2010.09.03~05
第12ステージ ~女子~
ステージテーマ:「秋野菜の植付けをしよう!」
共同生活の目標:「何事も心をこめてきちんと丁寧に作業する②」
残暑が厳しい中、朝晩は秋らしい風を感じられるようになり、後半の作付を行う時期となりました。そこで、ステージテーマを「秋野菜の植付けをしよう!」と設定し、苗を丁寧に扱う方法を思い出して作業に取り組んでもらいました。
また、共同生活の目標「何事も心をこめてきちんと丁寧に作業する」について、「心をこめる」とは「(思いやりの)心を向けて集中する」ということであることを確認し、清掃や農作業だけでなく、遊びや話し合い、塾生同士やスタッフとのコミュニケーションについても「心をこめてきちんと丁寧に」行えるよう意識して行動してもらいました。
■ 09月03日(金) 夜の集い
ステージを始めるにあたって、枝村塾頭よりお話がありました。
「前回のステージではふりかえりを行いました。しかし、それだけで終わらせるのでなく反省したことを生かして次につなげられるようにしましょう。
会社で仕事をする上でもよくPDCAサイクルを回すことが大切だと言われます。
計画を立て(Plan)→実行し(Do)→ふりかえって反省をし(Check)→次の行動につなげる(Action)
このように、秋野菜を育てていく上でも反省を生かして計画を立て、美味しい野菜を収穫できるようにしましょう。
また、失敗を恐れずに新しいことに何でもチャレンジしていくようにしましょう。失敗しても、我慢強く、丁寧に向き合って次の成功につなげましょう。
では、今ステージもまだまだ暑いけれど、体調を崩したりケガをしたりしないよう十分気をつけましょう。」
■ 09月04日(土) 共同農園作業 ~秋野菜の植付け~
午前中は、キャベツ・レタス・ハクサイ・スティックブロッコリーなど秋野菜の植付けを行いました。
まずは畝立てを行いました。
秋野菜を植える際、いつもはかまぼこ型の畝を立てていますが、しばらく日照りと暑さが続くことが予想されるため、土が乾燥しすぎないよう平畝を作りました。
みんな集中して作業を行っていましたね。
次に、苗を並べていきました。
測り方を工夫すれば、同じ30cmの棒を使って株間を30cmにしたり40cmにしたりできますね。
使う道具の数を最小限にするのも、作業や片付けをスムーズに終わらせるコツです。
そして、並べ終わった苗を丁寧に植付けました。
この日はすでに30℃を超える暑さです。通常、苗を植えた後にたっぷり水やりをするのですが、暑い時に水やりをすると水が一気に温まって葉や根をいためてしまいます。
そこで、植える前の穴にたっぷり水をあげてから苗を植付ける「つぼ水」という方法を先生から教わりました。
■ 09月04日(土) おやつ ~ゴーヤシャーベット~
暑い中、おやつにゴーヤのシャーベットをいただきました。
甘くてほろ苦い初めての味わいを楽しんでいたようです。
■ 09月04日(土) 共同農園作業 ~秋野菜の植付け~ 続き
おやつの後は、植付けた作物に肥料をあげ、ヨトウムシにねらわれやすいアブラナ科のキャベツ・ハクサイ・スティックブロッコリーの株元に卵の殻(から)をまきました。
水やりをする場合は、水やりをした後に卵の殻をまけば流れてしまわないですね。

その後、支柱をしっかり挿(さ)し込んでネットを張る準備は万端(ばんたん)です。
とても長い防虫ネットをみんなで協力して広げ、すき間から虫が入り込まないよう金具でしっかりおさえました。
■ 09月04日(土) 共同農園作業 ~葉もの野菜の種まき~
午後は、ホウレンソウ・コマツナ・チンゲンサイの葉もの野菜とコカブの種まきを行いました。
平畝を作った後、畝の表面を板で叩いて土の粒と粒のすき間を少なくする鎮圧(ちんあつ)を行いました。こうすることで、芽が出る時に必要な水分を土の中に保ちやすくなります。

また、そのまま畝に種をまくのでなく溝を付けてから種をまくことで、周りよりも水分が蒸発しにくくなります。
その後、1~2mmほどのとても小さな種を、一粒一粒丁寧にまきました。
どれくらい丁寧にまくことができたか、芽が出る頃に目で見て確かめられるのが楽しみですね。
最後に、土を細かくしながら種にかぶせました。一つ一つ、作業に心をこめることはできたでしょうか?
■ 09月04日(土) おやつ ~トマトあめ~
いったん塾舎に戻り、おやつにトマトあめをいただきました。
午後からも暑い中での作業だったので、大胆(だいたん)に水を頭にかけてリフレッシュしている姿も見られました。
■ 09月04日(土) 共同農園作業 ~ダイコンの種まき~
続いて、ダイコンの種まきを行いました。
乾燥しすぎないように平畝を作るのかな・・・?と思った塾生もいたようですが、根っこが下にまっすぐ伸びられるようにかまぼこ型の畝を立て、土がふかふかの部分をできるだけ多く確保しました。

今回まいた青首ダイコンは、秋も深まってくる10月の終わりごろから食べられる予定です。
■ 09月04日(土) 共同農園作業 ~ゴボウ草取り~
続いて、ゴボウの周りの草取りを行いました。
葉は大きいもので50cmくらいまで成長していました。根はどのくらい成長しているのでしょうか?次のステージで収穫するのが楽しみですね。
■ 09月04日(土) 夜の塾活動 ~市村アイデア賞~
夜の塾活動では、市村アイディア賞の仕上げを行いました。
作物に自動で水やりをする方法などの自然塾らしいアイデアや、使ったストローを無駄にしないための道具のようにエコなアイデアなど、様々なアイディアが出ていました。

これを機会に、色々なものに目を向けて自分達の生活を便利にするための工夫をしてみましょう!
■ 09月05日(日) 共同農園作業 ~秋野菜の水やり~
日曜は、まず前日に植付けをした秋野菜に水やりを行いました。

防虫ネットをいったん開けて、葉や茎に水がかからないように注意しながら畝にたっぷり水をあげました。
■ 09月05日(日) チーム農園作業
前回のステージで秋からの作付計画を話し合い、今回から実際に植付けの作業を行いました。
今回植付けをする予定の場所に、作物の残渣(ざんさ)が残っているところは、てきぱきと協力して片付けていました。
ホウレンソウの種まきを行っているチームもありました。
共同農園作業で行っていたことを参考に、一晩水につけておいた種に灰をまぶしてから種まきしたようです。

昨日先生から教わった「つぼ水」の方法で苗を植付けているチームもありましたね!
ミニニンジンの種まきを行っていました。
大きなニンジンと比べると種もずいぶん小さく、収穫するころどのくらいの大きさになっているのか楽しみですね。
■ 09月05日(日) ステージの振り返り
ステージの終わりに、塾頭よりお話をいただきました。
「暑い中、農作業お疲れ様でした。体力と忍耐力が付いてきたおかげで乗り越えられたのでしょう。お百姓さんは毎日このような大変なことをしていると思うと頭が下がりますね。
また、当たり前のように思っているかもしれないけれど、日本には四季があり、種まきや植付けに適した時期があります。常に暑かったり常に寒かったりと季節の差があまりなく作物が育ちにくい場所もあると思うと、自然の移り変わりがあることもとても恵まれていることですね。
今回、PDCAサイクルの話をしましたが、学校や家など色々な場面で、失敗したら反省して次に生かすことで成功することを思い出して欲しいと思います。」
最後に、自然塾九州から参加してくれた福嶋さんよりひとこといただきました。
「関東の塾生はとても元気で、ご飯もよく食べてすばらしいですね。
チーム農園では、協力し合っている姿が見られました。
残りのステージが少なくなってきましたが、過ぎた時間は戻ってきません。是非悔(く)いのないように過ごしてください。」
■ 編集後記
天候に恵まれ、昼間は暑い中たくさんの農作業を行いました。
共同生活の目標に対し、土曜の夜には「暑かったので集中できなかった」「スタッフに対して丁寧に接していなかった」と反省していた塾生が多くいましたが、日曜の帰宅前には「スタッフにも丁寧に接することが出来た」「今まで気にしていなかった準備体操も丁寧に行うことが出来た」という意見が聞かれました。
実際に、前日に反省したことを生かして次の日に行動に移した結果が表れたのでしょう。
塾生活の中では、自分自身の行動を反省する時間を設けています。しかし日常生活の中では、自分で時間を作らなければなかなか反省できないかと思います。
自分が成長するためにも、是非、目標を考え、反省する時間を作ってみてはどうでしょうか?
Y.S.