2011.08.19~21
第11ステージ ~女子~
ステージテーマ:「気持ちを新たに再スタートしよう!」
共同生活の目標:「ルールを守る②」
 親子大会からお盆休みをはさんで、3週間ぶりの活動でした。活動も後半に入り、ステージのテーマは「気持ちを新たに再スタートしよう!」を掲げました。
 今ステージ、塾活動では親子大会塾生企画の振り返り、チーム農園作業では秋の作付け計画を行い、今までの活動を振り返り、今後に活かすための話し合いをする機会がありました。
 共同生活の目標は、「ルールを守る」の2回目ということで基本的なルールを守ることだけでなく、マナーとルールの説明をし、周りの人が気持ちよく過ごせるために「TPOやマナーを考える」というポイントを入れました。
■ 08月19日(金) 夜の集い~塾頭の話~
 活動を始めるにあたって、塾頭よりお話がありました。
「今日は、電車が30分遅れましたが、そんな時は冷静な行動をとってください。これからは、送迎が1人体制になります。みんなで協力して通塾するようにしてください。
親子大会が終わり、残りのステージも少なくなってきました。作文を読んでみんなが掃除や食事の準備、農作業ができるようになり、チームの大切さ、仲間への思いやり、感謝の気持ちなどを経験を通して学んだことがわかりました。
この塾で学んでほしいこと
「3つの心と2つの力」を思い出してください。
・自然をいつくしむ心
・相手を思いやる心
・ルールを守る心
・自分のことは自分でやる力
・安全危険を知る力
 前半の活動でひととおりできるようになりましたが、言われてやっている感じがします。これからは自分で目標を立ててやりきってほしいです。辛いこともあるかもしれませんが、強い意志を持ってください。苦労をすると人の気持ちがわかるようになります。そして感謝の気持ちを持って残り3ヶ月を過ごしてください。」
■ 08月20日(土) 共同農園作業 ~ナスの誘引・草取り~
 第9ステージでそれぞれのエキスパート(専門家)に分かれて夏野菜の世話をしたジャイモン畑に今回は全員でナスの世話に行きました。
 畑が見えるとそれぞれ世話をした野菜が気になるようで「キュウリが枯れているー」など声が上がっていました。 
 夏にたくさん収穫ができていたナスですが、最近はツヤがなく元気がありません。そこで、またツヤのある元気なナスが収穫できるように剪定(せんてい)をしました。
 剪定とは、たくさん実をつけた古くなった枝を落とし、新しい枝を大きくしてたくさん実がなるように、そして株自体が元気を取り戻すための作業です。
 剪定は見極めが難しいため、前日に世話人が行い塾生たちは誘引をしました。
 写真は、剪定の説明をきいています。
 誘引(ゆういん)は、枝がナスの実の重さで下に垂れ下がらないように、花の位置やこれから出来る実の位置を確認して結びました。長い紐(ひも)を使っての、ちょっと難しい作業でしたが、紐の長さが足りなければ、二つを結んで長くしたり、しっかり考えて行っていました。
 今後、元気を取り戻してまた美味しいナスが実ってくれるといいですね。
 誘引の後は、夏の間に大きくなって育ってしまった雑草を抜きました。短い時間に集中して作業を行いました。いつもは、区画を決めて行っていますが今回は、区画を決めず終わったら場所を移動して全員で仕上げました。
「ここ終わったよー」などの声が上がり、次々に場所を移動して協力して出来ました。
 作業の後は、道具の手入れもしています。
草刈り鎌は、きれいに洗って、乾拭きをし、仕上げに油を塗りました。
 自分の仕事が終わると終わっていない塾生と交替して片づけをする流れが身についていました。
■ 08月20日(土) チーム農園作業①
Aチームは、美味しそうな
スイカを収穫!!
Bチームは、スイカが育つように
追肥をしました。
Cチームは、共同農園作業で行った
ナスの剪定の仕方をきいていました。
Dチームは、赤オクラの収穫!!
ゆでると緑色に変わるということで楽しみですね。
■ 08月20日(土) 塾活動 ~親子大会塾生企画の振り返りの時間~
 前回の親子大会で実施した塾生企画を振り返り、今後の活動に活かせるように考えました。
先ず初めに、振り返りの大切さについて「夏休みの宿題」を例にとりPDCAサイクルについて学びました。
その後、個人での振り返りを用紙に記入し、続けて企画ごとに集まって振り返りをしました。
最後に、グループで話し合ったことを発表しあいました。
実際に企画を運営してみると準備の段階では、気付いていなかったことがあったようでした。
次にやるとしたら…
・道具の置き場を指定する
・準備に余裕を持てるように予備の時間を作る
などの具体的なこと。
学んだこと・感想には…
・みんなに楽しんでもらえると自分も嬉しい
・協力しないと成功しない
・がんばればがんばるほど達成感が大きい
などがあがりました。
 チームを越えた新たな仲間との企画運営を通して感じたこと、学んだこと、気付いたことがたくさんあったことが分かりました。ひとつのことをやり遂げ、友達の輪も広がり、大きく成長したようでした。
■ 08月20日(土) 塾活動 ~チーム農園秋の作付け計画~
 春から夏にかけて世話をしてきた野菜が収穫時期に入り、空いた土地でこれからつくれる秋野菜の計画を立てました。畑の作付けも2回目なので前回より手際よく進めていました。今育てている作物をいつまで残すのか、新たに植え付ける野菜は18ステージまでに収穫と片づけが出来る作物なのかを参考書を片手に調べて、話し合いをしていました。
 どのチームも話し合いが盛り上がり、休み時間も使って調べていました。
■ 08月20日(土) 夜の集い ~チーム農園作付け計画の発表~
 夜の時間は、チーム農園で新しく育てることに決めた野菜の発表をしました。
・大きくてまるまったハクサイをつくる
・みんなのやりたがらない作業を積極的にする
・たくさんの葉物野菜にチャレンジする
などの意見があがりました。
秋野菜を育てる期間は短いので、これまでの反省を思い出して、各ステージ時間を有効に使って世話をしましょう。
■ 08月21日(日) 共同農園作業 ~コムギの脱穀・風選(だっこく・ふうせん)~
 第9ステージで行わなかったコムギの脱穀・風選を行いました。脱穀は塾頭、風選は並木事務局長に教わりました。
 脱穀は、歯のついた回転するローラーにコムギの束を入れて、籾(もみ)を落とします。脱穀機のバリバリバリという大きな音に「こわーい」と言う声があがっていましたが、塾頭に見守られながら挑戦していました。
 脱穀が終わった後は、束に残ったコムギを剪定ばさみで切り集め、最後に脱穀機に入れました。一粒も無駄にすることなく美味しくいただくために大切な作業です。
 風選では、唐箕(とうみ)という機械を使います。風を利用して軽いゴミを吹き飛ばし、重い籾を下に落として分別します。唐箕は手回しなので機械を回す人、コムギを下に落とす人、出てくるコムギを拾う人と分担をして行いました。手回しの人が疲れると交替をしてチームみんなで協力して行いました。
どちらも機械を使った作業なので怪我をしないよう真剣に取り組み、なかなか体験できない作業だけに終わった後は達成感でいきいきとした表情になっていました。
 今後、コムギは製粉をしてウドンや餃子の皮としていただきます。
■ 08月21日(日) チーム農園作業②
 今回、チーム農園では収穫や片付けなどすることがたくさんあるということで2回の時間を取りました。
Aチーム、Bチームは、収穫した野菜をお土産用に分けて包んでいます。
Cチームは、室内で計画の
続きを考えています。
Dチームは、野菜の片づけについて
話し合っています。
■ 08月21日(日) おまけ ~おやつの時間~
共同農園でスイカがたくさん採れたので、
おやつは、チームに一個丸ごとスイカがでました。
各チームごと仲良く切って食べました。
左上写真は、一列に並んで種飛ばしをしています。
右上写真は、世話人が真剣に切っている後ろで真剣にじゃんけんをしています。
■ 08月21日(日) 活動の振り返り
 活動を終えるにあたって、塾頭よりお話がありました。
「今回のステージは、天気が悪くて十分な世話が出来なかったかもしれませんが、今まで愛情を持って育ててきたおかげでチーム農園の収穫物がたくさん取れていましたね。是非家族の方と味わってください。
今回は、コムギの脱穀を行いました。コムギは、保存がきいたり、少しの種でたくさんできる貴重な作物です。大切にいただきましょう。脱穀機は60年前の機械です。昔の人が知恵を働かせて作ってくれました。今ある新しい機械も原理は同じです。先人の人が、色々考えてくれたからこそ今便利な暮らしが出来ています。
 みなさんは、塾に来て我慢強くなりました。人は、困難がない人生からは何も学ぶことが出来ません。「苦労は買ってでもしろ」といいます。苦労をすると自分が成長し、相手の気持ちもわかるようになります。
 そして、今ステージでは振り返りをしましたが、振り返りは大切です。失敗して、その先に成長があります。ただし同じ失敗は2度繰り返さないように原因を考えましょう。失敗を恐れずにチャレンジし、うまくいったらおかげさま、失敗したら人のせいにしないで自分の問題として捉えましょう。
秋野菜は、短期間で育てる必要がありますのでしっかり世話をしてください。」
■ 編集後記
 久しぶりの活動と言うことで、塾生同士会えることを楽しみにしていたようでした。親子大会で、親御さん同士も知り合いになったようで、塾生の家に遊びに行ったり、最寄り駅で待ち合わせをして新宿まで向かったりしていました。学校以外にも仲の良い友達がいるというのはいいことですね。
 共同農園作業では、ナスの誘引・草取りを行いましたが、自主的に仕事を見つけて動いている塾生がいて成長を感じました。親子大会の振り返りでもいろいろな事を学んでいたことが分かりました。是非今後の活動に活かして更に成長をして欲しいです。
 共同生活の目標「ルールを守る」は、基本的な事はほとんどの塾生が守れていることが分かり、すでに身についているようでした。今後のステップとしては、ルールになっていなくても周りの人のことも考えて行動が取れるようになっていって欲しいです。
 金曜日の塾頭の話にもあったように、言われてから動くのではなく、「自分で目標を立てて行動する」ことができるように残りの塾活動を見守っていきたいです。
K.S.