2011.06.29~07.01 | |
第08ステージ ~男子~ | |
ステージテーマ:「土をこねて世界で一つだけの作品を作ろう」 共同生活の目標:「あいさつをする-2」 |
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塾生たちは、普段農作業を通じて土に触れていますが、今回のステージでは、土の違った利用法として「粘土」を使ったお皿つくりに挑戦しました。自分の頭の中で描いたイメージを、自分の手を使って形作ってもらいました。 市村自然塾ではこれまで塾生に身につけてもらいたい7つのことを共同生活の目標としてあげています。前回のステージですべて一巡しました。そこで今回のステージから、今までの共同生活の目標をもう一巡し、さらに深めて意識し行動できるよう努めてもらいます。今回は第1ステージと同様の「あいさつをする」を掲げ、あいさつの基本となる「ハイオアシス」「自分から」「相手を見て」「気持ちを込めて」の4つのポイントを意識してもらい、相手との関係を深めるあいさつを心がけました。 |
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■ 06月29日(金) 夜の集い | |
ステージを始めるにあたって、枝村塾頭からお話をしていただきました。 「暑くなってきました。この暑さで作物もぐんぐん育ってきているけれど、雑草もすごい勢いで育ちます。暑くてつらいかもしれないけど、作物を育てるためには作業をやめるわけにいきません。一所懸命、世話をして欲しいと思います。 |
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今回は「目標を持とう」ということをお話します。みなさんには面接の時に将来の目標、夢をたずねました。夢を持っている人も、まだ持っていない人もいましたが、人生において目標を持つことはすごく大事です。目標には2種類あります。長期の目標と短期の目標です。長期の目標は出来るだけ大きな目標を設定するといいです。逆に短期の目標はあまり大きくせずに身の丈よりすこし高い目標を持つことが大切です。あまりに大きすぎると達成できずに諦めてしまいます。 |
もう一つ目標をセットする時は具体的にすると良いです。具体的な数字にすると達成しやすくなります。小さな目標を努力して達成していきましょう。日々の努力がやがて大きな成長になります。そして、小さな目標が積み重なって大きな目標にたどり着きます。今回から共同生活の目標も2回目です。なかなか出来ないこともあったけれども、出来ない原因を見つけ出して対策をし、自ら行動を起こしてください。自分の目標を常に持って日々の生活をすごしてください。」 | |
■ 06月30日(土) 共同農園作業 ~ジャガイモの収穫~ | |
この日は梅雨の中休みで、久し振りに太陽が顔を出しました。前回雨天のために収穫が出来なかったジャガイモを収穫しました。ジャガイモはこれから最終ステージまで保管し、食材になる作物です。掘り上げたジャガイモに地上部の病気が移ったり、傷がついたりしてしまうと腐ってしまいます。丁寧に作業をする必要がありました。 | |
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朝食後、塾庭に集合のはずが時間になっても集まっているのは半数以下。しかも、そのうち話が聞こうとしている塾生は数名でした。これで農作業をしてもジャガイモを傷つけたり、ケガをしたりするので全員が集まったあと注意をしました。気持ちを入れ替えて作業開始です。 |
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今年の塾生にとって、自分達が植えつけた作物を大々的に収穫するのはこれが初めての作業です。まず始めに地上部の枯れた茎や葉の回収を行いました。前々回塾生たちが見たときには青々としていた葉や茎はすっかり姿を変え茶色く枯れていました。塾生たちは病気がイモに移らないように残さずに回収しました。 |
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軍手を換(か)えて、掘り上げ作業開始です。まずはスコップを使い、土の中のイモがどこにあるのかを想像しながらイモのまわりの土を柔らかくしました。あまり近すぎるとイモを傷つけてしまうのですが、気持ちが逸(はや)り、つい近くにスコップを挿(さ)してしまう塾生もいました。 |
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畑全体の土が柔らかくなり、今度は軍手で探しながら掘りました。みんな軍手を真っ黒にして土の中を探します。「たくさん出てきた!」「すっごい大きい!!」「みて、雪だるま見たい!」畑のあちこちで歓声が上がります。 | |
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にこやかな顔で「見てみて~」と…。一所懸命ジャガイモを探しているかと思いきや、なんとその掌(てのひら)の中には大量の大きなミミズが…。 この畑の土を豊かにしてくれている働き物です。この後、すべて畑に帰してあげました。 |
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全員で収穫したジャガイモを囲んではいチーズ! 達成感あふれるいい笑顔! |
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■ 06月30日(土) 共同農園作業 ~お土産ダイコンの収穫~ | |
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塾で育てているダイコンがずいぶんと大きくなりました。食べごろを逃すともったいないので、ひとり1本お土産に持って帰ってもらいました。割れてしまったダイコンもありましたが、家でどんな料理になったのでしょうか。おいしく食べることが出来たでしょうか? |
■ 06月30日(土) 共同農園作業 ~夏野菜の世話~ | |
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第6ステージで世話をした夏野菜ですが、あれからさらに大きくなりました。これから梅雨の雨うけ、暑い夏に向けて大きく育ち、実をならせるために追肥をやりました。 そして、再び大きくなっている雑草を抜きました。 |
■ 06月30日(土) 共同農園作業 ~食事当番収穫~ | |
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みんなが夏野菜の世話をしている間に、食事当番には夏野菜のキュウリ、ピーマンの収穫をしてもらいました。ずいぶんと大きくなった野菜を手に笑顔です。 |
■ 06月30日(土) お昼休み ~ジャガイモの測量~ | |
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午前中に収穫したジャガイモの総量を量りました。今回収穫したジャガイモの重さは65.5kg。そして、前回コロッケで使う為にスタッフが掘り上げた量を足して約80kgでした。なかなかの豊作です。 |
■ 06月30日(土) 塾活動 ~陶芸(とうげい)~ | |
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午後の時間はボランティアの中島さんに教えていただき、陶芸を行いました。 流れるような手つきで粘土の塊(かたまり)がお皿の形になっていく事に、塾生たちは食い入るように見ていました。 |
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説明を聞き早速スタート!最初のうちは見本のようにうまくいきませんでしたが、そのうちコツをつかんだようで、だんだんとお皿の形になっていきました。お皿を形作る時の塾生の表情は真剣そのもの。 | |
■ 06月30日(土) おやつ休憩 | |
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お皿の形が出来たところで一休憩。 この日のおやつは、午前中に食事当番が収穫したキュウリ。塾産の味噌をつけてガブリとまるかじり! 「おいしい~」と塾生は大喜び。 |
■ 06月30日(土) 塾活動 ~陶芸(とうげい) 続き~ | |
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お皿を焼く前の仕上げとして釉薬(ゆうやく)を塗りました。釉薬を塗る事でお皿の表面に薄いガラスの膜(まく)が出来て汚れにくくしてくれます。この釉薬は草木を燃やして出来た灰が材料となっています。 |
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釉薬が塗り終わり、あとは焼くだけです。地下倉庫内にある陶芸の窯の前にずらりと作品が並びました。後の釜入れは中島さんにお願いします! |
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後は掃除、片付け。食堂内では横一列に並び雑巾がけレース開始。あっという間にきれいになりました。陶芸で使った道具も雑巾がけをして、一つ一つきれいにして片づけました。 | |
■ 06月30日(土) 塾活動 ~ナイトハイク(蛍の観察)~ | |
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夜は、今の時期にしか見ることの出来ないホタルの観察に近くの川まで歩いていきました。ちょうどこの時期日没が午後7時くらいで、まだまだ日が長くなかなか暗くなりません。塾生たちに「いつから夜か?」とたずねたところ様々な答えが帰ってきました。蛍が見える川まで昼から夕方、夜に移り変わる自然を感じながら歩いてもらいました。 そして、出発前にホタルの一生について説明して、どのような生き物なのか興味を持ってもらいました。 |
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住宅地を静かに歩きながら川沿いに出ると、小さく光る蛍が見ることが出来ました。観察場所についてからもホタルを観察することが出来、静かに小さな光を見つめました。 塾生たちはその小さな光に感動していました。 ホタルは成長の段階で様々な環境を必要とします。卵を産む時には水際のコケ・幼虫の時は餌(えさ)になるカワニナのいる水・蛹(さなぎ)の時には土の中・成虫になってからは暗い夜・・・ |
その一つでも欠けてしまうとホタルは、いなくなってしまいます。ホタルの棲(す)める環境をいつまでも残していきたいですね。 | |
■ 07月01日(日) 日曜朝の瞑想 | |
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この日の瞑想は4分30秒。そして、今回の瞑想の時間内は「一切動かないこと」を目標に行いました。顔がかゆい、足が痛いなど、動きたい気持ちをどこまで我慢(がまん)できるか、「ねばり玉」を集中的に磨いてもらいました。 結果、数名は我慢できずに動きましたが、大半の塾生は我慢をしようという態度が出ていました。やれば出来るのです。 |
■ 07月01日(日) チーム農園作業 | |
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どのチームもやることが盛りだくさんでした。台風から受けた被害(ひがい)に対しての復旧、病気対策、害虫駆除、雑草に作物が負けないように草刈り、追肥土寄せ。前回できなかった分まで一所懸命やりました。 前回作ったチーム農園の看板も畑に立てました。 |
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■ 07月01日(日) ステージの振り返り | |
ステージのまとめを枝村塾頭からしていただきました。 「今週もスタッフからずいぶんと注意を受けました。1人1人が自覚をもちましょう。逆に周りの話を聞いていない人に声をかけてくれた人もいました。ステージ担当が話そうとしていることに気がついて声をかけてくれました。他のみんなはその声にこたえなければいけませんね。 |
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今回は梅雨の中休みで農作業をたくさん出来ました。ジャガイモがたくさん収穫できました。70gくらいの種イモが約10倍のイモをつけました。みんなの世話のおかげでもありますが、大地自然の力のおかげ、そしてこの体験が出来たのは家から送り出してくれる両親のおかげです。おかげさまの気持ちを忘れないようにしてください。チーム農園でも次回あたりから、いよいよ収穫物があるかもしれません。楽しみですね。 金曜日に「目標を持ってすごそう」という話をしました。目標を持つといいことがあります。両親をはじめみんなが応援してくれる。同じ目標を持つ友達が出来る。達成感、自信を持つことが出来る。たくさんのいいことがあります。 |
もし目標が達成できなかったら、原因を考えて認めることが大切。失敗を認めないことが最大の過ちだとよく言います。間違ったところは素直に認めて、次につなげましょう。何が何でもやりきる強い気持ちが大切です。少しずつやればできるようになります。自分の目標を確認しながら生活してください。」 | |
■ 編集後記 | |
梅雨の合間に農作業が出来て本当に良かったと思います。塾生たちはたくさん土に触れることが出来たのではないでしょうか。塾活動の陶芸を楽しみ、蛍の光に感動し、良い思い出が出来たのではないでしょうか。また、共同生活の目標についても、自分から積極的にあいさつができていたと思います。 今回は活動の進行を、塾生が気がつくまで待ってみました。時間がかかりました。勘の鋭い塾生は気がつき、姿勢を正したり、周囲の聞いていない塾生に対して注意をしたりしてくれましたが、何度も他人から注意を受けなければ直らない塾生がいたことを残念に思います。確かに、塾の活動は面白いことばかりではありません。つらい作業や、やりたくないこともたくさんあります。しかし、自分のやりたいことばかりで、他の人を見ずに行動をしたり、逆に何もやらなかったりする事で、他の人から認められずにますます自分のやりたいことが出来なくなってしまうと思います。「やりたいこと」と「やらなければならないこと」は決して同じとは限りません。塾生たちには「やらなければならないこと」を粘り強く行う、自分自身に強い人間になってもらいたいと思います。 K.M.
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■ 食事メニュー | ||
金曜夕食 | ![]() |
・手巻き寿司(キュウリ、レッドオニオン、リーフレタス、青ジソ、梅干し) ・すまし汁(タマネギ、ニンジン、ダイコン) |
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土曜朝食 | ![]() |
・ご飯 ・味噌汁(味噌、タマネギ、ダイコン) ・タマネギ目玉焼き(タマネギ) ・ふだん草の煮浸し(ふだん草) ・ジャガイモの炒め物(タマネギ、ジャガイモ) ・ナスの味噌炒め(タマネギ、ニンジン、ナス、味噌) ・なます(ニンジン、ダイコン) ・漬物(野沢菜漬け) |
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土曜昼食 | ![]() |
・チキンライス(タマネギ、ニンジン) ・ポトフ(タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、ダイコン、キャベツ) ・サラダ(リーフレタス、ニンジン、ダイコン、 |
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おやつ | ![]() |
・キュウリ1本(キュウリ、味噌) |
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土曜夕食 | ![]() |
・ご飯 ・スープ(タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、ダイコン、キャベツ) ・チンジャオロース(ピーマン、タマネギ、ニンジン、タケノコ) ・餃子(キャベツ、小麦粉) ・春雨サラダ(タマネギ、ニンジン、キュウリ)・漬物(ダイコン) |
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日曜朝食 | ![]() |
・ご飯 ・味噌汁(味噌、タマネギ、ダイコン) ・ジャガイモの焼き物(ジャガイモ、ニンジン) ・タマネギの焼き物(タマネギ) ・ダイコンステーキ(ダイコン、野沢菜漬け) ・煮豆(ニンジン、タケノコ) ・ダイコンとキュウリのマヨネーズ和え(ダイコン、キュウリ、タマネギ) ・佃煮 |
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日曜昼食 | ![]() |
・七夕そうめん(ニンジン、キュウリ、ミニトマト) ・七夕いなり寿司(ニンジン、キュウリ) ・七夕ゼリー(赤ジソジュース) |