新たに再スタートしよう!」
共同生活の目標:「人と物を大切にする」
 今回は親子大会が終わってから3週間ぶりのステージでした。親子大会という大きなイベントを終えたことに加え、夏休み明けの時期と重なるため、塾生たちにとって気がゆるみやすい時期です。そこで今回は上記のテーマを掲げ、親子大会の塾生企画を振り返ったり、チーム農園の秋の作付けを計画したりして、後半の塾活動に向けて気持ちを切り替えてもらいました。
 共同生活の目標は、第5ステージで取り組んだ「物を大切にする」に加えて、「人を大切にする」ことを掲げました。物を大切にすることは、人を大切にすることに繋がります。言葉遣いや態度など、あらゆる場面で「あしかの心(愛情・親切・感謝)」で人と接することを意識してもらいました。
■ 08月31日(金) 夜の集い
 ステージを始めるにあたって、塾頭からお話がありました。
「長い夏休みが終わり、生活が不規則になっていませんか?気が抜けた時は、ケガや事故が起きやすく一番危険です。気を引き締めて、新たな気持ちで再スタートしましょう。
 今回は、親子大会の振り返りをやってもらいます。色んなことを振り返るのはとても大切です。失敗を素直に認めて反省し、どうしたらいいのか対策を立てて、次につなげることが大事だと思います。振り返りと修正を繰り返すうちに、良いものができるようになります。
 チーム農園では夏野菜を取り払って、これからの秋野菜に備えます。秋野菜は育てられる期間が3ヶ月しかありません。おまけに日照時間や気温など、育てる条件が厳しくなります。前半のチーム農園を振り返り、しっかり計画を立てて下さい。チームワークに磨きをかけて、短い期間でも立派な野菜がとれるように工夫してほしいと思います。
 今回は暑くて辛いかもしれませんが、我慢して一所懸命取り組んで下さい。ここで頑張れるかどうかが、成功のカギになると思います。
 いよいよ、後半のステージに突入します。前半のステージで学んだ基本的なことを思い出して、活動に臨(のぞ)んで下さい。」
■ 09月01日(土) 共同農園作業 ~秋野菜の植え付け~
 自然塾では、夏の終わりに植え付けをして11月頃に収穫を迎える作物のことを秋野菜と呼んでいます。今回はキャベツ、ブロッコリー 、カリフラワーの植え付けをしました。
 まずは畝立てをしました。土を盛って、畝の左右の高さが均等になるように「かまぼこ型」に形を整えました。
 ここしばらく雨が降っておらず、畑の土はカラカラに乾いていました。このままでは、苗を植え付けてもすぐに枯れてしまいます。
 そこで、植え付ける穴を掘ったら、先にたっぷり水をやりました。穴の中の土を湿らせてから苗を植え付けました。
 
 全ての苗を植え付けたら、元肥(もとひ)をやって卵の殻をまき、たっぷり水をやりました。
 そして最後に、虫に食べられないように畝にネットをかけました。

 久しぶりの農作業だったので、全員で作業を一つ一つ確認しながら作業しました。
 塾生たちは、作業の仕方はよく覚えていたのですが、農作業のルールを忘れてしまっていたようでした。畝をまたいではいけないのにまたいでしまったり、軍手を手につけなかったり、クワを乱雑に置いたりして、その度にスタッフから注意を受けていました。
■ 09月01日(土) 塾活動 ~チーム農園秋の作付け計画の検討~
 夏の終わりを迎え、春に植え付けをした作物のほとんどは収穫し、片づけるのみとなりました。そこで、卒塾までの残り約3ヵ月間で新たに育てる作物の計画を行いました。

 資料や本を読んで、植え付けや収穫の時期が適したものを探し出し、チームごとにどの野菜を育てるか話し合いました。また春の作付け計画と同様に、育てたい理由や目標も考えました。
 みんなで選んだ作物が育てられるかどうか、ボランティアの先生に自主的に聞きに行った塾生もいました。
 その後、話し合った作付け計画から、「育てる作物と理由・目標」「前半の反省をふまえて工夫すること」をチームごとに発表しました。

 前半のチーム農園の出来ばえを100点満点で表して、「30点」と厳しく評価したチームがありました。
 また、これから工夫することとして、「動物対策を考える。」「チームワークをよくして、話し合いに参加する。」「自分から率先して作業する。」などの意見が出ました。
■ 09月01日(土) 自由時間 ~ポップコーン作り~
 このチームは、前回にチーム農園で収穫したトウモロコシを3週間干しておき、今回の自由時間を使ってポップコーンを作っていました。

 自分たちで作ったポップコーンを囲んで、チームメイトや友だちと一緒に味見していました。
■ 09月01日(土) 夜の塾活動 ~親子大会塾生企画の振り返り~
 前回、親子大会で行った塾生企画の振り返りを行いました。自分たちで考えて実施した企画の、成功した点や失敗した点を見つけ出してもらいました。
 まずは個人で、「自分が工夫したこと」「頑張りが足りなかったところ」「グループの塾生とどれくらい協力できたか」などの項目について振り返ってもらいました。

 続けて、企画ごとに集まって振り返りをしました。「自分たちで立てたねらいを、常に意識できていたか」「工夫したこと」「苦労したこと」などの項目を振り返り、意見を出し合いました。
 最後に、企画グループごとに話し合った内容を発表しました。
「もっと早いうちから準備しておけばよかった。」
「同じ企画をまたやるなら、もっと宣伝してお客さんをいっぱい呼びたい」
「たくさんの人が参加してくれて嬉しかった。」
などの意見が出ました。

 塾生企画を立てることはもうありませんが、経験したことや感じたことを残りの塾活動に活かしてほしいと思います。
■ 09月02日(日) 瞑想
 朝。
 ホワイトボードに書かれた塾活動の情報が、誰かの悪ふざけで書き換えられていて、ステージ担当から注意がありました。

 他人を不快にさせ、困らせるようないたずらは、今後あってほしくないものです。
 その後、5分間瞑想をしました。
 最後まで動かずにいられた塾生がいる一方で、途中で動いてしまった塾生や、最初から最後までフラフラしっぱなしだった塾生も多くいました。

 今後も、日曜日の朝は5分間の瞑想を続けていきます。自分の弱い心に打ち勝ち、ねばり玉を磨いていきましょう。
■ 09月02日(日) チーム農園作業
 3週間で、チーム農園には雑草が生え放題に生えていました。各チーム、土曜日に立てた計画に沿って作付けするために、収穫時期が終わった作物の片付けや、畑の土作りに汗を流しました。
 せっせと雑草を刈り取り、プラミいっぱいに入れては捨てに行く・・・何度も畑と草捨て場とを往復して、畑から雑草をきれいに取り除きました。
 このチームは畑に出る前に、土曜日の間に決めきれなかった作付け計画の続きを話し合っていました。
 メロンを収穫しました!
 大事そうに両手に持って見つめています。
 左の写真は、堆肥(たいひ)や有機石灰をまいてクワで耕している様子です。
 
 次回の植え付けや種まきに備えて、土作りをしていました。
 早速、作物の種をまいたチームもありました。右の写真の塾生は、ミニニンジンの種をまいていました。
 夏野菜を育てるのに使った道具を片づけて、丁寧に洗いました。
■ 09月02日(日) 昼食
 この日、誕生日を迎えた塾生がいました。昼食のデザートで出されたスイカアイスにデコレーションをして、チームのみんなでお祝いしました。
 
 誕生日おめでとう!
 友だちからお祝いしてもらい、忘れられない1日になったのではないでしょうか。
■ 09月02日(日) ステージのまとめ
 ステージを終えるにあたって、塾頭からお話がありました。
「チーム農園では、秋野菜の計画を立てて宣言してもらいました。たとえ失敗しても、自分が悪かったことは素直に反省して、次の成功へ結びつけて下さい。上手くいったら『おかげさま』。失敗したら他人のせいにせず、『自分には何が出来ただろうか』と反省することが大事です。他人や物のせいにしていては、成長できません。
 親子大会から3週間ぶりの塾活動で、みんな気がゆるみすぎていました。今回は反省すべきことが多かったですね。
 最初の頃に比べて、作業のやり方が分かるようになり、体力もついたと思います。しかし、何人かの好き勝手な行動で、みんなが迷惑しました。勝手な行動はしないようにしましょう。 この塾は、『農作業と共同生活を通して、生きる力を大地から学ぶ』場所です。共同生活で大事なのは、自分のわがままを抑えて、相手を思いやることです。共同生活は我慢だけではなく、喜びもたくさんあります。スイカもメロンも、一人では育てられません。みんなで共同生活をしなければ、農作業はできないのです。
 もう一度、気を引き締めてほしいと思います。」
■ 編集後記
 夏休み明けの久しぶりの塾活動で、塾生たちの気がゆるんでいるだろうとは思っていましたが、予想以上にひどいものでした。遅刻や忘れ物、悪ふざけが度重なり、多くのスタッフが色んな場面で大きな声を出して注意せざるをえませんでした。
 「自分さえ良ければそれでいい」という考えの塾生が多すぎると思います。実際、今回の共同生活目標を振り返って、「人を大切にできていない」と答えた塾生は24人中19人もいました。どんなに農作業のやり方やルールを覚えても、「自分さえ良ければ」という考えでいる限り、楽な方へ逃げてしまい、ルールを守る理由が見えてきません。結果として、今回のように周りに迷惑をかけたり足を引っ張ったりしてしまいます。
 この塾は、遊ぶだけの場所ではありませんし、悪ふざけをする場所でもありません。「農作業と共同生活を通して、生きる力を大地から学ぶ場所」だということをもう一度考え、覚悟して、後半のステージに臨んでもらいたいと思います。
K.K.



■ 食事メニュー
金曜夕食 ・ご飯
・夏野菜たっぷり焼肉
(タマネギ、ニンジン、ナス、ピーマン、パプリカ、ジャガイモ、カボチャ、トマト、ミニトマト、ニンニク)
※希望チームは「焼きそば」「そばめし」をホットプレート調理 

土曜朝食 ・ご飯
・味噌汁(味噌、タマネギ、カボチャ)
・ピーマンの目玉焼き(ピーマン、パプリカ)
・インゲンのベーコン巻き(インゲン)
・ネバネバ野菜の巾着焼き(モロヘイヤ、オクラ)
・キュウリの炒め物(キュウリ)
・ジャガイモとキュウリの金平(ジャガイモ、キュウリ)
・酢の物(キュウリ)

土曜昼食 ・鮭とキュウリの混ぜご飯(キュウリ、青ジソ)
・冷やし天ぷらうどん
(自然塾乾麺、ナス、ピーマン、長ネギ、青ジソ) 
※乾麺は今年収穫した小麦粉で出来たもの

おやつ ・ゴーヤアイス(ゴーヤ)

土曜夕食 ・ご飯
・味噌汁(ジャガイモ、長ネギ)
・ピーマンの肉詰め焼き(ピーマン、タマネギ)
・サラダ(タマネギ、ニンジン、キュウリ)
・スパソテー(タマネギ、ニンジン、ピーマン)
・漬物(キュウリ)

日曜朝食 ・ご飯
・すまし汁(加賀太キュウリ、タマネギ)
・ナスの味噌焼き(ナス、味噌)
・ナスのトマトソース焼き(ナス、タマネギ、ニンジン、トマト)
・ナスのタルタルソース焼き
(ナス、タマネギ、ラッキョの甘酢漬け)
・キュウリの玉子炒め(タマネギ、キュウリ)
・漬物(キュウリ)
・佃煮

日曜昼食 ・夏野菜ピザ
(タマネギ、ニンジン、ナス、ピーマン、パプリカ、ジャガイモ、カボチャ、トマト、ミニトマト、モロヘイヤ、インゲン、手作りタバスコ)
・スイカシャーベット(スイカ)