2011.10.21~23
第16ステージ ~男子~
ステージテーマ:「地域に感謝して、清掃ボランティアをしよう!」
共同生活の目標:「今までの目標の中からチームで一つ選ぶ」
塾生たちは約7ヵ月間、自然塾に通いさまざまな活動を行ってきました。多くの人や多くのものに支えられてきたおかげです。何よりここ寄(やどりき)の方々に支えられているからこそ、この場所で活動できているのです。今回清掃活動を行って地域の方々への感謝の気持ちを示そうと上記のテーマを掲げて活動を行いました。
共同生活の目標は第15ステージに引き続き、チームで意識しなければならないものを選んでもらい、ステージに取り組んでもらいました。
今回の活動最終日10月23日(日)に、市村自然塾10周年記念式典が海老名で行われました。そのためステージは日曜日の朝までとさせていただきました。
■ 10月21日(金) 夜の集い
ステージのはじめにステージ担当が塾頭のメッセージを話しました。
「明日は塾周辺の清掃活動を行います。ここで自然塾の活動が出来ているのは地域の方々に「農業を通じて強い心と体を育成し、健全な青少年を育成する」という自然塾の活動目的を理解していただいているからです。人に迷惑をかけない。相手に思いやりを持つ。おかげさまの気持ちを持つ。強い心と体を持つ。そのような人になってください。農作業や掃除、食事の手伝いなど率先してやれるようになりましたが、今のうちから何でも自分から出来るように習慣付けておくと大人になったとき役立ちます。自分からすすんで何でもやる。終わったら手伝う。そうした気持ちと行動力を持った人になってください。農作業などは楽ではないですが、大変でも頑張ってやれる人が成長できます。卒塾まであとわずかです。悔いを残さないようひとつひとつ丁寧に作業をするようにしましょう。」
■ 10月21日(金) 共同生活の目標決め
共同生活の目標6つの中から、各チームごとの目標を決めてもらいました。
Aチームは、何ごとも心を込めてきちんと丁寧に作業する
Bチームは、整理整頓清掃清潔、
Cチームは、あいさつをする
Dチームは、時間を守る
を目標にしました。
■ 10月22日(土) 塾活動「地域清掃ボランティア
夏に蛍観察に行ったコースとジャイモン畑の下に見えている道路との2グループに分かれてごみ拾いを行いました。始めはどこにごみがあるかわからなかった様子でしたが、どのような場所に多くごみが落ちているかわかってくると積極的にごみを探して拾いました。
塾舎の近くの道路から作業を開始しました。
道に落ちている細かいごみも丁寧に拾いました。
道路わきの石積み場に沢山の空き缶が投げ捨ててありました。車で通る人が捨てていくようです。
まだごみが残っている場所もあり、ごみ拾いを続けたそうな塾生も数多くいましたが、雨の量が少し多くなってきたため作業を中断し塾舎へ戻りました。1時間に満たないごみ拾いの時間でしたが、燃えるごみ800g、プラスチック400g、、ペットボトル400g、ビン200g、カン1.1kg、不燃ごみ1.1kgのごみが集りました。
■ 10月22日(土) 塾活動「卒塾アルバムづくり」
午前中の後半は「卒塾アルバムのチームページづくり」を行ってもらいました。メンバーの個性豊かな写真をレイアウトして、楽しいページを作っていました。何年たってから見ても懐かしさがよみがえるページが出来たのではないでしょうか?
■10月22日(土) チーム農園作業
午後からは陽射しも見えてきたのでチーム農園作業を行いました。雨上がりで畑のコンディションは良くありませんでしたが、作物を傷めないよう気をつけながら各チーム熱心に作業を行っていました。
午前中降った雨で畑はぬかるんでいて水溜り(みずたまり)もあちらこちらにあり、溜まった水を何とかしようと悪戦苦闘していたチームもありました。
ぬかるみに足をとられないよう気をつけながら、間引き、追肥を行いました。
きれいに芽の出揃った秋ジャガイモですが、葉っぱや茎に病気が出ていました。
病気の出ている部分を慎重に取り除いていましたが、とても心配な様子です。
間引き大根です。おいしそうですね。畑に残した方の大根はどのくらい太るかな?楽しみです。
このチームを含め、3つのチームが今回リーフレタス、サニーレタスを収穫しました。
■ 10月22日(土) 「ささげのササゲの鞘(さや)とり・選別」
おやつ後の時間、卒塾アルバムのチームページが出来上がった2チームは、畑から収穫してきて乾燥させてあるササゲの、鞘(さや)取り・選別作業を行ってくれました(残り2チームには引き続きアルバム作りを行ってもらいました)。
ササゲをさやから取り出し、豆の状態に応じて○(まる)・△(さんかく)・×(ばつ)に選別しました。
 ○(まる)の選別をしたササゲは、卒塾式のお赤飯に、△(さんかく)の選別をしたササゲは、お汁粉などに登場する予定です。。
■ 10月22日(土) 日本の農村とむらしごとの話
夕食の前に、日本の農村では昔から道や水路や池や草刈り地などの村の財産をみんなで助け合いながら管理してきたことを話しました。自分たちが住んだり活動したりしているところの環境は協力して守っていく必要があることを訴えました。
■ 10月22日(土) 星の観察会
晴れていれば屋外で木星や二重星などの観察を行う予定でしたが、あいにくの天気で星の観察は出来なかったため、塾舎内で、「星に関するクイズ」、「月の満ち欠け実験」、「小惑星探査機はやぶさDVDの上映」を行いました。
星の観察会に先立ち、リコーOBのボランティアの先生から塾生に星に関するクイズを出していただきました。
まずはクイズの答えあわせを行いましたが、多くの塾生が家で一生懸命考えてきて熱心に答えあわせをしていました。
食堂に月に見立てた球を吊るして一点から光を当て、球のまわりをぐるりと囲んだ塾生からどのように見えるか、光と影の様子をスケッチしてもらいました。そのスケッチを見て、新月→三日月→上弦の月→満月→下弦の月→新月という月の満ち欠けの仕組みを体験し、また、十日夜(とうかんや)、十三夜(じゅうさんや)、十五夜など過去のステージの季節の話で触れられた月見の風習がある月の様子も振り返りました。
小惑星探査機「はやぶさ」のDVDを鑑賞しました。「はやぶさ」に興味深深な塾生も多く、食い入るように見入っていました。
■ 10月23日(日) ステージのまとめ
塾頭からのまとめの話がステージ担当よりありました。「雨で清掃活動は少ししか出来ませんでしたが、地域の人や自然に対する感謝の気持ちを忘れないで下さい。自然塾周辺は都会よりきれいに見えますが毎年たくさんのごみが清掃活動で集められます。自然や道路を汚すのは良くないことです。リコーは「ごみゼロ運動」をしていて、工場から出るごみを再利用しています。いらなくなったものも分別すれば資源になります。ごみが出たら拾うことも大切ですが、捨てないことがもっとも大切です。リサイクルしたりもう一度使うことなども考えていきましょう。
最近忘れ物が多くなっています。物を大切に使わない証拠です。物を粗末にしていませんか?整理整頓清掃清潔を再度心がけ、必要なものがいつでも取り出せるようにしておくと無駄が減ります。
物を大切にする心があるとそれに愛情がわき、物を粗末にしなくなります。やがて人をも大切にする心が育ちます。相手に対する思いやりの心です。思い出してください。」
■ 10月23日(日) 掃除
バスが出発する前土間や食堂など、いつものステージでは塾生が掃除しない場所をきれいに掃除してから帰宅しました。
■ 編集後記
市村自然塾関東10周年記念式典が日曜日に行われたため、当日朝食後までの短いステージとなりました。今回は清掃活動を通じて地域へ日ごろの感謝の気持ちを表してもらうこととともに、塾周辺の環境についても目を向けてもらおうと思いました。あいにく雨がちの天気で清掃活動に十分な時間をかけられませんでしたが、ごみ拾いを行って塾生は周辺の環境にも気づき、限られた時間内で積極的に清掃活動を行ってくれました。これを機会に身の回りの環境への関心も高めてもらえたらと思います。
感謝の気持ちと言う面では、活動に真剣に取り組む塾生がいる中、ついついふざけ半分になってしまう塾生もいて、十分に行動で示せていなかったように思えました。頭ではわかっていても行動で示さなければまわりに伝わらないし、環境も良くなりません。今行うことに一心に集中し、行動する。残りわずかなステージですが、塾で学んできたことを真に身につけるためにぜひそうあって欲しいと思います。
T.K.