2010.07.02~04
第08ステージ ~女子~
ステージテーマ:「土をこねて世界で1つだけの作品を作ろう!」
共同生活の目標:「人の話を聴く②」
 塾生たちは、普段農作業を通じて土に触れ合っていますが、今回のステージでは、いつもとは違った土の利用法として、「粘土」を使って「陶芸(とうげい)」に挑戦してもらいました。いろいろな工夫をしながら、他にはない自分だけのお皿を作りました。
 共同生活の目標は、第2ステージで目標とした「人の話を聴く」について、より深く人の話を聴くにはどうしたらよいかを考え、心掛けてもらいました。
■ 07月02日(金) 夜の集い
 ステージを始めるにあたって、枝村塾頭から話がありました。
 暖かくなって野菜も大きくなってきました。しかし、雑草もそれに負けず劣らず生長しています。雑草は野菜よりも強く、そのままにしておくと野菜は枯れてしまいます。
 明日は皆に草をとってもらいます。暑いかもしれませんが、頑張ってください。
 今日は目標を持つことについて話します。
人生において目標をもつことはとても大切です。目標には大きく分けて2つあります。長期的な目標と短期的な目標です。長期的な目標は、長い目で見た、出来るだけ大きな目標を立てましょう。短期的な目標は、あまり大きすぎない、身の丈より少し大きくジャンプしたら、手の届く目標を立てるとよいでしょう。また、目標を決めるのには具体的な数字を持っているとよいです。自分がどの程度までやるか、いつまでやるかを決めて目標を立てましょう。
 共同生活の目標も同じで、守れない人はなぜ守れないかをよく考えて、出来るように努力してください。
 
■ 07月03日(土) 塾活動  ~親子大会塾生企画の準備~
 親子大会の日が近くなって来て、塾生企画の準備をする時間も少なくなってきました。どの企画グループも、企画で使うものを準備したり、企画で行う内容を実験するなど、具体的な作業をどんどん進めていました。
■ 07月03日(土) 共同農園作業
            ~夏野菜(ナス・ピーマン)の草取り、草刈り~
 塾生が植え付けたナスやピーマンもだいぶ育ち、実もつけ始めています。しかし、梅雨に入って雑草の育つ勢いがすごくなりました。このままでは日の光も養分も雑草に取られて育つことが出来ないばかりか枯れてしまいます。

 植えつけた作物に愛情を注ぎ、しっかり育てて実を収穫するため、ナスやピーマンのまわりを覆(おお)う雑草の草取り、草刈りを徹底的に行いました。雑草はしっかり根を張っていて、一本抜くのにも大仕事でしたが、蒸し暑い中、塾生たちの頑張りで、ナスとピーマンの畝と畝間を覆(おお)っていた雑草がすっかりなくなりました。
■ 07月03日(土) 卒塾生来塾
 昨年自然塾を卒塾した8期生4人が塾に来て、食事やおやつの準備をしてくれました。

 午後には畑の草取りをし、何ごとにも積極的になっていて素晴らしい先輩でした。
■ 07月03日(土) 自由時間
 もうすぐ七夕ということで、何人もの塾生が玄関前に立てられた竹に願い事を書いて結び付けていました。  自由時間も使って、親子大会の塾生企画の準備に余念がありません。
■ 07月03日(土) 塾活動  ~陶芸~
 午後は、ボランティアの先生から陶芸を教えてもらいました。今回教えていただいたのはお皿の作り方で、各塾生の作品は塾の地下倉庫にある窯(かま)で焼き、次ステージの昼食で野菜の天ぷらをのせて食べる予定です。
 塾生たちは、説明しながらお皿の形を仕上げていく陶芸の先生の手元を見つめながら、集中して話を聴いていました。
 先生から作り方を教わったあと、早速自分のお皿を作り始めました。形を整え、葉っぱや花、ビーダマなどさまざまなものを使って装飾を行ったりいろいろな工夫をしながら、自分だけの作品を仕上げていきました。どの塾生の表情もとても真剣でした。
 出来上がった作品に釉薬(ゆうやく)を塗りました。釉薬を塗って焼くことで、油や水の滲(し)みないお皿になります。粘土で作ったお皿に、草木を灰にした天然の釉薬を使って焼き上げるので、自然の恵みをいっぱい使ったお皿が完成するはずです。
 塾生たちは、先生の注意をしっかり聴いて、丁寧に釉薬を塗っていました。

 次回のステージが楽しみです。
 作品作りが終わったら、会場の掃除と道具の片づけを分担して行いました。どの塾生も、積極的に、自分達が使った道具を洗い、使った場所を掃除していました。
■ 07月03日(土) 塾活動 ~ホタルの観察~
 この日は自然塾から徒歩だと15分ほどの寄自然休養村周辺でホタル観察を行いました。
ここでは、6月中旬から7月上旬にかけてホタルが舞うのを見ることができます。

 ホタルは1年間の生涯のうち1週間だけ、次の世代に命をつなぐために光を放って飛び回り、その一生を終えますが、ホタルが生きることが出来る環境は限られています。 観察に出発する前に、ホタルがどのような環境でないと生きることが出来ないかを、ホタルの一生とあわせて考えました。
 
 あいにくの雨のため、ホタル観察はチームごと順番に、車で観察場所まで往復することになりました。

 順番を待つ間、塾生たちはホタルの不思議な生態(せいたい)についてのクイズを解きましたが、意外な答えには驚いていました。
■ 07月03日(土) チーム会議
 通常のステージでは土曜日の夜にはリーダー会議を行いますが、今回はチーム会議を開きました。塾活動も7ステージを終え、チームの中の問題点や改善したいことなどを話し合ってこれからのステージの中で活かしていってもらうようにしました。整理整頓が悪いのでどうしたらよいかや、お互い気をつけたいことや良いことを交換し合ったり、様々な話し合いが各チームで持たれました。これからのチームで是非生かしていってください。
■ 07月04日(日) お土産キャベツの収穫
 第3ステージに植えたキャベツが立派に生長し収穫時期をむかえました。とりごろは短く、これ以上畑においておくと固くなったり、病気になって溶けてしまいます。塾生たちはまさにとりごろの旬のキャベツを収穫し、お土産にして持ち帰りました。
 無農薬で育てているので虫食いの穴もありますが、安心かつ自然でおいしいキャベツを家で味わってもらったと思います。
■ 07月04日(日) チーム農園作業
 チーム農園でも草がどんどん伸びてきました。ここはラッカセイの畝でハクビシンという害獣対策のため、畝をネットで覆ってあります。それだけに小さいうちに草取りをしないと大変になります。
 細かく手間のいる作業をもくもくと行っていました。
 チーム農園に植えたスイカがかなりの勢いで伸びていました。しっかり世話をした結果だと思います。
 しかしそのままでは他の作物も覆(おお)ってしまうので、ツルの向きを整えてあげました。
 チーム農園に植えたニンジンが収穫できました。自分たちで大切に世話をした作物が無事収穫でき、とても嬉しそうでした。
■ 07月04日(日) ステージの振り返り
 第8ステージを終了するにあたり、枝村塾頭から話がありました。
 暑い中、草取りを頑張りました。次に来るときにはおいしい野菜が食べられると思います。とりたての野菜はおいしく甘いです。野菜が嫌いな人でも食べられるようになると思います。
 昨日はホタル観察をしました自然の不思議を感じます。自分から光れるというのはホタルとクラゲぐらいではないでしょうか。
 共同生活の目標は「人の話を聴く」でしたが、1回目より聴けていたと思います。ただ何人かは、最後まで聴かずに行動したり、聴いているようでもう1度聴き返したりしていました。よく話し上手は聴き上手と言います。7:3で聴くいいと言われます。話していて楽しい人は人の話を聞きだすのが上手です。大きな耳、小さな口、優しい目ですね。友達をたくさん作って楽しく会話して、そこからいろいろ学び取ってください。
 金曜日に、長期目標は大きく、短期目標は身の丈よりも少し上にしましょうと話しました。目標を達成する過程で失敗することもあります。失敗をしたらなぜ失敗をしたか、素直に認めて原因を考えましょう。
 目標をもつと支えてくれる人が増えます。家族も応援してくれます。同じ目標を持って人たちも応援してくれます。ぜひ、目標を持って進むようにしてください。
■ 編集後記
 今ステージでは「陶芸」を行い、普段農作業で触れているのとは違う形で土を使い、さまざまなアイデアを形にして自分だけのお皿を作りました。作品は次のステージには焼きあがり、それを使って塾野菜をいただきます。塾生たちは楽しみにしていると思います。
 共同生活の目標は「人の話を聴く」でしたが、塾生たちは意識していて、第2ステージに目標に掲げたときよりもはるかによく聴けていました。話をしている人の方に顔、体、目を向けて聴くこと、話を最後まで聴くこと、相づちをうつこと、話の内容を正しく確認すること、といったことに気を配っていました。今後も活動においても普段の生活においても意識して実践していって欲しいと思います。
T.K.